第38話で確認して!!
惣一side
「あ!見えてきたよ!」
船の上で、倉橋がそう叫ぶ。それと同時に皆して船から乗り出してある一点を集中して見た。そこには、今回の目的地である離島、普久間島が確認できた。
「「「「島だぁ!!!」」」」
・・・・・・・・・・
「普久間島へようこそ!こちら、サービスのトロピカルジュースです!」
島に到着し、俺たちは三日間世話になる予定のホテルに直行した。メインである暗殺は今日の夜、夕食の後に控えており、それまでは自由時間という感じだ。
「うぉ!このジュースうめぇ!!」
「もうちょっと静かに飲めないのか、万丈?」
「惣一も飲んでみろよ!」
「聞いてないな・・・」
「ははは・・・・」
たく、このバカは・・・。有希子の苦笑いしてるぜ。そんな俺は何を飲んでいるかというと自分で持ってきたコーヒーだ。缶だけどな。あぁ、安心しろ。しっかりと豆とミルを持ってきたから。あとでエボルトに淹れさせるさ。
『楽しみだな!どんな風になるか!!』
今回はとびきり不味くしろよ?じゃないと意味ないからな。
『分かってるって!んじゃ惣一、味見を頼むぞ』
・・・・・は?
『いや、普段ならともかく今回は暗殺に使うんだぞ?それだったら味を確かめておく必要があるだろ!』
いやいやいや!!それでなんで俺が飲まなくちゃいけないんだよ!!万丈に任せろよ!!
『別にいいだろ?死ぬもんじゃないんだ』
最悪死ぬだろ!俺はまだ死にたくないんだ!!!
『おいおいなに言ってんだ惣一、お前に拒否権はない!!』
ふざけんなぁぁぁぁ!!!!!!
「そ、惣一君?大丈夫?」
「・・・・・・・」
様子がおかしくなった俺を心配してくれたのだろう、有希子がそう聞いてきたが、正直今の俺に返事をする気力はない。そりゃそうだろ、エボルトのコーヒー・・・しかも今回持ってきたのは今までエボルトが淹れたコーヒーの中でも一番まずかった豆だ・・・・それを飲まされるって事は、言ってしまえば死刑宣告されてるようなものなんだ。くそ・・・・暗殺のためにとエボルトが入れるコーヒーの中でも一番不味いやつを持ってきたのが悪かったか・・・・。
「なぁ有希子、なんで惣一のやつが死にそうな顔になってんだ?」
「さ、さぁ・・・・」
・・・・・・・・・・・・
ホテルで一休みしたあと、俺たちは動き出した。修学旅行のときにように班別行動をし、殺せんせーが時間ごとに一つの班と一緒に行動していて、その間他の班は暗殺の準備を、殺せんせーと一緒に行動している班は他の班に目がいかないようにしていた、はずだ。はずなのだが・・・・・ほとんど覚えてないし正直どうでもいい。今現在エボルトが鼻歌交じりにコーヒーを淹れているんだ。体はエボルトが使ってるため逃げることもできず、俺はただ待つ事しかできなかった。
『ふんふふ〜ん♪』
なんでこいつこんなご機嫌なんだよ・・・・俺はむしろ最悪な気分だよ・・・・。
『よっしゃできた!!んじゃ惣一、味見を頼むぜ?』
うっ!ついにきてしまったか・・・・体の主導権が俺に戻ってくる・・・のだが、なぜか顔しか動かせない。なんでだよ!?
『そりゃそうだ。顔のコントロールしか返してないからな』
「はぁ!?どういう事だよ!!」
『そのままの意味だ。顔のコントロールだけ返し、他はまだ俺が動かせるんだ。こんな風にな』
エボルトがそう言うと、俺の意思で動かせなかった右手が勝手に動き出した。こいつ・・・・なんて器用なことを!!!
『言っただろ?お前に拒否権はないってな・・・・さぁ、飲んでもらうぞ!!』
勝手に・・・て言うかエボルトが動かした右手はコーヒーを取り、ゆっくりと俺の口に近づけてくる。くっ・・・・なんだこの怖さは!?戦いなんかよりも何十倍も怖いぞ!!
『さぁ・・・さぁ・・・さぁ!!!』
「くっ・・・・・クソォォォオオ!!!」
数時間後、夕食のために俺を呼びにきた有希子と万丈に倒れているところを発見されるのだった。
実際エボルトのコーヒーってどのくらい不味かったんだろう?
一応戦兎は飲めてはいたからここまで酷くはないだろうけど・・・・。
暗殺は次回です。
感想、評価等宜しくお願いします!
それでは、チャオ!!
あ、もしかしたら次回あたりから前書きが変わるかもしれませんので。