・・・・すいません、予想以上になぐなってしまったので、二、三話に分けます。
あと、今回で律に施された機能が判明します!
とりあえず第21話、どうぞ!
有希子side
「スマッシュ!!」
「あれが、スマッシュ・・!」
「皆さん、下がってください!!」
いきなり現れたスマッシュに、殺せんせーが急いで前に出た。でも、殺せんせーでもスマッシュには・・・
「殺せんせー、惣一さんに連絡を入れました!私も手伝いますので、足止めを!」
「そうですか、なら、行きますよ!」
「はい!」
律がそういうと、すぐ近くに不良がなったスマッシュが黒い体になって現れた。
「こ、こっちにもスマッシュ!?」
「いえ、こちらのスマッシュは惣一さんが私に加えた機能に一つで、今まで惣一さんが戦ってきたスマッシュのデータを元に作り出した存在です。本物とまでは行きませんが、それでも足止めには十分の戦闘能力を持っています」
惣一君が律に施した機能の一つ、スマッシュの製造。あくまでもデータをもとにしたホログラムみたいなものだけれど、実体があるように殴ったりもできるし、足止めや囮にもできる。このスマッシュを動かせるのは作り出した本人である律と、マスターである惣一君だけで、私たちの方に来ることはないらしい。
「皆、今の内に避難しよう。ここじゃ追い詰められた終わりだ!」
磯貝君が言葉に皆同意して教室から校庭に出た。中よりも広いから、逃げ場もたくさんある。その時、地面に大きな羽を広げた影が映り、上を見るとナイトローグさんが飛んでいた。
『アイススチーム!』
『ふっ!!』
カイザーから奪ったらしいスチームブレードのバルブを回して煙を撒く。それに合わせて殺せんせーとホログラムスマッシュがスマッシュを吹き飛ばし、煙の中に入れた。煙に触れたスマッシュは凍り始め、やがて全身が凍りついた。
「はぁ・・・はぁ・・・助かりました、ナイトローグさん・・・」
『・・・俺はあくまでスマッシュを倒しにきただけだ、お前も助けたつもりもないし、今は無理でもいつかはお前も殺す』
「おy、あなたも殺し屋ですか?」
『いや、俺は殺し屋ではない。だが・・・』
ナイトローグさんがそこまでいったところで、スマッシュを包んでいた氷に変化があった。徐々に真ん中からヒビが入っていき、最後には粉々に砕けてしまった。中にいたスマッシュも出てきて、その衝撃で砕けた氷が周りに弾け飛び、その内のいくつかは私たちの方に向かってきた。
「皆さん!!」
殺せんせーがそれに気づいて動こうとしたが、まるで狙ったかのように殺せんせーのところにも氷が飛んだ。殺せんせーは簡単に避けるが、いくつもの破片が殺せんせーへと飛んでいった。
「にゅや!!」
殺せんせーも自分のところに飛んできた破片を避けるのに精一杯で、私の方まで手が回らなくなっている。その間にも、氷の破片が私たちのところに飛んできて、ひときわ大きい破片が飛んできた。当たったら怪我どころじゃすまないぐらいの。
『!まずい!!』
「皆さん!!」
殺せんせーもナイトローグさんも今からじゃ間に合わない。私たちは思わず目をつぶってしまった。だけど、いつまでたっても衝撃は来ない、その代わりに・・・・
『フルボトル!スチームアタック!』
私にとっては、もう聞き慣れた音だった。この音を出せるのは私が知ってる中では一人しかいない。ゆっくりと目を開け、前を見る。飛んでいていた氷は跡形もなくなくなっていて、代わりに私たちの前にはトランスチームガンを持っている、血のようなワインレッドカラーの怪人が立っていた。
「惣一・・君?」
『・・・無事か、なら下がっていろ!』
ブラッドスターク・・・・惣一君はそう言って、スマッシュに向かっていった。
有希子side out
・・・・・・・・・
惣一side
俺は気持ちを紛らわすために、あるものの開発を続けていた。後ろでは万丈が腕立て伏せをしている。
そんなとき、スマホにメッセージが届き、確認すると律からだった。
「・・・」
内容は『学校にてスマッシュが出現した』とのことで、今は殺せんせーが足止めをしているらしい。
俺は学校に転移するためにトランスチームガンを持って、そこで動きを止めてしまった。
『・・・行かないのか?』
「・・・わかってるくせに、聞くなよ・・」
俺の気持ちはまだ整理がついていない。今また学校に行けば、どんなことをいなれるのか想像ができてないからだ。
『あのタコだけじゃ、スマッシュを倒すまでは行かないぞ』
「そんなことは分かってる・・・けど・・・」
「やっぱりなんかあったんじゃねぇか」
後ろを見ると、万丈は腕立てをやめて俺の方を見ていた。その顔は真剣そのもので、ごまかしは意味ないだろう。
「・・・・バレたんだよ、俺がブラッドスタークであること、俺の中にエボルトという存在がいること、それらがE組のみんなにな」
「ふ〜ん・・・・それで?」
「それでって・・・」
「それで、なんでそんなに悩んでんだ?」
「は?お前マジでいってんのか?」
「おう」
そうだった・・・・こいつは超がつくほどのバカなんだ・・・。
「・・・・怖いんだよ。あいつらになんて思われているのか、次会ったらなんて言われるのか、それを想像したら、怖くて仕方がねぇんだよ」
俺の、正直な気持ちだった。なんで素直を言えたのかわからないが、俺は恐れている。いや、恐れていたんだ、こうなってしまうのを。だから隠していた。先生たちならともかく、同級生であるあいつらにバレたら、あの時のようになってしまうと思ったから・・・。
「・・・俺はバカだからよ、なんでそんな悩んでのかわかんねぇ。だけどよ、そんな恐れる必要はないと思うぜ?」
「・・なんで、そう思うんだ?」
「簡単だよ、お前は優しい奴だからだよ」
「は?」
俺が、優しい?こいつは何言ってんだ?
「なんかの間違いだろ、俺が優しいわけがない」
「だったらよ、なんでスマッシュを倒してきたんだ?」
「それは、フルボトルを集めるために・・・」
「それだけじゃねぇだろ、この間有希子が教えてくれたが、スマッシュが現れたら何よりも優先して倒しに行くんだろ?誰かがスマッシュに襲われてしまう前に」
「・・・・」
俺はそのことに何も言えなかった。まさか、有希子にバレてるとは思わなかった。今まで誰かにそのことを言った覚えはないんだが・・・。
『有希子は思ってた以上にお前のことをよく見ていた。ただ、それだけだろ』
「それだけじゃねぇ。香澄がスマッシュにされて、成分を抜いても助からないってのに、お前は最後に俺とあいつを会わせてくれた、話させてくれたじゃねぇか。優しくないってんなら、そんなことせずにさっさとスマッシュを倒してたはずだぜ」
万丈の言葉を聞いていると、自然に気持ちが落ち着いてきた。俺が・・・優しい、か・・。
「お前のクラスの奴らがどんな奴らなのかはしらねぇけどよ、バカの俺では気づいたんだ。そいつらだって、分かってくれるさ!」
「・・・・最悪だ・・」
「あ?」
「まさか、お前に気づかされるなんてな。・・・あいつらと一回、しっかり話すか!」
『よし、なら早速向かうか!!』
「あぁ、まずはスマッシュをぶっ潰す!」
『コブラ!』
「蒸血!」
『ミスト・マッチ!コブラ・・・・ファイヤー!!』
『お前も行くか?万丈』
「あぁ、行ってやるぜ!」
トランスチームガンを使い、万丈も一緒に学校に転移する。煙が晴れると後ろにはクラスのみんな、前からはそこそこ大きい氷が迫ってきていた。俺は慌てずに、ドライヤーが描かれている『ドライヤーフルボトル』をトランスチームガンに装填し、氷に向けてトリガーを引いた。
『フルボトル!スチームアタック!』
すると、銃口から熱風が吹き始め、氷を溶かしていき、俺たちに当たる前に溶けきった。
「惣一・・君?」
後ろから有希子の声が聞こえた。後ろに振り返って確認したが、特に怪我をした様子はないな。
『・・・無事か、なら下がっていろ!』
有希子にそう言い残して、俺はスマッシュに向かって行く。
万丈よ・・・お前いいこと言うな。
次回は戦闘、場合によっては戦闘後まで描きたいですが、分けるかもしれません。
感想、評価等宜しくお願いします!
それでは、チャオ!!