ISーマテリアルズの魂を持つ者ー   作:レリ

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マテリアルズよ、私は帰ってきた!!どうも、この作品ではお久しぶりです。レリです。

シ「お待ちしておりました」

ん?あれ?なんか歓迎ムード?

シ「そして、ようこそ。地獄の始まりの前書きへ」


ジャキッ!(マテリアルズ、琴音、シャル、簪、友奈、美森、全員武装展開)


え……………………………。




第三十話

臨海学校から数日が経ち、IS学園は平和だ。そして、龍輝は蒼と共にISの格納庫にいる。

 

 

「龍輝、そっちはどうだ?」

 

「待ってろ、今……終わったぞ」

 

「マスター、こちらも終わりました」

 

「こっちも終わったよ~!」

 

「よし、蒼。準備は整ったぞ」

 

「わかった。立ち上げるぞ!」

 

「おう!」

 

 

蒼の指揮の下、龍輝たちの目の前にISが二機鎮座している。それの起動シークエンスが終わったので立ち上げたのだ。

 

 

「完成したな」

 

「あぁ、そうだな。これが、蒼と俺の技術の全てを叩き込んだ機体。ヴァルヴレイヴとガンダムの融合機、その名もガンダムレイヴだ」

 

 

そう、二人が作っていたのは新型のISだ。蒼のヴァルヴレイヴのデータと龍輝のガンダムのデータを一つにした機体、それがガンダムレイヴだ。見た目はヴァルヴレイヴ二号機がドルシアに奪取され、改良されたダーインスレイヴだ。違うのは頭部にガンダム特有のV字アンテナがあることぐらいだ。しかも同じのが二機もあるということは、龍輝専用機と蒼専用機ということになる。

 

 

「蒼、お前が一号機、レイヴアインにしろ。俺は二号機のレイヴツヴァイにするから」

 

「そういうならお言葉に甘えて。しかし、たった三日で完成するとは思わなかったな」

 

「シュテルたちが手伝ってくれたおかげだな」

 

「あぁ、ありがとな。シュテルたち」

 

「いえ、ご協力できたことが私たちは嬉しく思ってますので」

 

「『理』のマテリアルのシュテルがデータベースをつくり、『力』のマテリアルのレヴィが重い機材などを運び、ディアーチェとユーリは休憩時のタイミングで自作したお菓子を持ってきてくれたけどすごい美味かったし。これなら製作もはかどるもんだな」

 

「我はよく料理をするからな。これぐらい容易いものだ」

 

 

この機体を製作しようと話を持ちかけてきたのは蒼の方からだった。龍輝は特に断る理由もなく、新たな機体を製作するのには興味があったので了承したのだ。ちなみにこのことを知っているのは織斑先生だけだ。他は全く知らない。

 

 

「蒼がレイヴアインならお前の主武装の刀を装備させるか」

 

「だな。龍輝の場合はガンダムスローネアインのGNランチャーを装備だな」

 

「あぁ、二個頼む。取り付けるのは背中でツインサテライトキャノンのようにしてくれ。ダーインスレイヴの主武装のメーネ・ゼルトザームは両方とも装備でいいな?」

 

「レイヴツヴァイが遠距離特化型になって撃ちまくれば美森の三号機を上回るぞ。まあ、それがお前らしいか。メーネ・ゼルトザームの方は両方だな。あれがあるからこそのレイヴになるからな」

 

「了解」

 

 

事前に製作しておいた武器をそれぞれの機体に装備させる。

 

 

「よし、これで装備の取り付けも終了!後はそれぞれの色だな」

 

「あぁ。俺はツヴァイを白の部分を黒に変えて黄色の部分を赤にする」

 

「龍輝らしいな。俺は龍輝と同じように白の部分を黒に変えるだけだな。黒に黄色で」

 

「蒼らしい色だな」

 

「まぁな。まあ、とにかくこれで今日の特訓には間に合ったし早くアリーナに行かないとな。こいつらの初陣だ」

 

「そうだな。あいつらには今日の特訓はタッグ戦だと伝えてある。チームはそれぞれで決めろともな。無論、相手は俺らだというのも知らずにな」

 

「楽しみだねぇ~さっさと行くか!」

 

「おう!」

 

 

ガンダムレイヴを起動させ、身に纏う二人。そして、乱入者のように見せつけるため、アリーナの上空に向かう。光学迷彩を使い、気づかれないように。その間に龍輝はアリーナに通信を入れ、待機しているみんなに告げる。

 

 

「よう、みんな。お待たせ。これより特訓を始める」

 

『遅いぞ、龍輝!』

 

「くじで最初にやるやつを決めたんだろ?ならさっさとアリーナに出ろ」

 

『わかった。龍輝が出ろってさ!』

 

『了解!』

 

『相手は誰なのかな』

 

「ほう、最初はシャルと友奈か。珍しい組み合わせだ」

 

「中距離と近距離のタッグか。なかなかめんどくさそうだな」

 

「相手にとって不足ないだろ。もう少しで俺らも出るぞ」

 

「おう」

 

『龍輝、二人とも出たぞ。相手は誰だよ?』

 

「ちょっと待ってろ。……なんだ?この反応は……二人とも!乱入者だ!気をつけろ!」

 

『え!?』

 

『なんでこんな時に!?』

 

「驚いてる、驚いてる」

 

 

龍輝の演技にシャルと友奈が驚いているのが通信越しでよくわかる。蒼はその反応がおもしろく、笑いを堪えている。

 

 

「よし、いくぞ!」

 

「ガンダムレイヴの初陣だぜ!」

 

 

上空で待機していたので乱入者らしく、すごい勢いで地面に向かい、土煙をあげる二人。

 

 

「もう来たの!?」

 

「こうなったらやるしかないよ!シャルちゃん!…ってえ…?」

 

「あ…あれって…まさか…」

 

『友奈ちゃん!シャルロットさん!あの乱入者はおそらくヴァルヴレイヴのデータを使っていると思うの!だから戦わないで撤退して!』

 

「そうしたいんだけど……」

 

「脱出経路が塞がれちゃってる……」

 

『そんな…!』

 

 

撤退でもされたら困るので脱出経路は蒼が設定して塞いだのだ。これで友奈とシャルは逃げられない。

 

 

「…やるしかない!シャルちゃん!できる?」

 

「できるよ!援護は任せて!」

 

「お願い!結城友奈、行きます!」

 

 

近接特化型のISの友奈が接近してくる。

 

 

「龍輝、友奈を任せていいか?シャルロットは俺がやる」

 

「了解。行くぞ、ガンダムレイヴツヴァイ!!」

 

「ガンダムレイヴアイン!推して参る!!」

 

 

先に蒼が両手に刀を握り、二刀流で接近してくる友奈に向かって突撃する。

 

 

「接近戦なら!」

 

 

友奈のIS、ヴァルヴレイヴ試作二号機に装備されている巨大な拳を振りかざす。が、すんでのところで蒼が避ける。

 

 

「えっ!?あっ!ま、待て~!!」

 

「友奈!後ろ!!」

 

「へ?」

 

 

 

ドゴォォォォォォォンッ!!!!

 

 

 

「きゃあ!?」

 

 

蒼を追いかけようと振り返るが、それが仇となり龍輝がGNランチャーを撃ち、友奈に着弾し、爆発する。

 

 

「友奈!!」

 

「だ、大丈夫!シャルちゃんはそっちの戦闘に集中して!その乱入者、私以上に近接に慣れてるから!」

 

(そりゃそうだろうな)

 

 

蒼の戦闘スタイルは近接でどんどん攻めるのだ。友奈よりも近接の戦闘に慣れているのは当たり前なのだ。

 

 

「わ、わかった!」

 

「私はこっちを…って私が苦手な遠距離戦闘機!?」

 

(容赦はしないぞ。友奈)

 

 

友奈を標的にGNランチャーの二門を発射する。

 

 

「二つも!?近づくことができないよ~!」

 

(さあ、どうする?友奈)

 

「こうなったら、アレをやるしかない!」

 

(アレ……まさかとは思うが瞬時加速をしてくるのか?)

 

「瞬時加速!!」

 

(マジでしてきやがった!!友奈のやつ、瞬時加速は苦手だって言ってなかったか!?しかも上手くできてるし!できるようになって嬉しいけどさ!)

 

 

そう思っていると友奈のISの巨大な拳が迫ってくる。が、ガンダムレイヴの両腕に装備されている武装を使い、蒼の作った変わった展開装甲で防ぐ。

 

 

「そんな防御の仕方があるの!?」

 

 

防御が変わっていて驚いている少し固まってしまった友奈にむかって腰に装備されているクリアパーツの素材を使ったナイフで斬る。

 

 

「え!?」

 

 

思わぬところからの一撃で驚く友奈。たまらず退避する友奈。その隙に龍輝はGNランチャーを連射する。

 

 

「弾幕の嵐は勘弁してぇぇぇ!!」

 

 

そう叫びながら巨大な腕を前にクロスさせ、防御姿勢になる友奈。それでもめげずに前に進んでくる友奈。

 

 

(その意気や良し、だな)

 

 

連射していたのをやめると、友奈が突撃してくる。

 

 

「今!」

 

「攻撃がやむと突撃するのはいいが相手の行動もよみながら突撃しないと痛い目にあうぞ、友奈!」

 

「え!?今の声って……」

 

 

 

ガギィィィィィィンッ!!!!

 

 

 

「え!?」

 

 

龍輝は背中にマウントしていた武器、メーネ・ゼルトザームを取り出し、友奈の一撃を防ぐ。そして、凪ぎはらって友奈を後退させる。その隙にメーネ・ゼルトザームからビームを放つ。

 

 

「ビームも撃てるの!?」

 

 

友奈が怯んだ瞬間に先ほど防御に使った両腕の武装から展開装甲を発動させ、翼のようにはためかせ友奈に叩き込む。

 

 

「きゃあ!?」

 

 

この一撃で友奈のISのSEが0になり、ISが解除される。ISスーツ姿になった友奈はその場にへたりこみ、俯いてしまう。蒼のほうを見ると、同タイミングでシャルのISのSEを0にしたらしく、シャルもISスーツになっている。

 

 

「友奈ちゃん!!」

 

「シャルロット!!」

 

 

ピットから美森と簪が走ってくる。ゲートの扉は解除しておいたので入ってこれたのだ。美森が友奈のところに来て、簪はシャルのところだ。

 

 

「大丈夫!?友奈ちゃん!!…………く!」

 

 

美森が友奈を抱きしめながらガンダムレイヴツヴァイを睨む。そして、俯いていた友奈が声を出す。

 

 

「…………これはどういうことなの、リュウ君」

 

「え……?友奈ちゃん…リュウ君って龍輝お兄様のこと…?まさか……」

 

「……バレたみたいだぞ。蒼」

 

『え……?』

 

「お前が声を出すからバレたんだろ」

 

「その声……まさか…お兄様…?」

 

「あぁ、俺だ。美森、友奈」

 

「アオちゃん…に…リュウ君…」

 

 

頭部だけ量子化して顔を見せる二人。

 

 

「なにをしているのですか!お兄様!!」

 

「龍輝もなにしているのさ!!」

 

「なにって、新型ISの稼働テスト」

 

「え、新型!?」

 

「しかも僕たちでテストって!?」

 

「お兄様、私は何も聞いてませんよ?」

 

「龍輝、私たちも聞いてないよ。あ、まさか琴音ちゃんは…」

 

「ううん、私も聞いてないよ。お兄ちゃんが何かしら隠し事してるのはなんとなくわかってたけど」

 

「さすがだな、琴音」

 

「伊達に十年以上妹やってないよ。お兄ちゃんの変化なんかわかるよ」

 

「琴音ちゃんにすら秘密にしていたなんて」

 

「まあな」

 

「それで、お兄ちゃん。その機体は?」

 

「ヴァルヴレイヴのデータを使っていると見えますが」

 

「さすが美森。だが半分正解で半分不正解だ」

 

「え?でもこれは私たちが持つヴァルヴレイヴと同じだよね?あの防御だって私たちの展開装甲でしょ?ならなんで」

 

「これは蒼のヴァルヴレイヴのデータと俺のガンダムのデータを融合させた機体だ」

 

 

龍輝の言葉にいつの間にか来ていた一夏たちと先に来ていた全員が固まった。

 

 

「えっと、お兄ちゃん。その機体は、ヴァルヴレイヴとガンダムの融合機でいいの?」

 

「その通り。だからお前らには言えなかったんだよ。信じているが、どこで情報が漏れるかわからないからな」

 

「情報漏れを防ぐために僕たちに黙ってたんだね」

 

「新型でも作っていれば情報漏れが一番の脅威だからな。で、名前がガンダムレイヴだ」

 

「ガンダム……」

 

「レイヴ……」

 

「蒼のが一号機でガンダムレイヴアイン。で、俺が二号機のガンダムレイヴツヴァイだ」

 

「こんなのを作っているなんて…」

 

「強さと性能は今のを見たらわかるだろ?」

 

「二人が使っているからとてつもなく強いけど、性能はすごくいいっていうのはわかったかな」

 

「こいつらは緊急時とかに使う予定だ。もちろん、気分次第で特訓にも使うかもしれないというのも頭にいれておけ」

 

 

蒼の言葉に一同が顔を青くしたのだった。

 

 

その後、織斑先生に機体を見せて、この機体も含めて、龍輝たちのISのデータはどこにも渡さないこと。そして、そのデータを盗もうとしてきた者は容赦なく叩き潰すということを伝えたのだった。

 

 




第三十話をお読みいただき、ありがとうございました。

只今、全方位を武装した彼女たちに囲まれながら説明していきたいと思います。

まずは約三ヶ月も投稿しないで申し訳ありませんでした。失踪したわけではありませんよ?別作品のスタァライトに専念していただけです。その合間に作っていたのがこの回ですが。そして、またスタァライトに専念するので投稿が止まります。ご了承ください。

では、今回登場した新型IS、ガンダムレイヴの説明です。名前は安直なものとなりました。ヴァルヴレイヴのレイヴをとってガンダムレイヴですしね。主なデータなどは書いてある通りです。ガンダムとヴァルヴレイヴの融合機という前代未聞の機体となりました。いや~やってしまいましたね~。そして、こいつも最強機体となります。これで龍輝の所有するISが三機になりましたね。ここまで増やす気は最初はなかったんですけど書くにつれてなんかこうなりました。完全なネタ切れでこうやるしかなかったのです。ごめんなさい。

さて、シュテルさん。

シ「はい」

ここまで遅れた理由は先ほど言いましたが。

シ「そうですね。今回はちゃんとした理由がありますね。ですが、この事は私たちは聞いていません」

そうですね、確かに言ってませんね。

シ「別作品のほうで報告したらしいですが、私たちは知りませんし、この作品しか見ていない読者様もいるはずです。なのに活動報告にもあげずに別作品に専念していたとなればこうなります」

まあ、殺られる事はわかってたことだからいいけど、まさかあなたたちまで来るとは思ってませんでしたね。

友「まあね」

美「以前、出ましたし、今回も参加しようかと思いまして」

シャル「僕たちは友奈たちに誘われてきただけだし」

簪「うんうん」

誘われたから殺りにくるってとんでもないよ?まあ、いいや。それでは、皆様、大変遅くなりまして誠に申し訳ございませんでした!

シ「一斉発射!!」


ドゴォォォォォォォンッ!!!!


やっぱり……一斉……発射……は……効きます……ね………。ガク……

シ「仕置きはこれで終了ですね。では、皆様、誠に申し訳ありませんでした」

友「今後もこの作品をよろしくお願いします!」

全員『よろしくお願いします!!』



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