龍雅家の水神さん   作:リュオネイル

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龍雅湖編、今回で終了です!(ネタバレ)
いやはや、オリジナルの戦闘シーンが多くて好きな人がいてお気に入りにしてくれた方がいるのですが、今回はアイデアが思い付かない且つ今後の展開が難しくなりそうだったので、この様な結果になりました……楽しみに待ってくれた方、申し訳ありませんでした……(土下座)

では、本編をどうぞ!


第6話

「感謝するぞ、人間。我がこの姿で(うつつ)の世に降り立つことができたのだからな」

 

 オロチ──いや、八岐大蛇は薄ら笑みを浮かべたまま俺に話しかけた。その声は、地の底から響くような声で普通の人間だったら恐ろしさのあまり気を失っているだろう。

 

「んなこたぁいいから、さっさとかかってこい」

 

 だが俺は、それにビビることなく、むしろ挑発するように拳を握る。

 

「ほぅ……この姿を見ても我を恐れぬか」

「言ったろ。俺は悪霊だろうが神だろうがぶん殴れんだよ。だからテメェなんかにビビる必要もねぇよ」

「ククッ、なるほどな……貴様の霊力の多さから、それなりの実力があるのは分かるぞ……」

 

 そう言って八岐大蛇は俺の足から頭までを舐め回すようにみる。……正直、野郎それもバケモンに舐め回すように見られても嬉しかねぇんだけどな……。

 

「では、そうだな……我を現に降り立たせた礼だ。我に一発入れさせてやろう」

 

 そう言って八岐大蛇は腹部を手で叩いてみせた。

 

「……テメェ、ナめてんのか?」

「いやいや、我ほどではないとはいえ、黒龍神を下したその拳、そして朧の斬撃すら通さぬ頑強さ……それらを兼ね備えた貴様を、今更軽んじるわけなかろう」

 

 俺がバカにされていると思い、八岐大蛇を睨み付けていると、奴は薄ら笑みを浮かべたまま手を振って否定する。

 

「我は試したいのだよ。今の我の実力は、どれ程のものなのか……とな」

「そんで、まずはタフさを……ってことか?別にいいけどよ、一発で終わっちまうかもよ?」

「クハハッ!随分な自信だな!……ならば一層、試してみようではないか」

 

 八岐大蛇はそう笑って両手を広げてみせた。俺は拳に力と霊力を込めて八岐大蛇に向かって地面を蹴り、距離を一気に詰める。そして無防備に晒している腹部に拳を叩きつけた。

 

 ──ドゴォォォッ!

 

 まるで岩を叩き割ったかのような音が洞窟全体に響きわたった。

 今のでブッ飛ばせなかったにしても、気絶ぐらいはしてるだろうな。俺はそう思っていた。

 

「……まぁ、霊力が強いといっても、やはり人間か」

「なっ!?」

 

 お、俺の拳を受けて立ってるだけじゃなくて、平然としてるだと……っ!?今までそんなヤツいなかったのに……!?

 

「ハッ、驚くことはない。並の雑魚ならば今の一撃で魂まで消滅しているだろうな」

 

 八岐大蛇はそう言って笑みを濃くする。そして拳を後ろに引き、力を込める。

 

「耐久は分かった。次は……コッチだな」

 

 ──ドスゥッ!!

 

 八岐大蛇がそう呟くと、腹に鉄球でもぶちこまれたかのような鋭い痛みが走り、俺は呻きながら一歩二歩と後退る。

 

「冬空コガラシ!?」

「コガラシさん!?」

 

 俺の様子に悲痛な叫びをあげる狭霧と幽奈。俺は腹を押さえながら八岐大蛇を睨み付ける。

 

「ふぅむ……それなりに力を込めたつもりだが、腹は貫通せなんだか……予想以上だな」

 

 八岐大蛇はそう言って掌を見ながら開いたり閉じたりしていた。

 クッソ……コイツ、師匠より強ぇのか……っ!?

 

「まぁ、これで大体の実力は分かったな。……さて、もう終わりにしようか……」

 

 大蛇はそう言って手刀を作ると、水が手刀を覆いまるで水の刀になった。

 

「冬空コガラシ……貴様の名は、我の頭の片隅にしまっておくとしよう」

 

 水の刀を振り上げ、俺目掛けて刀を降り下ろそうとしたその時だった。

 俺は諦めて目を閉じていたが痛みは一向に来ず、目を開けてみるとそこには、予想もしなかったことが起きていた。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 我は水の刀──『八岐刀』で冬空コガラシにとどめを刺そうと刀を振り下ろそうとした瞬間、腕が動かないことに気づき、後ろを向くとそこには額に角を生やした、顔に赤みを帯びさせて片手に鬼殺しを持った女が、刀の刀身を掴んでいた。その後ろには猫耳のようなフードが特徴なパーカーを着た眠そうな女と、その頭の上にはあの時狭霧という女を捕らえようとしたときに取り逃した子狸の姿もあった。

 

「やぁっほぉ~!みんな元気みたいねぇ~……って、コガラシちゃんはそうでもなさそうねぇ~」

「呑子さん!夜々さん!!」

 

 ほぅ……我の水の刃を素手で……この女、相当の使い手だな。

 我が角の女を見ながら感心していると、猫耳フードの女の上から子狸が飛び出し、幽奈とやらの下へと飛んでいった。

 

「狭霧ちゃん、幽奈ちゃん!」

「こゆずさんも!ご無事だったんですね!」

「ぼっ、ボク、狭霧ちゃんが捕まってもうダメだと思って……助けを呼びに地上に出たんだ!そしたら呑子ちゃん達が……!」

「狭霧ちゃんに連絡貰ってすぐ車飛ばしてきたのよぉ~!」

 

 そこからは仲間同士で和気藹々と話し始め、そこから帰ろうと角の女が高らかに言ったところで我は『八岐刀』を納め、その場から飛び退き『八岐刀』を再び生成する。

 

「!」

「いいや帰すものか」

「お前達全員、龍雅家に嫁ぐがいい……!」

 

 気づけば我の隣には朧が両手を刀に変えて臨戦態勢をとっていた。

 そして、我らが斬りかかろうとしたその時、角の女に支えられていた冬空コガラシが手を翳した。

 

「ま……待て待て!これ以上は被害が広がるだけだと思わねーか……?それって、オマエらの言う龍雅家のためになるのか?」

「……なんだと?」

「…………」

「俺は戦わずに済むなら……それに越したことはねぇと思ってるんだ……頭を冷やして考えてみろよ……。それでもまだ戦うことが最善の一手だってんなら、相手してやる……」

 

 冬空コガラシの言葉に、我は脳裏に幼き姿をしていたときの記憶を呼び起こす。

 

『ありとあらゆる手段を厭わず、龍雅家を強く……!』

 

 そして我は『八岐刀』を納め、朧も刀を納めた。我も変化を解いていつもの姿へと戻っていった。

 

「……そう……だな。玄士郎さまを倒すほどの男と闘り合うなど……愚策も愚策……だな」

「そうですね……あまり暴れると龍雅湖を沈ませかねませんし……」

「朧さん……オロチさん……!」

「しかし、朧さん。問題は玄士郎さまが御納得されるかどうか……」

「ふむ……確かにな」

 

 僕が案じていることに朧さまは顎に手を添えて考え込む。するとコガラシくんが手を挙げて言った。

 

「あ~……それなら、元々考えてた作戦があるんだが……」

「「作戦?」」

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 あれから暫くして、玄士郎さまが意識を取り戻した。

 

「玄士郎さま。玄士郎さま……!」

「む……?はて……余は何を……?」

 

 朧さまの声で目を覚ました玄士郎さまは目を開けると無惨な姿となった龍雅城を見てショックを受けていた。

 

「おおう!?城が……」

「賊の仕業にございます」

 

 朧さまはあっさりと賊の仕業にする(まぁあながち間違ってないけど……)。

 

「そ……そうであったな!!してヤツは……!?」

「賊は玄士郎さまの一撃で塵と消えました」

「なんと!?うぅむ……?殴られたのは覚えておるが……?」

「恐らく、衝撃によって記憶の混乱が生じているのでしょう」

「それより……あちらをご覧ください」

 

 朧さまがある方向を指さして玄士郎さまもそちらをみる。そこには……。

 

『げんしろーさまー』

『さよーならー』

 

 体が半透明になり、宙に浮いている幽奈さんと狭霧さんの姿だった。

 

「幽奈……?狭霧……!?さよなら……とは……!?」

「お二人は玄士郎さまに見初められたことにより心が満たされ、この世への未練が泡と消え、成仏と相成ったのです」

「成仏とな!?……いやしかし、狭霧は……?」

「実は……狭霧様も人間霊だったのです」

「なんと!?」

 

 僕と朧さまの報告に再びショックを受ける玄士郎さま。

 ……実を言うと、あれは子狸ちゃん──名前はたしかこゆずちゃんだったな──が葉札術によって作られた真っ赤なニセモノ。声も術でなんとかしてもらっているらしい。

 まぁ、彼女達からしたら、こんなので普通は騙されないはずなんだけど……。

 

「余の寵愛を受け、心満たされるなというのがどだい無理な話であったか……!」

 

 玄士郎さま、天然だから騙されやすいんだよなあ……。

 ニセモノの二人の姿に手を振って号泣していた。

 

「余は……余は霊を娶れぬ運命(さため)なのだな……!黄泉の国でも達者でな~!」

 

 そんな中、僕は塀の上に隠れている冬空コガラシくんを見つめていた。

 

「(油断していたとはいえ……玄士郎さまをたったの一撃で倒す力を持つコガラシくん……それは流石に見過ごせないな……必ず君を、仕留めてみせようじゃないか……)」

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 あれから俺たちはオロチの案内で龍雅湖の外に全員無事に出て、呑子さんの車に乗ってゆらぎ荘へと帰ることができた。

 それから一晩が明け、朝陽が俺たちの部屋に差し掛かってきた時だった。

 

「んぁ……?」

「っ……」

 

 俺は左手で何かを掴んでいた。……あれ?なんだコレ。ふにふにで……さわり心地がいい……。そこで俺は一つの確信へと繋がった。

 ッ!?幽奈がまた俺の布団に!?いや……幽奈にしては……小さ……。いつも(!?)と違う感触に不思議に思った俺は目を開けてみると、そこには意外なヤツがいた。

 

「おはよう冬空。いい朝だな」

 

 ……たしか、昨日龍雅城で会った……朧、だったか。そいつが俺の方を真っ直ぐに見ながら横になっていた。……全裸になって。

 

「おまえの慣れ親しんだ幽奈さまほど豊かではないが……どうだ?これはこれで……ん……っ。趣が……あるとは思わんか……?」

 

 そう言って朧は自身の胸に置いていた俺の手を押し付けてきた。って!?

 

「っじゃねぇよ!なっ……ななな何やってんだオマエ!?」

「んん……?コガラヒはん……?」

 

 俺の叫びに朧の隣で寝ていた幽奈が起きてしまった。……まぁ、幽奈も朧には負けるがかなり浴衣をはだけてさせてはいるが。

 

「え……朧さん!?なぜここに……!?」

「そっ、そうだ!まさか、また幽奈をさらいに……!?」

「それは僕から説明させてください」

 

 俺と幽奈が朧がいることに驚いていると声がしたと思って扉の方を見ると、そこにはこれまた意外なヤツが入ってきた。腰まで伸ばした黒髪に右目に刀の鍔の眼帯をした優男──オロチだった。

 

「お、オロチ!?オマエまで!?」

「ああ、安心して。もう幽奈さんを連れ去ろうとか、考えてないよ。今は別のやり方で龍雅家を強くするんだ」

「べ……別の方法?」

「うん。より強い龍雅家を作るために、より強い戦力を齎すことにしたんだ」

「……どういうことだ?」

 

 俺はオロチの言っていることが分からず、首をかしげるばかり。幽奈も同じらしく、不思議そうな顔で首を傾げていた。対するオロチは屈託のない笑みを浮かべたまま、

 

「早い話がね、コガラシくん。君と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()とで子作りしてほしいんだ♪」

「うむ。それが、私達の最善の一手だ。冬空」

 

 爆弾発言をしてきたのだ。朧は浴衣を着直しながら俺達を真っ直ぐに見ていた。

 

「「ね、姉さん!?ていうか、子ーーー!?」」

 

 こうして、俺の悩みの種が増えたのは、言うまでもない……トホホ(泣)。




いかがでしたか?今回のお話は?はい、シリアスパートを終えた後は日常パート!……の前に、読者の皆様に報告があります。
それは…………アンケートを実施いたします!え?なんのアンケートか?、ですか?
まぁ、早い話がヒロインが主な内容ですね。他は……コラボ、ですかね?なんかどこかの同じ幽奈さんの二次創作の内容が被ってしまいますね……。なら、これをしましょう!

読者の皆様が考えたオリジナルキャラを出そう!……まぁ、自分みたいな者に考えてくれる方なんて、いませんよね……?(チラッ

まぁ、ヒロインの募集のあれこれなどは活動報告にてしますので、そちらをご覧ください!

それでは今回から取り入れました次回予告!

──ゆらぎ荘での生活が始まったオロチと朧。そこに現れるは妄想癖のあるちょっと曲者な美少女!?どうなる!?

次回、『ゆらぎ荘での新生活と謎の女子力高めの美少女!』

※なお、次回予告の内容と本編の内容が異なる場合がありますので、ご了承をお願いします。
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