織斑一夏転生記~転生者の生きる道~   作:如月 霊

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第四十四話 十年後…

あれから十年後~

 

「一夏!姉さん、欧州に行くことになったよ!」

 

そう言って家でいた僕にぶつかってきたのが我が姉の一人、雁淵ひかり。そう、僕が転移したのはブレイブウィッチーズの世界だったんだよ。

 

「こらこら、ひかり?はしゃぎすぎよ?」

 

おっと、この人の説明を忘れてた。この人はもう一人の姉で、扶桑皇国海軍所属の雁淵孝美大尉だよ。

 

「ああ、孝美姉さん。お帰り~」

 

「はい、ただいま。一夏」

 

「あ、ただいま。一夏」

 

「で?孝美姉さん?ひかり姉さんが欧州に行くって?」

 

一夏は気になっていた事を聞いた。

 

「えっとね、ひかりが欧州派遣の試験を受けて合格しちゃったみたいでね?」

 

「あぁ…それで欧州行きになったと」

 

「そうだよ!すごいでしょ~!」

 

「ま、ひかり姉さんの事は置いといて、いつ向かう?」

 

後ろでひかりが「ひどい!」って言ってるみたいだけど無視無視。

 

「明日には出港なのよ」

 

明日⁉は、早いな。

 

「早くないの?」

 

「ええ、私もそう思うけど欧州方面のネウロイの動きが怪しいらしいのよ。とりあえずお父さん達に知らせてくるわね」

 

そう言うと孝美とひかりはお父さんがいる通信所に向かって行った。

 

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ここまでで何で孝美とひかりの弟になってるの?的な事を思った人のために解説しとくよ?

十年前くらいに急に家の裏山に零戦が墜落してその衝撃に驚いたお父さん達は急いでその現場に行って零戦のコックピットを見たら

 

 

さぁ!ビックリ!そこには小さな赤子がいたでわありませんか!

 

で、その赤子が僕自身でお父さん達はこの赤子を自分達で育てよう!という事で今にいたるんだよ。

 

いや~アテネと別れたら何か赤子になってるしさ。驚いたよ。

 

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~翌日~

 

「さて、もうそろそろ姉さん達が出る頃かな……準備しないとな」

 

そ言うと一夏は、海岸下の洞窟に向かって行った。

 

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「いやはや、ここまで来る道も考えものだな」

 

そう言いながら一夏は洞窟の扉を触り、その岩を奥に押し込んだ。すると、一夏の目の前にあった岩の一部が開き、エレベーターが現れた。そして一夏がそれに乗り込むと、数秒で地下に着き、エレベーターのドアが開いた。

 

そして、その視線の先にはある一隻の潜水艦が停泊している。潜水艦というのに全長122mもある船体、そして、特徴的な30mにも及ぶ巨大な飛行機格納庫を備え、艦橋の横には『イ402』と明記されていた。

 

そう、一夏が前世で生きた大日本帝国海軍の伊402型潜水艦だ。そして、一夏が艦の横まで歩いていくと402からぞろぞろと兵士達が現れ、甲板上に見事な整列体形をとった。そして、それを見た一夏は全員が並び終わったのを確認すると兵士達に向け、一言言い放った。

 

「さぁ、出航の時間だ」

 

 


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