前回は殺せんせーが現れて終わりましたが、エボルトはどうするのだろうか?
さてさてどうなる第5話!!
エボルトside
こうやって俺が話すのは初めてだな。
スマッシュを倒して有希子と茅野の二人を助けた惣一はこの場を離れようとしたが、入り口から奴の声が聞こえた。
「あなたには聞きたいことが色々あります。このまま返すつもりはありません」
入り口には渚や赤羽達と言った惣一と同じ班の生徒たち、さらに担任である殺せんせーが立っている。こちらとしては、奴が来る前に立ち去りたかったんだが、どうするか。別に無視することもできるが、奴はマッハ20を出せる。いつものようにトランスチームガンで立ち去ろうにも、煙を撒き散らす前に捕まるだろう。
おそらく、惣一もそれはわかっているはず。だが、解決策が見つからないのか先ほどから黙っている。
仕方がない・・・ここは俺が動くとするか。
『惣一、俺と代われ』
(はっ?うぉ!!)
俺は惣一の返事を聞く前に、体の主導権を握る。
『よぉ、お前が噂の殺せんせーか。一体いつから見ていたんだ?』
「先ほどついたばかりです。ですからあなたが何者なのか、ここで何をしていたのか、よければ教えていただけませんかね?答え次第では・・・・」
殺せんせーはそこで口を止め、触手を動かす。奴の攻撃力がどれほどの物なのかはわからないが、ここで試してみるのもいいかもな。
『さぁて、なんだろうな?そこに倒れている不良達で遊んでたのか、はたまたあんたの生徒で遊んでたのか・・・』
俺がそこまで言った瞬間、奴の触手が俺の顔も向かって来る。が、俺はそれを避ける。
『おっと!噂通りの速さだな!こいつは面白そうだ』
さすがはマッハ20といったところか。正直言ってギリギリだったぜ。
「避けた!?」
あいつらからしたらマッハ20を避けられたことは衝撃だろうな。奴も避けられるとは思ってなかったのか動揺してるのがわかる。
『おいおい、ぼさっとしてる暇はないぜ?』
『アイススチーム!』
俺は一気に奴に近づき、スチームブレードで足の触手を切りつける。
触手は綺麗に切り落とされ、切られたところから凍っていった。
「にゅやっ!?」
『おぉ、どうやら俺の武器は効くらしいな。安心したぜ。それなら・・・こいつはどうかな!』
今度はトランスチームガンを構え、今度は手の触手を狙う。以前聞いた話では、鉛の銃弾ではこいつの体内で溶けるから効かない。だが、このトランスチームガンで放たれるのは光弾。鉛の弾丸ではないし、そもそもしっかりとした形がないのはどうなるか・・・・。
「にゅやや!!」
『やはり、こいつも効くか。予想通りではあるがな。そんじゃ、次は・・・』
俺はガトリングが描かれている『ガトリングフルボトル』を取り出し、数回振ってからトランスチームガンに装填する。
『フルボトル!』
『こいつは避けられるかな?』
『スチームアタック!』
トリガーを引くと、ガトリングのように光弾が大量発射される。ま、こいつなら楽勝で避けられるだろうが・・・・。
『ん?』
だが、俺の予想は覆された。奴はその場を離れなかった。今の攻撃で足の氷は砕けたのにも関わらずだ。
『・・・なるほど、これは避けられない、いや、避けないって言った方が正しいか・・・』
奴の後ろには生徒がいる。ここで奴が避ければ、今の光弾は間違いなく生徒に当たってただろうな。
『生徒を傷つけないために、自ら攻撃を受けるか・・・』
「私は教師です。生徒を傷つけるわけにはいきません!」
普通は、教師でもそこまでしないと思うがな・・・・だが、それがこいつなのだろう。生徒が傷つくくらいなら、自らが傷つく方を選ぶ・・・。
『くっ・・・・・くっくっく・・・はーーーはっはっはっは!!!面白い!!面白いぜ殺せんせー!!まさかこんなに楽しめるとはな!!くっくっく・・・今回は楽しませてもらったお礼に、俺の名前と今回も目的を教えてやるよ』
「にゅや?」
『俺の名前はブラッドスターク。今回の目的は、お前に会い、その強さを確かめること・・・・と言いたいところだが、本当はあんたの生徒の二人を助けにきたんだよ』
「それはなぜ?あなたに何のメリットがあるんですか?」
『メリットか・・・そんなものはないな。あえて言うならただの自己満足だ』
俺は本当のことを言うが、奴は疑ってるのか怪訝そうに俺を見て来る。ま、それをそうか。
『信じるか信じないかはお前たち次第だ。ま、あんたの生徒が証言してくれるかもしれないがな』
俺はまだ動いていない有希子と茅野の二人を見る。茅野の方は少し驚いたが、有希子の方は安心したような目で見て来る。
『さて、俺もやることはもう終わった。これで帰らせてもうぜ。チャオ!』
俺はトランスチームガンから煙を撒き散らし、その場を立ち去る。触手を数本切り落としておいたし、そうすぐには動けないだろう。俺は体の主導権を惣一に返す。
『ほらよ、終わったぜ』
「はぁ・・・一体どうなるかと思ったが、なんとかなったな。だが、なんであんなことをした?」
『あんなことって?』
「とぼけんな。わざわざ殺せんせーと戦う必要はあったのか?」
『あぁ、そのことか。あいつの動きをお前の中から見たことは何回もあったが、実際どれくらいの強さなのか、何が効くのかとかは直接戦わなければわからなかったからな。今回はいい機会だったんだよ』
「はぁ・・・・せめて前もって相談しろよ」
『そんな暇があったか?』
「ちっ・・・・」
惣一はわかりやすいように舌打ちした。
「んで、このあとはどうすんだ?あいつらは全員一緒に行動してたけど、俺一人だけ別行動とっちまってるけどなんて言って合流するんだ?」
『そんなの不良を追いかけて、見失って、しらみつぶしに探してたとでも言っておけ。誰もお前を見てないんだから、騙せるだろ』
「んな適当な・・・・ん?」
話していると、惣一のスマホが鳴る。画面には有希子の名前が表示されていた。
「もしもし?どうした?」
『どうしたじゃないよ、今どこにいるの?今度は惣一君がいないって騒ぎになっちゃってるけど・・・』
「あぁ、悪い。みんなには不良を追いかけてたけど見失ったから、しらみつぶしに探してたとでも言っておいてくれ。これから合流する」
『う、うん・・わかった・・・』
聞く限りだといつも通りに思えるが、違う。いつもに比べて有希子の声が小さい。何かを恐れてるような・・・、やはり、あの写真が原因かな?
「とりあえず、さっさと合流しよう。有希子達は旅館に向かうらしいから、俺たちも向かうぞ」
惣一は電話を切ると、ライオンの顔が描かれている『ライオンフルボトル』を取り出してスマホにセットし、放り投げる。
『ビルドチェンジ!』
すると、スマホは空中で大きくなって変形、バイクの形になる。
『相変わらず便利だな。お前の発明は』
「さすがに旅館までは行けないけど、これで近くまで行くぞ」
バイクの座席にヘルメットを出現させ、それをかぶって走り始める。
これでやっと、一日目が終わったって感じだな。
そういえばまだ言ってませんでしたが、惣一は頭がよくて IQは戦兎とほぼ同じです!
ですので、この作品に出てくるアイテム(今回のビルドフォンやスチームブレードなど)はほとんど惣一の発明品です。まぁ、浄化装置に関してはエボルトが関わっていますが。
さて、次回は一日目の夜、旅館での話になります!
感想、評価等お願いします!!
それでは、チャオ!!