無感動な少女と魔眼使いの少年 作:なるなる
外伝01「ピッチピチのJKです!」
これは少し昔の出来事。俺とももこが初めて調整屋に行った日の事だ。
ーしゅうたー
俺は、ももこの
「なぁ、ももこ。本当にその調整屋ってのはいるのか?デマだったら無駄足になるんだが…。」
「私も分かんないよ、たまたま聞いた噂みたいなもんだし。」
「てか、何でこんな廃墟に調整屋なんて…。暗いったらありゃしない。」
俺たちは学校から帰る道をわざわざ迂回して、この道に来ている。五時を過ぎて夕方だが、廃墟の中と言う事もあって薄暗く感じる。
「しょうがないだろぉ!、何だか調整屋は魔女や使い魔の類とは、戦えないらしいんだから。」
「そ、そうなのか、おっ!扉だ。何かこの扉だけやけに新しく見えるな?」
ももこが体をくっ付けるので、女子特有の甘い匂いがする。まぁ、薄暗くて怖いのはしょうがないんだが。なぜか「胸も、ワザとやってるんじゃないか?」、と思うほど押しけ付けられてくる。理性で欲望を何とか押し殺して、やっと扉を見つける。
「「お、お邪魔しまーす。」」
俺とももこが恐る恐る入る中、中からは間延びした緩ーい声が聞こえてきた。
「いらっしゃ~い、調整屋さんにようこそ。ソウルジェムを弄りに来たの?」
「え、えっと、ここに来れば強くなれるって聞いて…。」
「そ、そうなんです!と言うか、ソウルジェムを弄るって。」
「あらあらぁ、二人は初めてなのね。なら簡単に説明するわよぉ。」
調整屋の店員さんらしきお姉さんに、この調整屋でやっていることを聞いた。まず一つ目は、強化だ。ソウルジェムの中に、店員さんが触れるってこと。そして、他の魔力を注いだり、潜在能力を引き出したりする。二つ目は、魔法少女の紹介だ。これは単純に仲間になってくれそうな子を紹介したり、傭兵みたいにお代を支払って戦ってくれる子を紹介してくれる。大まかにこの二つだ。
「で‼早速なんだけど、この書類にサインを書いてくれるかしらぁ。」
「何々、【今後調整屋の紹介をする代わり、自分達の情報も提供することを約束します。】か。」
「そうそう、そんなに細かい事は言わないわ。そうねぇ、どれ位強いかとか、後は性格かしらぁ。」
「なーんだ、そんな事でいいのか。ならアタシは即OKで。」
「おい!ももこ!決めるのが早いぞ…全く、俺も大丈夫です。」
「なら、サインを書いて早速調整を始めましょう。あら、ごめんなさい。言い忘れてたわねぇ、わたしは
そう言って、少し妖艶な笑みを零した。
ーももこー
アタシたちは交代で調整をうけた、何だか体が少しポカポカしている感じがする。みたまさんが言うにはそれは良い証拠らしい。アタシが寝台の上で少しうとうとしている内に何だか、あの二人は仲良しそうに話していた。何か、私の携帯も弄って連絡先交換してるし。
「みたまさんって、高1なんですね。何だか大人びてるから大学生位かと思ってました。スイマセン!」
「そうよぉ、全く失礼しちゃうわ。これでも、まだピッチピチのJKなんだからぁ。お代あげちゃうわよぉ。」
「それは勘弁してください。これお代です。でも、そしたら[みたま先輩]の方が良いかもしれませんね。」
そうやってしゅうたは、お代としてグリーフシードを渡していた。
(えっ!?みたまさんって高1だったのか。アタシたちとあんまり変わらないんだな。ってか、しゅうたにお代払わせちゃった。まぁ何か他のもので返そう)
そんな感じで少し考えたのち、二人の下に向かった。
「みたま先輩かぁ、良い響きね!よし!しゅうたくんは今度からそれでお願いね!」
「分かりました、みたま先輩がそれでいいなら。」
「って言うか、みたまさんってアタシたちと一個違いなだけなんだな。」
結局、話が思いの外盛り上がって仕舞い。一時時間近く話し込んでしまった。
「やべっ!もう七時前だ!急いで帰るぞももこ。みたま先輩、今日はありがとうございました。それじゃ。」
「待ってよしゅうた!みたまさん、今日はありがとうございます。いきなり来てすいませんでした。」
「しゅうたくん、待ってちょうだい。大事な話があるの。ももこちゃんは少し外で待っててくれるかしら?」
「はい?分かりました。ももこ。」
「分かったよ、外で待ってる早く来いよ。」
「はいはい、すぐ行くよ。」
ーみたまー
この子も知っているのね
「ごめんなさい。わたしね、ソウルジェムに触るとその人の過去が見えちゃうの…。だから…あなたの過去も見たは、それに何故か分からないけど見えるはずのないあなたの感情も見えてしまったの。」
「そう…ですか。みたま先輩あの真実を知っても、大丈夫何ですか?」
「大丈夫何かじゃないわ。私だって怖いは、もしかしたらいつか突然死ぬかもしれないのよ。でも、大丈夫じゃないのは、あなたも同じよ。普通は過去は見えても感情までは見えないもの。相当不味い証拠よ、だから…。」
気を付けて、その一言が言えない。
「だから?」
「気を付けて、今日初めてあった人にこんな事言われて、訳が分からないかもしれないけど。お願いだから!」
(壊れないで!)
「分かりました、ありがとうございます。みたま先輩!何とか頑張ってみます。」
しゅうたくんが頷いてくれたのを見て、少し安心した。私は改めて帰りの挨拶をする。
「じゃあねぇ、しゅうたくんまた近いうちに。」
「はい、みたま先輩。それじゃあ。」
そして、しゅうたくんは扉を開けて帰っていった。
ーももこー
二人の話を盗み聞きしてしまった。
(やっぱり…しゅうたはあの時のことを。よし!こういう時こそアタシが頑張らなくちゃ!)
そう決意を固めていると、しゅうたが扉を開けて出てきた。
「ももこ、またせて悪かったな早く帰ろう。」
しゅうたは足早にアタシの手を掴みながら、走り出す。だが、アタシはそこを動こうとしなかった。そして、アタシはしゅうたに抱き着いた。
「も、ももこ、いきなりなんだよ。」
「ねぇ、しゅうた。アタシじゃ力不足もいいところだけど…、ちゃんと話してよ。じゃないと辛いとか悲しいとか分かんないよ!」
「ももこ、お前…。」
「ごめん、聞くつもりはなかったんだけど、少し聞こえちゃって…。」
「そっか、心配してくれてありがとな。その気持ちだけで十分だよ。」
少し申し訳なさそうにそう言って、しゅうたはアタシの頭を撫でてくれた。撫でてくれたしゅうたの手は凄く、暖かく感じた。
ーしゅうたー
ももこがいきなり抱き着いて来た時は、何だ?と思ったが。話を聞けば、俺を心配をしてくれていたらしい。それを伝えようとしているももこが今にも泣きそうな顔だったので、久しぶりに頭を撫でた。壊さないように優しく丁寧に。大事な幼馴染をこんなにも心配させたと思うと、このままではダメだと分かり、また頑張ることを決意した。
「じゃあ、帰ろっかももこ。」
「ああ、そうだな!早く帰らないと心配掛けちゃうしな。」
今日は、久しぶりに手を繋いで帰った。ももこの手がとても暖かく感じた。
ーその後ー
【ももこちゃん、しゅうたくんの事お願いね!いろいろ心配だから。後、ちゃんとマーキングしないと取っちゃうわよ♪】
「べべべ、別にそんなんじゃないから!」
こんなことが、あったのは言うまでもない。
ももこちゃんがヒロインみたい!まぁ実際にサブヒロインでもあるので、本編が終わったらIFルートも書こうと思います!