ISーマテリアルズの魂を持つ者ー   作:レリ

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マテリアルズの魂を持つ者、一年の時を経てふっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁつ!!!!

皆さま大変長らくお待たせいたしました!!レリです!

マテリアルズ、投稿を再始動していこうと思います!!

それでは、第三十一話です!アニメでは第二期になります。どうぞ!


第三十一話

「お~い、簪~!」

 

「あ、シャルロット。どうしたの?」

 

 

寮の廊下を歩いていると、後ろからシャルに呼ばれ立ち止まる簪。

 

 

「いや、どこに行くのかなって思ってさ」

 

「シャルロットはわかってるんじゃない?」

 

「やっぱり龍輝のところに向かってたんだね。僕も行こうと思ってたんだ」

 

「じゃあ、一緒に行こう」

 

「そうだね」

 

 

簪とシャル、二人して寮の龍輝の部屋に話ながら向かう。そして龍輝の部屋にたどり着き、ドアをノックする。

 

 

『今、行きます』

 

「え?」

 

「今の声って……」

 

 

ドア越しに聞こえた声、それは龍輝の声ではない。女性の声だ。しかも何度も聞いたことがある声。

 

 

ガチャ

 

 

「いらっしゃいませ、お二人とも。中にどうぞ」

 

 

ドアが開き、出てきた人物は茶色の髪を肩までのばしているが、首のところでヘアゴムで纏めた髪が腰にまで届いている女性だ。その人物は部屋の奥に歩いていくが簪とシャルは固まっている。

 

 

「い、今のって……」

 

「ま、まさか……」

 

「「シュテルぅ!?!?」」

 

 

その人物、シュテルの姿に驚いたのだった。

 

 

 

その後、二人は龍輝の部屋に入る。

 

 

「よう。どうしたんだ?二人してなんか叫んでたけど。って今も固まってるし」

 

 

部屋の主の龍輝が机の前で立っていて二人を見る。が、二人は固まっている。龍輝の後ろに椅子に座って紫天の書を読んでいる髪を腰までのばした女性、ディアーチェを見たまま。

 

 

「…………ど」

 

「ど?」

 

「どういうことなのこれはぁっ!?!?」

 

「龍輝説明してっ!!!!」

 

「とりあえず落ち着け!!そして手を離せぇぇぇぇぇ!!」

 

 

固まったままの二人が龍輝の襟首を掴み、叫ぶ。龍輝も叫ぶ。その場はカオスとなったのだった。

 

 

 

数分後……。

 

 

 

「で、これはどういうこと?」

 

 

簪とシャルが並んで立ち、その二人の前にはこの部屋にいる龍輝と妹の琴音。そして、いつも龍輝の周りを飛んでいたマテリアルズとマナが『人間の大きさ』になってベッドに座っている。

 

そう。二人が驚いていたのは昨日まで小さかった子たちが次の日には人間の大きさになっていたからだ。

 

 

「実は昨日、部屋に戻ったら束さんから届け物があってさ。箱だったんだけど開けたらなんかの薬みたいで手紙が一緒に入っていたんだ」

 

「その手紙は?」

 

「これだよ」

 

 

琴音から一緒に入っていたという手紙を受けとるシャル。

 

 

「えっと、『完成した薬を送るね!この薬はシュテルんたちに飲ませてね!何が起こるかはお楽しみ♪』……か」

 

「それを読んだ後に何の躊躇いもなくシュテルが飲んだら見ての通り。効果がわかったらすぐにみんなして飲んでな。みんなこの大きさになったんだ」

 

「元の小さい姿にも戻れます」

 

「大きさを自由自在に操れるようになる薬を束さんが作ってそれを送ってきたってところだ」

 

「なんかもう、なんでもありって感じがするね……」

 

「それは言っちゃダメだ。んん!!ところで二人はなにか用事があったのか?」

 

「あ、そうだった。龍輝。今度の休みにさ、みんなでこれ行かない?」

 

「へぇ~、近くにこんなでかいプールができたんだな」

 

「水上パークって感じだね。お兄ちゃん、私行ってみたい!」

 

「せっかくの休日を部屋に籠ってても仕方ないしな。よし、行くか!」

 

「「やった!」」

 

「シュテルたちも行くぞ」

 

「はい」

 

「あとはマナの水着をどうするかだな」

 

「ご心配には及びませんわ、主様。ちゃんとご用意してあります」

 

「早いな……」

 

「それじゃあ、レッツゴー!」

 

「「おぉー!」」

 

 

琴音の言葉で簪とシャルが声をあげる。

 

 

 

―水上パーク―

 

 

 

「ねぇねぇ、そこのお兄さん」

 

「ん?」

 

「暇なら私たちと遊ばない?」

 

「(逆ナンか)……すみません、お誘いはありがたいのですが自分、連れを待っているので」

 

「あら、もうお相手がいるなんてね」

 

「私たちはお邪魔ね。じゃあ、邪魔者は退散しますか。お兄さんもお相手は大切にしなさい?」

 

「わかっています。お気遣いどうも」

 

 

水上パークに着き、更衣室手前で別れ、更衣室を出てすぐにある大きい像があったのでそこで待っている龍輝。龍輝は臨海学校で着ていた水着とはまた違う水着を着ており、ロングヘアーをポニーテールにしている。その状態でパーカーを羽織って上半身を見えないようにすると、一見素敵な女性に見えてしまう。それがわかっているのであえてパーカーを羽織ることをしない龍輝である。

 

 

「……にしても、逆ナン多すぎるだろ。これでもう六回目だぞ」

 

 

更衣室を出てすぐの場所にいるせいか、度々女性に話しかけられる。たまに男性が近づいてくるが、すぐに男だとわかると、肩をガックリと落として去っていく。

 

 

(男に関してはもっと早く気づけっての。ハァ……)

 

 

心の中でため息をする龍輝。

 

 

「ねぇねぇ、君。結構かわいいね。お兄さんたちと遊ばない?」

 

(……いい加減キレそうだな)

 

 

ろくな確認をせずに自分にまた来たと思いながら声のした方向を見ると、声をかけられたのは自分ではないことに気づく龍輝。だが、声のした方向を見たことで心の中にある爆弾が破裂しそうな龍輝には爆弾を通り越して火山が噴火するには充分だった。

 

 

「ねぇねぇ、お兄さんたちと遊ぼうよ。絶対楽しいって」

 

「え、いや、あの、待ってる人がいるので」

 

「そんな人ほっとけって。さ、俺たちと行こうか」

 

「え、ちょ、あ」

 

「んん?」

 

「……お兄ちゃん」

 

「お兄ちゃん?へぇ、俺らのどっちがお兄ちゃんかな?俺はやっぱ自分がお兄ちゃんって呼ばれたいね」

 

「お前なに言ってんだ。俺に決まってんだろ」

 

 

 

ゾォッ……!

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

一人の少女、琴音が二人組の男の後ろに立っている龍輝に気づいていつものように呼ぶと男が自分たちが呼ばれていると勘違いして話し出すが、直後に殺気を感じてすぐに後ろを向く。そこには顔は笑顔だが目が笑っておらず、黒いオーラを纏っている龍輝がいる。

 

 

「な、なんだてめぇは!」

 

「お前らこそなんだ?」

 

「お、俺らはこの子と遊ぼうとして……!」

 

「なに勝手に人の妹を連れていこうとしてんだ」

 

「な!?てめぇ、この子の兄か!?」

 

「だとしたらどうする?」

 

「そんなの力ずくで!っ!?」

 

 

二人組の男の一人が龍輝に向かって拳を出そうと構えた瞬間、先ほどとは比べ物にならないほどの殺気が龍輝から溢れだす。龍輝が放つ全力の殺気は耐性がない人ならすぐに失神するが、そこは加減しているので、男どもが失神することはない。だが、身動きが一切できず、足もガクガクと震え、顔も真っ青になっている。ちょっとでも動けば一瞬で殺される。男どもは直感で悟り、動けない。

 

 

「そっちがその気なのは別に構わないが、やるってなったら…………容赦しねぇぞ?」

 

「「ひ、ひいぃ!す、すいませんでしたぁぁ!!」」

 

 

男どもは龍輝の最後のドスの効いた声を出すと、一目散に逃げていった。龍輝は放っていた殺気をやめて周りに頭を下げて謝っていく。そして、琴音の元に向かい合流する。

 

 

「琴音、大丈夫だったか?」

 

「うん。お兄ちゃんが助けてくれたから」

 

「これが原因で出禁にならなければいいけどな」

 

「そんな事心配しなくていいぞ兄ちゃん!」

 

「え?」

 

「悪いのはさっきの人たちなんだし君は妹を助けただけ!なにも出禁になるようなことはしてないよ!」

 

「そうそう!もし出禁だって言われたら俺たちが全力で守ってやるから!なにも心配しなくていいぜ!」

 

 

一人の男性から始まり周りにいた人たちがどんどん声をあげていき、最終的にそこにいる全員が龍輝たちの味方だと言ってくれた。龍輝は頬をかいてお礼を言う。琴音は顔を赤くしながら周りの人たちに頭を下げてお礼を言っている。

 

 

そして、シャルや簪、シュテルたちも合流した後、龍輝と琴音は理由を言わずにこの場を離れようと言って半ばシャルと簪を押してその場を去った。二人は何がなんだかわからずに押されながら歩いていったのだった。だが、龍輝は知らない。実はみんな知っていて簪に至っては先ほどの龍輝の行動をバッチリ録画していることに。

 

 

「さて、遊びますか!」

 

『お~!』

 

 

龍輝の声で各々遊び始める。龍輝はシュテルと共にこの水上パークのパンフレットを見ながらどんなアトラクションがあるかを調べる。途中、突然シュテルが龍輝からパンフレットをすごい速さで取り上げる。龍輝は突然すぎて訳がわからず、シュテルを見た瞬間顔面に水がかけられる。水をかけたのはシャルと簪で、シュテルは二人がなにをしようとしているのかすぐに察知して濡れたらまずいパンフレットだけを取り上げたのだ。龍輝は全てを理解して目が笑っていない笑顔でシャルと簪に水をかけるためにプールに入る。シュテルはパンフレットを龍輝が持ってきた鞄にしまって龍輝作の水鉄砲二丁を手にディアーチェたちがいるところに行く。ディアーチェたちも水鉄砲でかけあっている。そこにシュテルも加わると、水のかけあいがより一層激しくなる。

 

 

 

―某施設―

 

 

 

ある国の施設に襲撃があった。その場にいるのはイギリスのISである機体『サイレント・ゼフィルス』。ゼフィルスの操縦者はまだ幼い女の子であるがバイザーで顔が見えない。すると、その操縦者は武器を持っていない左手を開く。その手には青く光るロケットがある。ロケットを開くと一人の男性の写真が入れられている。

 

 

「……もうすぐ会える…………『兄さん』」

 

 

操縦者はそう呟き、綺麗に輝く夜空を見上げる。

 

 

 

 

―水上パーク―

 

 

 

「……」

 

 

龍輝がふと空を見上げる。その空は真夏の空で雲がほとんどなくどこまでも続く青い空が広がっている。龍輝はしばし空を見上げているが、彼がなにを思って空を見上げたのかは本人にしかわからない。そこにまたもや水がかけられる。龍輝はゆっくりとシャルと簪に向く。二人は先ほどと同じようにしてやったりの顔をしている。すると突然龍輝が右手をあげる。突然の行動に二人は戸惑うが次の瞬間、どこからか水鉄砲が飛んできて龍輝の右手に収まる。それは、龍輝が作った自分専用の水鉄砲。普通の水鉄砲にしては大型でゴツい。一瞬で水を装填し、二人に銃口を向ける龍輝。二人は龍輝を警戒しながらどこからその水鉄砲がきたのかを探る。だが、見つける前に龍輝が引き金を引く。圧縮された水が玉状になって二人の後ろに着弾する。高出力すぎて着弾した水面が一瞬だけ穴が開いたようになる。二人は悟った。これはやってしまったと。構わず龍輝は引き金を引く。マシンガン並の連射能力で水玉を発射する龍輝。二人は全力でかわしていく。

 

 

「ちょ、ちょっと龍輝!いくらなんでも本気すぎない!?」

 

「当たったら痛いどころじゃないよこれ!?簪!僕が龍輝を引き付けるからその間に!」

 

「わかった!無事でいてね!シャルロット!!」

 

 

龍輝の猛攻に簪は離脱してシャルだけが残る。あまりの猛攻に水をすくって攻撃する事すらできずに避けるしかできないシャル。端から見たらどうして避けれるのと言いたいぐらいに回避技術が高いシャルである。

 

 

「さすがにちょっとヤバイかも……!」

 

「シャルロット!!これを!!」

 

「ナイスタイミングだよ、簪!!」

 

 

離脱した簪が戻ってきてシャルにある物を二つ投げる。シャルはそれをキャッチして龍輝に向ける。それは、簪とシャルが持ってきていた水鉄砲である。事前に買っており、なかなか威力が高そうな物を選んでいた。水はすでに簪が入れといてくれていてあとは龍輝に発射するだけ。すると、龍輝の猛攻が止む。水が無くなったようだ。

 

 

「チャンス!」

 

 

この隙にシャルは二丁の水鉄砲を龍輝に向けて引き金を引く。発射された玉状の水が龍輝に向かって飛ぶが、途中で別方向からの攻撃(水)に撃ち落とされる。

 

 

「な!?」

 

「どこから!?」

 

「私を忘れないで欲しいな~」

 

「こ、琴音ちゃん!?」

 

「な、なんで琴音が!?」

 

「こんな面白そうな遊び、参加しないわけにはいかないでしょ?私はお兄ちゃんの方につくからね」

 

 

琴音は両手に小型ライフルを模した水鉄砲を手に龍輝の隣に立つ。

 

 

「琴音、簪を頼む。俺はシャルをやる」

 

「簪お姉ちゃんを?わかった。でもなんで簪お姉ちゃんなの?」

 

「俺の攻撃を全て避けたシャルを撃ち取りたいからだ」

 

「え!?そんな理由!?」

 

「わかった!じゃあ簪お姉ちゃん、手加減無しでいくよ!」

 

「ちょ、ちょっとは手加減してほしいな……」

 

「僕も……」

 

「「問答無用!!」」

 

 

その後、龍輝たちがいるプールからとてつもない音が響いたのだった。

 

 

「今の音って……」

 

「……行ってみるか」

 

「あ、待ってよ~!」

 

 

音の発生源を探るためにある人物たちが向かう。

 

 

「水鉄砲なんて初めて作ったがわりとよかっ…………よくなかったわ……」

 

 

激しい戦闘をした後、プールから上がり製作した水鉄砲を見ていると耐えられなかったのか所々ヒビが入っているのを見つけてガックリと肩を落とす龍輝。隣には琴音が水分をとっている。

 

 

「ねえ、お兄ちゃん」

 

「なんだ?琴音」

 

「二人、大丈夫かな」

 

 

琴音の目線の先、そこには全身ずぶ濡れになってゼェゼェと息をして倒れているシャルと簪の姿がある。

 

 

「り、龍輝……容赦、ない……」

 

「琴音ちゃんも……本気……出しすぎ……」

 

 

結果は見てわかる通り、二人の負けである。ちなみに琴音は少しだけ濡れており、龍輝に至っては全然濡れていない。

 

 

(少しやりすぎたかな?ま、大丈夫だろ)

 

 

ここで龍輝は改めて彼女たちの水着を見る。簪の水着は髪の色と同じ水色のビキニだ。シャルは臨海学校の時とは別の純白のビキニを着ている。琴音はフリルのついたかわいらしい水着だ。

 

 

「少し休めば大丈夫だろ」

 

「そこまで不意打ちに腹立ったの?」

 

「いや、そこまでではなかったんだが二人のしてやったりの顔を見た瞬間怒りが抑えきれなかった(ゴツッ!)イテッ!?」

 

 

淡々と説明した龍輝の頭にゲンコツが落とされる。

 

 

「いきなりなにすんだ蒼!!」

 

「少しは手加減ってもんを知れ、バカが」

 

「あれ、蒼お兄ちゃんも来てたんだ」

 

「おう」

 

「だからといって力強くゲンコツするなよ!わりといてぇぞ!!」

 

「お前にはこれがちょうどいい」

 

「ちょうどいいってなにが!?(ブオンッ!)あぶねっ!?」

 

 

ゲンコツを落とした人物、蒼に向かって抗議し続ける龍輝。だが、龍輝に向かって凄い速さで拳が迫る。すんでのところで避けた龍輝は急いで後方に跳ぶ。

 

 

「友奈!?おま、いきなり殴りにくるか普通!?」

 

「それをかわすリュウ君も流石だね。けど、さっきの話を聞いた限りリュウ君が悪いかな~」

 

「いや、流石に大人げなかったと思ってるけどさ……」

 

 

コツ……

 

 

「……いつの間に……」

 

「この距離なら絶対に外しませんよ」

 

 

友奈からの攻撃を避けるために距離をとるといつの間にか後ろにいた美森が水鉄砲の銃口を龍輝の後頭部に突きつける。ゼロ距離、避けるのは不可能だ。

 

 

「お覚悟です!!」

 

 

 

パシュッ!

 

 

 

「甘い!!」

 

「な!?」

 

 

引き金を引く瞬間に体をひねってゼロ距離をかわす龍輝。かわした勢いを殺すために側転をしてから着地する。

 

 

「ゼロ距離を……」

 

「避けるなんて……」

 

「マスターならあれくらい余裕です」

 

「うわぁ!?」

 

「び、ビックリした……」

 

「あ、みんな、おかえり。楽しめた?」

 

「うん!久しぶりのプールとても楽しかった!!ね、ユーリ!」

 

「はい!小さい姿でも楽しめましたが今の姿のほうがより楽しかったです!」

 

「主が用意した水鉄砲も素晴らしい性能だった。久しぶりにはしゃいだな」

 

「私は初めてのプールだったのでどんなものかと思っていましたがとても楽しかったです」

 

「マナも楽しめてよかった。初めてのプールが楽しくなかったら嫌だもんな」

 

 

龍輝の回避にシャルと簪は驚愕する。そこにシュテルたちが戻ってきて水分をとったりなどして座る。一方避けられた美森は悔しがっている。

 

 

「相変わらず回避技術がとんでもねぇな」

 

「お前に言われたかぁない。んで、スルーしてたけどまさか蒼たちも来てるとはな」

 

「私たちだけじゃなくてIS学園の生徒ほとんどが来てるよ!」

 

「織斑先生と山田先生も発見しました」

 

「お二人も来てるとは驚きだ」

 

「ねぇねぇ!せっかくだしみんなで遊ぼうよ!」

 

「いいね!よぉ~し、遊ぶぞ~!」

 

「龍輝、ちょいと勝負しないか?」

 

「いいぜ。そこに競技用プールがあるから何秒で泳ぎきるか勝負だな」

 

「では、私はお二人のタイムを図ります」

 

「頼んだ、美森」

 

「私たちは先ほどと同様にシャルロットたちと遊びます」

 

「私は主様の応援に行きますわ」

 

「あ、それなら私も」

 

「ユーリ、帽子などをしっかりかぶって主の応援をするのだぞ」

 

「わかっています、ディアーチェ」

 

「レヴィちゃん!水鉄砲勝負だよ!」

 

「負けないからね!ユウナ!」

 

 

それからは各自でたっぷりと夏の休日を満喫したのだった。プールで遊び終わると、龍輝は琴音に言われていた夜に開催する夏祭りに向かうべく浴衣に着替え、待ち合わせ場所で待っていた。蒼たちとはそこからは別行動と話になっているため龍輝一人だ。

 

 

「龍輝~!」

 

「お兄ちゃ~ん!」

 

「来たか」

 

「お待たせ!」

 

「お待たせしました。マスター」

 

「おう。じゃあ、行こうか」

 

『うん!(はい!)』

 

 

そこからはいろいろな屋台を回り、簪がシャルにたこ焼きを食べさせようとしていたがフランスだとタコはデビルフィッシュと言われていて食べようとしなかった。が、隙をついて琴音がたこ焼きをシャルの口に入れ、シャルはここではまずいと思ったのか吐き出さずに食べたのだ。たこ焼きを飲み込んだシャルはプルプルと震えながら俯いていたが龍輝がシャルの様子を見ていると目を輝かせて龍輝が持っているたこ焼きを分けてもらって食べたのだった。本人はデビルフィッシュをここまで美味しくできるからさすが日本と熱く語っていた。

 

 

 

 

 

 

時は過ぎ、プールに行って一週間が経とうとしていた。龍輝は今、シュテルと共に外出中だ。なんでもシュテルが新しい本を読みたいと言い、その買い物に龍輝が付き合っている。ちなみにシャルはラウラと外出中で簪も楯無と一緒に実家に帰っている。

 

 

「ありがとうございます、マスター。買い物に付き合っていただいただけでなく本まで買ってくださって」

 

「気にするなよ。シュテルが珍しく願ってきたんだしさ。それに男なんだし金を出すのは当然だろ」

 

「ありがとうございます」

 

「お前はあまりわがままとかを言わないから嬉しくてな。もっとわがままを言ったり甘えてもいいんだからな」

 

「で、では……このまま、お昼は外で食べませんか?」

 

「そうだな。近くにいい店があるといいんだが……」

 

「(王やシャルロットにカンザシには悪いですが今はマスターを一人占めさせてもらいます///)」

 

「お、近くにカフェがあるみたいだな。そこに行くか。シュテル?」

 

「なんでもありません。では、そこに向かいましょうか」

 

「おう」

 

 

 

―同時刻、IS学園内学生寮―

 

 

 

「ディアーチェ!」

 

「王様!」

 

「ふむ、珍しいな。帰ってきたらいろいろ聞かねばならんな」

 

「どうしたの?む、お兄ちゃんが何か嬉しいって思ってる気がする」

 

「あらあら、これは珍しいですわね」

 

「珍しい……あぁ、なるほどね」

 

 

 

 

―同時刻、更識家―

 

 

 

「む!」

 

「どうしたの?簪ちゃん」

 

「今、龍輝が女の子と一緒にいる気がして」

 

「(あらあら、簪ちゃんも本当にあの子が好きなのね。そこまで感じとるなんて)」

 

「この感じは…………シュテルかな?」

 

「(……凄い感じとるわね。ってシュテル?)」

 

「もしそうだとするならシュテルが龍輝と一緒か。珍しいな~」

 

「あの、簪ちゃん?姫柊君がシャルロットちゃんじゃない女の子と一緒だとしたら怒らないの?」

 

「え?別に怒らないかな」

 

「(簪ちゃんとシャルロットちゃんが姫柊君のことが好きでずっと一緒にいるのはいいんだけどその他にも女の子と付き合ってるっていうの?だとしたらちょっとお話が必要かしら)」

 

「だってシュテルは龍輝の家族だしね」

 

「へ?家族?」

 

「あれ?噂を聞いたことないの?龍輝の回りを小さい人形みたいなものが飛んでいるっていうやつ」

 

「あ、それなら聞いたことあるわ」

 

「その回りを飛んでいるのがシュテルたちで龍輝の家族。龍輝は妹たちだって言ってたな」

 

「そうなのね。それなら安心したわ」

 

「なにが?」

 

「こっちの話♪(姫柊君、誤解しちゃってごめんなさいね)」

 

「帰ったらいろいろお話しないとな~♪」

 

 

 

 

―戻ってカフェの前―

 

 

 

ぶるり……

 

 

「し、シュテルどうした?」

 

「いえ、なんでもありません……」

 

「さっき震えてなかったか?」

 

「気のせいです。そういうマスターも震えていませんでしか?」

 

「大丈夫だ。たぶん(シュテルも悪寒を感じたのか。原因はわかりきっているが……)」

 

「(……なるべく遅くに帰りたいですね。帰ってしまうとマスターと一緒に王になにをされるか……)では、入りましょう」

 

 

若干顔を青くしているシュテルが先にカフェの中に入り、龍輝もそれに続く。中に入るとすごく見覚えのある店員が二名いることに驚いたシュテルと龍輝。店員の方も驚いている。

 

 

「な、なんで……」

 

「なぜシャルとラウラがここにいる?」

 

「それにシャルロットはなぜ執事服を?」

 

「こ、これは、その……成り行きで……」

 

「へぇ、似合ってるじゃないか。どうせならシャルのメイド服も見たかったけどな」

 

「こうなるんだったら龍輝にメイド姿を見せたかったよ……」

 

「師匠、席に案内する。こっちだ」

 

「お、すまないな。ラウラ」

 

 

ガシッ!

 

 

「ん?」

 

「マスター」

 

「わかってる。あの、何か用ですか?」

 

「君たち、ちょっといい?」

 

 

龍輝とシュテルの腕を掴んだのはこのカフェの店長らしき女性だった。龍輝はまさかと思いシャルを見ると諦めてという風に顔を横に振るのだった。

 

 

 

数分後……。

 

 

 

「突然ですがお客様!今日限定で新しい執事とメイドをご紹介します!さあ、入って!」

 

 

店の奥の扉が開き、執事とメイドが入ってくる。言わずもがな龍輝とシュテルである。その場にいたお客は全員が女性だったので執事の龍輝を見ると頬を赤くしてボーっと見ているのだった。シャルもお客と同じように龍輝を見ている。ちなみに龍輝とシュテルの服はシャルとラウラが着ているのと同じで違うのは二人して伊達メガネをしていること。龍輝は長い髪をポニーテールにしている。

 

 

「うんうん!やっぱり似合ってる!」

 

「まさか執事服を着ることになるとはな。どうだ?シャル」

 

「うん……すごく似合ってる……///」

 

「それじゃあ、今から今日限定の写真タイムです!」

 

『は?』

 

 

店長の声でお客の女性たちが凄い勢いで龍輝たちを撮る。たまらず龍輝たちは戸惑いながらポーズを決めていく。

 

 

「店長、写真タイムなんか聞いてないんですけど」

 

「いや~ごめんね?なんかそうしたいってお客様の目がそう言ってたからさ~。あ、君たちも写真撮っていいよ?」

 

『ありがとうございます!』

 

「シャルたちまで……」

 

「ごめん龍輝。これは簪にも見せなくちゃいけないから」

 

「さいですか……。シュテルとラウラもなぜだ?」

 

「王に見せるためです」

 

「クラスのみんなに見せるためだ」

 

「シュテルは構わないがラウラ、それはやめてくれ。後で俺が大変な目にあうから、絶対」

 

 

 

バンッ!

 

 

 

「(客か)いらっしゃいま」

 

 

 

パァンパァン!

 

 

 

「きゃあ!!」

 

「騒ぐんじゃねぇ!!大人しくしろ!!」

 

 

乱暴に入ってきた男たちがいきなり銃を天井に向かって発砲する。女性は悲鳴をあげてしまうが銃声で驚いてしゃがむ。他の人たちも同様にしゃがみこむ。

 

 

(強盗か……なら、ん?)

 

 

ウー!!

 

 

『君たちはすでに包囲されている!大人しく降伏しろ!』

 

 

店の外からパトカーのサイレンが聞こえたかと思ったら拡声器を使っていると思われる警官の声が聞こえると強盗の一人が銃で窓ガラスを粉砕する。その行動で何人かの女性がまたもや悲鳴をあげる。

 

 

「人質を殺されたくなかったら今すぐ車を用意しろ!!」

 

 

マシンガンを持っている男が一台のパトカーに向けて発砲し、パトカーをボロボロにした。

 

 

(ずいぶん荒くれてるな。さて、どうしたもんか)

 

 

龍輝は強盗が発砲したと同時に近くにいた女性三人の前に素早く移動して守るように左手を女性三人の前にかざしていつでも動ける体勢でしゃがむ。すると、一人の男が龍輝に気づいてライフルを向けながら近寄ってくる。

 

 

「おい、お前。女だらけのこの場所で男一人で働いてずいぶんと偉そうだな」

 

「は?いえ、臨時で今日だけこの店にバイトすることになっただけなんですが」

 

「理由なんか聞いちゃいねぇよ!!」

 

「えぇ……」

 

「俺はお前が気に入らねぇんだよ!!もういいや、お前早くここに立てや」

 

 

男が店の中心部分に銃を向けながら言ってきたので龍輝は黙ってそこに移動する。

 

 

「おい、警察に伝えろ!ここに気に入らない奴がいるから殺すってな!!」

 

『!?』

 

 

男の言葉で店内にいた女性たちが驚愕の表情を浮かべ、何人かはこれから起こる惨劇を見たくも聞いたくもないために目を瞑って耳を塞いでいる。

 

 

「……」

 

 

龍輝は黙って男のライフルを見つめているが男はそれが死の恐怖からなっていることだと勘違いしてしまう。

 

 

「死ぬのが怖かったら土下座しろ!!」

 

「……わかりました」

 

 

龍輝が右足を少し後ろに動かし膝を曲げて重心を下げた。と、思った瞬間……。

 

 

「ぐっ!!」

 

 

龍輝が一瞬で男に接近して鳩尾に肘鉄を喰らわせた。男はドサリと倒れ、気絶する。それを合図に隠れていたラウラが氷を指で弾いて他の強盗の喉や額に当てて強盗の動きを抑制する。龍輝はその隙に一人ずつ首に手刀をいれたり、蹴りをいれて倒させる。

 

 

「援護ありがとな、ラウラ」

 

「師匠の力になるのは弟子として当然だ」

 

「くっ!こいつら!!」

 

 

強盗の一人が銃を龍輝とラウラに向けて発砲するが龍輝たちの前にブラストクロウを展開したシュテルが入り、弾丸を防ぐ。

 

 

「な!?」

 

「もう一人いるんだよ!残念ながら!!」

 

「ぐは!!」

 

 

シャルも出てきて龍輝と同じように蹴りをいれて倒させる。これで、強盗たちは沈黙した。

 

 

「ふぅ」

 

「ナイスだ、シャル」

 

「うん」

 

「シュテルも防御ありがとな。ただ、あまりブラストクロウは出すなよ?」

 

「すぐに消したから大丈夫だと思います」

 

「まあ、確かに一瞬だったけどさ。ん?」

 

「……ど、どうせ捕まるなら、ここら一帯吹き飛ばしてぐべら!?」

 

「黙って寝ていろ雑魚が」

 

 

男の一人が突然立ち上がって着ていた上着の裏に爆弾を付けていたらしく、爆弾を見せたと同時に龍輝がブラストクロウ(龍輝専用カラー)を展開して男の顔面をぶん殴った。殴られた男は後ろに飛び、大の字で床に倒れる。

 

 

「あ、やべ」

 

「やりすぎです、マスター」

 

「いや~なんか手加減できなかったわ」

 

「流石にブラストクロウで殴られたら誰だって気絶するよ」

 

「流石師匠だ。あそこまで反射神経を持っているとはな」

 

「まあ、まずはここいらで失礼させてもらおう。店長、俺たち用事があるんで失礼します。あ、警察にこの事はあまり言わないでくださいね。皆さんも。格闘経験のある店員が制圧してくれたってことで」

 

「え、あ、うん。ありがとうね、みんな!」

 

「ありがとう!執事さん!メイドさん!」

 

「ありがとう!」

 

 

そこからは裏口から出て警察の包囲網をただの野次馬のように見せかけて脱出したのであった。

 

 

「マスター、そろそろ帰らないと。王たちが待っています」

 

「ん、やっべ、もうこんな時間か。遅くならないうちに帰るって言ったからディアーチェが怒りそうだ。シャル、ラウラ、俺たちは帰るけど二人はどうする?」

 

「僕たちはまだ用事があるから帰らないよ」

 

「先に帰ってくれて構わないぞ、師匠」

 

「わかった。じゃあ、学園でな。気をつけて帰ってこいよ?」

 

「わかってるよ」

 

「うし、じゃあ行くぞ、シュテル」

 

「はい。ではお先に」

 

「うむ。そちらも気をつけるのだぞ、師匠にシュテル殿」

 

 

二人と別れ学園行きのモノレールに乗る龍輝とシュテル。夕陽が射し込む車内で二人は最初は話していたが人間の大きさで初めてのお出かけと予想外のことが起きて疲れてしまったのかシュテルは龍輝の肩を枕にして眠ってしまった。龍輝は眠ってしまったシュテルの頭を撫でて先程の本屋で買った小説を読むのであった。

 

 

 

ー帰宅後ー

 

 

 

「さて、主にシュテルよ。二人がなぜこうなっているか」

 

「わかってるよね?」

 

「「はい……」」

 

 

寮の部屋の扉を開けると仁王立ちしてディアーチェと簪が待っていたのであった。そして現在、龍輝とシュテルは正座をしていて二人の前に腕を組んでいるディアーチェと腰に手を当てている簪がいる。琴音はベッドに座ってユーリの髪をといている。レヴィは龍輝たちの様子を見ながら飴を舐めている。

 

 

「主と二人っきりのお昼。普段からわがままを言わないシュテルが主にわがままを言うのを我は嬉しかった。だが、少々楽しみすぎたのではないか?」

 

「……申し訳ありません。ですが王」

 

「なにより!」

 

「はい?」

 

「帰りの電車の中のことは狙ってやっていたことか?」

 

「帰りの電車……っ!///」

 

「思い出したか」

 

「あ、あの、王///あれは、その……///」

 

「……どうやら狙ってやっていたことではないようだな」

 

「///」

 

「ディアーチェ、遅くに帰ってきて悪かった」

 

「主もあまり心配をかけるでない。遅くなるのなら連絡はいれてほしいのだ」

 

「報、連、相はちゃんとしないとだよ?龍輝」

 

「すまん……」

 

「ディアーチェはずっとマスターとシュテルがいつ帰ってくるのか、どこかで事故にあったのかってすごい心配してたんですよ?」

 

 

琴音に髪をといてもらいながらユーリが爆弾発言をする。たまらずディアーチェは顔を赤くしてしまう。

 

 

「それは黙っておれ!ユーリ!!///」

 

「はいはい。すみません♪」

 

「ユーリーーー!///」

 

「王様顔真っ赤だよ~!」

 

「やかましい!!///」

 

 

このやり取りを見て龍輝は彼女たちがいなかったら今頃こんなに明るい家庭はできなかっただろうと思うのだった。

 

 

「……まあ、事故っていうか事件に巻き込まれたが」

 

『何があったのか詳しく話せ(してよ/して/してください))!!』

 

「まずは皆さんにお土産です」

 

『え?わぁ……///』

 

「シュテル、まさか……」

 

「はい、マスターの執事姿です」

 

「見せるの早くないか!?」

 

「ラウラはすでにクラスメイトにこの写真を送ったそうです」

 

「ラウラァァァァァァァァ!!!!」

 

 

ガシッ!

 

 

「シュテル、マスターの隣になぜシュテルもメイド服を着ているのか詳しく聞かせてくれますか?」

 

「え、あの、ユーリ?」

 

「聞かせてくれますか?」

 

「あの、ま、マスター……」

 

「……ごめん」

 

「マスターもですよ?」

 

「えっ!?」

 

「さあ、詳しく、話してもらいます!!」

 

「「は、はい!!話します!!」」

 

 

ディアーチェと簪からの説教の次は嫉妬したユーリに包み隠さず話すことになった龍輝とシュテルたちであった。

 

後日みんなでそのカフェに行ったり、お出かけをするという約束で落ち着いたのであった。




お読みいただきありがとうございました!

さあ、プールでマテリアルズたちの水着!マナの水着!の様子は書いていませんがこの水着が似合うだろうなと思いながら書いていたらシュテルたちがかわいすぎると考えまくっていた作者です(変態なのか?)。だってそのままでもかわいいじゃん。あ、マナに関しては最初に投稿した機体説明のところに付け足してあるので見てください。第二次移行したバハムートの詳細も少~しあるので。そんな事より今回はマテリアルズとマナが人間の大きさになりましたね~。そうじゃないと水着回が楽しく書けないじゃないかってなりました。ふぅ、これでリクエストが書きやすくなる。

さて、次回なんですけど第二期の内容をほとんど忘れているのでほとんどオリジナルでやっていって体育祭?文化祭?をやって京都に行ってファントム・タスクと戦わせるかと思ってます。

リクエストもどんどんどうぞ。書いていきますので!

あ、それと新作品『ラブライブ!ー蒼と金の双子ー』を投稿予定です。完成次第投稿してスタァライトも投稿してとなると下手したら次話を投稿するのにだいぶかかるかもしれないのでご了承ください。

それでは、レリでした!
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