体調不良で殆ど何も食べてないんです…。
それはともかく、2話です。どうぞ。
時は現代の大陸が形成されるより遥か昔。
まだ、動物さえ誕生しておらず、植物が深々と生い茂る世界が広がっていた。
そんな深い森の中に、迷子の旅人が一人…
勿論、ーーー檜原 欠だ。
「…迷った。」
迷ってしまった。何故だ…。旅を始めてまだ数日しか経ってないのに…。
真っ直ぐ進んでいる筈なのだが、筈なのだが…何故か同じところに出てくるんだ…。
…やっぱり、何か有るのか?
「ほっ。」
試しに、1つの木に傷をつけてみる。で、もう一度進んでみる。
スタスタ…
「…やっぱり。」
傷をつけておいた木の元へと帰ってきた。
こうなると、やはり何かがある。そう考えるのが妥当だろう。
考えられる中で、一番可能性があるのが結界。他に、木か、それ以外の生命体が方向感覚を狂わせる術か何かを使っている、この辺りが考えられる。そしてあの黒い心臓か…。何でだろ…毎回出てくる。
「まあ、しょうがないかな。」
この奇怪な現象について、詳しく調べてみる事にした。
僕には時間に制限がないし、ゆっくり調べられるね。
ーーー数十分後。
「結界だね。」
断定出来た。
パッと見森林にしか見えないが、良~~~く見ると、他の場所と微妙に…ほんの僅かだが彩度が違う。つまり、カモフラージュってやつだ。この先に何やら重要な物でもあるのだろう。
早速、結界に触れてみる。
「取り合えず結界のプログラムの一部に介入して…」
結界の色を透明から薄い赤変えて可視化させてみる。
ヒューン…
どんどん色が変わっていく。
目の前には森林が広がっていたが、直ぐに景色が変わる。
…結界の規模が分かった。
「大きいな~。」
非常に大きい。東京ドームが数個位入る大きさだ。これだけの規模だと相当重要な物か…もしくは怪物でも封印してあるのだろう。ワクワクするね。
それじゃあ早速、
「ハッキングの時間だよ~。」
僕は結界のプログラム内部に侵入していった。
…その頃、とある都市の研究室にて。
「八意殿!!」
軍服を着た青年が勢いよく扉を開き、声をあげた。その声は、急を要するものなのか、荒く、そして大きかかった。その声を聞き、部屋の奥から高い声が返ってくる。
「…何かしら?今、忙しいから後にして貰える?」
どうやら、呼んだ相手は忙しいらしい、しかし青年の伝えなければいけない事は、かなりの一大事、一刻も早く伝えなければならない。青年は元々大きかった声を更に張り上げて言った。
「結界が…結界が破られそうなんです!!!」
「…何ですって!?」
その言葉を聞いて、奥から声の主である美しい女性が出てきた。
研究者の着る、一般的な白衣ではなく、青と赤を基調とした研究衣を纏っていた。
「…詳しく話して。」
「外部から、何者かが結界をハッキングして…!」
「…外部にあのレベルの結界を解ける生命体はいない筈よ?」
「現にされてるんですから居るんですって!!」
「…」
女性は少し顔を傾け、何やら考え始めた。
だが、直ぐに顔を上げて指示を出す。
「…未知の生物との遭遇になるかもしれないわね。精鋭を数名を呼んで。私も行くわ。」
「八意殿も…ですか?」
「そうよ。…こうしてる内に破られるわ。急いで!」
「は…はいっ!!!」
再び青年は走って行った。
「ふぅ…」
自室に置いてある弓と矢を手に取り、
「一体何なのかしら…」
外へと出て行った。
ーーーさて、そろそろ破れそうだ。
神の魔法と比べると随分楽な構造だった。一億年も神の魔法と格闘していたお陰で、知識が凄く身に付いた。それを元に考えると、簡単すぎて反吐が出るレベルだね。
…これでも(体は)中学生なんだけどね。脳は一億歳を超えてるけど。
もう直ぐ…
ヒュンッ!!!
「…ッ!?」ガシィッ!
突如、矢が飛来してきた。
僕の頭を的確に狙ってきた物だったが、間一髪、掴んだ。
あれを食べて身体能力が上がってなかったら死んでたね。多分。
「…近くに気配はなし。遠いね。」
だが、矢の飛んできた方向から、位置を推測。
折角なので、一度袖に入れておく。
そしてもう一度取り出し…
「…お返しだね。」
ビュンッ!!!
力を込めて、思いっ切り投げ返してやった。
ーーー少し前。
都市 正門付近
「一体何が結界を…」
研究室に居た女性は考えていた。
一体何が結界を破ろうとしているのか。それ以前にそんな知的生命体が居るのだろうか。
「…危険ね。」
そこへ、複数の兵がやって来た。
時代からは考えられない様な最先端の装備をしている。
「八意殿。精鋭部隊8名、参りました。」
隊長と思わしき眼帯の男が敬礼をし、それに続いて残りの隊員も敬礼する。
「ご苦労様。別に永琳でも構わないわよ?」
「いえ、この都市が有るのも貴女のお陰ですからな。名前で呼ぶなど恐れ多い。」
少し明るい雰囲気だったが、直ぐに険しい顔に変わる。
「それで…結界が破られそうだと聞きましたが…。」
「ええ、破られると都市が露になるわ。妖怪も沢山やって来るでしょうね。」
「…それは不味いですな。」
「時は一刻を争うわ。急ぎましょう。」
女性改め永琳を筆頭に、精鋭含む計9人が都市から出た。
「ーーー見つけたわ。」
都市を出て、僅か数分。
生体反応探知機で探索した結果、原因となる者を見つけた。
結界に手を触れ、ハッキングしている。…が、
「…子供?」
ハッキングを仕掛けているのは少年だった。制服を見て察するに恐らく中学生だろうか。
そんな少年が結界を破ろうとしている所を見て、永琳は目を疑った。
「八意殿。容姿に騙されてはいけませぬ、恐らく化けている妖怪でしょう。」
「でも…妖力は感じないわ…。」
「ですが、こんな所に少年が一人で居る訳がないでしょう?」
「…そうね。」
「危険ですから、我々が様子を見に行ってきましょう。」
「いえ…、私が射るわ。」
弓を構える。
「.....」
既に都市の結界を破ろうとしている者だ。恐らく妖怪だろう。
容姿に惑わされず、狙いを定める。
ヒュンッ
矢が放たれた。
森の木々の隙間を縫うように進み…
少年の頭部に着弾ーーー
ガシィッ!!!
「…なっ!?」
矢を掴まれた!?死角からの攻撃だったのにーーー
ビュンッ!!!
「…ッ!?」
矢を…投げ返してきた…!?
チッ…
矢は射った時より速いスピードで向かってくる。そして永琳の頬を掠め…
ドンッ!!!
「ボヘッ!!!!!」ドサッ
後ろに居た部隊の一人に命中。胸部に風穴が空いた。
「…な!!?」
他の隊員は遅れて気付く。
「くっ…!八意殿!!此処は儂らに任せて都市へお戻りを!!」
「…!!もう一発来ま 「ドンッ!!」 …ドサッ
矢の接近を知らせた者も同じく風穴が空く。
「位置がバレてるの!?」
それを聞き、他の隊員が双眼鏡で少年に目を向ける。
「いえ…目を…瞑ってる!?」
「くっ…!全員…目標へ攻撃ッ!!」
隊長が指示を出す…が、
「…あ…あんなんに…か…勝てる訳が ドンッ!! ドサッ…
無情にも隊員が次々と倒れていく。
「…こうなったら儂が引き付ける!お主ら!八意殿を頼むぞ!!」
「た…隊長!!!」
隊長が一人で少年の方へと駆け出す。
「…八意殿…御無事で…!!」
段々と少年の方へと小さくなっていった。
「…ッ!仕方ないわ…行くわよ!!」
永琳は都市の方向へと向きを変える。
「八意殿!?た…隊長は…」
「早く行くわよ!下手したら全滅よ?」
「ッ…」
「あの人が命を懸けて稼いでくれる時間よ、無駄には出来ないわ。」
「…はい。」
永琳、そして生存している隊員四名が都市へと戻る為に走り出した。
・・・一方の少年。
「…当たったみたいだ。」
僕は今、目を瞑っている。聴覚に神経を集中させている為だ。
アレのお陰で強化された聴覚は凄まじい。10km位の距離なら余裕で聞き取れる。
まあ、此処は木々が邪魔しててうまく聞こえないけど。
その鋭い聴覚で何かの悲鳴が聞き取れたので、取り合えず数本の矢を投げておいた。
当たってるか、確認しに行かないとね。
はぁ…折角結界を破れそうだったのに…。また後でやり直しだよ。…簡単だから別に良いんだけどさ。
…ん?
「何かが走ってくる…」
ハッキリと足音が聞こえる。…どんどん近づいてくる。
「この距離なら…。」
聴覚から気配察知へと集中を切り変える。
「この…気配…!」
間違いない。僕が大好きな…大好きな獲物…
僕を満たしてくれる唯一の生き物…
「人間…♪」
おっと…自然に笑みが溢れてしまった…♪
表現が難しいです…。
誤字や矛盾点などが有るかもしれません。
次話、眼帯隊長との戦闘です。
書けるか不安です…。