やったぞ!発動(投稿)したぞ!!!
というわけで連載小説にします。
予定としては月1で投稿目指して頑張ります!
早ければ早く投稿します。
「サヨ、イエヤス、俺は元気でやってるからお前らもそっちで元気にしてろよな」
タツミは花が添えられた小さな2つの墓の前で誰も眠ってなどいない場所にそう語りかけた。
その後ろでタツミの様子を悲しそうな目で眺めるレオーネ
「ごめん、タツミお前の親友を見つけられなくて、どこに連れていかれたのかも分からなくて。」
珍しくレオーネが申し訳なさそうな顔で謝ってきていた。
「いや、レオーネが謝る事じゃないよ。それよりどうしたんだこんなところまで来て、すぐ戻るって言ったのに」
タツミが不思議そうにレオーネにそう問うと
「いや、大したことじゃないんだ。ボスが夕飯だからタツミを呼んできて欲しいって命令したから、ここに居るだろうと思って。」
「そうなのか、分かった行こう。」
「もういいのかい?なんならもう少しいても。」
「いや待たせるわけにはいかないからな。行こう」
そう言ったタツミの様子はもう先程の哀しげな様子は一切なく、いつもの元気なタツミの姿に戻っていた。
そんなタツミの様子に少し安心したレオーネはアジトの岩山にタツミと2人で戻っていった。
道中レオーネはタツミにアリアと、消えたサヨを探すためアリアの屋敷から離れた帝都の中でも人通りが少ない場所を探していた時の出来事を話した。
それとは別にレオーネはアリアを連れ去った危険種の手掛かりを探すようにとボスであるナジェンダから命令されていた。その巣を探すためにもまずは帝都の中から何か手がかりはないかと思い帝都の端から端まで歩いて探していたがレオーネはなんの手がかりも掴めてはいなかった。
無理もなかった、なんせ何から何まで正体不明で、反乱軍の本部にナジェンダが信頼する部下のアカメ達から姿、形さらに、帝具(村雨)の呪毒が全く効かない相手などの報告しても最初は何かの冗談だと思われ相手にもされず、埒のあかない本部にナジェンダが珍しく怒鳴るぐらいであった。
そこでナジェンダが直接本部に怒鳴り込むように入ると、漸く本当のことだと本部が気づき詳細が書かれた文書をナジェンダから受け取ると、上層部はその正体不明の危険種を恐れた。
帝具、しかも一撃必殺の村雨の呪毒が全くの無力という報告は帝国を相手取る反乱軍としては戦闘能力が未知数とはいえ帝国最強の将軍エスデスに匹敵するほどの脅威であった。
それをもし帝国が飼い慣らしているものだとしたら、悪夢いや帝国にとっての悪魔以外の何物でもないだろう。
しかし、何もしないわけにはいかなかった。
すぐにその危険種の情報を収集する命令が帝都に潜伏している諜報部隊に下命され、暗殺集団である筈のナイトレイドにも一時的ではあるものの情報を収集するように命令が下された。
救いがあったとすれば、帝国の飼い慣らした危険種でも帝国の科学力によって生み出された危険種でもないということがすぐに判明したためである。
落ち着いて考えてみれば、たかが貴族のお嬢様1人を救うために帝国いや、あの大臣がそんな重要なカードを使うわけはなかったのである。
こうして反乱軍本部はホッと一息をつくことになるが脅威的な存在であるのには変わらなかった。これで
だが、上層部はピンチをチャンスに変えろと言わんばかりに暗殺集団であるナイトレイドに可能であれば飼い慣らすことをナジェンダに要請した。
あくまでも命令ではなく要請というのも村雨が効かない相手に対し生け捕りをするのは流石に上層部も危険だと分かっていたため、このような要請にしたが、ナジェンダはあからさまに嫌そうな顔をしつつも要請とことだけあって、あまりにも危険すぎる任務に大切な部下の命を失いたくなかったもののやらなければいいだけだと割り切り、この任務をできる限り行うと一応の了承を示した。
アジトに戻ったナジェンダはアカメ達に今回の要請を一応伝えはしたものの通常の暗殺を優先するようにという命令をし、正体不明の危険種に対しては絶対の戦闘を禁じた。なお、一応の体裁を整えるため鼻の効くレオーネだけは暫くはこの危険種の手がかりの捜索をナジェンダから命じられ、ナジェンダからも休日だと思ってあまり行かないところを散歩するだけで良いと言われ、レオーネはこのやる気のない危険種の捜索を快く了承した。
余談だが、ナジェンダの喫煙がその日だけはいつもの倍であったという。
そして、そんなこんなで危険種の一応の捜索という任務(休日)を遂行していたレオーネだが、誰も彼女が思わぬ発見をするとは思わなかったであろう。
その日レオーネは昼間からいつも通りに酔わない程度に酒を飲み、散歩をしていると、嗅ぎ覚えのある匂いが鼻をかすめたのを感じ一瞬血の匂いかとも感じたレオーネだが鉄臭い匂いではなくある人間の匂いであった。
暫くウンウンとあれも違うこの匂いとも違うと考えていたが、考えるのをやめてとりあえずその匂いの元に行ってみることにしたレオーネ。
近づくにつれてその匂いの正体がまさかという疑念から確信へと変わる。
「あのサド家族の娘生きてやがった!」
前に取り逃がした標的の娘であるアリアである。
〈まさか、あの危険種に捕まって生きていたとはなでもそれも今日までの命だ。タツミの親友の仇を今とってやる〉
人気のない路地を進むにつれ匂いは強くなっていく。
次のかどを曲がればというところでレオーネは急ブレーキをかけ止まった。
〈まさか、これは罠か!?〉
〈あの化け物が仕掛けた罠なら、ちょっと不味いなまんまと引っかかっちまった。〉
レオーネはすぐさま帝具ライオネルを発動し、周囲を警戒する。
だが、いつまでたっても襲撃はおろかその気配すらないことにレオーネは困惑したがあまりにも襲撃の気配を感知できないことに痺れを切らし、もし出会えばすぐに逃げればいいと判断し考えるのをやめ戦闘態勢を維持しつつ曲がり角の向こうに飛び出した。
曲がり角の先は行き止まりでその行き止まりに座り込んでいる少女が1人いただけであった。その少女こそが前回のナイトレイドの標的の1人アリアであった。
〈どうやら、本当にあの化け物の襲撃はないみたいだな。〉
周囲の安全を確保したレオーネはライオネルを発動したまま座り込むアリアに近づく
〈おかしい、寝てるわけでも気絶してるわけでもなさそうだ〉
試しにレオーネは、アリアの手を取り腕の骨をライオネルの力でバキリッと骨を折ったものの、アリアは何の反応も示さなかった。泣き叫ぶわけでもなくダラリと腕の骨が折れただけに終わった。
レオーネはまさかと思い脈を測ってみるも脈は正常であった。次に顔を見てみると光のない瞳で何処を見ているのか分からず廃人のようになっていた。
〈死んでねぇがこりゃ死ぬよりも酷いことされてるな。不気味だやっぱりアイツは化け物だ。〉
そんなアリアの廃人になってしまった様子に恐怖したレオーネはアリアを殺す必要もないと考え、不気味なアリアの最後の様子を見届けたレオーネは足早に逃げるように路地裏を立ち去った。
そんな事の次第をアジトに戻る道中タツミにレオーネは聞かせた
「そんなことがあったのか、アイツがそんな状態になってるなんて。」
タツミは内心複雑な気分であった、イエヤスとサヨの仇を自分で取れなかった事の怒りももちろんあったが廃人同然になってしまったアリアの最後にタツミは哀れすら感じていた。
そんなタツミの内心を悟ってか、レオーネが話を変えるようにタツミの背中をバシバシと叩きながら
「とにかくタツミ、アイツに会ったらボスの言った通りに戦わずに逃げる事だぞ。」
そんな話しをしているうちに目の前に岩肌をくり抜いてできたアジトが見えていた。
数日後、タツミはヨマワリさんと再び出会うことになるのだがそれは今はまだ誰も知らない。
目がさめると、私はそこにいた。
だがよく耳をすますと周りには静けさの中に鈴虫の綺麗な鳴き声が聞こえ、フクロウのホー、ホーという鳴き声も聞こえてくる。
私が目を覚ましたのはどこかの墓地であったらしい、墓地なんてもう私はたぶん、いたであろうおじいちゃんとおばあちゃんのお墓まいりぐらいか、わたしの親友を探したあのときぐらいにしか来たことがなく、そんな場所で寝ていたせいかひどく寒かったもののこんな不気味な場所にいるのに何故だか心地よく、落ち着ける場所だとそんな風に感じていた。私の懐かしくも恐ろしい思い出の地。
周りには墓石が綺麗に整理整頓されるように置かれ、辺りには静けさしかない。そしてここがしんじられないが地球じゃないどこか別の世界だと分かった。
よく見てみると私の故郷のお墓とは形や大きさも色々違うし、墓石に貼ってある文字は英語に似ていたけど、少し違うっぽい。それだけならまだ外国だと強く誰かに言われたならばそれを信じていたであろう。
だが現実には誰も見たことも聞いたことも無いような鳥のようなしかしそれよりも遥かに大きい、そんな怪鳥が一羽のみならず何羽も満月の空背景にを雄大に飛んでいたのである。
そこまで見たら流石に私も信じざるを得なかったし、なによりも覚悟を決めなければいけなかった。頼れる人もいなくなった、自分が悲しんだときに励まし寄り添ってくれるたった1人の親友もいないこの世界に来てしまったということに
そしてどうやらこの世界にはあのお化け達はいないらしい、先程見た、見たこともない怪鳥や大きいモグラみたいに地面から出てきた蛇のようなものもいたがあの夜に見た心の底から怖いと感じたお化けは何処にもいなかった。
お化け比べれば怖くないからもしかしたら案外、仲良くなれるかもしれないと呑気に考えてしまうそんな私がいた。
そして私はあまり生前のことを覚えていなかった。でも忘れていないこと、絶対に忘れたくないものもあった。
私にとって大切な1つだけの思い出。他の人達とは違う体験をしたことでその時の事を今でも鮮明に覚えている。
小学生の頃の夏に大切な私のかけがえのない親友ににお別れの一言を言うためにとっても怖い夜を駆け回ったあの夏、その後私は親友に会うために必ず1年に一度は親友に逢いに行っていた。そのことだけはよく覚えていた。
「でもここは何処なんだろうあっちの大きな街に行けば分かるかな。」
ハルの見た先には、暗い夜の街並みが見えていた。明かりは小さくともその数からしてとても大きい街だということはハルにも遠目ながらもそれはわかった。
そして、ハルはこの街、帝都の夜に踏み入った。
そこでハルが目にしたものは、生前まであんなに恐ろしかったお化けが私は全く怖くなくなり、代わりにもっと怖いものが
それ以上に怖いものができてしまったのだ。
以前私はあの夜にコトワリ様のまじないの言葉を口にした、人の末路を目撃した時があった。
だが私の目の前にはその時以上に惨たらしい死体が目の前にあった。
何かの広場と思われる場所にはあの時のコトワリ様に出会った時の惨劇を見た以上に凄惨な死体が磔にされているのであった。
ある人は腰から下がない人であったり、ある人は両目が無かったり、ある人は全身に刀の切り傷を刻まれ、傷のない部分の方が見つけるのが難しいのではないかとぐらいに傷だらけの人、またある人はコトワリ様の犠牲になった人形のように四肢を切られた人もいた。
ハルはこの光景を見て腰が引けてしまった。顔は今にも泣きそうである。
〈なんで、なんでこんな酷いことができるの?〉
1人の少女にはそれはそれは残酷なことであっただろう、右も左もわからないこの世界に、来た理由も分からないこんな残酷な世界にたった1人で迷い込んでしまったのだから
〈もしかして、あの時に私が見たお化けもこんなヒドいことされたから生きている人や、私に怖いことするのかな〉
そう思うとハルはとても悲しい気分になり、あんなに怖かったお化けに対して申し訳ない、懺悔の念が少女の胸の中に広がっていった。
そして異世界にたった1人で迷いこんな凄惨な光景を見てしまった少女は、自分の未来に絶望した少女は、前にいた世界では絶対に言ってはいけないまじないの言葉を使ってしまう
「こんな酷い世界なんて、もうイヤダよぉ。」
少女が涙ながらにようやく絞り出した声はなんの意味もなかった、何も起こりはしなかった。ただただ静寂のみが広がった。
「どうして、どうして?…なんで?」
悲しみにくれる少女であったが次第になんでこんな目にあわなければいけないのかという自分に対する、この世界に迷い込ませた理不尽に対する怒りが沸々と胸中に懺悔の念を塗りつぶすように広がっていた。
少女の胸中を恨み、憎しみという、ドス黒い感情が支配する前に不意に最初に見た凄惨な広場が見えた
〈あの人達はもっと…私よりも辛くて苦しかったのかなぁ〉
そのことを考えると少女の胸中にあったドス黒い感情は雲散していき、私の親友ならと、考え、思い出すようになった。
〈あの子なら、あの子ならきっと自分のことよりも私のために何かをするに決まっている。〉
自分のことよりも、まず他人である私のことを誰よりも深く考える優しかった親友のことを思い出していたのだ。
そして、少女はもう一度あの広場を見た。誰もが目を背けたくなるような凄惨な光景を前にして、先程の怯えた様子を見せることなく、1つの決意を胸に秘めた、そんな強い目を少女は持っていた。
少女は帝都に行く道中で綺麗な花だと思い、摘んでおいた青い花を一輪そっと広場にある遺体の前に優しく置いた。
まるでそれは、凄惨な処刑をされてしまった人達の怒りを鎮める様に慰める様であった。
「ごめんなさい、今の私にははこんなことしかできないけどお化けになって人を襲うのはきっと悲しいことだから、とっても悲しいことだから」
「私頑張るよ、頑張ってこの人達みたいな人をもう出さないように頑張るよ。」
「ユイ」
そして今私は分かった。
何故、あのまじないの言葉を自らの意思で言ってしまったのか、最初に私がいた深夜の不気味なはずの墓地にいることが、何故安心できたのか私は今それが分かった。
私はもうすでに死んでいるからだ。
墓地が、自分が本来なら安らかに眠っているであろう場所であった筈だったからだ。
そして、いくら夜で警備が薄いとはいえ暗殺集団ナイトレイドの蔓延る帝都。
簡単には入れるわけがないのだ。では何故そんな帝都に帝都の外から来た少女が1人入ることができたのか?
それは少女の今の姿に理由が答えがあった。
雨が上がった後のせいか、そこには雨水の溜まった水面があった。
そして水面に写っていたのは私が生前生きていた頃に出会った恐ろしかったあるお化けの姿であった。
あの夜、私の親友を探しに駆け回ったあの日、私を助けてくれた女の子から聞いた夜に子供をどこかに連れ去ってしまう怖かったお化け。私を隣町の工場に攫った
ヨマワリさんになっていた。
これも何かの運命なのかな、あの夜にあのお化け達に会った時から決められた運命なのかな、それともあの神様の与えた罰かな、それとも呪いなのかな、
それとも、
「ユイ、ごめんね。もう逢いに行けそうにないや。」
「でもきっとユイの分も頑張ってこの人達みたいな人を出さないようにするよ!」
帝都広場の誰もいない深夜、そんな広場にヨマワリさんの姿になったハルが月を眺めながらそう呟いた。
ハルの親友にに呟いた言葉は誰にも届くことなく、静寂だけが広場にはあったが、ここで誓った親友のユイとの約束はきっと守られるだろう。
ハルちゃんの登場です!
それと同時にアリアはご退場でした。
そして沢山のお気に入り、UA、評価の方ありがとうございます!