ガールズ&パンツァー ~白い死神~ 作:ReiFeL@Ayuru
―side彩月―
やあみんな、初めましてだね! 千歳や優音、内海と一緒に戦車道をやってる彩月だよ! 何気に初めてだね、私が話すの!
まあ、それは良いや。それよりも、今日登校して昨日出せなかった課題を出しに教員室に行ったら、見たことない子がいたんだよねえ。
課題を出したついでにその子の事を聞いてみたら、今日からA組に転校してきた子らしいね。これは3人に話しておこうかなぁ。
という事で
彩月「ねえ、ねえ、聞いた?A組に転校生が入るらしいよ」
内海「へ~どんな子?」
彩月「なんか、引っ込み思案そうな子だったよ」
内海「へ~」
千歳「転校生、ですか」
優音「引っ込み思案ねぇ」
そんなことを言ってるとすぐそばにいる女子達もそんなことをしゃべっているのが聞こえる。それにしてもこの時期に転校生って珍しいよね。あ、因みに私と内海、千歳に優音は全員B組だよ。
すると急にスピーカーからアナウンスが聞える。その内容は全生徒は体育館に集合せよとのことだった。
―sideout―
―side内海―
初めまして。僕は内海。
僕達は体育館で座っている。
内海「(はあ、めんどくさい)」
そんなことを考えていると急に室内が暗くなりそしてスクリーンに何かが写る。その題名は
『戦車道』
そう書かれていた。そしてその戦車道の紹介アナウンスをしているのは生徒会の小山先輩だった。
柚子『戦車道、それは伝統的な文化であり、世界中で女子の嗜みとして受け継がれて来ました。礼節のある、淑やかで慎ましい、そして、凛々しい婦女子を育成する事を目指した武芸でもあります。戦車道を学ぶ事は、女子としての道を極める事でもあります・・・・・』
小山先輩の紹介アナウンスと共にスクリーンには三号戦車j型が写り、女子戦車員が乗って砲撃したり、凱旋したりしている映像が流れだす。千歳と優音は黙々と、彩月は楽しそうに映像を見ていた。そして小山先輩のスピーチもクライマックスのところまで来ていた。
柚子『さぁ、皆さんも是非とも戦車道を学び、心身ともに健やかで美しい女性になりましょう。来たれ!乙女達!!』
小山先輩がスピーチを終えると、急に大きな音と白い煙が上がりいつの間にか中央に生徒会三人がいた。
そして、履修科目に戦車道を入れること、そして戦車道履修者にはこの前俺に行っていた特典のことを話した。あの会長のことだから『入ってくれたら干し芋プレゼントするよー』なんて言うのかと思ったけど、そんな事はなかったから良かったよ。
そして放課後、僕や千歳達は帰宅する準備をした。周りの女子たちは先ほどの戦車道の話をしている。僕達は教科書などをカバンに入れると、教室から出て、そしてその階段を降り学園を出て、大洗の女子寮へと向かう。
内海&彩月「「((千歳や優音は戦車道やるって言ってたし、僕(私)もやろうっと))」」
僕と彩月はそんな事を考えながら、自分達の部屋に入っていった。
―sideout―
~三日後~
―side千歳―
おはようございます。千歳です。現在私は優音と一緒にお弁当を食べているところです。彩月さんと内海さんは学食をとるとの事で、今は不在ですが。すると、
『普通I科A組西住みほ。至急、生徒会室まで来るように。………繰り返す。普通I科A組西住みほ。至急、生徒会室まで来るように。以上。』
と、校内アナウンスが出ました。それは生徒会からの端的な呼び出しでした。
優音「モモちゃん先輩か」
千歳「まだそれで呼んでるのね」
恐らく、桃先輩がしびれを切らして戦車道とるか否か呼んでるのでしょう。
千歳「私も行ってくるから、優音はここで待ってて。こういうのは私の方が向いてるから」
優音「ああ、頼んだ」
私は生徒会室に向かうため教室を後にした。
生徒会室につきノックをしようとしたら………
沙織『さっきから聞いてれば勝手な事ばかりじゃん!みほは戦車道とらないからね!』
華『そうです、西住さんのことは諦めてください!!』
と、生徒会室から沙織さんと華さんの声が聞こえる。この二人がいるなら、みほさんがここにいることは確かですね。その確信と共に、私は生徒会室の扉をノックをする
コンコンコン
桃『ん?誰だ?』
と、桃先輩の声がする
千歳「普通Ⅱ科B組の島田です。先ほど放送を聞いてやってきました」
『ああ、千歳ちゃん?入って、入って』
と、会長の声が聞こえる。そして私が入るとそこには放送の時に名を聞いていた人物がいました。
みほ「……………千歳ちゃん?」
千歳「久しぶりですね。みほさん」
そう、そこには数ヶ月前に会った幼馴染である、西住みほがいました。
みほ「千歳ちゃん、ここに入学してたんだ」
千歳「ええ。私以外にも優音や彩月さん、内海さんもここにいますよ」
みほ「優音ちゃん達もいるんだ」
私とみほさんがそう話していると、
桃「それより島田。お前からも西住に戦車道に入るように何かいってくれ」
桃先輩が急ぎ気味に言ってくる。そして桃先輩の言葉を聞き、みほさんは俯いてしまう。まあ、理由は分かっていますが。でも、会長でもみほさんを苦しめるのならただじゃおかない。
千歳「はあ……大方、みほさんが戦車道を取らなかったから、緊急に呼んで戦車道を取るように脅したのでしょう?それでうまくいかないから私に説得させると言うことですか?」
私がそう言うと会長は苦笑いする。図星ですね。まあ、私と優音の事を調べたのなら、当然この大洗に引っ越してきたみほさんの素性も調べているはず。だから会長は私にみほさんに戦車道を取るよう説得させるつもりなんでしょう。
杏「脅すっていうのはちょっと心外だよ千歳ちゃん。私たちは彼女に戦車道を取ってほしい。さもないと退学にするぞ~って言ってるだけだよ」
千歳「それを脅すって言うのですよ?会長」
私はそう言いつつ会長を睨む。
沙織「みほ、千歳のこと知ってるの?」
みほ「うん・・・千歳ちゃんとは幼いころからの友達なの」
華「そうだったのですか」
後ろの方ではみほさんと沙織さん、華さんが話している。みほさんは彼女達と仲良くなれましたか。それならひと安心です。みほさんは昔からちょっと人見知りする子でしたからね。
私は溜息をつくと
千歳「みほさんが戦車道をやらないなら、それはみほさんが選んだ道です。私が彼女に強制する権利はありません。みほさんがどんな道を選ぼうと、それは彼女の自由です」
みほ「千歳ちゃん………」
桃「なっ!貴様っ!生徒会にたてつく気か!!」
と、桃先輩は怒鳴るが、本気で怒った時のお母様に比べたら全然怖くありません。むしろチワワが吠えているみたいで可愛いぐらいです。
因みに怒られたのは私と優音が戦車道中学生大会で敵を助けた時です。いやあ、本当に怖かった。
まあ、そんな事はどうでも良いですね。私は桃先輩を無視しみほさんへ顔を向ける。
千歳「それでみほさん。貴女ははどうしたいのです?」
みほ「え?」
千歳「誰の意見でもない、貴女の答えです。さっきも言った通り、これは貴女の道です。自分が後悔しないように、好きに選びなさい」
私とみほさんは互いの目をじっと見ている。すると、何か決断したようにみほさんの瞳が光る。その目は昔のように純粋で、そして強い信念のようなものを感じました。
みほ「あ、あの!」
みほさんは一歩前に出て生徒会三人の前に立ち、そして
みほ「私!戦車道…やります!!」
それがみほさんの答えだった。その言葉に沙織さんと華さんが驚く。すると生徒会三人も納得したように頷くのだった。
千歳「みほさん。それで良いのですね?」
みほ「うん。千歳ちゃん」
千歳「‥…そうですか。ならみほさん。私や優音も戦車道を選択しているので、よろしくお願いします。では会長。私はこれにて失礼します」
私は生徒会室からを出ようとしたが
杏「ああ、千歳ちゃんちょっと待った」
千歳「はい?」
杏「君は少し残ってくれないかな?戦車道について頼みたいことがあるんだ」
千歳「分かりました」
みほさん達が生徒会室を出た後、残されたのは私と生徒会の三人だけになりました。
千歳「で、会長。頼みとは?」
「ああ、それね? 君は戦車道をやってたんだから、当然こっちに戦車持ってきてるでしょ?」
千歳「はい。寮の近くにあるガレージに止めてありますが」
杏「明日から戦車道の授業始めるから、持ってきてほしいんだよ。あ、今日はもう遅いから、明日授業が始まる少し前に取ってきて。ペナルティーとかは無いから」
千歳「分かりました。頼み事は以上ですか?」
杏「うん。これだけだよ。じゃ、明日からよろしくね~」
千歳「はい。失礼しました」
そう言い、私は生徒会室を後にした。
次からやっと主人公達の愛車である【T-44-100】が出ます。今まであまり出てきていなかったので忘れてる人もいるんじゃないかなぁ(´・ω・`)。
あと設定に主人公の容姿を書くの忘れてたので書き足しました(重要)。