万「なぁ惣一」
惣「なんだ万丈」
万「今回のサブタイトルなんだけどよ、『恐怖の再来』ってなんだ?何が来んだ?」
惣「そりゃお前・・・・うっぷ・・」
万「あ?どうした?」
惣「ヤベェ吐きそう・・・・ひとまず第54話に進んでくれ・・おぇ・・」
万「うわ汚ねぇ!?」
「もぉ〜、やってらんない!鈍感にも程があるわ!!」
肝試しの会場だった洞窟からホテルへと戻ってきたE組の一同は、早速ビッチ先生を取り囲んでいた。
「ビッチ先生意外だなぁ、あんな男を自由自在に操れるのに」
「自分の恋愛はてんで奥手なんだね」
「恋愛?はっ!冗談じゃない!」
「え、違うんすか?」
「あいつが世界クラスの堅物だったから珍しかっただけよ!!それで・・ムキになって本気にさせようとしているうちに・・・その内・・こっちが・・・」
そう顔を赤らめながら話すビッチ先生を見て、数人の男子生徒が息を飲む。
「可愛いと思っちまった・・」
「なんか屈辱」
「なんでよ!!」
普段のビッチ先生を見ていると器用だと思いがちだが、実際は不器用なのだ。それに加え今までの経験が邪魔をしているのか、自分の気持ちの正直になれないと言った所だろう。
「よし!俺たちに任せろって!」
「え?」
「二人のためにセッティングしてやるぜ!」
「い〜ね!」
「あぁ!」
「あ、あんた達・・・」
ビッチ先生の話を聞いてやる気に満ちる生徒一同。そして、この話を聞いてあのタコが黙っているはずがない。
「では、恋愛コンサルタント3年E組の会議を始めます」
一体なんのために用意していたのか、眼鏡までかけて仕切り始める殺せんせー。
「ノリノリね、タコ」
「同僚の恋を応援するのは当然です。女教師が男と溺れる愛欲の日々・・・甘酸っぱい純愛小説が書けそうです!」
『このタコ何を想像してんだ?』
「いつものことだろ」
顔をほのかにピンク色に染める殺せんせー。明らかに18禁ものを想像しているだろう。
「まずさビッチ先生、服の系統が悪いんだよ!」
「そうそう!とりあえず露出しとけばいいや的な?烏間先生みたいなお堅い日本人好みじゃないよ?もっとこう・・・清楚な感じで攻めないと」
『清楚つったら・・・有希子がそうじゃねぇか?』
「清楚ってなんだ?」
「お前はそこからか・・・」
「神崎ちゃん!昨日着てた服、乾いてたら貸してくんない?」
「あっ、うん!」
相変わらずのバカ発言をする万丈に呆れる惣一だったが、そんなやりとりをする二人は放っておいて話を進める中村。頼まれた有希子は部屋に服を取りに行き、暫くして戻ってきた。
「よし!これを着れば少しは清楚に・・・清楚・・・・・」
「「「ならない!!なんか逆にエロい!!」」」
「そもそも服のサイズが合わないっての・・・」
「神崎さんがあんなエロい服を着てたと思うと・・」
「ふん!」
「おぶら!?」
鼻血を垂らしていた岡島は惣一の手によって制裁された。
「この際エロいのはしょうがないんじゃないか?それよりも大切なのは人同士の相性だろ。誰か烏間先生の好みとか知らないのか?」
岡島の血がついてしまった手をハンカチで拭いながら提案する。
「あっ!そういえば以前、テレビのCMのあの人のこと、ベタ褒めしてたよ。俺の理想のタイプだって!」
<回想>
職員室にて。矢田がダンボールを持って行こうとした時、烏間があるCMを見ながら呟いていた。
『彼女はいいぞぉ・・・顔つきも体つきも理想的だ!おまけに三人もいる!!』
画面には胸に『ASLOK』と書かれたものを着ている3人の女性が写っていた。
<回想終了>
「いや、それ理想の戦力だろ!他は誰かいないのか!」
「「・・・・・・」」
「誰もいないのかよ!!」
「じゃ、じゃあ手料理とかどうでしょうか?ホテルのディナーも豪華だけど、そこをあえて二人だけ烏間先生の好物で」
「烏間先生、ハンバーガーかカップ麺しか食ってるとこ見たことないぞ?」
「なんかそれだと二人だけ不便すぎる・・・石動くんは何か知らないの?カフェ経営してるんだし、前に烏間先生呼んでたでしょ?」
「いや、生憎だが知らない。あの時も水を頼まれたぐらいだし・・・」
「ぬぅう、介いる隙が無さすぎる!!」
「なんか、烏間先生に問題がある気がしてきたぞ・・?」
「でしょでしょ!!」
「先生のおふざけだって、何度無常に流されたことか!!」
『こいつら・・・打つ手無くなってディスり始めやがった』
思った以上に情報がなく、もはや作戦の立てようが無くなってしまった。
「とにかく!ディナーまでにできることは整えましょう!女子はスタイリングの手伝い、男子は二人の席をムード良くセッティングです!」
「「「はーい!!」」」
・・・・・・・・・・・・・・
そんなこんなで始まった『烏間先生とビッチ先生をくっつけよう作戦』。無事にセッティングは終わり、ディナーの時間を迎えていた。まず最初にすること、烏間先生をビッチ先生が待機しているテーブルへと誘導しなければならない。そこでまずは中村と岡村が動く。
「なんだこれは・・・」
「烏間先生の席はありませーん!」
「E組名物の先生いびりでーす!」
余っている座席を全て寄せて、二人でそれら全てを使って使える座席をなくしたのだ。
「先生方は邪魔なんで、外の席でどうぞ!」
そう言って岡村が指さした先には男子勢がセッティングしたテーブル席が。烏間先生は戸惑いながらその席へと向かう。
「最近の中学生は分からん・・・」
烏間先生が外へ出てった瞬間、全員一斉に窓際に集まる。すでに席にはビッチ先生が待機状態だ。
「なんで俺たちだけ追い出された?」
「さ、さぁ?」
理由が分からないまま食事を始める烏間先生。それに続くようにビッチ先生も食事を始める。ちなみに最初に議論していた服の問題だが、結局原がショールを売店で買い、ミシンを借りてブランド風にアレンジをしたものを着ている。
(こんなショール、社交界じゃ使い物にならないし、テーブルセッティングも素人仕事・・・私が仕事で使ってきた一流店とは雲泥の差。しかもプライバシーもへったくれも無い野次馬ども・・・・何よこれ、楽しいじゃない!!ちょっとだけ大好きよアンタ達!ヤッてやろうじゃない!この堅物、オトしてみせるわ!!)
随分と楽しそうな笑顔でそう思うビッチ先生。そうしている内に、烏間先生は今回の旅行を思い返していた。
「色々あったな、今回の旅行は・・・だが、収穫もあった。思わぬ形ではあったが、基礎が生徒達に身についているのが証明できた。この調子で、二学期中に必ず殺す。イリーナ、お前の力も頼りにしてるぞ」
「・・・・・・」
その話を聞いて、ビッチ先生の脳裏に思い浮かぶのは初めて人を殺した時の事。今でもはっきりと思い出す事ができるその記憶によって先程の笑顔が消えていく。テーブルの上に置いてあったナイフを手に取り、後ろに髪を束ねていたゴムを切る。
「・・・ねぇ、烏間・・・・・『殺す』ってどういう事か、本当に分かってる?」
突然の質問に烏間先生は何も答えない。そうこうしている内に、ビッチ先生が心を落ち着かせようと思ったのか、テーブル上に置かれていたコーヒーを手に取る。
「湿っぽい話になっちゃったわね・・・・・」
そう呟き、コーヒーを口へと運ぶ。そして立ち上がろうとし・・・・
「ぶーーーーー!?」
「「「「何事!?」」」」
コーヒーを吹き出してぐったりと倒れるビッチ先生。突然の出来事に見ていた一同全員が何事かと立ち上がる。
『あ〜勿体ねぇ!せっかく俺が淹れたコーヒーを出してやったのに・・・』
「は?おい待てエボルト、お前今なんて言った?」
『あ?だから俺が淹れたコーヒーを』
「お前何やってんだよ!?」
『いや、一昨日の暗殺でコーヒーを用意しただろ?だけど余っててな、わざわざ持ってきて淹れたのにこのまま捨てるのも勿体ねぇって思ってたらなんか面白そうな事計画してるじゃん?それでせっかくだから俺も一枚噛んでやろうと・・・』
「何余計な事してんだよ、このアホルト!!」
『アホルトってなんだアホルトって!!それに余計な事じゃねぇだろ、俺はただコーヒーを提供しただけで』
「それが余計なことなんだよ!ビッチ先生が倒れたのはそれが理由か!!」
『いやいやそんなわけないだろ』
「そんなわけある!!そんなわけあるんだよ!!」
実際にそのコーヒーの味見をして倒れた経験のある惣一は声を荒げる。結局、今日の内にビッチ先生が回復する事はなく、二泊三日の旅行は終わりを告げた。
後日、惣一はビッチ先生に土下座をして謝っている姿が目撃されたとさ。(エボルトは何を言ってない)
再びのエボルトコーヒーの恐怖(笑)
ちなみに今現在のエボルトコーヒーの被害者は惣一と殺せんせー、そしてビッチ先生の3人だけです。
さぁ、次回は夏祭りだ!!
感想よろしくおねがします!!