万「なんでこんな長いんだよ!前回から4ヶ月ぐらい経ってんぞ!!」
エ『どうやら、作者がジオウの方に気がいってたらしいな。そのお陰でこれとは別の作品を出してやがる』
万「はぁ!?こっち放り出してか!?」
惣「どうやらそのようだな。とにかく、前回のあらすじをするぞ。突如現れたビルドによって俺と烏間先生はピンチに陥る。変身解除まで追い込まれ、絶対絶命のピンチに陥ってしまった」
万「そんな時!この俺万丈龍我が駆けつけた!俺はビルドに立ち向かっていき、余裕でビルドを殴り飛ばした!」
惣「嘘つくんじゃないよ!本当は最初は劣勢、ビルドになすすべなかったが、途中で万丈のハザードレベルが上昇。ライダーシステムを扱える3.0に到達した」
エ『何処で手に入れたかはしらねぇが、万丈は持っていたビルドドライバーとクローズドラゴン、ドラゴンフルボトルを使って変身、その身を仮面ライダーへと変えたのだった!さぁ、どうなる第52話!!』
惣「最後まで言うな!!」
「それは・・・・」
先ほど手に入れたビルドドライバーと、惣一が造ったクローズドラゴン、そして妹の香澄がなったスマッシュから採取した成分を浄化してできたドラゴンフルボトル。これら三つのアイテムを使い、万丈は蒼い龍を模したライダーへと変身を遂げた。
「おぉ・・・・なんだこれ・・・・スッゲェ!!」
周りが驚いている中、当の万丈本人は変身できた喜びと嬉しさに興奮していた。今が戦いの場だというのに。
「万丈!前!前!」
「あ?・・・・うぉっ!?」
惣一の言葉に前を向く万丈だったが、そんな万丈を襲ったのはビルドによって放たれた光弾だった。
「危ねぇだろ!!声ぐらいかけろよ!」
「敵に声をかける奴がいるか?」
「・・・・・あぁ!」
ビルドの言葉に納得したように手を叩く万丈。そのあまりの馬鹿さに惣一は思わずため息をつく。
「よっしゃ!とにかく行くぜ!!」
万丈は拳を手の平で叩き、ビルドに向かって走り出す。そんな万丈に対し、ビルドはラビットの跳躍力でクローズの頭上を飛び越える。
「うぉっとっとっと・・・・!」
避けられるとは思ってなかったのか、万丈は止まる事が出来ずにそのまま前に進み、危うくヘリポートから落ちてしまう所だった。
「あっ、あっぶねぇ!?」
「何やってんだよ、万丈!」
「うるせぇ!こっちはこうやって戦うのは初めてなんだよ!」
「普段と同じようにやれば良いんだよ!」
「だぁもう!!」
再び万丈はビルドの方に向き直り、再び走り出していく。
「はぁ・・・また同じ事をするか・・・ならば」
向かってきた万丈を、体を横にずらす事で避けたビルドは新たに二本のフルボトルを取り出し、何回か振る。
『タートル!ロボット!』
ビルドの周りに変身時と同じように透明なパイプがドライバーから出現し、そこに緑と黒の液体が流れる。
『Are you ready?』
「そっちが力技と来るのならば、これはどうだ?」
『♪〜!』
ビルドの装甲が赤と青から緑と黒に変わり、複眼は亀とロボットの形に変わる。右肩には亀の甲羅のような装甲が付き、左手はロボットのアームのようになっていた。
「うぉっ!?姿変えられんのかよ!!」
突然の事に万丈は驚くが、結局は突っ込んでいく。
「どりゃあ!」
万丈はビルドに向かって殴りかかり、ビルドは今度は避けない。が、その代わりに右腕を前に出す。すると、ビルドの前に亀の甲羅を模したエネルギーが出現し、万丈の拳はそれによって止められる。
「何!?」
「ふん!」
「ぐぁ!」
動きを止めた万丈を、ビルドは左手のアームで殴りつける。その威力は普通のパンチよりも威力が高かった。そのため、万丈は吹っ飛ばされる。
「いっつつつ・・・あんなのアリかよ!?」
「ルールなんてないからな、なんでもアリなんだよ」
「マジかよ!んじゃどうすりゃいんだよ!!」
「お前は馬鹿なんだから難しい事なんか考えずにとにかく行け!!」
「はぁ!?」
起き上がった万丈の背中を蹴り飛ばす惣一。作戦なんてものは特に無いまま、万丈は3度目の突撃を試みる。
「くっそ!こうなりゃやってやるよ!!うぉおおおおお!!」
「・・・・・少しは学んだらどうだ?」
ビルドは再び右手で甲羅のエネルギーを出す。このままでは先ほどと同じ展開になってしまう。
「おりゃあああああ!!」
万丈は先ほどと同じようにエネルギーを殴る。当然それは止められる。だが、万丈の攻撃はこれで終わらなかった。
「オラッ!オラッ!オラッ!」
「・・・何をしている?」
万丈はそのエネルギーを何度も何度も殴り続ける。その行動に、ビルドは疑問を覚える。
「君が何をしようがこのエネルギーを破る事は出来ないし、私を倒す事など出来ない。無駄な行動なやめた方がいいぞ」
「うるせぇ!破れねぇなら、破れるまで殴り続けるだけだ!おぉおおおおおおお!!」
そう言ってエネルギーを殴り続ける万丈。その行動に、ビルドは思わずため息をついてしまう。
「全く、無駄だというのに・・・・・ん?」
そこで、ビルドはある異変に気付く。見た所様子は何も変わってない。満身創痍でいる烏間と惣一、この戦いを見守り続けているE組の生徒と殺せんせー、烏間に敗れて気絶している鷹岡、そして自身が出したエネルギーを殴り続けている万丈。そのエネルギーが徐々に崩れ出してきている。
「何!?馬鹿な、なぜ・・・・・!ハザードレベル・・・3.1、3.2、3.3・・・・まさか、この状況からハザードレベルが上昇していくだと!?」
「やってやるぜ!俺は・・・仮面ライダークローズだぁああああ!!!どりゃあああああああああ!!!」
「ぐぉおおおおお!」
徐々にヒビ割れていくエネルギー、そこに一撃を叩きこむ万丈。その一撃はエネルギーを完全に破壊し、その勢いのままビルドを殴りつける。予想外の事態にビルドは対応が出来ずに吹き飛ばされてしまう。
「くっ・・・まさか、破られるとは・・・」
「今だ万丈!!レバーを回せ!!」
「よっしゃ!!」
戦いを見ていた惣一の指示に合わせ、ビルドの態勢が戻る前にレバーを回す。
『Ready go!』
「はぁあああああ・・・・・・」
万丈の後ろに蒼い体をした龍が現れ、万丈の周りを飛び回る。万丈は腰を低くし、右足に蒼いエネルギーを貯めていく。
『ドラゴニックフィニッシュ!!』
「おりゃああああああああ!!」
「くっ・・・・ぐわぁああああああ!!!」
その態勢のままジャンプし、ビルドへと回し蹴りを放った。そのキックはビルドに直撃し、吹き飛ばす。ビルドはそれにより、変身解除してしまった。
「くっ・・・まさかこの私が・・・ふん!」
何処からか取り出したネビュラスチームガンから蒸気を出し、蒸気が晴れるころにはそこには誰もいなくなっていた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「あいつが・・・いなくなった・・」
「鷹岡も倒したし・・・・ってことは・・」
「「「「やったぁあああああああ!!!」」」」
「ボス撃破!!」
無事にビルド、鷹岡の撃退、退却まで追い込むことができ、生徒達は歓声をあげる。殺せんせーは無事に終わったことに安堵し、息を吐く。その後、ある程度回復した烏間先生とまだ体力が残っている万丈の手によって橋が架けられ、全員がヘリポートに足を運ぶ。
「よくやってくれましたね、皆さん」
ヘリポートで戦った惣一、万丈、渚の元にカルマと磯貝、殺せんせーを抱えた茅野がやってくる。
『俺と惣一はほぼ何も出来てないけどな、あいつで撤退したのは万丈のおかげだ』
「・・・確かにな、万丈のハザードレベルが3.0を超え、ライダーシステムを使えるようになったおかげだ。サンキューな」
「ん?お、おう!感謝しろよ!!」
「それはどうかな」
「んだと〜!?」
さっきサンキューって言ってたじゃん。と惣一と万丈のやり取りを見ていた皆は思う。ちなみに3人と同じように戦っていた烏間先生は鷹岡を連行するために本部へ連絡をいれていた。
「皆はここにいてくれ。俺は毒使いの男を連れてくる」
そもそもこのホテルに潜入したのは鷹岡によってウイルスに感染した皆のためにワクチンを入手すること。ほとんどは鷹岡の手によって破壊されてしまい、残ったのは鷹岡が持っていた予備の数本だけだった。そのため、ウイルスに詳しいであろう毒使いの男を捉えようと考えたのだが・・・
「へっ!お前らに、薬なんか必要ねぇ!!」
ヘリポートに響く声。生徒達とは離れたところに、ここに来るまでに戦った殺し屋の3人が揃っていた。
「ガキども・・・ただで済むと思うなよ?」
「まだやるつもりか?」
「お前達の雇い主は倒した!俺は完全に回復し、生徒達も十分に強い!もうお互いに不利益な事はやめにしないか!」
「おぉ、いいよ」
「諦めがわり・・・・え?いいよ?」
烏間先生の話し合いにあっさりと了承する殺し屋達。まさかそんなあっさりと通るとは思っていなかった吉田が声を上げるが、すぐに冷静になる。
「俺達の契約の中に、ボスの敵討ちは入ってねぇ。それに言ったろ、そもそもお前達に薬は必要ねぇって」
「は?」
「どういう事だ?」
「お前達に盛ったのはこっち、食中毒菌を改良したものだ。数時間は猛威を振るうが、やがて急速に活動を停止し無毒になる。ボスが盛れと言ったのはこっち、これを盛ってたらまじでヤバかったけどな」
毒使いの男はそう言って二本の試験管を取り出す。
「そのウイルスを使う前に3人で話し合ったぬ。ボスが設定した時間は一時間ぬ。だったらわざわざ殺すウイルスを使わなくても取引はできるぬ」
「お前達が命の危険を感じるには、十分だっただろ?」
まるで当たり前とでも言う通りに話殺し屋達に、岡野は疑問を覚える。
「あいつの指示に逆らったって事?お金貰ってるのにそんな事していいの?」
「アホか、プロがなんでも金で動くと思ったら大間違いだ。確かにクライアントの意思に沿うよう最前は尽くすが・・・・ボスは初めから薬を渡すつもりは無かったようだった。中学生を大量に殺した実行犯になるか、プロとしての評価を落とすか、どちらが今後の俺らにとってリスクが大きいか、冷静に秤に掛けたまでよ」
「まぁそんなわけで、お前等は残念ながら誰も死なねぇ。ほれ」
毒使いの男は加えて何かが錠剤のような物が入っている容器を取り出し、それを渚に向かって投げる。
「その栄養剤を患者に飲ませてやんな。倒れる前よりも元気になったって手紙が届くほどだ」
「・・・・それは生徒達の無事を確認してからだ。しばらくの間、お前達の身柄も拘束させてもらう」
「仕方ねぇな、来週には次の依頼があるから、それまでにな」
ヘリポートへとやって来たヘリに拘束した鷹岡を積み込み、その次に殺し屋達も乗り込んでいく。
「リベンジマッチやらないの、おじさんぬ?俺のこと、死ぬほど恨んでない?」
カルマは自身と戦った殺し屋の前に立ち、両手の辛子とわさびを見せる。
「・・・・殺したいのは山々だが、俺は私怨で人を殺した事はないぬ。だから、誰かがお前を殺す依頼を持ってくるのを待つぬ。だから狙われるぐらいの大物になるぬ」
男はそう言ってカルマに頭を叩き、ヘリに乗り込んでいく。
「そう言うこった、ガキども!本気で殺しに来て欲しければ、偉くなれ!そんときゃ、プロの殺し屋のフルコースを教えてやるよ!!」
殺し屋達はヘリに乗って去っていった。彼らなりの激励を残して。その後、生徒達もヘリに乗り込んでホテルに戻り、全員の無事が確認された。
長らくお待たせしました!!久しぶりにビルド関連の動画を見てこっちの話を進めました!
前書きで話した通り、新たに仮面ライダージオウと暗殺教室のクロスオーバー作品を書き始めました。よろしければそちらもよろしくお願いします。
感想、評価等よろしくお願いします!
それでは、チャオ♪