地球外生命体を宿した暗殺者   作:蛇廻

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惣「イトナが無事にE組に加入したが、その心は盛大に荒れていた。言わずもがな、殺せんせーの個別授業が原因だった」

エ『それにムカついたイトナが殺せんせー暗殺用の戦車を作っていたところに、他の男子共が群がり始めたと・・・・途中からいなかったが、どうだったんだ万丈?』

万「どうって言われても・・・・別に普通だったぜ?イトナが戦車作って、他の男子共が楽しそうに群がって、試運転してたら戦車の目の前を女子が通ったくらいか?」

惣「あぁ、それで暗殺よりも下心が表に出てしまったと・・・」

エ『そんな下心満載となってしまった男子共にイトナは馴染めるのか、しっかり続きを見てくれ!』

惣「いや、でもあいつも結構エロい奴だった気が・・・・」


第68話 男子たちの戦い

惣一side

 

 

「・・・・・っていうことがあってよ、なんか皆すげ〜張り切ってたぜ」

 

「・・・・・・・は?」

 

万丈の話を聞いて、思わず掴んでいたおかずを落としてしまう。勿体無い・・・・・って違うそうじゃない!

 

「お前ら何やってんだよ!!」

 

「何って・・・・殺せんせーの暗殺じゃねぇの?なんか途中から話についていけなくなったけど」

 

「あぁお前は馬鹿だからそういう下心はねぇんだな・・・」

 

「下心?なんだそれ?」

 

「なんでもない」

 

おかしい・・・・俺が見ていた時はマジで殺せんせー暗殺のための戦車を作っていたはずだ。周りの連中もそれを理解した上で群がっていたと俺は認識している・・・。何がどうなってそんな下心満載の結論へと至ったんだ・・・?

 

『んなの原因は分かりきってるだろ』

 

言うな、現実逃避してるんだから。

 

『にしても、また面白い連中だなぁ、あいつらは!!話を聞く限りじゃ、お前一人で出来ることをあいつらは手を取り合ってやっている感じだぞ!』

 

まぁ、確かにそこには驚かされた。まさかイトナが加わることで、俺に匹敵・・・・とまでは行かなくともある程度までのレベルの発明を行うことが出来るようなになるとはな。

 

「本当、イトナはイトナで予想外だよ・・・」

 

「んで、それで明日は朝早くに集合だとよ。女子には勘付かれないようにって言ってたけど・・・よく分かんねぇし、とりあえず行こうぜ」

 

「・・・・いや、俺はパス。お前一人で行け」

 

「なんでだよ?」

 

なんでだよって言われても・・・・どうにも嫌な予感がするんだよなぁ。まぁ、まだ微笑ましい程度だが。

 

とにかく、自らの保身のためだ。俺は明日は遅く登校することにしよう。え、万丈?知らん。勝手に名誉でもなんでも傷つけとけばいいんだ。

 

 

 

惣一side out

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

万丈side

 

 

 

 

俺は昨日言われた通りに朝早くにE組校舎へと来ていた。すでに何人かの姿も見えているが、なんか表情がやたら険しい。なんで惣一の奴来なかったんだ?こういうこと発明とか好きそうなのに。

 

「皆、飯持ってきたぞ」

 

そう言って教室に入ってきたのは村松。ん〜・・・・でもあいつの料理は不味いって、この間イトナが言ってなかったか?

 

 

 

 

<一方その頃・・・・・・>

 

 

「ぶぅぅううう!?ゲホっ、ゲホっ・・・・・エボルト、テメェ!!また勝手にコーヒー淹れたな!?」

 

『あぁ勿体ない!?』

 

「テメェがコーヒー淹れるせいで消費される豆の方が勿体ないわ!!」

 

 

<そんなやりとりがあったとかなかったとか・・・・>

 

 

 

 

「学校迷彩、こんな感じでどうだ?」

 

昨日とはだいぶ印象が変わった戦車を持ってきた菅谷。おぉ、一夜でこんなに・・。

 

「分かっているのか皆、これは暗殺のためのプランなんだからな」

 

「分かってる分かってる!よっしゃ、女子が来る前にテスト走行だ!!」

 

なんで女子が来る前なんだ?その理由は分からないが、早速戦車を動かすための準備を始める。

 

「こういう時は誰も遅刻しないんだね・・・・」

 

「なぁ渚、何で女子が来る前に何だ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

なんか驚かれた。何でだよ・・・・俺別に変なこと言ってないだろ・・・・。

 

「律が起動するのは8時ちょうど・・・・できれば彼女を傷つけたくない」

 

「あ、うん・・」

 

というわけで出発した戦車は、校舎を出て裏山へと向かった。最初は何も問題もなく、山道を進んでいく様子が映像に映る。

 

「あーバカ!!」

 

「慎重に進まないと、また転ぶぞ!」

 

「下手くそ、俺がやる!!」

 

和気藹々、っていうんだっけ。クラスの男子はかなり楽しそうで、その中心にいるイトナはそこまで表情は変わっていないように見えるけど、それでもどこか明るい気がする。

 

「イトナ、これだけ皆で改良したんだ。開発ネームでもつけたらどうだ?」

 

「・・・・・・考えておく」

 

さて、運転はイトナと変わって寺坂。戦車は先ほどと違って岩にぶつかっている。

 

「寺坂全然下手じゃん!!」

 

「んだと!?おいイトナ!調整が甘いんじゃないか!?」

 

「あ、おい、寺坂前!!」

 

「え?」

 

戦車より送られてくる映像が突然暗くなる。映像が途切れた訳ではなさそうだ、暗くなった原因、巨大な影は戦車を見下ろす。

 

「「「「「ば、化け物だーーーーーーーー!!!!?」」」」」

 

いや、お前らもっと化け物見たことあるだろ。そんなことを思ったけど、まぁいいや。

 

「逃げろ!?」

 

「いや撃て!!!」

 

「主砲の威力がまるで足りてねぇ!?」

 

「ここも要改造だ!!」

 

「「「「「「「わぁああああああ!!!!!?」」」」」」

 

 

 

万丈side out

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

惣一side

 

 

 

「おはよ〜・・・・・・どうした?」

 

「お、惣一やっと来たか」

 

万丈とはだいぶ遅れて学校に到着、教室に入ってみると、何かイトナの机の周りの男どもが集結している。試しに覗き込んでみると、何とも言えない具合に壊された戦車の姿が。

 

「どうしてこうなったんだ?」

 

「いや〜、それが化け物が現れてさぁ・・・」

 

『化け物?スマッシュでも出たんか?』

 

いや、仮にスマッシュだったら原型止まりすぎだろ、この戦車。大方、裏山に住んでる野生動物が映像だと化け物に見えたことだろ。

 

「くっそ・・・・まさかイタチにやられるとは」

 

あ、イタチだったんだ。まぁイタチだったら確かにこの裏山に生息しているか。

 

「次からはドライバーとガンナーを分担するぞ・・・・・射撃は頼んだぞ、千葉!!」

 

「え?あ、おう・・・」

 

「嫌なら断っていいんだぞ、千葉」

 

にしても、こいつら全く懲りてねぇな・・・・・・あ、女子達が来始めたか。そんなことを外を見ながら思っていると、イトナはバラバラになった戦車の胴体部位に大きな×印をつけた。

 

「開発にミスは付き物・・・・イトナ1号は失敗だ。だが、ここから紡いで強くする・・・・・・100回失敗してでもいい、最後には必ず殺す。よろしくな、お前ら」

 

・・・・・どうやらこの一晩で、イトナは十分クラスに馴染めたらしい。相変わらず無愛想ではあるが、ガッツリと男子共の心を掴んでいるようだ。

 

「よ〜し、3月までにこいつで女子全員のスカートの中を偵察するぜ!!」

 

やっぱ目的はそれか。万丈の話を聞いた時からそんな気はしてたんだよな・・・・・。まぁ、もう俺がとやかくいう必要はなさそうだ。

 

「スカートの中が何ですって?」

 

「へ?・・・・・か、片岡〜!!?」

 

『馬鹿だなあいつ・・・・女子が来てる気配ぐらいしてただろうに』

 

まぁ、岡島だし・・・・・・・。

 

「いや、何でもない!!これは・・・・・・そう、カースト制度の話をしてたんだ!!」

 

「いや、どうせ覗き目的だったんだろ?」

 

「い、石動!!」

 

「「「「「男子最低・・・」」」」」

 

次々と教室へと入ってくる女子達。岡島とか前原がなんか睨みつけてるけど、知ったことじゃない。

 

「誰が言い出しっぺ!?・・・・まさか、イトナくん!?」

 

「岡島」

 

「おぃい!!」

 

イトナの奴、速攻で岡島を売ったな。まぁ、元々暗殺用に作ってたんだし、実際に覗きを言い出したのは岡島だろうしな。

 

「おはようございます!あ、岡島さん!魚眼レンズで撮影した映像の補正プログラム、お渡しできますよ!」

 

「律、それ削除しちゃっていいぞ」

 

「え?しかし・・・・」

 

「大丈夫大丈夫、あいつに渡したところでもう使う機会はなさそうだしな」

 

「そうですか?」

 

にしても、魚眼レンズの補正プログラムか・・・・・確かにカメラの視野角を広く確保するには最適な方法だな。あるいは、何か別の用途で使える時が来るかもな。・・・・・・・・エロ目的以外で。

 

「何何どうしたの?」

 

「ようカルマ」

 

「ちょっと痴情のもつれが・・・」

 

「赤羽、石動、俺は今日サボる。いい場所を教えろ」

 

「お、話せるじゃん!いいよ、ついてきな」

 

「あ、俺も行く」

 

ついでにスクラッシュドライバーも返すか。後ろから聞こえてくる岡島やら前原やらの叫びを無視しながら、俺はカルマとイトナの後を追いかけていった。

 

 

 

 

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