一夏は1025室の部屋の前までくるとハロのアームを起動して扉を叩いた。
コンコン コンコン
(反応無しですかいな‼仕方ないですけど部屋に入らせてもらいますか)
反応がなく困った一夏は仕方なくハロのアームを使いドアを開けてアームを戻すと転がって部屋に入った。
「…誰?」
一夏は部屋に入ると声をかけられた。そしてすぐに声のした方を向くと一夏とは違う水色の髪を持つ少女、更識簪がいた。
「ボール?」
簪はハロを見るなり呟いた。それを聞いてから一夏はハロの量子化モードをOFFにした。するとハロが光だした。
「えっ!なにが起こってるの!?……え?…人?」
光だしたハロを見た簪はそう反射的に言ったが中から一夏が出てきた事に驚きを隠さない様子だった。
そしてハロから出た一夏は簪に自己紹介をした。
「始めまして、俺は織斑一夏だ。よろしくたのむ」
「更識簪です。お久しぶりですね、織斑隊長」
「⁉」
すると簪は“お久しぶりです、織斑隊長”と答えた。なぜだ?何故。そう呼ぶのは第703航空隊の奴等だけのはず…
「…何を言っている?」
一夏がそう聞き返すと簪はクスリと笑った。
「ふふ。元第703航空隊所属、更識瑠衣大佐ですよ。織斑隊長」
それを聞いた一夏はようやく頭の回転が追い付いてきてさけんだ。
「瑠衣…瑠衣って…えぇぇぇ‼瑠衣なの⁉」
すると簪は少しあきれ果てたように話してきた。
「そうですよ…何度も言わせないでくださいよ」
「あ、ああ。すまないな、瑠衣」
一夏がそう謝ると簪が一夏が現れたハロについて聞いてきた。
「で、織斑隊長?隊長が出てきたボールって何なんですか?」
「え?これ?これは俺の作ったAI搭載移動型研究室って言って名前はハロだ」
「ハロ!簪!ヨロシク!ヨロシク!」
一夏の説明が終わるとハロが耳をパタパタさせながら自己紹介をした。それを見るなり簪は目を輝かせながらハロを見ていた。それを見た一夏は簪に話しかけた。
「かわいいですね。織斑隊長」
「そうでしょ。瑠衣もいる?」
「はい!」
一夏がそう聞くと簪はパァ~と明るくなり、元気よくよくうなずいた。
「また作って渡すよ」
それを聞いた一夏はハロをまた作ると言うと話の話題を切り上げた。
「そう言えば学校では俺の事を織斑隊長とか言うなよ?」
「わかってますよ。私のことも簪って呼んでくださいよ!」
それから一夏はとここに来る以前に何があったかの確認をして、自分が戦死した後の事をいろいろと知り、驚いたのだった。