無感動な少女と魔眼使いの少年   作:なるなる

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前回は無理やりまさらちゃんを登場させてスンマセン。
速めに、登場させたくてつい。


三話「夢のあの子」

ーいろはー

「みたま先輩に頼みたいんだけど。今いいですか?」

 しゅうたさんが辺りを見渡しながら、みたまさんに尋ねていた。他のお客さんが居ないかを確認していたんだろう。

「なぁに?しゅうたくんのお願いだったら、お代次第じゃ何でも聞くわよぉ~。」

 みたまさんが少し頬を染めながら、しゅうたさんをからかっていた。

(なんか、大人の余裕を感じるなぁ。)

 

 

「別に変なことは頼まないよ、さっきも言った通り今日はいろはちゃんの用なんだ。」

「あらぁ、残念ねぇ。」

「おい、調整屋。あんまりしゅうたをからかうのは止めてくれ。いろはちゃんのソウルジェムを弄って欲しいんだ。」

「冗談よ、冗談。でお代はちゃんと有るんでしょうね?」

「勿論、俺が持つよ。」

 

 

 流石にこれ以上は黙っていられない。助けてもらった上に、そのうえ調整屋さんのお代まで払って貰うなんて。私は急いで会話に割り込んだ。

「ちょちょっ、待ってくださいしゅうたさん!助けてもらった上に、そのうえ…お代まで払って貰うなんて。」

「まぁまぁ、こういう時は年上を頼るもんなんだよ。」

「で、でも…うぅ…。」

「いろはちゃん、アタシが言うのもなんだけど。こういう時は喜ぶもんだよ。」

「はい、ありがとうございます!」

 私は、精いっぱいの笑顔を作り、お礼をした。

 

 

 

ーしゅうたー

「で、あの、それで…ソウルジェムを弄るって、どうするんですか。」

 いろはちゃんはまだあんまり理解できてないので、みたま先輩の方を見て面目ないと言わんばかりの顔をしていた。

「ふふっ、それはね…あなたのソウルジェムの中に、私が触れるってこと。そして、他の魔力を注いだりぃ、潜在能力を引き出したりするの。」

「ほんとにそんなことが…?」

 やっぱり、あまり信じられなかったか。まぁ、普通そうだよな。調整屋なんて、この神浜ぐらいにしか居ないし。

 

 

「一度経験してみるとビックリするとおもうわよぉ。だからね、早速始めちゃいましょう。」

「あっ、はい!」

「それじゃあ、服は脱いで、そこの寝台に横になってねぇ。」

「はい、わかりま…えっ、脱ぐ…!?」

 いろはちゃんが顔を赤くしながら驚いた。みたま先輩のいじりが始まってる。ドンマイ!いろはちゃん。

 

 

「そう、そこのカゴの中に入れてね。」

「、、、、、、、、、、」

「おい…調整屋…。」

「分かりました!」

「分かるな!もぉ、みたま先輩もあんまりいじめないであげてくださいよ。」

 脱ごうとするいろはちゃんを必死で止めて、みたま先輩をジト目で見つめる。

 

 

「ふふっ、嘘でしたぁ。」

「えぇ…。」

 そして調整が始まった。みたま先輩は少し仕事の顔になり、いろはちゃんに向かっている。この時間は、俺たちに何もすることがないので暇だ。

 

 

「はい、そうリラックスしてー。しんこきゅー。」

「すーーーーはーーーー。」

 傍から見ると何だか奇妙な光景だなと、どうでも良い事を考えつつ生末を見守った。

 

 

「ゆったりぃ、身を任せてぇ。大地に沈んでいく…しずかにー…しずかにー…。」

「はぁ…」

 ヤバイ。シリアスムードなとこ悪いが、危ない宗教にしか見えなくなってきた。

「それじゃあ、ソウルジェムに触れるわよぉ?」

「くっ…。」

 いろはちゃんが少し苦しそうに呻いていた。

 

 

「力を抜いてぇ…もう少し…ふかーくっ…。」

「あぁ‼」

 そして、いろはちゃんが小さな叫び声を上げて気を失った。

 

 

 

ーいろはー

 気が付くとまた、あのこ病室にいた。誰か分からないけど、私に何か関係があるのかな。

「また、あの子の病室…?」

(前より鮮明に見える…)

「やっぱりあなたの病室だ、流石に私も覚えちゃったよ。…ねぇ、あなたさっき、私に何か言おうとしてなかった。」

 

 

「------。」

 まただ。口が動いてるのは分かるのに、何を言ってるかは聞こえない。

「え?あ、あの、ごめんね。もう一度言ってもらっていいかな…?」

「----ーー。」

 目の前にいるあの子は、悲しそうな顔で何かを言っているが、それすらも聞くことが出来ない。

 

 

「違うの、そんな悲しい顔しないで。ちゃんと声が聞こえないだけで…。…ねぇ、あなたは誰?」

「------。」

 少し笑顔になりながら私の質問に答えてくれる。この感じからして私は…。

「…もしかして私、あなたと会ったこと…あるの?行かないで!答えて!ねぇ、あなたは私の…なに…!?」

 私の声も虚しく、あの子は姿を消し夢から覚めそうになる。

 

 

 どうして見る度に、こんなに愛おしくて懐かしいの…

 

 

 

ーしゅうたー

 いろはちゃんの目が覚めると同時に、みたま先輩が声を掛けていた。

「どう?体の調子は良い感じかしら?」

「えっと…。はい…さっきよりずっと良いです。何だか体がポカポカしてます。」

「ふふっ、それなら成功ねぇ。最初は体がだるく感じたり、違和感があるかもそれないけどしばらくすれば、少しずつ馴染みはじめるから。」

 みたま先輩がちょっぴり笑顔になり、説明を終える。

「はい、ありがとうございます!」

 

 

「お疲れ、いろはちゃん。」

「お疲れさま、いろはちゃん。」

「ど、どうも。」

「如何したんですか、みたま先輩?急に難しい顔して。」

 俺とももこがいろはちゃんに駆け寄る中、みたま先輩は一人難しい顔をしていた。

 

 

 

 そして、ゆっくりと口を開いた。

「…えぇ、ちょっと…。ねぇ、いろはちゃん…。」

「はい?」

 みたま先輩の顔に驚きつつも、いろはちゃんはちゃんと返していた。

 

 

「わたしね、ソウルジェムに触るとその人の過去が見えちゃうの…。」

「過去…?」

 また、少し困惑している。何か今日だけで、いろはちゃんの困り顔や驚いた顔を結構見たな。まぁ、それだけ新しい発見が多いってことか。

 

 

「そう…。だからね、いろはちゃんの過去も見えたわ。」

「え…。」

「勝手に見たのは謝るわ決して誰にも言わないから…。それでもね、一つだけ聞かせて欲しいの。」

「なん、ですか?」

 驚きを通り越して、良く分かってなさそうな感じだ。だがそれでも、みたま先輩は続ける。

 

 

()()()()()()()()()()()…?」

「…?私が何を願ったか…?」

「…わたしたち魔法少女が契約をする時に叶えた願い事よ…。覚えてる?」

「はい、もちろんです。私は…。私は……。あれ…願い事…。私の…。」

 そこで言葉に詰まってしまった。人に言えない願い、と言う訳ではないだろう。もしかして、、、

 

 

「いろはちゃん…まさか。」

 俺が質問をしようとした瞬間、いろはちゃんが苦しみ始める。

「あっ、はぅ…。また、どうして…‼」

「いろはちゃん!?」

 いろはちゃんは、頭を痛そうにして頭を抱えたまま蹲ってしまった。ももこも黙って居られず、いろはちゃんに抱き着いた。

 

 

 そして、数分がたった後、いろはちゃんの謎の頭痛が収まった。

「はぁ…はぁ…はぁ。あの子はは誰…?私の願いと関係があるの…?」

 何を見たのかは、分からないがそれがいろはちゃんにとって大事なことだという事が分かった。

 

 

「ごめんなさい。苦しめる気は無かったの…。」

「あの小さいキュウべえ。やっぱり私と何かあるんだ…?」

 そう言いだして、いろはちゃんは外に飛び出そうとする。

 

 

「いろはちゃん!まだ外に出ちゃダメだ!」

 追いついたももこがいろはちゃんを止める。

「行かせてください!私、見つけないといけないんです。あの、小さいキュウべえを!」

 だが、いろはちゃんは熱くなっているのか、少し冷静さが欠けているようだ。

 

 

「小さいキュウべえって。そんなの見つけてどうするの?」

「私、あの子を見てからおかしくなったんです。知らない女の子の夢をみて、その度に胸がざわついて。今は何故か愛おしくなって、もう訳が分からないんです。だから、どうなるかなんて分からないけど、もう一度小さいキュウべえに会って、この夢が何なのかハッキリさせたいんです!」

 凄い熱意みたいだ、それほど大事なことなのかも、でも今はダメだ!

「いろはちゃん!今はダメだ!」

 

 

 そう言い終わる前に、彼女は走り出していた。

「あっ!しまったぁぁあああ!今出て行ったら、絶対アイツに捕まるぞ…!」

「だぁ、くそ!みたま先輩お代はこれで!」

 みたま先輩に向かって、グリーフシードを二つ投げて調整屋を去った。

「ありがとうねぇ、しゅうたくん。また来てね~。」

 みたま先輩の緩い声が調整屋に響いていた。

 

 

 

ー???ー

「どこ、あの魔女は…。どこ!?」

「やっぱり、ももこのところにいたのね…。」

 あの子は、私の前で証明してしまった。だから、、、

 




最後に出てくるのは一体、何海やちよなんだ!?
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