~赤城~
「艦長、あれは…」
右胸に金の縄―参謀飾緒をつけた空母赤城作戦筆頭参謀、佐々木亮二(ささき りょうじ)大佐は赤城と同じく扶城に横付けされた戦艦比叡を見て稲木中将に問いかけた。
「ミッドウェー沖で沈んでいるはずの比叡が一体なぜここに…」
そう、比叡を筆頭に戦艦大和、戦艦武蔵を含む十一隻の戦艦が航空飛行戦闘艦型ネウロイ戦において沈んでおり、日本に残る戦艦は辛うじて大破して真珠湾のドックにいる戦艦長門のみなはずなのだ。
「わからん…だが、俺達は別の世界に来たかだな」
「まぁ、その可能性が高いだろうが」
ようわかってるわby作者
そこで艦橋に早瀨大佐から通信が入った。
『艦長、ラッタル降下完了しました。早く来てください』
「ん、わかった。今から行く」
そう言うと艦橋から降りていった。
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「あの空母は一体…」
ラッタルを下る途中で明乃は扶城の反対側に横付けされている赤城を見てそう言葉をもらした。
「さぁ、だけどあれも日本の船みたいですよ?」
ましろはそう言って赤城の艦尾に付けられている旭日旗を指差した。
「どうなるのかな…」
明乃がそう独り言を言い終わると扶城の甲板に到着していた。
「あの戦艦の艦長さんかい?」
「え?は、はい。そうですが?…あなたは?」
急に話しかけられ、聞き返した。
「俺か?俺は第一航空戦隊旗艦、空母赤城艦長と一航戦の司令長官をしてる稲木隼人中将だ。んでこっちは副官の早瀨大佐、こっちがうちの航空隊隊長の雁渕孝美大佐と雁渕ひかり少尉だ」
「どうも」
「どうも」
「よ、よろしくお願いします」
「はい…あ!ああ、私は高速教育艦比叡艦長の岬明乃です!」
「私は高速教育艦比叡副艦長の宗谷ましろです」
そう挨拶をし終わると伊川中佐が呼びに来た。
「稲木中将、岬艦長。こちらへ、艦長がお呼びです」
「おっ!伊川中佐か!久しぶりだな」
「お久しぶりです。伊川さん」
二人も挨拶を返す。
「ええ、こちらへ」
そう言って伊川中佐達は着々と艦内に進んで行った。
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~扶城~
『艦長、お連れしました』
伊川中佐がノックをしてそう言ってきた。
「入ってくれ」
そう言うと第一会議室に各面々が入ってきた。ただ二人、鬼を引き連れて…
「ね、姉さん?ど、どうしたの?」
「…ねぇ?一夏?」ゴゴゴゴ!!!!!!
「は、はい!」
「女の子でもできたの?」
孝美とひかりが聞いてきた。
(ここは素直に言わないと殺られる…!)
「…はい。嫁が約600人ほど」
「…一夏?何で私達もいないの?」ゴゴゴゴ!!!!!!
「へ?」
「私達もお嫁さんにしてくれる?」
「いや、それはちょっ「「シテクレルヨネ?」」はいィィ!!喜んで!!」
これで嫁さん多いね~…リア充爆ろ!!
「うっさいわ!!作者!!」
「何言ってるんです?艦長」
マジトーンで突っ込まれた…
「ま、まぁ、話を始めるな?そうだな…じゃあ………」