夜にライトアップされた燃えるように美しい紅葉をバックに作成。人に見えないだけで、もしかしたらクリーチャーは世界中で生活しているのかもしれない・・・・・・
・・・・・・載せて大丈夫なのかな?心配なんだけど。駄目そうだったら消しときます。
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前回のあらすじ
凪「ジャンジャジャーン!今明かされる衝撃の真実ゥゥ!」
雪「あ・・・ありえない・・・・・・」
「次に、何故雪君がF専に試験無しで入れたのか」
「・・・・・・待って、下さい・・・・・・」
真実は、世界を渡った旅人に対し苦痛を齎す。
月光が静かに夜を照らす。街灯に集る虫は徐々に数を増し、風の伝える寒さも酷くなる一方だ。
「脳を弄くられたというのは、つまり、“夢原の傀儡”にされたという可能性があるんじゃないんですか・・・・・・?」
「確かに、夢原に脳を完全にでは無いにしても、弄くられてしまってはいるから、その可能性はある。でも、その可能性を開花させない為に、雪君はF専に入学させられた」
雪は察した。もし、国のミスで生じた事件の犯人の傀儡が夢原と同じ思想の元に行動を始めたら・・・・・・。波紋はやがては大きくなり、他の波紋と干渉し、波を起こす。その波が起こす災害を事前に止められた立場の人間は、力がある故に罵声を浴びせられ、悪として吊される。
「F専の本来の姿はね、未来の犯罪者に対する牢獄であり、更正する為の施設なの」
未来の犯罪者。それは、国が見ている実験の被害者である俺達の姿。自分達の将来を揺るがし兼ねない危険な爆発物扱いという訳だ。
そして、そんな未来犯罪者を野放しにして放置するのは危険過ぎる。
だからこその、F専なのだ。
ここまで来ればある程度の真相にまで辿り着ける。F専は、夢原翔真の実験の被害者を監視する意味合いで作られたのであろう。そして、そこでの目的は未来に夢原の思想を、危険因子を残さないように摘むこと。
・・・・・・だが、脳を弄くられたことが分かっているのなら、俺達は後から手術でもされて解決しているものなのでは無いのだろうか?だとすれば、国がここまでする必要は・・・・・・。
――・・・・・・僕は、その生き残りなんですか
「そうか・・・・・・」
最悪のifを考慮した結果。それが俺達被害者がF専に通っている理由になる。
少し考えて見れば分かる。国がここまでする必要があったのはそれだけこの案件が厄ネタだからということだ。扱いを間違えれば爆発する。そんな物に対して神経質になるのは当たり前のことなのだ。
例えば、自分が死に直結する病気を患っていたとする。そこで医者に「これを飲めば治る」と薬を渡された所で、病気への心配は消えない。実際に目に見える変化が無ければ、人は心から安心出来ない。寧ろ、本当に治るのかと疑問を抱き、より、恐怖を抱き、視界が狭くなる。それと同じだ。
暗闇の中を彷徨う人々にとって、闇に射し込まれた一筋の光はその人達にとっての希望でもあるが、同時に、闇を意識させ、それまで闇の中で見えていた物が見えなくなるという脅威でもある。
可能性は、人を殺せる程に恐ろしいものなのだから。
「この事はあの学校に居る人達は知っているんですか?」
「いや、殆どの人が知らないよ。知っているのは先生方と私のような被害者の関係者、後は本人達くらい」
俺以外の生存者は知っていた訳だ・・・・・・向こうは俺を知っていたかもしれない。何か有益な情報を聞き出せるかもしれないな。
「俺以外に誰が被害者か、知っていたりしますか?」
「いや、知らないかな・・・・・・でも、生存者の人数なら耳にしたことがある。雪君の他に確か3人」
3人・・・・・・それだけしか・・・・・・
「憐なら何か知ってるかもないけど・・・・・・」
「明日聞いてみますか・・・・・・それにしても・・・・・・」
得る物が多かった。特に、今の自分の扱いがどのような物か分かったのは大きい。国からしてもこれ程厄介な代物は数少ないのでは無いだろうか。
だが、やはり元の世界に戻る方法は明確には分かっていない。いっそこの世界に巨大隕石でも落ちて地球が滅亡すれば戻るのかな?と思ったりもしたが、そんなことは早々に起きないし、夢原より凶悪な考えであるから忘れよう。
「あ、凪さんは、どうして今日話そうと?」
「え?あぁ、今日、夢原が逃走したってニュースになったんだ。だから、本格的に注意しなきゃならなくなったから」
「夢原が逃走・・・・・・そうか、このタイミングでとなると、狙いはハッキリしてますね・・・・・・」
夢原の狙いは俺だろう。俺が目覚めたという情報をどう入手したかは知らないが、このタイミングで脱走したのならそれ以外に今は思いつかない。今日の学校の早帰りもそれが原因だろう。
「それを話そうか迷ってた所をサラリーマンの人に励まされてね。それで今日話そうかなぁ、と。あははは・・・・・・」
シリアスな空気が抜けて行き、急に今まで雪と真剣に話していたのを思い出し、どこか恥ずかしくなる凪。笑って自分を誤魔化そうとしているが、どこかぎこちなくなってしまう。
「そうそう、そういえばデュエマもやったんだけど負けちゃったんだよねぇ~、《ロマノフZ》でやられちゃってさ」
「?《ロマノフZ》ですか?珍しいですね。扱うの難しいだろうに・・・・・・何デッキだったんですか?相手」
「《デリート》だったよ」
《デリート》・・・・・・そうだ、俺が元の世界で最後にデュエルしたデッキタイプは《オール・デリート》だった。竹宮さんは、この世界に居るのだろうか・・・・・・。
「《デリート》には凪さんのデッキなら《チャクラ》なんかが強いと思いますよ。相手、攻めませんから」
「そうしたんだけど、負けちゃったんだよね・・・・・・強かったなぁ竹宮さん」
「そうd――え、今何て?」
凪さんは、彼女は今何て言った?強かったな“竹宮さん”・・・・・・?
「今何て言いましたっ・・・・・・?」
「え、強かったなぁ竹宮さん、って・・・・・・」
《デリート》を使う竹宮。そして何よりも・・・・・・わざわざ使いにくい《ロマノフZ》を、『Z』を使った。それは、偶然なのか?そんなことが有り得るのか?この世界でも竹宮さんは居る?それとも・・・・・・
俺と、同じで・・・・・・?
「連絡は、取れませんよね・・・・・・」
「う、うん。でも、どうしたの?知り合い?」
「えぇ、まぁ・・・・・・」
だが、説明するにも事情を知らない人に話したところでまた病院戻りになるだけだ。これは、俺だけで解決しなくてはならない。協力は申し込めない。
「何か言ってませんでしたか?不思議な事とか」
「不思議なこと?うぅーん・・・・・・アフターケアが大切だとか、仕事が忙しいとか、子供の頃のように遊ぶことは難しくなっちゃったとか、不思議なことでは無いけどそれくらいだったかな?」
仕事・・・・・・あ、そういえば、竹宮さんは大学生だったな・・・・・・。仕事に就いているということは、竹宮さんと俺との間には、1年程の時間のズレが生じているということか・・・・・・?
取り敢えず、何をするか明確な目標が決まった。竹宮さんに会うこと。もし、竹宮さんが同じ境遇ならば尚更だ。
「・・・・・・あ、もう10時だ。雪君お風呂入った?」
「先良いですよ?」
雪がそう言うと凪は、じゃあそうさせて貰うね、と言ってPCの方に体を向ける。雪は何をしているのか気になりつつも、部屋を出ることに決めた。良く考えてみれば、同い年の異性の部屋に夜中に居るのはあまりよろしく無い。
「今日はありがとうございました。失礼します」
「うん、あ、明日はデュエマの授業あるからデッキ、忘れないでね」
「分かりました。それじゃあ」
こうして、新たな隠された真実を知った雪は明日を迎える。その胸に、確かに定まった目標を掲げて。
「あー、じゃあ、ABで2人組を組んでくれ」
翌日、2時間目。委員長と試合をした体育館で雪達B組とA組C組のデュエマ勢の合同授業が始まった。先生の指示を聞き、A組とB組でペアを作るべく行動する雪。
なのだが・・・・・・
――あ、白木白木~、相手居るー?
――加藤相手居ない?じゃあやろうぜー
――美香やろー
ペアが、組めない。凪も友人と既にペアを組んでいるし、憐は同じクラスだから組めない。
こうなったら仕方ない。アレをやるしか無いらしい。
「・・・・・・」
ただ待つのみ。人数が減ってウロウロしてる人に声でも掛ければ任務は終了だ。いや最高ですねこの作戦。
雪の阿呆な考えは残念ながら上手く行き、目論見通りに組めないで困っていそうな人が見つかる。「計画通り」と内心ゲス顔をしている雪は目の前で困っている黒髪ポニーテールの女子に話し掛ける。
「相手居なかったりします?」
「あ、はい」
「あの、僕も居ないんで良かったら・・・・・・」
非常に申し訳ないという表情で言う雪だが、騙されてはいけない。全く申し訳ない等思っていない。
「あ、じゃあお願いします」
「はい、じゃあそこで・・・・・・」
VR機能を使ったデュエルをもっとしてみたかった雪は、VRで見てみたいクリーチャーのデッキを選択して今日は来ている。
VR台でデッキをカット&シャッフルしながら対戦相手の名前を確認する。対戦者名は・・・・・・恵那さんか。
「宜しくお願いします、
「宜しくお願いします、白菊 雪です」
お互いに挨拶と相手デッキのカットを済ませると、恵那さんの頭上で青いサイコロがクルクルと回転する。良く見れば《サイバーダイス・ベガス》であることが分かる。もしやと思い自分の頭上を確認すると、見慣れた赤と白のサイコロが。・・・・・・いや、見慣れたサイコロではない、《サイコロプス》だ。
「先行後攻判定って変わったんですか・・・・・・?」
「え、あ、いや、私の方で先行後攻の演出をONにしてるからだと思います。すみません・・・・・・」
演出のON/OFFがあるのか、今まで気が付かなかったがどこにあるのだろうか?
「因みにどこで変えられるんですか?」
「起動ボタンの上の方の、台の裏にあるボタンです」
台の裏に手で触れると、感触でボタンがあることが分かる。これか・・・・・・成程な。
「ありがとう。それじゃあ始めよっか」
「いえ、そうですね、はい」
ダイスの目は恵那さんが5、俺が2だった。つまり恵那さんが先行となる。
「私は《暴走 ザバイク/ブンブン・バースト》をマナへ、ターンエンド」(マナ1)
げ、バイクか?速攻はマズイな・・・・・・
「ドロー、手札の《怒流牙 佐助の超人》をマナへ、ターンエンド」(マナ1)
「ドロー、《SMAPON》をマナへ、ターンエンド」(マナ2)
《SMAPON》が入っているのか。少し慎重になって攻撃しないと痛い目を見そうだ。
「ドロー、《聖隷王ガガ・アルカディアス》をマナへ、2マナで《フェアリー・ライフ》。1マナチャージしてターンエンド」(マナ3)
マナにあるカードでどんなデッキか大体相手は分かっただろう。
雪の使っている今回のデッキはダーウィンと呼ばれるデッキタイプだ。ダーウィンとはカードの効果等で様々な進化クリーチャーへと繋げるデッキに付く名称で、進化論を唱えた偉人ダーウィンが由来となっている。
「ドロー、《暴走 ザバイク/ブンブン・バースト》をマナへ、」(マナ3)
そういえば、何故《禁断》が無いのだろうか?バイクなら付けても問題ないはずだ。いや、付けないという選択もあるが大体バイクに《禁断》は付く。
雪のそんな疑問は、1枚のカードによって解決される。
「3マナで《龍覇 アイラ・フィズ》を召喚」
「あぁ、そういうことか」
可愛らしい赤い服の女性が現れ、虚空から飛んできた1本の剣を片手に持つ。可愛いのにカッコイイ。一部の男子から根強い人気のあるクリーチャーだ。
アイラを使った速攻デッキか。確かにそれなら《禁断》の必要もないか。後で確認すれば良いと超次元ゾーンをチェックしなかったから気付かなかった・・・・・・これは俺のミスだな。
だが、まだ始まったばかりだ。《アイラ》と知った所で今まで通りにするだけだ。
「《アイラ》の効果で超次元ゾーンから《無敵剣 プロト・ギガハート》を《アイラ》に装備。ターンエンド」
「ドロー、《無垢の宝剣》をマナへ、4マナで《ドンドン吸い込むナウ》」(マナ4)
雪は考えた。このデッキにあるどんなS・トリガーでも《プロト・ギガハート》ごと除去することは出来ない。ならば、耐性持ちには早々にその耐性を撤去させて貰わなければ困る。
雪は山札の上から5枚を見た。この中で今のマナならこっちだな。
「僕は《怒流牙 佐助の超人》を手札に加え、残りを山札の下に。更に《ドドスコ》の効果で《アイラ》をバウンスする」
「《無敵剣 プロト・ギガハート》の効果発動」
巻き起こる人工的な台風は、1本の剣に眠る力を呼び起こす。
剣は持ち主の危機に反応し、封じられていた姿を現す。
青い肌に大きな剣。宙の色を吸い込んだかのような最強と始まりの名を持つ龍は、風を断ち切り《アイラ》を守る。
「龍解、《最強龍 オウギンガ・ゼロ》」
「ターンエンド」
始まりの紅蓮の龍が、雪を見下ろす。
「また明日っ!」恵那 由里の《龍覇 アイラ・フィズ》
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アイラ好きのDMプレイヤーさん達の化身、《オウギンガ・ゼロ》さんの登場。「オメェ覚悟出来てんだろうなぁアァン!?」といった心境の模様、慈悲は無い。
しかし、合成は楽しいですね。最近Twitterの方でクリーチャーや呪文を切り抜いて風景写真等に合成させるという楽しみを見出したのですが、なかなかどうして面白いんですよね。ハマったわ・・・・・・。挿絵として投稿してみたけど何かOUTだったら消しておく予定。
次回はアイラvsダーウィンの決着まで書く予定。後、14日にGP8th行くことになりました。楽しみだZE