2学期が始まった。夏休み最後の日にゃ二人の魔術師と交戦するわ
始業式の日にゃゴスロリの魔術師戦って
風切氷華と友達になるわで大忙しな毎日を上条当麻は過ごしている。
特異な日々ではあるが彼は十分に学生の青春を謳歌していると言っても良い。
で、彼は学生寮にすんでいるわけであるがさぁ自室へ戻ろうかというところを
円柱形の清掃ロボットに乗ったメイドさんに引き留められた。
彼女の名前は土御門舞夏。上条当麻の隣人土御門元春の義妹である。
「かかっかかき上条当麻ーーーーーッ!大変だぞー」
若干だけ間延びしたような緊迫感のある声が響いてきた。
「んん?一体どうしたんだ、そんなに慌てて」
「落ち着いてな、落ち着いて聞けよー。あの純白シスターちゃんが誘拐されたのだ!」
「えっインデックスが!?相手の様子は見たのか?」
すぐさまインデックスを狙う他の魔術師のことが頭に浮かぶ。
しかし返答は予想から少しはなれたものだった。
「そうなのだー。真っ赤な髪に黒い修道服を着た背の高いやつでなー。
去り際にこの封筒を袖口でつまんで渡してきたのなー」
「これって・・・」
封筒の中身を確認すると、筆跡をかくして直線で書かれたというか描画された文字が
並んでいた。
「なになに?『上条当麻、この子は預かった。返してほしければ薄明座まで一人で来い。
尚、この手紙の内容や誘拐された事実を他の人にいったり警察に通報しようものなら
即刻この子は殺すので覚悟しておけよこのクソ野郎』。
俺土御門の前で全文声に出して読んじゃったけどどうしよう」
上条当麻の脳内をインデックスの笑顔と彼女に抱えられた三毛猫の姿がよぎる。
その時不自然なことに気づいた。急いで部屋を確認すると三毛猫はいない。
つまりはインデックスと共に誘拐されたことになる。
上条家に居る三毛猫はただの三毛猫ではない。
何せ未来から来た猫型ロボット・ドラえもんの変身した姿である。
誘拐されそうになってもステイルくらい吹っ飛ばしそうなものだ。
しかし周囲に抗争の痕跡はなく、舞夏に聞いてもおとなしく連れていかれるのみだったらしい。
どうやらドラえもんは自分の意思でついていったようだ。
ここにかかれている情報だけだとわざわざついていく必要性があったとは思えない。
それより上条の帰りを待たずに救助するか連絡するはずである。
(どうやら、なにか裏があるみたいだな。)
「どうにも身内内での話のようだからこの事は他言無用で頼む」
「身内?なんだ、動機は不純なラブなのかー?」
「アイツの名誉のために純情なラブってことにしといてやってくれ」
ここは学園都市の外のバス停。上条当麻は案内図とにらめっこをしていた。
「えーと、まず2本目で左に曲がって、そのあと・・・・だぁーもう!!早く行かなきゃならないのに何でこんな入り組んだところにたってるんですか!?」
そんな様子を見つめる真っ黒な者がいた。
「あのー、お困りなのでしょうか?私のような者でよろしければご案内いたしますが」
「へっ!?あ、ありがとうございます。でももうわかったので大丈夫ですよ」
「学園都市行きのバスはこちらなのでしょうか」
「学園都市のなかに入りたいのか?そのバスは学園都市には行かないぞ」
「この残暑にはまいっしまいますね」
「全くそうですねっておいッ!さっきから全然話が噛み合わないんですけど!?」
「まぁ、このバスは学園都市行きではないのですね。失礼しました」
そう言って真っ黒な服に身を包んだシスターはそのままバスにのりこもうとする。
「ちょちょっと待てい!人の話聞いてましたか!?」
慌てて上条が手を引いてバスから下ろすと運転手さんが付き合いきれんという表情をして
バスを発車させてしまった。
「はぁ、全く。一体学園都市になんの用があったんだ?
一般の人はどんな手を使っても入れる可能性はないぞ」
「実は私、追われているのですよ」
「は?」
その光景に上条当麻は7月のある日の映像を思い出す。
(あのときも突然追われ者シスターとであってからいろんなことが動き出したんだっけ)
黒い服のシスターが変な反応に首をかしげていた。
廃劇場・薄明座
「まったく、とうま遅いんだよ」
「そんなことをいってやるな。僕は絶対に認めはしないがパートナーなんだろう」
「スフィンクスもどっか行ったし・・・・・」
インデックスがいい加減にしびれを切らし始めていると倉庫の入り口から靴の音がしてきた。
先ほど来たローマ正教のシスターとは音の間隔が違うのでおそらく別人であろう。
しかし二重振り子のように音と音の間隔が変動している。
「悪い、遅れた」
「遅いんだよ!・・・とうま、隣にいる人は誰なのかな」
「あらあら、こちらはイギリス清教の方でしょうか?」
「そういえば名前を聞いていなかったな。教えてくれるか?」
「はい、わたくしの名前は―――」
「そいつの名前はオルソラ=アクィナス。いいところへ来たな、上条当麻」
「ステイル!まったく、どうして狂言誘拐なんてしたんだ?」
階段から赤髪の二人組が現れた。ステイルと呼ばれた長身の男はイギリス清教所属の魔術師である。
他方はオルソラと同じ修道着に身を包んだ低身のシスターで、
動きずらいことこの上なさそうな高下駄を履いている。
上条当麻はオルソラが細かく震えていることにまだ気づかない。
「形式上、こうでもしなければ君の手を借りることができなかったからな。もう帰っていいぞ。」
「ちょ、いきなり呼び出しておいて着くなり帰れとは、上条さんちょーっと血圧上りましたのことよ?」
と、会話を遮るように二つの円盤形の物体が飛来した。
「うぉっ!」「きゃぁー!」
赤と青の円盤型の物体はそれぞれ上条とオルソラの袖口にくっついた。
瞬間、2人は強い引力によって結びつけられてしまった。
「とうま、いったい何のつもりなのかな?今すぐおるそらを放すんd――伏せて!」
インデックスの様子が急変したかと思うと上条とオルソラの足元から切っ先が飛び出し、
そのまま周囲の地面を分断して土煙とともに崩落する地下へと吸い込まれて行った。
「とうまー!」
「クソっ、我が手には炎、その形は剣、その役は断罪っ――!」
ステイルの炎剣がぽっかりと空いた穴を照らすが、もうそのなかに人の気配はなかった。
地下道を移動していたオルソラは何人かの男に抱えられて運ばれているので
今のところ怪我の余地はないが、上条はオルソラにくっついている左手と
辛うじて女の人に持ち上げられている右足だけで支えられている宙ぶらりん状態のため
お腹とか持ち上げられていない四肢が地面に引きずられてあちこち擦り傷が目立っていた。
「オルソラを放せッ!さてはお前たちが追ってだな!?」
「お前さん、どうにも勘違いしているようなのよな」
あっという間に地下道からでると遊園地のようなところに出た。
看板には「パラレルスイーツパーク」と書かれている。
その中の広場のようなところで彼らに下ろされた。
「オルソラーッ!」
上条の手をずっと握っていた女の子を振り払うとオルソラと男の間へと飛び込む。
クワガタにも似た髪の毛の男がやれやれと言った様子で溜め息をもらす。
夕方にもなろうと言うのに辺りの熱気が強くなった気がした。
「魔術師、一体どうしてオルソラを誘拐しようなんて企んだんだ!?」
「だから、俺たちは誘拐なんてしていないのよな。
強いて言うなら裏切られたってのが正しいんだろうが、別にそんなことは気にしないのよ」
「ならどうしてオルソラを拐う?まさか始業式の日みたいに誰でも良いってんじゃないだろうな」
上条の脳裏に9月1日の映像がよみがえる。
あの日学園都市を襲撃した魔術師の目的も条件さえ会えば誰でも良いというものだった。
そのときも上条は標的の一人で、土でできたゴーレム相手に苦戦を強いられた。
(こんなときドラえもんがいてくれたら・・・・・・・)
先の襲撃事件のときも空間を繋げて取り残された人を脱出させたり
逃げ遅れた人を地中にいったん逃がしたりと周囲の安全を確保してくれたお陰で
地下街での不利な戦闘を有利に変えることができたのだ。
(いったいどこに行ったんだ?)
逆光の熱気が上条の後ろから照り付けていた。そして遊園地の広場の門が開く。
「さてさて、上条当麻、よくやってくれたな」
「ステイル!?どうしてここが?」
「あれだけバカでかい声で彼女の名を呼んだんだ。嫉妬に狂う猛獣が聞きつけてもおかしくはないだろう?」
「どゔま゛ー!?」
ステイルの後ろから白と黒、2人のシスターが現れた。
「インデクスと・・・もう一人?あの場所にいたシスターか」
「はい、ローマ正教所属のアニェーゼ=サンクティスでごぜぇやす」
「当麻、無視するのはひどいんだよ!」
「とにかくこいつらを止めればいいんだよな」
「いや、君はオルソラ=アクィナスを連れて逃げろ。ここばば僕たちに任せたまえ」
「そいつらは十字峡の蓑に隠れた神の敵、倒すことに躊躇はいりやせん」
「すまん、必ず後で戻ってくるからな!」
結び付けられる腕を引っ張って上条当麻はオルソラとともに一時広場から逃げ出した。
「はぁ、はぁ、とりあえずここまで逃げて様子を見よう」
「あら、こんなに汗をかいて・・・きちんと拭かなければ風邪をひくのでございますよ?」
「うわぁーわー!」
問答無用の無言の圧力の怖さというものを上条は思い知ることとなる。
「うみゃっやー」
「ん!?スフィンクス?」
「みにゃおん」
鳴きかけてきたのは件の居候かつ飼い猫のスフインクスだ。
なぜか十字架のネックレス?を咥えていたスフィンクスは咥えていたチェーンを上条の右手に乗せる。
「なんだこれ?くれるのか?」
「みぁお」
「何かのひみつ道具なのか?でも俺が持ってたって意味がないし・・・そうだ。
オルソラ、これはお前に預けとくよ」
上条としては特に深い考えをもっての発言ではなかったが、
オルソラは窮地に救世主が現れたかのように顔を輝かせた。
「まあ、それは本当なのでございますか?」
「おう」
「それでは、一つだけ、お願いがあるのでございます」
「え、な―・・・・・・何だよ?」
「あなた様の手で私の首にかけてもらえないでございましょうか」
「は?まぁ構わないけれど・・・・ッ!?」
上条が答えるとオルソラは目を詰むって手を前に組んだ。
その姿は礼拝を捧げる熱心な修道女にも、なにかを期待する妖艶な姿にも見えるようだった。
「か、かけるぞ」
「えぇ」
ゆっくりとネックレス的なものを広げて頭から被せる。
オルソラは若干空を見上げており首紐もあまり長くないので
途中 うっかり間違いを犯しそうになるほど二人の顔が接近したが
上条はなにも考えないことにした。
その唇にインデックスがベッドに1人分の間を開けているのと
同じようなものも感じられたが気にしてはいけないと思う。うん、多分。
そうこうして十字架をかけ終わると、上条は頭がツンツンした気がする。
「よし、かけ終わったぞ。(なんか別の意味でドキドキしたな)」
「えぇ、ありがとうございます。ところで、これはどういたしたらよろしいのでしょうか」
おもむろに引き寄せられ続ける両者の手に目をやる。
「えいやぁー!!!!」
スパン、という音がして肩辺りごとオルソラに持っていかれた圧感がした。
なんだよと思って肩を見ると肩から先の袖口が持っていかれている。
「え!?ちょ、どうなってんの!?」
また頭がツンツンした気がした。
天草式とアニェーゼ部隊及びステイルが対峙する。
「仕方がない、こっちも応戦するぞ!」
「"スモールライト"ー!」
突然上空から謎の光が天草式の元へ降り注ぐ。光は防御結界を無視して彼らに当たる。
暫時、彼らの体が縮み始めた。
「なんだ!?この光は!」
「天草式が消えていきやがる・・・?」
天草式がいなくなったのでオルソラを狙うものはいなくなったと思われた。
しばしインデックス、ステイル、オルソラ、上条の四人で歓談をしたのち
オルソラはローマ正教へと引き渡され、事件はここで中断となる。
「インデックスいわく天草式は魔術を使っていないとのことだから
もう心配はないんだろうけど・・・・」
常識的に考えて、人が消えるというのは異常事態である。
ましてや10人や20人の集団が消えたのだがどうにもオルソラののんびり体質がうつってしまっているようだ。
右手になぜか切断された左袖口を抱えていた。
先ほどまでの謎の引力は袖口のワッペンから起こっていたらしいが
袖口が切れると同時に引力が消え、ワッペンも剥がせるようになった。
(はぁ、あそこでドラえもんが出てきたということは初めからわかってやったな?
全くうちの居候はどうしてこんなにも勝手なんだか・・・)
また頭がツンツンした気がして左手で頭頂部を払うと変な手応えを感じ、
手を戻すとそこには・・・・・・――――
「えぇー!?」
ミヤマクワガタとハナカマキリがしがみついていた。
「なんで!?」
どう考えてもこんなところにいるわけがない。
しかるべき役所に届けようかと考えた瞬間、上条の脳裏にもう1つの可能性が浮かんだ。
魔術師。先ほどの戦闘で天草式は確かに制圧された。
上条は魔力常々についてよく知らないが、
身体が小さくなったことで魔力の量が減ったとしたら。
魔力の減りと必要量の減りののオーダーが違ったとしたら。
魔力の消費量がインデックスにも関知できないほどに小さな絶対値の変化だとしたら。
てもしも天草式が
厳しい弾圧から逃れるために化ける術を得るのは何もおかしな話ではない。
上条がそっと手を触れると、高い破壊音がした。
「きゃーっ!」
「何をするのよな!」
「うぉっ、ほんとにお前らだったとは!」
いきなり上条の手の上の昆虫が肥大化しながら人間の姿のもどる。
ハナカマキリはショートカットの小柄な女性に、
ミヤマクワガタは先ほどのつんつん髪の男性に。
「まったく、オルソラ嬢の身を案じてここまでついてきたのにバレるとは情けないのよな。
しかし、お前さんとオルソラを切り離したのは失策だったが。
まさか俺たちの仲間が一瞬でやられるとは・・・」
「ん、今なんつった?」
「何もこうも、私たちはオルソラ嬢に危害を加えるつもりなど少しもないんです。
むしろ危害を加えようとするのはローマ正教の方ですっ」
「ローマ正教が?そりゃ一体どういう理屈なんだ?」
「オルソラ嬢の頭の中に秘められているのは法の書の解読法。そして法の書を解いて得られるものは何だ?」
「そりゃぁ、十字教の世界をひっくり返すほどの力だろ?まぁオルソラは力を求めていたわけじゃないが」
「考えてもみるのよ。現在進行形で十字峡の安定した世界の最大勢力として君臨するローマ正教が、
自信の力の源かつ安定の基盤たる十字教の転覆なんぞ望むわけがないのよな」
上条当麻は先ほどあったシスターを思い出す。
アニェーゼと名乗るそのシスターはあの時何を思っていたのだろうか。
「くそっ、早く行かなきゃ!」
「にゃおん!」
「いいところに!やっぱお前どっかで見てただろ!」
「何のことかな」
「さぁ、行きましょう!」
オルソラ教会
オルソラ=アクィナスはアニェーゼ部隊に囲まれている。
「はははは、全く、みじめなもんですねぇ。
信じていた仲間に裏切られるなんて。騙されて踊らされていたことを知ったらいったいどう思うんでしょうか。」
「ゴフッ!?・・・騙されていたのでございましょうか・・・・・なら、それは・・・・・・・
とても良い知らせでございましょう・・・・ガァッ!」
集団リンチまがいの行いが始まろうとしていたが、まるで教え諭すような口調で会話をしていた。
「いい知らせ?ははっ、そんな救いなんて無いに決まってんでしょうが。
そんな都合のいいヒーローなんてどこにもいるわけないんですよ」
宣言など必要ない。
天窓に触れると甲高い音がした。そのまま開けてキャットウォークに降り立つ。
オルソラの顔が一層輝いた気がした。
「結界が壊れた・・・?至急、侵入者の探索を!」
「その必要はねぇよ。侵入者は俺だ」
「あなたは・・・どうかしましたか?もうあの事件は
いまさら何を望むって言いやがるんですか」
「オルソラを、助け出す!」
上条は持っていたワッペンを右手の腕時計に貼る。
とたん、先の引力が発生し上条にオルソラが引き寄せられていき
あっという間にいシスターの中から連れ出された。
「なるほど、さしずめ囚われの姫を助け出す
でもこの人数相手に勝てるとお思いですか?」
いくら上条が喧嘩慣れしているとはいえ、喧嘩なんてものは基本1対1で行うものである。
相手は200人以上いる1つの部隊、しかも上条は物理的にオルソラとくっついているため身軽な動きが取れない。
たとえ一人一人と細い路地などで個人戦してもいかんせん体力が持たないだろう。
残された道は防戦、しかも逃走しながらである。
だが、20億人もの使徒を持つローマ正教からいかにして逃げ切るというのだろうか。
(できるできないの問題じゃねぇ、やるしか無いんだよ上条当麻!)
「僕たちのことを忘れてはいないかい?」
声の出どころはステイルだ。
そして僕達と言ったからにはもう一人、上条家の最初の居候も。
「とうま!一人でいいとこ持っていこうなんて許さないんだよ。そもそもこの後はこっちの問題だったんだからね!」
「素人1人に任せるわけにはいかないだろう」
「ちっ、たとえ1人や2人増えたところでこちらは数で圧倒するまでです!」
「それはどうなのよな!」
ステイルの後ろからさらに現れたのは建宮斎字だ。
「お前はッ!天草式!?消えたはずではなかったんですかい!?」
「ステイル、あれをこいつらに見せてやるのよ」
「来やすく呼ばれるのは気に入らないが・・・ッ」
その瞬間、ステイルの背後に巨大な何かが出現した。直径10mはあるだろう。
「熱ッ!?」
巨大な火球がまさに顕現した。
「俺の仲間がいい仕事をしてくれてな。お前たち、行くのよな!」
掛け声に応じて後ろから小さな群衆が現れた。
彼らは小さな姿でルーンや"温泉ロープ""即席落とし穴""飛ばし穴"などを配置、
ステイルの魔力だけでなく地脈を持捻じ曲げ力に変え、
さらにはルーンの配置法によって太陽や火災被害の魔術的意味を加えることによって
イノケンティウスをこれほど強大なものに変えたのだ。
「『消えたと思わせておいて』というのも我らの十八番の一つなのよ」
「インデックスが記憶していた、オルソラの首飾り、
あれは僕たちイギリス清教のイギリス清教の十字架だ。
たとえ正式な手段を踏んだうえでかけられたものではないにしても、
僕たちはその十字架の加護受けたものを傷つけられるをのみすみす見逃すつもりはない」
「我らも
助けを求めるものが傷つけられるのをそのままになど絶対にせぬのよな」
「皆さん・・・・・」
「アニェーゼ=サンティクス、今やオルソラ=アクィナスの身柄はどこの所属とも取れない状況だ。
そんな中で1勢力として勝手に弾劾を行うのはこちらとしても止めなくてはならない」
「そういうことだ。お前らにもう逃れるすべはない。
それでもオルソラに危害を加えなくちゃなっらないって言うんなら、
お前たちローマ正教が守る
「面白いじゃないですか、上等です。こちらもいきますよ!」
アニェーゼの言葉に各自がその武器を手に取るものの、
反撃するに足る武器がないのか8割がたが手から落としてしまう。
「使えない奴らめ・・・・上条当麻!お前の相手は私です。ほかの者はあの魔術師を!」
ローマ正教アニェーゼ部たちとの戦いが始まった。
終油聖堂。"万能舞台装置"によって整えられた場所で上条当麻とアニェーゼの決闘が始まる。
「万物照応。五大元素の第五、平和と秩序の象徴「司教杖」を展開。
偶像の1、神の子とと十字架の法則に従い、異なるものと異なるものを接続せよッ!」
その言葉の一つ一つに従い、杖の先端が等間隔に展開される。
蓮を模した第五呪具は現代科学では否定されたエーテルの象徴だ。
光を伝えるとされたその性質とは裏腹な真っ黒い笑顔のアニェーゼが迫る・・!
(あいつ、どんな攻撃をしてくるか分からねぇ、まずは右手を構えて・・)
だが、そんな上条とは逆に、アニェーゼは蓮の杖を振りかぶり後ろへと叩きつけた。
金属のわずかな弾性によって杖が跳ね返るほど強く。
何をしたのか上条が考えるより先に後ろからの衝撃が上条を前へと突き飛ばす。
「さぁ、回避不能の痛みを受けて見やがれ!」
そのまま杖の反動を利用して上条の肩を上から打つ。
さらに上条は分か機からも衝撃を受け斜め下に突き飛ばされた。
「大きな口をたたいていた割にはあっけないですね」
一方通行の反射ともとも違う。杖にダメージはなく上条にのみダメージが通る。
「なるほどな、その杖が俺ってことか・・」
「へぇ、異教徒のくせによくわかりましたね」
ならば、と上条は視界の隅に写った三毛猫に目配せをする。
「ほらほら、もう一発行きますぜ!」
アニェーゼが杖を後ろの柱にたたきつけようとした瞬間、上条は無言でジャンップして前へと飛び出す。
そのまま空中で大きく腕を振りかぶりって上げ、斜め上から放物線を描きアニェーゼに突っ込んだ。
「かかった・・・ッ!」
勝利を確信したアニェーゼが杖をたたきつけると、突然壁や床、さらには柱までもが消失した。
ステージというものは意外に高いもので、下まで5メートル弱の高さがあった。落下まで1秒。
その間に上条は司教杖をつかんでそのままアニェーゼに叩きつける。
「ぐふぉぁああ!!!」
眠り行く彼女が何を思ったのかを、上条は知らない。
「さてと、両方とも尻もち搗いた程度だし、ありがとなドラえもん、とっさにボールプールの舞台にしてくれて。」
「何の。それよりこの戦いを終わらせよう」
「あぁ、こんな不条理な
上条がアニェーゼを抱える。一般にお姫様抱っこと呼ばれるもので、
インデックスが見たら即噛みつき執行になりそうで
美琴が見たら朝まで超電磁砲キャッチボール決定な光景である。
婚姻聖堂の扉が空く。
"飛ばし穴"や落とし穴にかかったりしたシスターたちの中を上条当麻が進んでいく。
状況さえ違えば結婚式のようにも見えただろう。
リーダーたるアニェーゼが敵の手に落ちている姿は
残りのシスターたちの戦意をこれまでないほどに、破砕・裂開・崩壊させた。
1時間後
アニェーゼ部隊が壊滅したのでオルソラはイギリス清教が一時的に引き受けることとなった。
姫神秋沙を預けたときのこともあったのでいくらかは信用できたが
それでも『何か危害を加えたときは絶対ぶっ飛ばす』という伝言をステイルに伝えたうえで。
「はぁー疲れた。インデックス、うちに帰って晩御飯にしようか」
「うん!スフインクスも一緒なんだよ!」
「そうだね。今日の晩御飯は何だい?」
「お前はミルクでも飲んどけ!絶対何か裏でやってただろ!
あとインデックス、お前はいったいどうやって警備を潜り抜けるつもりだ?」
「わぁー!忘れてた!」
「大丈夫、僕が"どこでもドア"で先に送っとくよ」
明日の平穏を望みながら、こうして3人はまた学園都市へと帰っていく。
この後神裂が堕天使エロメイドのから逃げ、土御門がそれを追って
上条の検査入院の個室へと尋ねてくるのは誰も知らないが。
前回予告したのは"N・Sワッペン"でした。
なんだか書いていてごちゃごちゃになってしまってしまってごめんなさい。
法の書の謎は後回しにします。いずれ誰かに解かせたいものですね。
もちろん"暗号解読機"あたりでごり押すのもありですけれど。
そういえば"ショックガン"にしろ"空気砲"にしろ
大勢を鎮圧するのには便利な武器ばかりだけど魔術師相手だと使いにくいなぁ
今回のひみつ道具
"抜け穴ボールペン"
外でこれを使って壁や地面に丸を書くと中に通じる。中で円を描くと外に通じる。
地中に閉じ込められえた人を助けるのに使用。
"どんぶらガス"
これを吹きかけられたものにとっては地面が柔らかくなり泳げるようになる。
"N・Sワッペン"
赤いNワッペンと青いSワッペンからなり、張り付けるとはがれなくなる。
貼りつけられた人はそれぞれの単極磁石となって
物理的に反発したりや引き合ったりする。
貼り付けた服を脱げば効果は消え、また剥がせるようになる。
"タイムコピー"
過去や未来に同じ場所に存在するものを完全に複製することができる、
タイムテレビとタイムコピーを組み合わせた装置。
ただし同じ瞬間から複製できるのは1つだけ。コピー元の時間をずらせはさらに複製できる。
十字架の複製に使用。しょっちゅう失くし物をする筆者が欲しいと思っている道具の一つ。
"温泉ロープ"
ロープを結んで輪っかにし、平らな面に置くと内側が温泉になる。
空間を歪めているので下にあるものがぬれたりすることはない。
"即席落とし穴"
置いたところが落とし穴になる輪っか。
"飛ばし穴"
上に乗ると飛ばされる丸いマット。落とし穴の反対。
"暗号解読機"
上から暗号文を入れると下から解読されて出てくる22世紀FBIが開発したマシン。
"ショックガン"
この銃で撃たれると気絶する。
"空気砲"
打ったものを吹き飛ばす威力がある。
手にはめて「ドカン」ということで空気の塊を発射する銀色の円筒形の武器。
諸事情により次回お休み