とある未来の青猫機械   作:クリップ使い

9 / 11
8巻


8話:破片を持っていこう

ここは学舎の園。常盤台中学校を筆頭とする有名お嬢様学校が集まる、

学園都市内でさらに閉じられた場所のひとつである。

内部は洋風な作りの建物や構造物で溢れているが、

その街並みはどこか本式の洋風建築と違う学園都市特有のものだ。

信号すらも都市内のものとは違ったお洒落なものになっている。

勝手に信号を違うものにして道交法で取り締まられないのかという疑問があるが、

学園都市内では通常の日本国法が適用されていない節があるので気にしてはいけないのだろう。

前述の常盤台中学校は学舎の園のなかでも一際発展しており、

入学条件として強能力者(level3)以上の能力者であること、さらに難しい試験を潜り抜けたことが問われる。

超能力者を2人も擁し、特に第5位は学園内最大の派閥を作っているなど

他の学校を上回る異色の存在だ。

そんな常盤台中学校に併設されている帰様の浴院で3人の少女が揉め事を起こしていた。

赤いリボンで髪をツインテにしているのが白井黒子、そしていがみ合う相手の双子?が御坂美琴 とその妹だ。

「お姉様は入らないでくださいの!!これは黒子とお妹様のことですの!」

「私が入らなきゃこの子相手に好き勝手するでしょーが!」

「お姉様、何もそんなに怒らなくても、とミサカはとがめます」

「うっ、あなたはこの子について知らないからそういえるんでしょうけど、

黒子の変態行為といったら他人の下着をこっそり回収してたり

何かにつけて媚薬を混入しようとしたりそれはそれは――」

「お姉様、黒子はお姉様とお妹様一筋ですのよ!」

「だからその時点で一筋じゃないっての。どこの世界に姉妹丼を望むやつがいるのよ!」

「ふっふへっひひひ、お姉様の口から姉妹丼なんて言葉が出るとは・・・じゅるり」

「だぁーもう手をワキワキさせるなー!!」

美琴の髪から紫電がほとばしる。淡く漂うつんとした臭いは理論純水のお風呂にはにあわないものだ。

「まぁまぁお姉様、ここでやると他の人の迷惑になりますからここはミサカが、

とミサカは指向性高めで電撃を撃ってみます」

妹の忠告にしぶしぶ従い電撃を放つ用意をやめると、妹が手をピストルの形にしていた。

指の先からレーザのように鋭い雷が発射される。

「お仕置きとのことなので電流値高めです」

「あ゙あ゙っ!良いですわ゙、この電撃っ!!お姉様の荒ぶる獣のような電撃も良いですが

お妹様の゙尖ったクーデレ電撃もだまら゙ないですのぉ゙ー!!!

黒子は、黒子は、どうにかなっでしm――」

「だからあんたはもうどうかしてるのよッ!」

個室内に香ばしい香りが漂った。

 

お風呂の帰り道、ランジェリーショップによったりスイーツトークの花を咲かせたりしていると、

常盤台中学の学生寮についた。学生寮は学舎の園の中と外に一つずつあり、

美琴たちはそ外の学生寮で暮らしている。

ただし、御坂妹は諸事情により病院で暮らしているため、入り口で別れることとなる。

別れたのち、自室に戻ると、黒子は自分の机でレポートを書き始めた。

「ん~?何のレポート?」

「第3種経済ですわ。まったく、参考にしようと思っていた資料の記述がバラバラで

困っていましたのよ」

「あー、あれね。私も大変だったわ。その割には使いどころないと思うんだけど。

そうね、ヒントでも出しておこうかしら。今では飛行機であらかじめ加速度を与えた上で

空中から発射する技術が生まれてるってのがあるんだけど」

「学園都市は空中からでも地上からでもバカスカ打ち上げられるから良いとして、

アメリカやらフランス、スペインロシアと最近打ち上げが多くありませんこと?

まるで何かを探しているみたいn――」

ピリリ、と黒子の方から電子音がした。何やら困り顔の美琴との会話を切らせてもらい、

収納された画面を取り出すとそこには発信者不明の文字。

「誰からですの?『ピッ』もしもし、どちら様ですしょうか?」

『もしもし?あ、その声は白井さんですね。なんのようですか?』

「何のようって・・・貴女がかけてきたんじゃないですの」

『え?そっちからかけてきたんじゃないんですか。

まぁ良いです。ちょっと困ったことになったのおで支部に来てもらえませんか?』

「はぁ、貴女が呼び出すということはそれなりに困っているのでしょう。

すぐ行くので少々お待ちくださいまし」

『やったー!頑張って紅茶をいれて待ってますね!』『ピッ』

「初春さん何て?」

「少々野暮用だそうですの。とっとと終わらせてきますのでお姉様はここで待っていてくださいな」

「わかったわ。それと、ちょっとしたら雨が降り出すらしいから早く帰ってきなさい」

 

雲1つない満天の星たちの下、白井黒子は黒服の男たちとの戦闘を繰り広げていた。

初春飾利によるとそいつらはトランクの強奪犯で拳銃を持っている可能性が高いとのことだ。

実践では空間移動に翻弄されていたことと旧式の拳銃で武装していたことから

学園都市外の部隊か何かなのだろう。侵入者に対する警備の甘さを愚痴りながら

トランクの情報を初春に送り持ち主の確認をとろうとしていたとき、

腰掛けていたトランクが虚空に消え去った。

後頭部に走る鈍い痛みで現状を知る。

支えを失った体は回転モーメントにより地面の上に伸びていた。

敵襲を感じ空間移動の利用で身体を立て直す。

白井の能力は遠距離のテレポートには不向きだが近距離なら高い精度で機敏に動ける。

重心位置を0.90m高い位置に、但し各座標をx軸中心で90°回転させた上で移動する。

地表よりいくらか高いところに出た衝撃が足へと伝わるが

白井の意識の範疇にそれはなかった。

 

白井の前に立っていた少女はなんとも奇妙な格好をしていた。

どこかの学校の制服とおぼしきスカートにさらしを巻いた胸。

さらにその上からブレザーを羽織っている。

少女と言えど白井よりもさらに年上そうで恐らくは高校生だろう。

「トランクの回収ありがとうございますの。

ただし、そのトランクはジャッジメントで預かりますのでこちらに寄越してくださいますか。

貴女が所有権を主張する場合送り札から確認しますので

名前を教えていただけると助かるのですが」

「あら、あなたそれ本気で言っているの?」

その女の言葉通り、白井の発言には嘘が含まれていた。

トランクの送り札に封入されている情報は第23学区宛ということのみであり、

送り主も受け取り手も何も判明していない。

女は腰掛けした警棒のようなものをとるとこちらに向けてきた。

戦闘の意思と受け取り、身構える。

太ももには鉄矢のベルトを仕込んであるが、

女の技量を考えると余り頼りになるとは思えない。

何せ先程、手を触れずにトランクを手元まで空間移動させたのだ。

手元へ引き寄せるタイプの能力であることも考えられるが、

"手元"の範囲がどこからどこまでなのかも、取り寄せられる最大距離もわからない。

(警棒のようなものを持ち出した・・・?9月1日に侵入した原石と同じように

あれを使って能力をコントロールしているのでしょうか)

「あなた、絶対能力進化(level6シフト)って知ってるのかしら」

「level6?そんなのありえませんわ。それともそのトランクの中身がそこへ導くものとでも?」

戦闘に備えて思考を演算に割いていたのであまり深く考えずに答えたが、

普段の白井なら気づくものがあっただろう。

MAR。警備員の付属組織で、起動鎧や救助ヘリなどの災害救助装備を多数配備した機関だが、

かつて木原・テレスティーナ・ライフラインの手に落ちていた。

彼女は春上衿衣の精神感応(テレパス)の持つ特異な性質に目をつけ、

一方通行の交信の念話能力(テレパス)を持つ枝先万里ら置き去りを彼女とともに誘拐し、

置き去りの脳内物質と能力体結晶を融合して投与することによってlevel6へと至らせようとした。

その置き去りたちは木山春生の教え子たちだった。

木原幻生の被害者でもあり、

暴走能力の法則解析用誘爆実験において既に体晶を投与され

意識不明の重体となって眠れる暴走能力者になっていた。

ただし、この計画はもうすでにに御坂美琴らによって阻止されている。

「その様子だとないも聞かされていないのかしら。

確かにこれを使えばlevel6を生み出すこともだってできるでしょうね。

でも私の望みはもっと崇高なものよ」

戦いの火ぶたが切って落とされた。

空間移動能力者(テレポータ)同士の戦いはオセロにも似ている。

一見優勢に見えてもたったの一手で戦況はひっくり返され、自分の体を空間的に塗りつぶされてしまう。

白井は鉄矢を構えて前へ飛ぶ。

飛んだ先は女の右となり。その手をつかんで手元に引き寄せ、固め技で相手の思考を奪おうとする。

しかし次の瞬間右手の感覚は一気に抜けた。

自らの武器の鉄矢が消えるのが見える。

死に物狂いでトランクに手を触れ、元居た位置の0.30m左隣へ転移を実行。

が、今度は右足首を鉄矢が食い破る感覚が白井に襲い掛かる。

空間転移(テレポート)でトランクを相手の頭上へ飛ばす。自分が演算している物体に対して

他の空間移動系能力を重ね掛けすることはできないので転移させ続けていればトランクを奪われることはない。

さらに自らもトランクの上へ飛ぶ。

だが女はそれを見越して警棒様のものを真上に振り上げ、

近くに合った古そうな扉をx-z平面に平行になるよう丸ごとトランクの上へ飛ばしてきた。

空間移動の性質として、転移したものは転移先にあるものを押しのけて出現するというものがある。

そのためこうすればトランクの中身を傷つけず相手を上下に分断することができるのだ。

さらに警棒を前に向け落ちてくるトランクと汚く汚れた扉をぶつかるほんの直前で目の前へ移動させた。

ゴトっという重い音とともに扉が地面に落ちる。

上の方にある手すりからだろうか、パラパラと赤さびの粉が降ってきた。

シュン、という音ともに女の子が空中に出現した。

扉を見て戸惑う女に肘を打ち込み、肺から空気を抜く。

トランクに手を掛けると先ほど女が取り除いた入り口のところまで飛び、ビルの中へと突入する。

「ガふッガガァァァァッァァあああああ!」

女の怒声がこだました。

(先の戦闘、あいつは一度も自分自身を転移しませんでしたの。

おそらく自分自身を転移できないか転移に一定の条件があるのでしょう。

となれば内の目視できない建物に逃げ込めば徒歩で追ってくるはず!)

 

しかし、建物内に入った白井の目にはとんでもないものが写っていた。

どこまでも続く地平線。だだっ広い雪原にでも行かなければ

見られないような風景が、建物内に広がっていたのだ。

後ろから女の声がする。その瞳はまっすぐこちらを見つめていていまだ周囲の異変には気づいていない。

「ふっふ、ふ、良くもやってくれるじゃない、気に入ったわ。

私の名前は結標淡希。あなた、私と一緒に来る気はないかしら?

そうね、そのトランクの中身も教えてあげるわよ」

「何ですって?」

「そのトランクの中身は樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)残骸(レムナント)なのよ」

「樹形図の設計者?それは宇宙空間に浮かんでいるはずですの!」

「そうか、そんなことすら教えてもらってないのね。

あなた、第3位には信用されてないのかしら」

「お姉様と私は固いきずなで結ばれていますの!」

「ふん、どうだか。あんただって、そのお姉さまに体よく利用されているだけじゃないの?

現に、こうまであなたは追い詰められているのに助けに来ないじゃない」

「それでも、信じぬくのが淑女ってものですのよ。

ただの器の小さな子悪党ごときにどうこう言われる筋合いはありませんこと!」

結標が警棒のようなものを構え、トランクに向けて振る。

だが、テレポートは発動しない。

入り口の近くで三毛猫の影がちらついた気がした。

「なんで!?どうして座標移動(ムーブポイント)が発動しないの!?」

「無駄ですわ。もうう試しましたもの。この空間、どうやっても空間移動が発動しないようですの。

空間移動の計算式を立てようにも自らの座標位置が何一つ定まらない。

例えるなら、砂漠で迷子になったようなものですわ」

白井黒子は立ち上がる。自らの職務と、自分自身の信じるもののために。

自分自身の信念のために禁忌を冒してまで人を助けえようとした科学者がいた。

自分の判断によって人を傷つけ、その償いのために一人で責任を背負いこんでしまった者がいた。

自分の信じる正義をめぐって自分の友と対立をしてしまった者たちもいた。

それでも、その信念の先にあるものは真の結末だと白井は思う。

能力の大本、自分だけの現実とは思い込みや信じる力だという。

一人で一軍隊と対等に渡り合うことができるほどに強力な能力を白井黒子は持っている。

能力はとても大きな力だ。風紀委員(ジャッジメント)をやっていると力の大きさに負けて罪を犯したと言う人にも出会う。

しかしそれは違うと思っている。

白井の信ずる御坂美琴は超能力者(level5)の第3位で

一ヶ国の軍隊が持つ軍隊をまとめて相手にしたとしても劣らないほどの力を有し、

なおも自分の力を正しいことのためにふるっている。

確かにこれは否定にはならないだろう。でも、御坂なら自分のしたことを能力のせいにはしない。

いくらか背負いすぎなところはあるものの、自分のやったことに対して必ず責任を負っていた。

(あぁ、私もお姉様と同じなのですわね。)

空間移動(テレポート)縛りの、空間移動能力者(テレポータ)の戦闘が始まった。

 

時は1時間前、第10学区。

なぜか人から嫌われたこの学区には、少年院や墓地などの嫌煙される施設が集まっていた。

もっとも、そういった施設が存在しているために嫌われているのかもしれないが。

その少年院の近くにドラえもんがいた。

ポケットからドライヤーのようなものとメガネを取り出した。

留置所のある階に向けてスイッチを入れる。

 

路地裏。

結標は妙な空間になっているビルから何とかトランクと共に出口へとたどり着いた。

ただし白井から完全に逃げたわけではなく、脱出を阻止しようとそこまで来ている。

突如として、ドゴシャーン!という何かを踏み潰したような音が響いた。

音のした方角に目をやると、白髪の小柄な人が爆心地と思われる場所に立っている。

余りの音に白井は驚いてビルの中へ倒れてしまう。

その白い人のことは結標も知っていた。

level5にも届くと言われた自分の能力でも到底届かない相手、学園都市230万人の頂点、一方通行(アクセラレータ)だ。

(私は、死ぬのか・・・・)

「よォ、そこのコソ泥くン。殴られるのと足蹴りされるのどっちがいいかなァ?」

ベクトル操作によって周囲の風が渦を巻き、4本の竜巻が背中に接続される。

(トラウマなど知ったことかっ!!)

能力制御のための軍用懐中電灯を投げ捨て、自信の体とトランクを10m前へ移動。

「おやおやァ、俺の呼び名を忘れたかァ?こっから先は一方通行だ。

何者たりとも通しはしないぜ」

高次ベクトル空間上で変更される結標の体の速度ベクトルを操作、移動角度を変更し

結標を元居た方へ、下方0.23度修正した上で反射する。

これにより彼女の両足は10cmほど地面に埋まった状態で出現することとなる。

前述の空間移動の特性から彼女の足は原子レベルで隙間なくアスファルトと密着しているのだ。

こんな状態では気圧はもちろんのこと、クーロン力すら問題になるほど強く足が吸い付けられる。

「やめてくれっ!!!」

突然の叫び声にその場にいるものが凍てつく。ただ一人結標を除いて。

叫び声のした方には数人の少年少女がいた。

「あ、あなたたちは拘束されたはずじゃなかったの・・・?」

「どうしてかは分からない。

拘束され留置所に移送されて途方に暮れていたらいつの間にかビルの中から外に移動していたんだ」

「あァあったくよォ、ガキにせがまれて出てきたと思ったらなんで目の前で

感動の再開みたいなシーンやってンですかねェ?」

一方通行の手から瓦礫の破片がまっすぐ高速で結標たちの方へと射出される。

とっさに仲間の一人が結標をかばい、瓦礫は目標物にあたると自分もろとも粉々に砕け散らせた。

「俺はあのクソ忌々しい実験が再開されるようなことがなければそれでいいンだ。

お前らみたいな三下に用はねェンだよ、とっとと失せやがれ」

立ち去る一方通行の後には、茫然と固まる結標淡希ら科学結社と白井黒子、

壊れたトランクケースのみが残された。

 

その数日後。風紀委員第177支部。

「変な事件でしたね、白井さん」

「えぇ・・・あのトランクケースの残骸の中からは何一つ見つかりませんでしたし、

結局あの女どもも取り逃がしてしまいましたの」

「それで白井さんが言っていた妙な空間ですが、あの後周辺一帯のビルを調べても何も出てきませんでした。

極めて高度な立体映像がAIMジャマとともに展開されていた可能性はあるでしょうが、

それほどまでに高度な立体映像は光学操作能力がなければ展開できませんし

AIMジャマが展開されていたならばそもそも能力が使用できないはずなんですよね・・・」

「とにかく調査はこれからも地道に続けることにしましょう。

初春、お疲れさまでした。今度ケーキおごりますわよ」

「やったー!じゃあじゃあ白井さん、学び舎の園にあるという伝説の和菓子ケーキ店のケーキを・・・」

 

件の廃ビルにドラえもんがいた。

「"地平線テープ"~」

取り出したテープを伸ばし、空虚なドア枠の下の所に沿ってテープを張る。

両端を貼るとドアの向こうが消えた。

それまで廃ビルの内装があったはずの空間の向こうには

ただただ地平線が広がっているだけの無限の空間ができた。

「続いて、"ナカミスイトール"!」

トリガを引くとドラえもんの手の上にちょうどトランクに入りそうなサイズの物体が出現した。

「最後に"全体復元液"をちょびっと垂らしておけば・・・・」

ポケットから取り出したスポイトの中の液体をその物体にかけるとブクブクと泡立ったが、

一見何の変化もないように見えた。

「これであの人のためのプレゼントも準備完了。一週間後が楽しみだな」

自分で壊しておいて自分で直すというのだからマッチポンプも甚だしいが

これにて樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)をめぐる騒動は一定の区切りを受けることとなった。

余談だが、この後残されたメンバー+スフィンクスは上条さんからきっついお説教を受けたらしい。




大幅遅刻誠に申し訳ありません。
テストと書き溜めデータの消失が重なって心が折れかけていました。
今回は樹形図の設計者をめぐる騒動です。
私の好きなあのキャラのためにも頑張って準備しておかないとね。
そして第3の主人公には素敵な贈り物を。

今回のひみつ道具
"地平線テープ"
テープを張った面を超空間へつなげる。
この超空間ではワープができず
大気と地面が永遠に続いているだけの位相がずれた空間である。

"万能グラス"
かけて念じるとどんなところでも見ることができる眼鏡。
留置場のある階を探るのに使用。千里眼のファイブオーバー。

"全体復元液"
どんな小さな欠片からでも全体を補完してしまう。
ただし、残っている割合が少ないと復元には時間が掛かる。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。