あっという間に一月が終わっていたし二月下旬になってた……本誌読んでダメージ負ってた記憶しかない……。
林間合宿も三日目。朝食を食べたら今日も昨日と同じく個性を伸ばすための訓練である。昨夜かけた『幻灯のサーカス』は既に解除しているのだが、洸汰の姿はどこにもない。まだ寝ているのかもしれない。
生徒たちのうち、昨日と様子が異なる生徒が何名かいた。切島や芦戸たち補習授業のあった生徒。それから、爆豪、鉄哲、獣田、回原などA組とB組の男子の一部。
補習授業を受けた面々は眠気と疲労が解消しきっていない様子。そして一部の男子たちは昨夜に行われた肉じゃがの肉をかけた戦いで個性を使ったのがバレて怒られ、お互いに不完全燃焼と言わんばかりの様子でいまだに睨みあっている。
ちなみに男子たちは擦り傷や青あざ程度の負傷をしていたものの、自由時間に勝手に負った怪我をわざわざ千雨を呼んで治してもらう必要はないという教師たちの判断により、千雨の治癒は無しである。
訓練中に怪我をすれば結局全て千雨が治癒するのだが、すぐに治さないのがそれぞれへの罰だ。
「朝食前にこちらから連絡事項がひとつある。昨日の夜にあった男子の騒ぎにより、夕飯の肉じゃがは肉抜きとなる」
「えー!?」
「肉じゃがなのに肉抜き……それは肉じゃがと呼ぶのでしょうか……?」
「んーん」
「相澤先生、どういうことですか?」
「昨日、補習を抜け出した生徒と男子の一部が個性を使って勝負した、その罰だ。
関係ない女子には悪いが連帯責任ってことで我慢しろ」
「えー!」
葉隠、麗日、取蔭、小森などが不満げに声を上げたが、相澤は一切取り合う気はないらしく、黙殺した。
昨日の千雨と爆豪の戦闘が個性を使用する火種となったので千雨にも原因の一端があるにはある。とはいえ、この結果には千雨もため息をついた。
「ハァ……最悪」
その千雨の態度に何も言わずにはいられなかった鉄哲が声を上げた。
「長谷川!お前だって夕食後に爆豪と手合わせしてたじゃねーか!」
「私は『対人戦闘の場合における新技の威力がどれほどのものか知りたかったから』というマトモな理由だったろーが」
昨夜の千雨と爆豪の戦闘は千雨の八つ当たりでの手合わせだった。が、それでも相澤が納得いく理由を即座に千雨がでっち上げた上に、どちらも怪我をしない範囲での手合わせだった。
「それに私は
注意される以前の奴と、注意されてるの見ててやった奴なら、後者の方が罰が重くて当然。
なにより、お前らは肉の種類どっちが良いかとかいうくだらねぇ理由以上に、補習対象にも関わらず抜け出してた奴がいたからだろ」
「そ、それは……」
そう、肉抜きになった大きな要因は、補習中に抜け出した物間、切島がいたからだった。
睡眠時間を削っているのは補習を受ける生徒のみならず、教師二人もなのである。それにも関わらず、その補習を抜け出して個性を使った勝負をしていたら怒られて当然の話だ。
「いいか、こういう事にならないように日頃から真実味と納得できる言い訳をよく考えて行動をだな……」
「そこはそういう問題じゃないだろ」
千雨の悪知恵めいた助言に瀬呂が冷静にツッコミを入れる。
そんな千雨の助言を聞いていたB組の男子たちは揃って顔を見合わせた。
「長谷川って、やっぱどっちかって言えば不良じゃね……?」
「合宿で関わるようになってから、体育祭の印象が壊れてくよな」
「大人しい文系女子っぽい見た目に反して熱血系っていうより隠れ不良系っつーか……」
「ああ、もっとヒーロー然としてると思ってた」
特別入学枠で入学しており、体育祭では多彩で強力な"個性"と人の心を燃やすような熱血さを見せ、『"個性"も精神もヒーロー性の高い女子』というのがB組男子たちの合宿前までの千雨に対する評価。
その評価がこの合宿での千雨の言動の数々に崩れていき、流石のB組の男子たちも困惑気味だ。
そんなB組の男子の反応に、B組の近くに座っていた上鳴が「それなー」と眠たげな表情で同意し、切島も頷いてみせた。
「むしろ体育祭の準決勝の方が普段らしくねぇ熱血っぷりだったからなー。
普段はやる気ないし、気まぐれだし、贔屓するし、毒舌だし、煽るし、秘密主義だし、見た目に反してガラ悪いし、猫被るし、わりと自己中心的で暴君じみててこえー所あるし、制裁がえげつないし」
「聞こえてんだよバカブラック」
「でも悪い奴じゃねぇから!
面倒見良くて冷静で頭良いし、指揮とかスゲーよ!USJの時も敵と戦うだけじゃなくて先生たちの応急手当とかして、怒る時も理不尽なのはほぼねぇし、必殺技をすでにいくつも持ってるだけじゃなくて俺たちにも個性の欠点補える方法教えて貰ったし、クラス引っ張ってくれるし!
師匠!マジでリスペクト!」
「注意した途端に手のひら返しやがって……調子の良い奴だなお前は本当に」
上鳴は普段の千雨のヒーローらしくない所を列挙して、千雨から注意が飛んできたことで目が覚めたのか慌てて千雨の良いところを挙げる。そして不満は残るものの上鳴の軽いノリに呆れた千雨。
そのやり取りを聞いて、高いヒーロー性と強力な個性を持っている千雨も他の生徒と変わらない高校生なのだとB組の男子たちは理解するのだった。
「クラスメイト脅して褒めさせてるだけじゃないか!やっぱりいくら"個性"が凄くても中身は」
「別に私は脅してねぇよ
「変なあだ名で呼ばないでもらえる!?」
鬼の首を取ったかのように千雨をこき下ろそうとした物間を千雨はバカゴールド呼びし、それにツッコミを入れる物間に近くにいた瀬呂が肩をポンと叩く。
「歓迎するぜ、
「ようこそ、バカレンジャーへ」
「一緒に補習頑張ろ」
「ゴールドだと特別感あるな」
「よかったな物間、これで俺たちクラスを超えた仲間だぜ」
「勝手に仲間扱いしないでくれないかなぁ!!?」
温かい眼差しで歓迎してくるバカレンジャーに、物間のツッコミが食堂に響くのだった。
朝食を終えたら昼食まで早速訓練だ。
千雨は本日は箒の飛行訓練と治癒である。まずは箒にまたがり、一メートル上空でホバリングする訓練。ホバリングが問題なく出来るようになれば、その次は箒の操作と飛行訓練。操作と飛行が問題なく出来るようになったら飛行したまま魔法の使用。
魔法学校で行われる一般的な箒飛行の特訓方法を採用していた。
「補習組、動き止まってるぞ」
「オッス……!」
「すいません……ちょっと……眠くて……」
「昨日の"補習"が……」
相澤が叱咤を飛ばした補習受講者六名は、朝食を食べ終えて満腹なのもあるが、訓練の時間になっても日頃の活力がないと言わんばかりに他の生徒よりも疲労と眠気が顔にでている。
「だから言っただろ、キツいって」
補習授業は昼間の特訓に影響しないように夜間に行われるのだが、自由時間のみならず睡眠時間も短くなるのだ。
本来の就寝時間は午後十時だが、補習組は夜中の二時。起床時間は全員そろって朝七時である。
ちなみに千雨は朝六時前に起きて一人でプログラムをいじっていたりする。合宿という集団生活ゆえに、一人でのんびり過ごせる時間は大変貴重であった。
「砂藤・上鳴・峰田はキャパが直接生死に関わる。容量を増やすには反復して使い続けるのが基本。
瀬呂は容量に加え、テープの強度、射出速度の強化。芦戸も溶解液の長時間使用によって皮膚に限度があるその耐久度を強化。切島は筋力と硬度を上げることで相乗効果を狙う。
そして何より、峰田以外は期末で露呈した立ち回りの脆弱さ!! お前らが何故他より疲れているか、その意味をしっかり考えて動け」
峰田以外の補習組は指摘された課題点に、小さいながらも全員返事をした。返事をするのは日頃の相澤による教育の賜物である。
「麗日!青山!
お前らもだぞ!赤点回避したとはいえ、30点がラインだとして35点くらいだ」
「ギリギリ!」
「心外☆」
この際にと言わんばかりに相澤から飛んできた指摘に対して、許容量ギリギリ状態になって青い顔で吐き気を抑えている麗日と、同じく青い顔で背を丸めてお腹を押さえている青山は、二人そろって顔が更に青くなる。
「気を抜くなよ。皆もダラダラやるな。
何をするにも原点を常に意識しろ。向上ってのはそういうもんだ。
何のために汗かいて、何のためにこうしてグチグチ言われるか。常に頭に置いておけ」
全員に聞こえるように言った相澤の言葉に千雨は思考を巡らせた。
原点。千雨にとって強さのイメージや原点というものは『白き翼』の面々や麻帆良学園の仲間である。それぞれのアーティファクトや技を模倣することで千雨は一足飛びに強くなった。
そして強くなろうとする動機は『死にたくない』というものだ。元の世界も絶対安全とは言えないものの、こちらの世界ほど不安定で犯罪の起きる社会ではなかったし、危険な目にあっても強くて頼れる仲間もいた。立ち向かうのに資格も必要なかった。
そんな危険に対して、自己防衛の手段の確立と戦闘を合法化できる資格が欲しいとか、今のクラスの仲間が頼りないからだとか、敵連合という組織に対抗するためだとか、いくつもの理由がある。
しかし、千雨の『最初の原点』と言うならば。それは『死にたくない』という動機ではなく――――。
「そういえば相澤先生、もう三日目ですが」
「言ったそばからフラっとくるな」
「今回オールマイト……あ、いや、他の先生方って来ないんですか?」
千雨は思わず思考をやめて緑谷を見た。
緑谷とオールマイト。千雨にとってこの二人はどちらにも腹立たしさを感じるのだ。二人が揃うなど不愉快きわまりない。
そんな千雨の感情をよそに、相澤は緑谷に今合宿の教員について話した。
「合宿前に言った通り、敵に動向を悟られぬよう人員は必要最低限。そして、オールマイトは敵側の目的の一つと推測されている以上、来て貰うわけにはいかん。
良くも悪くも目立つからこうなるんだ、あの人は……」
悪くもの割合の大きさと、相澤が疲れているのだろうなと察した。日頃からオールマイトの抜けた穴のフォローとかしていそうな相澤はこの合宿でも色々と抱えているのだというのがわかる。先ほどの補習組などへの指摘は疲労も相まってのものだろう。長い髪で見えにくいが相澤の目の下には隈がある。おそらく生徒以上に睡眠時間が短いのだろう。隙あらば寝ているあの相澤が日中も眠らずに生徒たちの監督をしている。
そこまで考えた千雨は右手で持っていた箒を置き、近くの木立の辺りに生えていた山百合の花を摘んで呪文を唱える。
「ルキ・マリ・ス・テラ・マギ・ステラ。
花の香りよ、仲間に元気を。活力を。健やかな風を。
魔法による柔らかな風が山百合の甘い香りを周囲に広げる。
活力全快は花を媒介とした魔法の一種で、気分をリフレッシュさせる魔法だ。ちなみにこの魔法は徹夜の疲れや眠気を少し回復させる効果しかないので、本人のやる気や実力がなければただ目が冴えるだけである。花の香りとともに、倦怠感などがスッキリと晴れていく。
「なんだ?甘い……花の香り……?」
「なんかスッキリするような……」
流石に山百合の香りが強いこともあり、匂いに気付いた面々が周囲を見回す。
「眠いダルいとうだうだされてもウザいし、その調子で大怪我されても私の迷惑だからシャキッとしろ」
「長谷川……え、今なんかしたでしょ!?」
「花の香り、その百合か?」
「さっさと特訓場所行け、こっちくんな」
「お、おお……塩対応だけど、こっちとしちゃ神だぜ!あんがとな!」
「うん!なんかスッキリしたし、眠気もバッチリ覚めたし!」
「ありがとな長谷川!」
眠気と倦怠感がなくなった補習組は千雨の冷たい反応にくじけることなく意気揚々とそれぞれの特訓を始める。一方、相澤は千雨のもとにやって来た。
「長谷川、今のは回復の一種か?」
「私の治癒はリカバリーガールのように対象者の体力に依存する回復とは異なるので。私の個性のエネルギーが活力や気力にも影響してるのか花で実際に試してみてから、花の香りを周囲に薄く広く拡散させる実験をしました。
花の香りにはリフレッシュ、リラックス効果があると聞いたので」
「……一応、やる前に一言言え」
花を魔法の媒介に使ったのをそれらしい理由で誤魔化した千雨。相澤は少し間をあけてから千雨に小声で話した。
「俺とブラドに改めて頼む」
昨晩は男子生徒たちの騒ぎに補習の延長、そして補習後に麻雀をしたこともあって、睡眠時間が短かったのである。ちなみに麻雀はピクシーボブが一人粘ったことで何度もやらされていた。
「肉じゃがの肉」
「…………それが最初から目的か」
黙って連帯責任の罰をくらうつもりが全くなかった千雨と、それを理解した相澤。
ここで交渉が成立した瞬間だった。
「ねこねこねこ……それより皆!今日の晩はねぇ……クラス対抗肝試しを決行するよ!
しっかり訓練した後は、しっかり楽しいことがある!
ザ!アメとムチ!」
「ああ……忘れてた」
「怖いのマジやだぁ……」
「闇の狂宴……」
「イベントらしい事もやってくれるんだ」
「対抗ってところが気に入った」
楽しそうなピクシーボブの言葉に悲喜交々といった様子の生徒の反応。それでも辛い特訓オンリーの合宿ではないのは生徒たちにとっては嬉しい知らせである。
「というわけで、今は全力で励むのだぁ!!!」
「イエッサァ!!!」
まだまだ元気な声が夏の空へと響くのだった。
訓練開始から数時間。箒の飛行訓練をしていた千雨は午後になってもまだホバリングしか出来ずにいたため、人目につかない場所で世界図絵を開いて飛行について調べていた。
箒の飛行は魔法使いの標準的な移動技術だ。記憶を失って簡単な魔法しか使えなくなった綾瀬も魔法学校で習得するには十日以上かかったという。
飛行理論は先に理解している上に魔法も問題なく使える千雨ならばそこまで時間はかからないと思っていたものの、それでも実践してすぐには習得出来ないというべきか。魔力の出力量や全体のバランスは問題ないとはいえ、一メートル程度を浮いて数分ホバリングしては着地を繰り返している状態。
空中に浮くだけの停止飛行とはまた違う動きになる飛行操作のコツがつかめず、千雨のやる気は低下していた。
「あーダメだ……やっぱマンタに頼ってた方が良いような気がしてきた。足場も作れるから虚空瞬動もどきも使えるし……」
「省エネかつ狭い場所でも使える移動技は必須でふよ」
「いざという時のためにもー」
「ファイトです、ちうたま」
「それ言われたらそうなんだが……軽く言ってんだろお前ら」
あまり収穫の無かった世界図絵を消し、箒に寄りかかって項垂れている千雨。魔法の射手が数時間で目に見える成長を感じられて一日でほぼ満足いく形に仕上がったこともあり、上手くいかないことへのストレスが大きいのだろう。
飛行のコツもいくら調べても既に知ってる飛行理論以外には感覚的なことしか書かれておらず、自力でどうにかするしかないようだった。
「こう、自転車みてーにサーッと乗れたら楽なん……」
「ちうたま?」
「……そうか、今までバランスにばっか気をとられて、スピードが全然なかったんだ。だから浮遊は出来るけど飛行が出来てなかった。だったらバランスよりも一定のスピードで前方の斜め上に向かって飛び出すようにすれば……!」
ブワリと魔力で風がおきて地面を蹴ると、千雨は箒で空を飛んだ。高さおよそ五メートル。この程度の高さはマンタで慣れているため、千雨はそのまま箒の柄を握って身体を前後左右に傾けて飛行訓練を続け、ある程度の操作を終えてから少し前傾姿勢になって地面近くに戻って着地。スムーズとは言いがたい上に箒の操作に手一杯だったものの、出来た。
加速と減速も加えた飛行操作が完璧に出来るようになれば、あとは長時間の飛行訓練と飛行しながらの魔法使用訓練だ。流石にミサイルを最小限の動きでかわすなどの曲芸染みた飛行技術はまだ訓練が必須になるが。
飛行できたことがやる気に繋がり、この日の訓練終了時間まで飛行練習を続けた。
夕方になり訓練を終えてクラスメイト全員で夕飯の支度をしながら、今日の訓練の話をする。
「長谷川、今度は箒で飛んでたよな」
「マジ魔法使いじゃん」
「相変わらずファンタジーだなお前の"個性"は」
「ま、まぁな」
"個性"と言われている以上は能力が魔法であるとはバレていないのに思わずドキドキしてしまう千雨。流石に箒で空を飛ぶのは魔法使いのイメージが強すぎるようだ。明日は電気系統の魔法の特訓でもして誤魔化そうと千雨は考えた。
「すでにマンタとか飛行技あるのに、なんでまた箒で飛んでたの?」
「海洋生物のデータは自分以外も足場に出来るぶん、飛んでるのが目立つし広い場所じゃねぇと使えねぇからな。それに手綱を握る必要もある。
箒だったら両手が空けられるし、森の中や狭い路地裏でも飛べるし、隠密行動も出来る。虚空瞬動もどき……空中に足場作る技もあるけど、移動速度とかもろもろ考えると一番省エネで効率良いのが箒だ」
「なるほど」
「移動技、私もひとつくらい身に着けたいな~」
「今は個性伸ばしを頑張ろうぜ」
ワイワイと話しながら作業していると、飯田の声が響いた。
「君たち手が止まってるぞ!!最高の肉じゃがを作るんだ!!」
「そうは言っても飯田、肉無しの肉じゃがだぜ?」
「その事だが切島くん、長谷川くんが肉無しの取り消しをしてくれたから肉有りだぞ!!」
飯田の言葉に作業中だったA組とB組全員の視線が勢いよく千雨に集まる。
「夕飯は畜産業関係者と私に感謝し、味わって肉食えよ」
「……長谷川ー!」
「もー!先に言ってくれれば良いのに!!」
「つーかどうやって肉無しの罰を帳消しにしたんだよお前!スゲェ!」
「よっ!A組一の交渉人!才能マン!」
A組の賑やかしを担っている赤点組が千雨を褒める。肉有りになったのがよっぽど嬉しいのだろう。他の生徒たちも口々に感謝を述べている。
そんな中、B組の骨抜が千雨のところにやって来て話しかけた。
「長谷川、俺たちB組の分も交渉してくれたのか?」
「あ?ああ、A組のみにしたらまた喧嘩の原因になるだろ。それに拳藤たちとは昨日女子会したし……まぁ、その……自分の分の肉を交渉したついでだから」
そう言ってそっぽ向く千雨に、聞いていた生徒全員がツンデレだと確信した。
「B組の分まで交渉してくれてありがとな、長谷川」
「……口悪いし素直じゃないけど、根は良い奴だな……!長谷川!誤解して悪かった!!!」
「鉄哲うるさいって。ありがとね長谷川!」
「肉ありの肉じゃがだー!」
「推せる……」
肉無しの罰への嘆きはどこへやら。美味しい肉じゃがを作るために再び手を動かし始めた生徒たちだった。
※最後に推せるって言ったのはB組常識人男子四天王が一角、円場。理由はクラス対抗戦でベロが……!!ってなってたから。
円場は四天王の中でも最もチョロい男だと思ってる。
次の更新遅れるかもしれないけど、のんびり待っててくれよな!……本当に……マジで敵の扱いをトチると拙作の未来が見えなくなるから……すでに見えなくなってる気もしなくもないけど。本誌読んでると書き直しもしたくなる衝動を抑えている状態です……。
それでもなんとか頭狂わせて幻覚を書き出すからな!