「隼人~お久しぶり!」
一夏は赤城に乗艦すると直ぐに艦橋に直行していた。すると、そこには異様な威圧感を纏わせた稲木准将がいた。
「ああ、久しぶりだな?一夏くん?」ゴゴゴゴゴゴゴ!
「ど、どうしたの?は、隼人?」
「お前わぁぁぁぁぁ!!!!」
ビクッ!
あまりの声量に一夏といえど一歩後ずさった。
「アホか!アホなのか⁉いつもいつも艦の真横から急速浮上しやがって‼」
「い、いやね。ほら!緊張感をさ!」
そう言った一夏に稲木准将が再び叫んだ。
「何が緊張感だ!こちとら心臓ビクビクだ‼」
「ご、ごめんて。もうしないからさ」
一夏はたまらずに謝る。
「まぁ、今回は許すが…次やったらわかってるな?」
稲木准将が軽く許したかに思えたが最後にドキツイのをおいてきましたよ。はい。
もうしないでおこ…
心にそう誓った一夏であった。
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それからしばらくして~
「で、隼人?僕を赤城に呼んだのって何でなの?」
ある程度稲木准将が落ち着いてきた所で一夏が何故自分を赤城に呼んだのかを聞いた。実は一夏は赤城の横に浮上した時に稲木准将から呼び出しを食らっていたのだ。
稲木准将の上官なのに弱っby作者
「ん?いやな。一夏に会いたいって人がいたから呼んだんだ」
「…もしかして会いたい人って雁渕孝美大尉だったりする?」
一夏はある程度予想が付き、稲木准将に問い返した。
「ああ、そうだぞ?知り合いか?」
ああ…こいつには言ってなかったな
そう思い返した一夏は稲木准将の顔を引き寄せ、話し出した。
「いいか?隼人、今から言うことをよ~く聞けよ?」
「ど、どうしたんだ?」
あまりの不審さに稲木准将が聞き返した。
「実はさ、その雁渕孝美大尉がさ、その…お姉ちゃん」
「だれの?」
「僕の」
「な!…ムグムグ」
そして叫びそうになった稲木准将の口を塞ぎ、言葉を続けた。
「実は織斑は前の名字で今は雁渕なんだよ」
「全く似てないけどな!はっはっは…グハッ!」
すると一夏は孝美達と似ていないと言って笑いだした稲木准将の顎に見事なアッパーを決め、一発で仕留めた。
「…毎回学習しない奴だな」
そして一夏は床に倒れて気絶している稲木准将を見ながらそう吐き捨てた。
実はこのやり取り今回初めてではなく、以前にも軽く20数回は行っているのだ。しかも、全く同じ事でだ。
「確かに艦長は艦長と戦術家としては優秀なのに何でここだけ抜けてるんでしょう?」
横から早瀬大尉がそう聞いてきた。
「バカだからだろ。…あ!早瀬大尉。雁渕大尉は何処に居るんだ?」
稲木准将を医務室に手慣れた作業で運ぼうとしていた早瀬大尉に一夏が質問した。
「ああ、雁渕大尉なら格納庫じゃないですか?」
「ん、ありがとよ」
そして一夏はそう言うと格納庫に急いだ。