無感動な少女と魔眼使いの少年 作:なるなる
午前の授業が終わりお昼休み、俺は購買で買ったパンを持ってももこたちの所に急いでいた。
「ワリィ、結構購買混んでて遅れた。」
「大丈夫だよ、それぐらい。」
「レナは、良くないんですけど。しゅうた、アンタなんか寄越しなさいよ。」
「レナちゃんやめなよ、しゅうた君困ってるよ?」
「別にいいよ。ほいっ、このフルーツサンドやるから勘弁してくれ。」
そう言って、俺はレナにフルーツサンドを投げ渡す。
一様二人の説明をしよう、
まぁ二人の説明はこんな感じだ。ももこ・かえで・レナは、俺と同じ魔法少女で何度も共闘したことがある仲だ。かえでとレナの事は妹みたいなものだと思っている。
「投げて渡すんじゃないわよ!落としたら勿体無いじゃない!」
「悪かった、悪かった。レナ、そのフルーツサンドはかえでと分けて食えよ?」
「わ、分かってるわよ。」
「しゅうた君、私もいいの?」
「勿論、そのためにサンドイッチしたんだから。」
かえでとレナは、俺からもらったフルーツサンドを早速開けて二人で分けていた。
「悪いな、かえでとレナに奢らせちゃって。」
「いいよいいよ。はいっ、これお前が頼んでたミルクティー。」
「サンキュ。ちょっと待ってて、今お金渡すから。」
「そんなのいいよ、それより今日はももこたち魔女狩りに行くか?」
俺は、やんわりとももこからのお金を断り、話題を逸らす。
「魔女狩りかぁ、今日はパスかな。グリーフシードはまだ余りあるから。急に如何したんだ?」
「いやぁ、今日はブラブラ魔女狩りに行こうと思っててさ。ももこたちもどうかな?なんて。」
「ていうか、アンタも別にグリーフシードには困ってないでしょ。」
「それもそうなんでけどさ。」
「それにしゅうた君には、
「たまには、違う奴と狩るのも良いかなって。まぁ、断られちゃったから今日は一人で行くよ。」
ももこたちに、断られてしまったので諦めて一人で魔女狩りに行くことを決意していると、ももこに肩を叩かれる。
「なんかあったら呼んでくれ、すぐ行くから。」
「了解!何かあったときは頼りにしてるよ、タイミングが悪くないことを祈ってる。」
そんな軽口を叩きながら、話をそこで切りまた別の話題にスライドさせていく。その後は、笑いながら雑談を交わしてお昼休みを終えた。
午後の授業も終え。俺は、学校を後にする。部活に入ってる訳でもないので帰るのは速い。一人帰り道を歩く中、今日は何処を探しに行こうか一人悩んでいた。
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最近、私は同じ夢を見ている。誰か知らない女の子が病室に居て、ベットの上に座ったまま本を読んだり、食事をしたりする姿をただ眺める夢。
その子は時々、私に笑いかけて何かを言う。だけど私には、その声が聞こえない。
きっとそれは、私が病室に居ないから。
私は画面の向こうにある別の世界を、ただ眺めているだけだから。
どうして私は…こんな夢ばかり見るようになったんだろう。
ー神浜市ー
ー新西区ー
「・・・・・・・・・・・・・」
(私が繰り返し、あの夢を見るようになったのは、前にこの町に来てから…。)
(あれからずっと、夢を見る度に胸がざわめく…。)
(私の中に押し込められていた何かがしきりにうごめくように…。)
「…だから、私は真相を知りたい夢の事も、胸がざわつく理由も…。だって、その為に、この町に来たんだから…。」
見つけないと…
そして確かめないと…
はぁ、とため息が漏れる。いくら探しても何も掴めない。
(魔女を追っていれば見つかると思ったんだけどな、魔女も使い魔も多くて思う様に魔力を追えない…)
だけど…諦められない。多分この辺りに魔女がいる。
「もう一度、探ってみよう。、、、、、、やっぱり近い。ーっ!?違う、すぐそこにいる!」
あんまり遅くなるのは、お母さんを心配させちゃうし、急いで確認しよう、そう考えた後は走り出していた。
「どこにいるの…?」
魔法少女の魔力反応があればすぐに見つけられるのに。
「反応は近い、、、。」
(きっとどこかに…)
「ひゃああ‼」
私は叫び声のした方向に走っていく。
そこには使い魔とそれに狙われいている魔法少女が居た。
「ーーーーーーーー‼」
使い魔の攻撃に当たってしまい、転んでるみたい。助けないと。
「ふゆぅっ!はぅぅ…早く逃げないと」
私は使い魔に向かって魔力の矢を打ち込む。それが直撃し使い魔は消滅した。
「ーーーーーーー‼?」
良かった、何とか助けることが出来た。
「ふぇ!?」
転んでいた、魔法少女の子に怪我はなさそうだった。
「大丈夫!?」
「え、あ、あの…うん…!」
「良かったぁ、一緒に結界から逃げよう!」
「う、うん!分かった!」
私たちは何とか魔女の結界から抜け出した、助けた子は安心したのか少し疲れた顔をしていた。
「ふゆぅ………。」
「はぁ…何とか逃げられたね。もう落ち着いた?」
「う、うん、ごめんね。助けてくれてありがとう。」
助けた子が申し訳なそうにいうので、笑顔で返した。
「ううん、気にしないで。ただ、使い魔が強くてちょっと驚いちゃった。」
正直驚いていた。私の居た町からしたら考えられない程の強さだった。
「強くて?あの、もしかして、神浜の外から来たの?」
「え?うん、そうだよ?」
「それなら戻った方がいいよ。この町の魔女強いから。今の使い魔でも弱いぐらいだもん。」
「え、うそ…?」
「嘘じゃないよ、だから…。」
でも、この話が本当なら私一人で何処までいけるか。けどまだ諦める時じゃない、もう少し頑張らなくちゃ。
「心配してくれてありがとう。でもね私、まだ帰れないんだ。」
「え、でも本当に…。」
「あ、えっと、疑ってるわけじゃないの!ただね、ちょっとここに来たのは理由があって。」
「理由?」
「うん…。あ、そうだこの町で見たことないかな?」
「な、なにを…?」
「小さいキュウベえなんだけど、キュウベえの子供みたいな。」
助けた子は、少し考えてる様子だ。
「小さい…キュウベえ…?」
「ご、ごめん知らないよね。」
「う、ううん、見たことあるよ。」
「、、、ホント!?」
「う、うん、最近ね、この町ってあのキュウベえしか見ないから。」
やった!やっと手がかりを見つけることが出来た。
「私ね、その子を探しに来たの!」
「ふぇえ!?」
「前に一度見てるんだけど、どこにいるか分からなくて。」
「あ、えっと!それなら急いだ方がいいよ!」
「え、急いだ方がいい…?」
どうしてだろ、まさか…。
「うんうん!さっきの結界に居たと思う!見間違いじゃなければ…だけど…。」
「えぇ!?」
(さっきの魔女の結界は…!?うぅ、流石にもう逃げてるよね。でも…)
「教えてくれてありがとう!私、さっきの魔女を追ってみる!」
「でも、慎重にね。あの小さいキュウべえ、警戒心が強くて逃げちゃうから。」
「うん、分かった、ありがとう!」
よし、頑張ろう。あと少しで何か掴めそうな気がする。
「私こそ、助けてくれてありがとう!」
(でも、小さいキュウべえなんて見つけてどうするのかな。)
あの魔法少女の子を助けてから十数分、何とか微かな魔力を頼ってここまで来た。
(見つけた!これさっきの魔女と同じ魔力パターンだ。)
これなら追っていけるけど何だか変な感じだ。さっきは人が多い所にいたけど、今は人が少ないところに居る。
(何が目的なんだろう…?)
私は追うがままに、夕方になったことであまり日が入らない路地裏にたどり着いた。
「--っ!?」
(急に反応が近く…)
「魔女が、近い…!?」
(違う!向こうから来てる!?)
魔女の結界内に入ると、一瞬で世界が切り替わり少し幻想的で不気味な場所になった。
「、、、、あれ…!?」
(使い魔が、いない?)
「-っ!?」
「キュ?」
「いたぁ!」
あ、そうだ。ゆっくり近付かないと、逃げられるかも。
「モキュー‼」
(あれっ!?向こうから近付いてくる!?警戒心が強いんじゃ…。)
「ーーーーーー――‼」
小さいキュウべえの後ろの方から、使い魔がやってくる。
「こんな時に…!ーっ!?」
「ーーーーーーーー‼」
「なに、この数!?」
よく見ると、使い魔の数は十や二十そこらではない、私の方に向かって五十はありそうな大群が襲ってくる。
(まさか、この使い魔。私が追いかけてるって気付いてた…?)
「ーーーーーーーー‼」
「くっ!まだ‼」
「--------!?」
何とかいなしているが、限界が近い。
「--------!?」
「ーーーーーーーー‼」
「-っ!?そんな、こっちからも…!?」
使い魔に挟まれていしまい、死角からの攻撃が私を襲った。
「ふうぅぅう!はぁ…はぁ…はぁ…。」
(だめ…一回戻らないと。)
結界を出ようとするが、そのせいで致命的な隙を生み出してしまう。そこを使い魔に突かれ、止めとも言える重い一撃が入ってしまう。
「--------‼」
「あっ…ゥアアァッ‼」
私は受け身も取れずその場に転がってしまう。
あれ…私…どうなったの…?
力が…はい、らない…
キュウべえ…
だ…れ…?
………
「ここは、あなたが居ていい町じゃないわ」
「別にそこまで言う必要ないじゃないですかやちよさん」
そんな会話を聞こえた最後に、私の意識はプツリと切れた。
「-っ!?あれ、ここって…。やっぱり、あなたの病室なんだ…。ねぇ、あなたは誰…?」
「----」
やはりと言うべきか、彼女の声はまるで私には聞こえない。彼女が何かを喋っているのは分かるが何を言っているかは分からない。
そして、私の意識は覚醒する。
「え…?あれ…私。」
「お、ようやくお目覚めかか、気分はどうだ?って最悪だよな!」
目を開けるとそこには、私と歳はそう変わらなそうな男の人が居た。
「え、あの、あなたは?」
「ああ、自己紹介が遅れてごめん。藍川 柊断よろしくね。しゅうたでいいよ。」
「あっ、はい。よろしくお願いします、しゅうたさん。」
(あれ、最後に見たのってこの人…だったっけ?)
「あれ?おかしいな?俺が来た時はまだ意識があった気がするんだが。あっ!?そうか。」
男の人がそう言うと、一瞬辺りが光に包まれる。光が晴れて出できた人は凄く綺麗な魔法少女だ。
(あれ、でもおかしい
「えっ!?何で、どうして男の人が魔法少女に!」
「それ、初対面の人にメッチャ言われるよ。まぁ、詳しく分からないけど、偶然に偶然が重なった結果かな?」
「そ、そうなんですか。」
私は驚きを隠せないでいた、そのせいで少し放心状態になってしまう。その間にしゅうたさんは変身を解いていた。
「おいおい、大丈夫かー?あんまりボーっとしてると、俺みたいな奴に襲われるぞ?」
「えっ!?」
やばい、少しガチな感じで引かせてしまった。俺はそこから何とか立て直す。
「じょ、冗談だから。そんな引かないで。」
「は、はい。」
「それより、助かって良かったな。運よく俺たちが通り掛かってなかったらヤバかったよ。」
そ、そうだ私助けて貰えたんだ。お、お礼しなきゃ。
「た、助けていただいて、ありがとうございます。」
「いいよ気にしなくて。目の前に、倒れてる女の子が居たら助けるのは当たり前だよ。ただちょっと状況が悪いな。使い魔にやられたのは。」
私は、自分の弱さを痛感する。これじゃあ、やっと掴めそうだった手がかりも零しちゃう。
「というわけで!これから神浜で戦っていく為にも俺と一緒に、調整屋に行こう!」
「へ?ちょうせい…や…?」
「やっぱり君、神浜の魔法少女じゃないんだ。調整屋を知らない事こそ、分かりやすい証拠だな。」
調整屋って何なんだろう。やっぱり、この町の魔法少女からしたら私が余所から来たっていうのは分かりやすいんだ。
「そう…なんですか…?」
「そうだよ、魔女が強い神浜市じゃ調整屋ってのは常識なのさ。なんせ、魔力を強化したり魔法少女を紹介してくれるからな。」
「それ、本当ですか…!?」
それができるなら、あの魔女たちを相手に神浜市の魔法少女がちゃんと戦える理由も納得できる。
「嘘か本当かは、これから自分の身で確かめに行くんだよ。ってなわけで、案内するから付いて来てね。」
「そ、そんな!私なら大丈夫ですから!」
「この神浜に、わざわざ外から来たんだ、何か特別な理由があるんだろ?」
私はコクリ、と頷いた。
「ここは頼っておいても損はないと思うぞ?」
私は、少し考えてから返答した。
「ごめんなさい、よろしく「しゅうたー‼、遅れてごめん。」」
「さっすが!ももこタイミング最悪だ!」
「ごめんってば!っでこの子が結界の中で保護した魔法少女か。よろしくね、アタシは十咎 桃子。ももこでいいよ。一様あたしも、魔法少女だから。」
そう言って、ももこさんは私の前で変身する。
(あれ、そうだ。まだ名前言ってない。)
「こちらこそよろしくお願いします、ももこさん。あっ、私は
「大丈夫分かってるよ。ももこを呼んだのは、同じ女の子同士の方が話しやすいと思ったからだよ。まぁでも来たのは、大半を話し終わった後だけど。」
「しょうがないだろ、いきなり呼ばれてそんなに早く来れるか!」
「分かってるよ、だから調整屋に行くまでは、いろはちゃんと話してリラックスさせてやって、、、ちっ!魔女だ。蹴散らして押しとおる。」
「分かった、いろはちゃんはサポートに回って。」
「で、でも、私も…。」
「さっきの戦いの疲れ、まだ取れてないでしょ。大丈夫、俺たちに任せて。」
そして、私たちはまた魔女の結界に入っていった。
まさらが出るのはやっぱりもうちょい先かな。