とりあえず第29話、どうぞ。
惣一side
烏間先生がスマッシュを倒し、生徒の要望によってそれぞれの食べたいものを奢らせた後、もはや存在を忘れていた万丈と合流して家に向かっている。
「んで?お前は肝心な時にどこで何をやってたんだ?」
「あ?どこでって・・・・裏山の中を走り回ってた!」
「・・・・・」
「なんか言えよ!!」
なんとも万丈らしい答えに、何も言う気が起きなかった。ま、いっか。
「とにかく早く帰るぞ。今日は人を呼んでるからな」
「は?人呼んでるって・・・」
「安心しろ、お前も知ってる人だし、有希子も来るらしいから」
「?」
万丈が不思議そうにしているが、とりあえず無視して家に向かう。時間的にも夕飯も作った方がいいか・・・。
『コーヒーは俺に・・・』
「却下」
『はや!?別にいいだろ!!』
「駄目に決まってんだろ。お前のコーヒーは」
『いや、あの人外のことだしワンチャン・・・』
「いやいや人外じゃないから。あの人はちゃんとした人間?だから」
『なぜ疑問形』
「断言できない・・・」
「なぁ、誰が来るんだ?」
今の会話の流れで気づかないのかよ・・・・、万丈だし無理か。
家に着き、荷物を置いて早速準備を開始する。えーと、今家にあるものでは・・・・足りないな。
「万丈、買い物行ってきてくれ」
「はぁ!?なんで俺が!」
「プロテインも買ってきていいから」
「・・・・・OK」
「んじゃ、頼むぜ。これがリストだから」
買ってきてもらう物をメモに書き、万丈に金と共に渡して行かせる。とりあえず今できる物でっと・・・・・
『お前、だんだん万丈の扱い方わかってきたよな』
「うん、まぁ。単純だしな、あいつ」
一応今の内にできることをやろうと手を動かしていると、カフェの扉が開いた。
「有希子か、早いな」
「うん、何か手伝うことがあるかなっと思って」
「助かるよ、ありがとう。でも、今のところはないかな。万丈に買い物に行かせたし」
「そうだったの?言ってくれれば、私が買ってきたのに・・・」
「さすがにそこまでやらせるわけにはいかないだろ。万丈も暇そうだったから、大丈夫さ」
とりあえず有希子は席に座ってもらう。一応カフェだし、椅子もテーブルもまだまだある。
「何か飲むか?コーヒー以外で」
「カフェなのにコーヒーないんだね・・・あっても遠慮するけど」
「だろ?」
『なぜだ!!』
「「お前(あなた)のせいだろ(でしょ)!!」」
『解せぬ・・・』
とりあえずオレンジジュースでも出しておこう。何も出さないわけにはいかないからな。
「ほら、オレンジジュースだ」
「ありがとう」
「失礼する」
俺が有希子にオレンジジュースを出すと、ほぼ同時にカフェの扉が開いた。思ったよりも早かったな・・・・。
「お待ちしてましたよ、烏間先生」
「すまないな、石動君。こんな時間に・・」
「いえいえ、呼んだのはこっちですから。気にせずに。何か飲みますか?コーヒー以外でお願いします」
「カフェじゃないのか?」
「諸事情でコーヒーはありません」
「ウンウン」
後ろで有希子も頷いている。エボルト作のコーヒーの俺以外の被害者だしな。
「そ、そうか・・・とりあえず、水をくれないか?」
「水ですね、わかりました」
コップに氷と水を入れ、烏間先生のところに持っていく。烏間先生はすでに有希子と話していた。この瞬間って、地味にレアな気が・・・・。
・・・・・・・・・・・・
「なんでこうなった・・・・」
本来、俺は烏間先生から話を聞くためにここに呼んだんだ。まぁ、有希子は元から事情を知っていた分、俺と同じぐらい気になっていただろうから来るって言っても止めなかったが・・・・
「なんで・・・なんで殺せんせーまでいるんだよ!」
「ヌルフフフ!私も烏間先生がナイトローグだとは気づいていませんでしたからねぇ、気になってるんですよ。それに、以前来たときは時間がありませんでしたが、ここのスイーツを食べるいい機会ですので!!」
「後者が目的だろ・・・・」
あの後、いきなり現れた殺せんせーに頼まれ、俺は今パンケーキを作っていた。それ自体はとくに問題はないが、時間がなぁ・・・。とにかく、さっさとパンケーキを作り終わるか。
パンケーキを三枚焼き、皿に乗せてその上にアイスとストロベリーソースをかけて完成だ。そんなに難しくもないが、久しぶりなんだよな・・・うまくできたのか?
「はい、殺せんせー。注文の品のパンケーキだ」
「ニュ、ありがとうございます石動君。それでは早速・・・おぉ!美味しいですね!」
「それなら良かったよ。普段は作らないからな」
「にゅや、そうなんですか?」
「客が来ないんだよ。別に問題はないがな」
「帰ったぞ!!」
言った直後に扉が開いて万丈が帰って来た。やっとか・・・・。
「サンキュー万丈。んじゃ、早速飯を作り始めるか」
『ん?惣一・・まさかお前・・・』
おぉ、気づいたか?今日の夕飯はペペロンチーノだ。
『何ぃ!!!!』
メモの時点で気づかなかったお前が悪い。さて、作り始めるか。
『やめろぉ!!俺はスパゲッティは苦手なんだよぉ!!』
はいはい、わかったわかった。
スパゲッティを茹でている間にニンニクなどを炒め、オリーブオイルと和える。どうせ殺せんせーは食わないだろうし、4人分でいいよな。
「万丈、できたから運べ!」
「おぉ」
万丈に二つ運ばせ、俺も二つ運ぶ。パンケーキと違ってこっちは作ることも何回かあったから大丈夫だろう。
「それじゃ烏間先生、食べながらでもいいんで話を聞かせてもらえませんか?」
「あぁ、構わない。と言っても、私も詳しい事までは知らないぞ」
「それでも構いません」
「そうか、わかった。俺がナイトローグになったのは、国の意向だ」
「国の・・・・ですか?」
「あぁ、このトランスチームガンを作っていた研究者が居たんだがな、その研究者は最先端の整備が整っている場所や、資金を手に入れるために国にトランスチームガンとこのバットフルボトルを提供したんだ」
「それで、国側から所有者として烏間先生が選ばれたと・・・」
「そういう事だ」
「でも、その研究者って・・・」
「おそらく・・っていうか十中八九シロだろうな」
あの時、シロはトランスチームガンを自分の発明品と言っていた。俺の記憶ではこれはエボルトがくれたものだが、何かが違うのか?エボルトに聞いても適当に流されるからな・・・・。
そこで、さっきまで黙って飯を食っていた万丈が口を開いた。
「ん〜、難しい事は分かんねぇけどさ、これからは一緒に戦ってくれんだろ?それでいいじゃねぇか」
分かってねぇのかよ・・・・さすがはバカだ。
「ま、万丈の言う通りだな。烏間先生、念のためにフルボトルを渡しておきます」
『いいのか?』
「あぁ、烏間先生なら信用できるしな」
俺は一度地下室に行き、先ほど浄化を終えたばっかりのフルボトルを持って上に戻る。
「これを」
「これは・・・」
「今日烏間先生が採取した成分を浄化したボトルです。見た感じ、『フェニックスフルボトル』でしょう」
「フェニックス・・・不死鳥か」
「何に使えるかはわかりませんが、フルボトルが一本あるだけで戦いの幅は広がります。持ってて損はないはずです」
「そうか、ありがとう石動君」
とにかく、烏間先生から聞いて分かったことはトランスチームガンはシロが作り上げた物であると言う事だ。俺の記憶と一致しないが、追々調べるとしよう。それに、これからは烏間先生もともに戦ってくれるからな、かなり心強い。
「これからもよろしくお願いします、烏間先生」
「あぁ、こちらもよろしく頼む」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あぁ、殺せんせー。代金1200円だから、ちゃんと払えよ」
「にゅや!?お金取るんですか!?」
「当たり前だろ、仮にもカフェだぞ。烏間先生は俺自身が呼んだからともかく、殺せんせーは違うからな」
「そ、そんなぁ・・・ひどいですよ石動君」
「ひどいもくそもねぇ。これも商売だからな。それと烏間先生」
「ん?」
「スチームブレードやトランスチームガンは殺せんせーに有効ですよ。すでに実験済みです」
「そうか、それはいいことを聞いた!」
「にゅやああ!!石動君それを言わないでください!!」
「覚悟しろ・・・タコ・・・今ここで殺!」
「さないでくださいね?ここ、店の中なんで」
お知らせですが、こちらの事情によりしばらく投稿ができません。おそらく次に投稿できるのは週末辺りになると思いますのでご了承ください。楽しみにしてくださってる方々には申し訳ありませんが、次に投稿されるまで楽しみにしていて下さい。
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それでは、チャオ!!