さて、大聖杯があると言われている場所までもう少しだ。立花はふと残った3基のサーヴァントに興味を覚えた。
「そういえばキャスター、残ったサーヴァント3基の真名とかわからない?」
「セイバーはその剣をみたら1発でわかるさ、アーチャーは・・・すまねぇ、弓兵のくせに近接戦闘となかなかなやつ・・・位しかわからないな、バーサーカーはあのギリシャの大英雄様さ。まっ!アーチャー、バーサーカーは恐らく普段よりも力は弱まっているさ。」
セイバーの真名どころは全員ちゃんと教えてくれないのかよ・・・と心の中で突っ込みをいれる。
そうこうしているうちに洞窟のような場所についた
「さて、大聖杯はこの先だ、迷わずに着いてきてくれよ」
「これは・・・天然の洞窟でしょうか?」
「いいえ、これは半分天然、半分人口の魔術工房ね・・・
それよりキャスター、セイバーの真名はわかっているのでしょう?なぜ答えないのかしら」
キャスターがにやりと笑う
「そうだな、ここまで来りゃあ逃げもしねぇか。やつの宝具をくらえば誰だって真名に辿り着く、ほかのサーヴァントが倒されたもの、その宝具があまりにも強力だったからだ」
マシュ、オルガマリー、立花は息を呑む。
7基で行われる聖杯戦争、それがたった一基のサーヴァントの宝具で決着がついたとなれば今から戦う相手に恐怖する。
「き、強力な宝具・・・ですか?」
「王を選定するふた振り目の剣・・・お前さん達の時代で最も有名な聖剣・・・その名は
「アーサー王・・・!?」
最優のサーヴァントとすら呼ばれるサーヴァントである驚きもつかの間
「アーチャーの・・・サーヴァント!?」
オルガマリーの声で前を向くとそこには白髪で褐色の男性がたっていた。
「ほぉ、言ってる傍から信奉者のご登場だ、相変わらずセイバーを護ってんのかてめぇは」
つまらなそうにアーチャーは返す
「ふん、信奉者になったつもりは無いがね。もっとも、つまらん来客を追い返す事くらいはするさ」
「ようは門番じゃねぇか、何からセイバーを護っているのか知らねぇが、ここらで決着つけようや」
にやりとキャスターは続ける
「終わらないゲームなんぞ退屈だろう?良きにしろ悪しきにしろ、駒を進めねぇとなぁ?」
さて・・・とキャスターは続ける
「おい坊主、あのアーチャーは俺が相手してやる、さっさと大聖杯の所へ急ぎな!盾の嬢ちゃんもしっかりしろよ、気持ちで負けたらアンタの盾は終わりだからな」
「「はい・・・!」」
3人と一基は先を急ぐ
「大局を理解しておきながら自らの欲望に熱中するとは・・・魔術師になっても変わらんようだな、俺がこの件で文字通り叩き直してやろう」
音が遠くなる、彼らは違うところに行っているのだろう
「立花、彼らは遠くの・・・テラと呼ばれる場所まで移動しているよ」
「そっか、ランサー次出てくるのは多分バーサーカーだ、頼める?」
「性能的に僕が適任だし、マシュに耐えていてさえ貰えればすぐにそちらに向かおう、極力魔力も消費しないでよさそうだしね。」
瞬間目の前に何かが落ちてきた。
褐色と言うよりは岩のような肌、長く剣では切れないのでは無いかとも思える黒髪、岩を無理やり剣にしたとかと聞きたくなるような巨大な剣をもったバーサーカー・・・ヘラクレスが目の前に立ち塞がった。
一瞬足が止まるマシュもオルガマリーも立花も足を止めてしまう彼の剣がノーモーションで切り裂きに来た。
「くっ・・・」
マシュは何とか守ろうと走るがそんなものは無意味、その刃が立花の体を切り裂く・・・
ことは無かった。
彼の体には黄金に輝く鎖が巻き付けられており、動けなくなっていた。
「さて立花、先程話した通り僕がバーサーカーの相手をしよう。僕も彼には興味がある、12の神からの試練を超えたヘラクレス・・・僕の友に手が届くかもしれない超人・・・性能を競い合いたいしね。」
「ま、任せたランサー!!必ず無事に戻ってきて!」
立花達が見えなくなる、目の前には大英雄ヘラクレスだ、どうも今は試練で手に入れは心臓は無いようだが。エルキドゥは笑っていた。
彼は戦いは好きとは言わない。
だが、彼はあの英雄王と三日三晩渡り合った強者なのだ、嫌いな訳が無い。
鎖が消える。
獣のように叫ぶヘラクレス
「さぁヘラクレスよ、立花の元へ急がなきゃだから・・・すぐにケリをつけよう」