雨のなかを少年が走っている、何かを必死で追いかけている。
普段なら、近所のショタっけのあるお姉様方が部屋に引きずり込もうとする笑顔の似合う少年だ。
名前はジョージー、その顔は鬼気せまっていた。
側溝を流れていたものが、排水溝へと流れて行く。
「ああ、僕の考えた最強のオリ主メモがぁ」
ハーメルンを利用している人は一度は考えた事は有るであろう主人公の設定はありますか?
作者はライトノベルにハマっていた高校時代に考えた主人公は思い出そうとすると心が拒否しますが。
必死でメモを探すジョージー、あれを他人に見られたら絶対に弄られる特にあのクソピエロは煽るだろう。
完全に見失いあのピエロに見つかる前にここを立ち去ろうとした時、運悪く見つかってしまう。
「やぁ、ジョージー調子はどうだい?」
何時もの胡散臭い表情で声をかけるペニーワイズ、その表情は面白いものを見つけた顔をしている。
「まあまあかな?雨も降っているしもう帰るよ」
あくまで冷静を装いこの場を立ち去ろうとするジョージーを、ペニーワイズが逃がす訳がなかった。
「ジョージー、忘れ物だ」
彼のメモを見せるペニーワイズ、ジョージーは人生の終わりのような表情を浮かべる。
しかし、ペニーワイズを睨みつけ彼に怒鳴った。
「笑え、笑えよ。どうせお前は僕の事をバカにするんだろう?」
しかし、笑顔を浮かべたまま言葉を返す。その声は優しさに満ちていた。
「バカにするものか、ジョージー。若い頃ならよくある事さ。私の頃は今のようなテンプレの能力、設定がなかったから主人公の設定が曖昧でガバガバだったよ」
「それに比べたら、ありがちな能力。性格や見た目なんか典型的だけど、よく練られていてイイと思うぞ」
「本当?」
まるで、闇のなかに一筋の光を見た表情を浮かべるジョージー。
「本当さ、この主人公で書いて見たらどうだ?投稿前に不安になったら読むし、可笑しな所があったら指摘もするぞ」
「でも、設定そのままだと典型的なアンチ・ヘイトだけの作品になると気がついたからボツにしたいよ」
再び暗い顔をするジョージー。
「そうか、ならば過去作品を読んでオマージュしたらどうだ?オススメを教えるぞ」
「だめだよ、絶対にパクりとか言われるし」
ペニーワイズは優しく諭す様に言葉をかけた。
「そりゃあ、世界観や主人公の設定を丸々流用したら、言われるだろう。主人公の設定を書く世界に合わせて修正するといいさ」
「じゃあ、オススメを教えて」
「それなら兵藤物語はどうだろう。ハイスクールD×Dを舞台にクロカタ氏が執筆した作品だ。」
「タグに神様転生、クロスオーバー、イッセー≠赤龍帝、 弟(転生者)=赤龍帝。がついている」
「よくある作品のタグじゃないか、他の作品とどう違うの?」
「ここにオリ主タグがあれば典型的な作品になっただろうな。兵藤物語はあくまで兵藤一誠が主人公だ」
「彼はよくあるオリキャラのテンプレの行いによって辛い思いをするが原作の様に育つ」
(あくまで表面上はな)
ペニーワイズは表情を変えずに続けた。
「この作品の重要な所は、クロスオーバー作が物語をある意味で歪めてしまう」
「よくある、他作品の能力?」
「そうだ、作品名は仮面ライダー鎧武。戦国ドライバーとロックシードが出てくる」
「わかった、ライダーの能力でイッセーの無双でしょ」
「そう思うだろうが、最初の変身こそ最終フォームだが物語の進行によって強化フォームが解放されてゆき、フォームが解放される度に物語はおおいに盛り上がってゆくため読みごたえがある」
「ある意味でバトル物の戦力バランスのお手本になる作品だよ」
「そして、各キャラクターとの関係が原作と違う立場だからこそ絆を深めてゆくのが尊い」
「あまり、語ってしまうと全部語ってネタバレしそうだからとりあえず読め。一話あたりの文字数も調度いいのがオススメのひとつでもある」
「わかった、参考に読んでみるよ。僕にも書けるかな?」
不安そうにつぶやくジョージー。
「書けるさ、重要なのは創作する強い意思だ。さあ、これをかえそう」
ジョージーのメモを差し出すペニーワイズ。
受けとるため身をかがめて手を伸ばすジョージー。
「兵藤物語はいいぞ、ジョージー」
無表情で話かけるペニーワイズ。しかし表情を豹変させ叫んだ。
「お前も読んで、感想欄の1人になれ!」
叫ぶジョージー。
雨の降るなか葬儀がおこなわれている。人々は悲しみにつつまれていた。
「ペニーワイズは死んだ、怒り狂ったジョージーによって、下水道にヌカグレネードを投げ込まれたからだ」
「未完の作品を紹介されて、それがお気に入りにはいる作品だったのだから仕方がないだろう」
「しかも、作者失踪ではなく。オリジナル作品が賞を受賞し商業デビューという目出度い理由なので沸いた怒りをペニーワイズへぶつけるしかなかったのだ」
「ジョージーは今、警察で取り調べを受けている。器物損壊と殺人罪、殺人未遂、激発物破裂罪、爆発物取締規則、核テロ法の容疑だ」
「優秀な弁護団を雇っても減刑は難しいだろう、だがあえて言おう。よくやったと」
「しかし、何故我々はペニーワイズの葬儀を行っているのだろうか?」
神父が言ってはならない事を参列者は同意していた。
兄のビルも過激な事を呟いた。
「せめてRPGにしておけばよかったのに」
ようやく書くことができました。
ジョージではなくジョージーだったので修正をします。
こんな短い文書でも一苦労なので、連載を執筆している皆様は本当にすごいと思います。