今は落ち着いているので投稿は早まると思いますのでよろしくお願いします。
では、早速本編へどうぞ
一誠side
「さぁて...まずあの教会で何をしていた?」
「実は...」
レイナーレとミッテルトの話によると、自分達は周りの堕天使に比べれば力が無く、周りから蔑まれたり、辛い仕打を受けていたらしい...。その為、珍しい神器を持ったアーシアを保護した後に神器を抜き取り、力を手にいれ堕天使達の認識を変えさせ、幹部からも認められようと...そして研究バカにも認めてもらおうとしたらしい
「なるほどなぁ。まぁ、周りから認められようとするのは分かる。その為にどうすればいいか...考えた事までは認めてやる。だが...」
「「??」」
人の命を奪ってまで掴む力なんてありゃしないんだよ
「...」
ん~黙ってしまったか。まぁ、とりあえず
「とりあえずレイナーレとミッテルトは二人でアーシアを連れてこい。ちゃんと事情を説明しながらな?」
「分かりました(っす)」
レイナーレとミッテルトはアーシアを迎えに行くが...さて...
「文句は後で聞くからその殺気はしまってくれないか?」
後ろを振り向くと殺気を振り撒く二人と眠たそうな龍神がこちらに近づいてきた。
「一体どうゆうことにゃ!?何でここに堕天使を連れてきたにゃ!?」
黒歌が俺を揺すり白音も説明求む!という顔をしながらなこちらを見つめ、オーフィスは...眠たそうなんだよなぁ...
「分かったから!苦しいから!一回離して!?」
「あ、ごめんにゃ。」
「ようやっと解放された...んで説明だな?」
「つまり、そのアーシアって子を教会に連れていった時堕天使の気配がして面倒な事になりそうだから見に行ったら戦闘になって二人始末してきて、残った二人はアーシアを迎えに行ってると?」
「そうゆうこと」
「にしても珍しいわね?」
「何がだ?」
「一誠が朝出会って教会まで案内した子の為にここまで動いてる事がよ。普段だったらスルーしたはずなのに...どうしてにゃん?」
「黒歌もドライグと同じことを言うんだな...俺ってそんな感じか?」
「「「うん」」」
お前ら二人+一匹同時に頷くんじゃないよ....
「別に大した理由はないよ。俺が自称町の管理者を病院送りにしたせいで動けないから変わりに動いているだけだよ...」
「ふ~ん....でも他にも理由があるんじゃない?」
「さぁな...まぁ、そこまで気にしなくていいよ。あ、連絡の準備しなきゃな」
「連絡って...誰ににゃん?」
「
と答えると再び黒歌が俺の方を揺らし
「ちょっと待つにゃん!?アザゼルって堕天使総督のアザゼルにゃん!?」
「おう。そのアザゼルだが...どした?黒歌も白音も何をそんな驚いてんだ?」
「どうしたじゃありませんよ!?堕天使総督と知り合いだったんですか!?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「聞いてないです!(にゃ!)」
「あ~ごめん。知ってるのはオーフィスだけだったな。今の話が終わったらアザゼルと会った経緯を教えるから落ち着いてくれない?苦しいから。後、オーフィスをどうにかしてくれない?」
二人は渋々納得してくれた様子だったがオーフィスは眠気が勝ったのか体を俺の方に向け、首に腕を回し、足を開き俺の膝に座っている。まぁ、俗いう対面座位というものだ。だが....
「んぅぅ...」
俺の理性が削られるんだよぉぉ!!寝るのはいいよ!?だけどもオーフィスの色っぽい吐息がかかると俺の理性がヤバイんだよぉぉぉぉ!!!誰でもいいから早くどうにかしてぇぇぇ!!!
あの後黒歌と白音に手伝ってもらい、オーフィスを離してもらい、部屋に戻ってもらった。
「あ~疲れた...戦いより疲れるってどうゆう事?」
などと独り言を呟いていると
ピンポーン
「帰ってきたか...入っていいぞぉ~」
「戻りました....何でそんなに汗だくなんすか?」
「あぁ...気にするな。色々あったんだよ...それで?アーシアは?」
「ここに...」
「お、お邪魔します....い、一誠さん?」
「よう。今朝ぶりだなアーシア...その感じだと事の事情は全て聞いたらしいな。....信じられないか?」
部屋に入ってきたアーシアはとても暗く、悲しい顔をしていた。それもそうだろう保護してくれた奴らが自分の神器を目的に近づき殺そうしていた事何て知りたくもなかったはずだ。
「実際信じられません...レイナーレ様とミッテルト様が私を殺そうとしていたなんて...本当何ですか?」
「残念だが、全て事実だ。...だが、今の所少なからずあの二人はその感じはないが...どうする?」
「え?」
突然問われた事で不思議な顔をするアーシア。二人も同じような顔をしている。だろうな...アーシアに悪いが....
カチャ
俺はレイナーレとミッテルトにトランスチームガン、ネビュラスチームガンを突きつける。
「一誠さん!?何を!?」
「アーシア。苦しいかも知れないが君が決めるんだ。...この二人を生かすか殺すかを」
「私が...レイナーレ様とミッテルト様を?」
「そうだ、君が今朝子供の傷を治した力....あれは神器という物だ。」
「神器?」
「そうだ。神器は人の魂....つまり命と直結している。その為、神器がアーシアから抜き取られれば死んでしまう。だからこの二人が行おうとしていた事は許される事ではない。....さぁ?どうする?」
俺は正直少なからず悩むだろうと思っていた。見ず知らずの子供が転び、膝を擦りむきその親にどんな目でみられようと笑顔で助けに行き怪我を治す。例えどんなに優しくとも、自分を殺そうとした者達許す訳がない...と思っていたがその期待は裏切られた。
「私は...レイナーレ様達を許します。」
「「!?」」
「...分かってるのか?こいつらは..!」
「分かっています...それでも私はこの二人に救われたんです!」
「救われた?どういう事だ?」
そう聞くとアーシアは一筋の涙を流す。だが、アーシアの涙は絶えず流れていく。
俺は知りたくなってしまった。何故そこまで悲しい顔をするのかを....過去を知りたくなってしまった。
「聞いてもらえますか...?」
「あぁ。」
「私は欧州のとある地方で生まれました...。ですがすぐに両親に捨てられ教会の孤児院で身寄りのない子供達と暮らしていました。...そしてこの力が宿ったのは八つの頃です。偶然、怪我をした犬を治癒していた所を教会の人にみられていたんです...。それから私は聖女と祭り上げられ、それからの毎日は教会の本部で多くの人を治療し続けました。それから噂を聞き付けた人達が毎日、毎日教会にやってきました。それでも私はこの力で多くの人が救えるならって...頑張ってたんです。でも...気づいてしまったんです。私の使うこの力を...私を、異質のような目でみられていた事を...ですがここでとある事件が起こりました。」
そこで一区切りし、息を整えた後再び語り始める
「ある日、私は悪魔払いに追われ深い傷を負った悪魔と遭遇しました。...本当なら教会に伝え滅ぼさなきゃいけないんですが私は見捨てられなかったんです。そこで私はその悪魔を治癒しました。ですがその光景をみられていてそれを教会の者に伝えられていました...そしてそれを聞いた者達、その噂を聞いた者達は私を魔女として教会から追放されてしまいました...」
悪魔を治療...本来ならそれはあり得ないと、教会側では常識の事だった。本来は人間の傷を治す為で、悪魔や堕天使を癒せる訳はない。逆に聖なる力でダメージを負うのだ。だが、過去に例外があったらしい...神の加護を受けない悪魔や堕天使ををの癒せる魔女の力が。
「そんな時にレイナーレ様達が私を保護してくださいました....ですが、私の周りには誰もいませんでした...私を助けてくれる人もいません...きっと私の祈りが足らなかったんでしょう。私って抜けてるところがありますし...」
笑いながら涙を拭うアーシア...アーシアの過去は想像を絶するものだった。聖女と崇められていた少女が優しさで治癒しただけでどん底まで叩き落とされ魔女として罵られた。
「でも、きっとこれも主の試練なんです!ダメなシスターな私に修行をつけさせてくれているんです!それが終わればきっと...」
もう...喋らなくていい
俺はアーシアに近づきそっと抱き寄せる
「辛かったよな...もう我慢しなくていい。主の試練とか関係ない。ここは教会じゃねぇ...アーシアの好きな事をやってもいい。」
「で、ですが...」
「そんな悲しい顔をするな...。アーシア...お前の欲望を解放しろ。お前がやりたかった事をやればいい。」
「...私、日本語も読めないですし書けないですよ?日本の事も全く知りませんよ?」
「俺が...俺達が教えてやる。日本の良いところも教えてやる。自分の趣味でもなんでもやっていいんだ。アーシア...俺達がアーシアの側にいるから...な?」
俺はアーシアの頭を撫でながら呟くとアーシアは俺の背中に腕を回し
「...うっ.....わぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!私...本当は友達が欲しかった!!子供達とも遊びたかった!!なのに...なのに!!」
「俺が友達になるから...一緒に遊びにも行こう。だから今は泣いて、泣いて溜まったものを全て...!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!」
大声で泣き出した。...本当に辛かっただろう。周りには誰も居らず見捨てられてきた少女。だが、その少女の願いはただ友達が欲しい。遊びに行きたかったという...普通の願い...。叶えよう。もう二度とこんな涙をみないために
「収まったか?」
「はい...グスッ」
泣き止んだアーシアは目が真っ赤になっていて涙の後が見えるが、何処と無くスッキリとした感じだった。
「アーシア達は待っててくれ。俺はちょっと連絡してくるから。」
「連絡って何処にっすか?」
俺は立ち上がり部屋をでようとするが、ミッテルトが聞いてくる...が涙の後がみえる。アーシアの話を聞き、レイナーレとミッテルトは涙を流しアーシアに謝罪をしていた。
「お前らのボスだよ?」
「え?それって...」
「堕天使総督アザゼルさ...あ、もしもし?一誠だ。ちょっと急用でな。実はお前らの部下達が潜伏してて神器を奪おとしててな?...人の話は最後まで聞け。それで悪いがその部下は俺が始末してしまった...悪い。残り二人と神器所有者は保護してる。それで頼みがある。今から部下二人を返すが、重い処罰は止めてくれないか?問題は片付いたからさ。...頼めた義理じゃないが頼む。...悪いな。神器所有者?俺が保護する。それで例の件も頼みたいんだが...ありがとう。おう、...あぁ?神器?回復系だが?ほう...了解した。またな。という訳だ」
「どういう訳っすか!?なんでアザゼル様と知り合いなんすか!?」
「あぁ~もうそれはあいつに聞け。とりあえずお前らもう帰れ。話はしといたから。」
「「わ、分かりました」」
そしてレイナーレ達は魔方陣を展開転移していった。
「さぁてと、あいつらにも事情を説明しないとな?」
と、黒歌達を呼びに行こうとするとアーシアが腕の袖を掴む。振り返るとアーシアは今まででいい笑顔で
「これからよろしくお願いします!一誠さん!」
「あぁ!」
守ろう...この笑顔を守る為に、黒歌も白音もオーフィスもアーシアも...俺の家族を。
いかがでしたでしょうか?だいぶ久しぶりに書いたので至らない部分があるかもしれませんので誤字報告などよろしくお願いします!もちろん感想やアドバイスなどもよろしくお願いします!
ではまた次回!ciao ~