翌朝。何故か専用機持ちが集められていた。
「よし、専用機持ちは揃ったな」
「織斑先生、これは一体」
シャルロットがそう質問する。すると、急にラウラが叫び出した。
「き、教官!機体のレーダーに反応が!」
「なに⁉」
ラウラの叫びを聞き、一夏も機体のレーダーを確認する。そして、その識別反応を見ると何なのかが分かった。
その画面には…
『LCAM-01XB 強襲機動特装艦 Dominion』と表示されていた。
「ちーちゃーーーーん!!」
ドミニオンからランチでやって来た束が砂浜につくと一目散に千冬に飛びかかった。
「…このバカ兎が」
「やあやあ!会いたかったよ、ちーちゃん!さあ、ハグハグしよう!愛を確かめ--ぶへっ」
そして、飛びかかってきた束を千冬は片手で顔面を掴み、見事なアイアンクローを決めた。
「ぐぬぬぬ……相変わらず容赦ないね、ちーちゃんのアイアンクローは」
あっさりとその拘束から抜け出す束、世界最強からも抜け出せるとは…慣れとは怖いな…
「やあ!」
そして今度は箒に話しかける。
「・・・・どうも」
「えへへ、久しぶりだね。こうして会うのは何年振りかなぁ。おっきくなったね、箒ちゃん。特におt…グヘッ!」
がんっ!と箒が束の頭に拳骨を落とした。
「殴りますよ」
「な、殴ってから言ったぁ・・・・し、しかも拳骨で叩いた!箒ちゃんひどい!」
いきなり再会した妹にセクハラ発言する束の方が完全に悪い。
「え、えっと、お、織斑先生?この人はいったい…」
横から急な展開に戸惑い気味の真耶が千冬に問いかける。
「ああ、…おい束。自己紹介くらいしろ。うちの生徒たちが困っている」
「えー、めんどくさいなぁ…私が天才の束さんだよ、やっほー。はい、おしまい」
いかにもテキトーな自己紹介だったが、それでようやくこの人物が大天災の篠ノ之束であると理解する。
「で、束。この戦艦は何なんだ?」
ようやく落ち着いた所で千冬がそう質問した。
「うん?この戦艦?これはいっくんから預かってるドミニオンだよ!」
「一夏!これはお前のなのか?!」
千冬が叫んできた。
「そうだよ?」
そう一夏が呆気らかんと答えると千冬は軽く頭を押さえた。
そして、しばらくするとドミニオンからもう一機のランチがやって来た。そして、ランチの扉が開くと総勢10人の軍服姿の人物達が現れ、セシリア達が様々な反応を見せた。
「叔母様⁉」
「厳さん⁉」
「レルベン司令⁉」
はぁ…これはどうした物か…
そう考えていると横からシャルロットが話しかけてきた。
「い、一夏?この人達は?」