織斑一夏転生記~転生者の生きる道~   作:如月 霊

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第五十三話 巡洋戦艦 天城

『ソシテ敵艦隊旗艦ニハ、“長門級戦艦”ト思ワレル存在ヲ確認セリ』

 

川木小隊の打電内容にあった『長門級戦艦』という言葉を聞いてすぐに顔を上げ、通信係に再度確認した。

 

「…なに?長門級戦艦と言ってきているのか?」

 

「はい、確かに長門級戦艦と打電が来ています」

 

通信係の返答を聞くと今度は副艦長に話しかけた。

 

「なぁ、伊川副艦長」

 

「何ですか、艦長」

 

「お前に長門型戦艦に長良型軽巡、陽炎型駆逐艦を含んだ艦隊を知っているか?…てか居たっけ?そんな艦隊。アレ?俺か?俺がおかしいのか?!」

 

「大丈夫ですよ。私も知りませんから、艦長は至って正常ですよ」

 

伊川副艦長に正常と言われた一夏は安心し、また再び話し出した。

 

「な、ならいいんだ。…少々取り乱した」

 

「しかし、ビックセブンの一角か…」

 

少しばかり考えた後一夏は艦の指揮を執り出した。

 

「両舷前進原速!」

 

「両舷前進原速!」

 

一夏はそう指事を出してからしばらくしてレーダ観測員から報告が上がった。敵艦隊が本艦の射程に入ったというものだった。

 

「艦長!所属不明艦隊本艦の射程圏内に入りました」

 

聞いてからすぐに一夏は副艦長にあることの確認を取った。

 

「伊川副艦長、各航空隊の発艦準備はどうだ?」

 

「はっ!全航空隊発艦準備完了!二分あれば全機出せます!各砲塔、並びに垂直発射菅全菅装填完了済みです!」

 

航空隊の情報を聞いた一夏は喜びを露にした。

 

「パァーフェクトだ」

 

そう言ってから一夏は攻撃の指揮を執ろうと指示を出そうとした。しかし、それは通信係からの報告で遮られた。

 

「よし!全砲t「艦長!」…どうした!」

 

「所属不明艦より打電!『こちら海上安全整備局ブルーマーメイド所属の天城型巡洋戦艦『天城』である。貴艦の所属、目的を明らかにし、速やかに武装解除し停船せよ。指示に従わない場合は国際法に則り、貴艦を攻撃す』とのことです」

 

それを聞いた一夏はしばらく黙り込んでから次の指揮を出した。

 

(あれは未完艦の筈では…)

 

「…仕方ない、天城に打電だ。乗員の生存権を確約するならば貴艦の指示に従うと伝えろ」

 

「両舷機関停止!」

 

「両舷機関停止!」

 

そう一夏が指示してから数分後、艦が停止するとすぐに通信員から報告が上がった。天城から返答があったのだ。

 

「艦長!天城より打電来ました!『貴艦の要求を承認し、貴艦乗員の生存権を確約する。また、本艦内にて貴艦の決定権の有する人物との会談を希望す、海上安全整備局 一等監察官 宗谷真霜』です」

 

そして一夏は通信員に新たな指示をだした。

 

「天城に打電だ『貴艦ノ要求ヲ承認ス』とな」

 

そしてから一夏は副艦長に話しかけた。

 

「伊川副艦長、一緒に来てもらえるか」

 

「はっ」

 

「しかし艦を指揮するものが居なくなりますよ?」

 

伊川副艦長にそう指摘された一夏は砲雷長に艦長代理を任せ、艦の横に接岸してきた天城に乗り込んだ。

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