地球外生命体を宿した暗殺者   作:蛇廻

49 / 70
惣「ついに最上階に辿りついた俺たち。倒れたみんなをモニターで見ている男を捕まえようとナンバ歩行で歩み寄った俺たちだが、その前に椅子から立ち上がった男は、以前よりも狂気に満たされた鷹岡だった・・・・」

万「あいつ、前よりもめっちゃヤベェ状態になってんじゃんか!!どうすんだよ!!」

惣「そんなこと俺に聞かないでよ。指名されたのは渚なんだから」

万「なんだよそれ・・・・渚どうやって勝つんだよ!!」

惣「だから俺に聞くなって!気になるから、早く第48話読むよ!!」




第48話 必殺技

惣一side

 

 

 

ヘリポートの上では渚と鷹岡が対峙している。そこには、本物のナイフが置かれていた。

 

「分かっているな。この間のリターンマッチだ」

 

「待ってください、鷹岡先生。戦いにきたわけじゃないんです」

 

「だろうな。この間みたいな卑怯な手はもう通じねぇ。一瞬で終わるのは目に見えてる」

 

そこは反論できねぇな・・・・・実際、あの時渚が勝てたのは鷹岡が油断していたからだ。

 

「だが、すぐに終わっちゃ俺も気が晴れねぇ。だから、謝罪しろ。土下座だ」

 

なんであんな野郎に土下座なんて・・・・・そう思うが、口には出せない。渚も逆らわずに膝をつく。

 

「それが土下座かぁ!?頭擦り付けて謝んだよぉ!!」

 

「・・・・僕は、実力がないから卑怯な手で奇襲しました。ごめんなさい」

 

「おう、その後で偉そうな口も叩いてたよなぁ。「出て行け」とか。ガキの分際で大人に向かって、生徒が教師に対してだぞ!!」

 

鷹岡は下げている渚の頭を踏みつける。だが、渚は顔色を全く変えずに言葉を続ける。

 

「・・・・ガキのくせに、生徒のくせに、先生に生意気な口を叩いてしまい、すいませんでした。本当にごめんなさい」

 

渚の言葉に、鷹岡は満足したのか頭から足を退ける。

 

「よーし、やっと本心を言ってくれたな。父ちゃんは嬉しいぞ?」

 

鷹岡は渚から離れ、置いていたスーツケースのところまで戻る。これで渡してくれればいいんだが・・・・・。

 

「褒美にいいことを教えてやろう。ウイルスに感染したやつがどうなるか、スモッグのやつに見せてもらったんだが笑えるぜ?顔が干しぶどうみたいになっていたんだ。君もみたいだろ?渚くん!!」

 

鷹岡はスーツケースを空中に放り投げ、そしてスイッチを取り出した。・・って、まさか!!

 

「やめろーーー!!」

 

烏間先生が叫ぶ。だが、スーツケースは粉々に爆発した。中身にワクチンもろとも。

 

「あははははははは!!そう!その顔が見たかった!!」

 

「・・・あんにゃろ・・・!!」

 

『狂ってやがる・・!!』

 

鷹岡は絶望する俺たちの顔を見て大声で笑ってやがる。・・・・こっちの気持ちを考えずに!!

 

そんな時、いつもよりも強い殺気を感じた。場所はヘリポートの上から。・・・・渚だ。地面に置かれていたナイフを拾って、鷹岡を睨みつけている。

 

「ころ・・・してやる・・!よくもみんなを!!」

 

『まずい!今の渚は本気で殺しかねない!!』

 

なっ!急いで止めないと・・・!!そう思ったが、俺が動くよりも早く、寺坂が投げたスタンガンが渚の背中に当たった。

 

「はぁ・・・はぁ・・・チョーシこいてんじゃねぇーぞ渚!!薬が爆破された時、お前俺を哀れむような目で見たろ。いっちょまえに他人の気遣いしてんじゃねぇ!!ウイルスなんざなぁ、寝てりゃ余裕で治せんだよ!!」

 

「寺坂、お前!!」

 

そこまで言ったところで、寺坂は耐えきれずに倒れてしまった。だが今は・・・・

 

「寺坂の言う通りだぞ、渚!!そんなクズでも息の根止めたら、それは立派な殺人だ!!お前はそんなことするためにここにいるんじゃないだろ!!・・・お前は、俺と同じ道を辿るな!」

 

『惣一、お前・・・』

 

こうでも言わなきゃ止まらなそうだろ?・・・今の俺にとって、自分の過去がバレるよりも、あいつが俺と同じようになる方が嫌なんだ。

 

『そうか・・・』

 

「渚くん、寺坂くんのスタンガンを拾いなさい!その男の命と先生の命、その男の言葉と寺坂くん、石動くんの言葉。それぞれどちらに価値があるか考えるんです!!」

 

殺せんせーの言葉に、渚の動きが止まる。届いていればいいんだが・・・・。

 

「やれ、渚。死なねぇ範囲でぶっ殺せ!!」

 

寺坂の言葉を聞いた渚は、スタンガンを拾う。だが、それをしまってナイフを持ち、来ていた上着を脱ぎ捨てた。

 

「おーおー、カッコいいね!!ナイフ使う気満々だな、安心したぜ?あ、一応言っとくが、ここに薬の予備がある。人数分には足りないが、最後の希望だぜ?」

 

「・・・・・・・」

 

その言葉に、渚は何も答えない。だが、誰の目から見てもこれはまずい。今の鷹岡は狂気に満たされた先鋭軍人。最初から隙がなく、完全に戦闘モードだ。ここに来るまでの3人の殺し屋は暗殺に持ち込んで倒したが、今回は立場が完全に逆・・・・・渚が暗殺に持ち込もうとしても戦闘に戻されてしまう。

 

「あぐっ!」

 

「おら・・・どうしたんだ。殺すんじゃなかったのか」

 

戦闘開始から、まだ数十秒しか経ってない。だが、すでに渚の体はボロボロに傷ついていた。ナイフを振るってもいなされ、拳で叩きつけられたり膝蹴りをされたり・・・・このままでは、渚が倒れるのは時間の問題だ。

 

「さぁて・・・俺もそろそろ使うか」

 

そう言って鷹岡が取り出したのは本物のナイフ。おいおい・・・渚を殺す気か!?

 

「烏間先生、もう撃ってください!渚、死んじゃうよあんなの!!」

 

『惣一、お前もだ!!どう考えてもまずい!!』

 

「待て・・・・手出しすんじゃねー」

 

トランスチームガンを取り出そうとした時、寺坂が止めてきた。手を出すなって、この状況でか?

 

「まだ放っておけって寺坂?そろそろ俺も参戦したいんだけど・・!」

 

「カルマ、てめーはサボってばっかで知らないだろうが、渚のやつ・・・・・まだ何か隠し球持ってるようだぜ?」

 

 

 

 

惣一side out

・・・・・・・・・・・・

渚side

 

 

 

 

この旅行の前、僕はロヴロさんからある技を教えてもらった。それの発動に必要な条件は全部で3つ・・・・。

 

1つ、武器を二本持ってること。

 

2つ、敵が手練れであること。

 

3つ、敵が殺させる恐怖を知ってること。

 

・・・・・よかった、全部揃ってる。

 

僕はあの時と同じように歩いていく。鷹岡先生・・・・実験台になってください。

 

一歩一歩鷹岡先生に近づいていく。タイミングは間合いのわずか外。接近するごとに敵の意識はナイフに集まる。だから、ナイフを空中に置くように捨てて、そのまま・・・・・

 

パァン!!

 

「(な・・・・何が・・・おこ・・・!!)」

 

鷹岡先生は体勢を崩す。暗殺者は、この一瞬の隙を逃さない。流れるように二本目の刃を抜く。スタンガンを鷹岡先生の脇にあてて電気を流す。

 

「(そ・・・んな・・!こんな・・ガキに・・・二度・・も・・!!)」

 

鷹岡先生は膝をつく。・・・うまく、いったの・・?

 

「トドメをさせ、渚!首元に流せば、気絶する!」

 

寺坂くんの声が聞こえた。その言葉通りに、僕はスタンガンを鷹岡先生の首元に当てる。だけど、電流を流す前に言わなきゃいけないことがある。・・・・殺意を教わった。抱いちゃいけない殺意があること。その殺意から引き戻してくれる友達の大切さ。殴られる痛みを、実戦の恐怖を、この人からたくさん教わった。

 

ひどいことをした人だけど、

 

「やめろぉ・・・・」

 

それとは別に授業のお礼をしなくちゃいけない。

 

「その顔だけはやめてくれぇ・・!」

 

それならそういう顔をするべきだろう。

 

「もう一生、その顔が悪夢の中から離れなくなるぅ・・・・!!」

 

僕は笑顔を浮かべ、鷹岡先生にお礼をする。

 

「鷹岡先生・・・ありがとうございました」

 

バチィ!!

 

再び流れた電気。首元に流された鷹岡先生は気絶し、そのまま倒れた。

 

「・・・・渚が・・勝った・・」

 

「いぃぃぃぃぃよっしゃーーーーー!!ボス撃破!!」

 

「「「「やったーーーー!!!」」」」

 

僕が勝ったことに、みんなが喜びの声を上げる。これで、一件落着だね。

 

 

 

そう思っていた。

 

 

 

「同じ少年に負けるとは・・・・せっかくボトルを渡したのに使えない男だ」

 

 




初めての渚視点だ!イェーイ!!何かアドバイス等がありましたら教えてください!

あと二、三話ぐらいかな?それで潜入は終わりにします。(シリアスあるかも・・・)

感想、評価等宜しくお願いします!

それでは、チャオ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。