太陽王の娘   作:蕎麦饂飩

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嵐の前の静かな夜

「皆様ご機嫌よう。今夜は私の招待に応えてくれてありがとう」

 

 宣言通り、贅を尽くした食事が並ぶテーブルの向こうで、

 肩の布を蜂で留めた、自然な光沢のあるドレスを着た王女が己の父の前に立ち、優雅に礼をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これはその少し前のこと。

 凛がセイバーを伴ってホテルピラミッド・冬木へと向かうと、入り口の前で何匹かの猫が戯れていた。

 思い思いに遊ぶ猫たちであったが、凛達の姿を確認すると、先程までの遊びを無かったかのように音も立てずに近寄ってきた。

 

 凛が招待状を見せると、1匹を除いた猫達は道を空けた。

 その1匹は恭しく鳴くと、一礼した後凛達に背を向けた。

 それは、「着いてこい」ということを示しているのは凛達にも良く解った。

 

 凛達が入った冬木の町を見渡しながら上がる高速エレベータが停止して扉が開くと、いつの間にか猫の姿は無かった。

 代わりに凛達のエスコートを引き継いだのは、給使服を着た女性だった。

 

「遠坂凛様ですね。どうぞ此方へ」

 

 慇懃な態度でエスコートする侍女に着いて凛達が会場へと入ると、既に他の参加者達が席に着いていた。

 

 

「なんでアンタがここに…!!」

 

 椅子に座った言峰綺礼の姿を視認した凛は、その疑問を口にした。

 

「これはおかしな事を言う。

監督役として呼ばれたのだ。おかしいことなどあるまい。

…それより、主催者への挨拶が先では無いかね?

親しき仲にも礼儀あり、だ。我が師の娘として恥ずかしくない挨拶は出来るだろう」

 

 胡散臭い皮肉気な笑顔を浮かべた神父の言葉であったが、正論かどうかといえば間違いなく正論である。

 

 コルキスの王女、アトラスの錬金術師、マキリの兄妹、赤き弓兵、ウルクの王、監査役の神父、ウルクの王が偶然見付けた(・・・・・・)アイルランドの光の神子が一堂に会し、最後の参加者の動向をそれぞれの視線で見ていた。

 

 

 

「…そうね。

――遅くなりました遠坂家六代目当主、遠坂凛です。

今夜はお招き頂きありがとうございます」

 

「こちらこそ、私の為にご足労頂けて感謝するわ。

では、パーティを始めましょうか」

 

 

 セカンドオーナーが礼をして、王女が返礼し、宴が始まった。

 そして冒頭に至る。

 

 

 

 

「腕によりを掛けて作らせたわ。

ところで、何か質問はあるかしら」

 

 間違いなく超一級品の料理の品々と、部屋を用意してある以上、客に不満があるとは王女は思っていない。

 だが、質問くらいはあるだろうと思い、参加者にそう聞いたのだ。

 

 

「聞きたいことがある」

 

「はい、何でしょう」

 

 

 

「趣味はなんだ?」

 

 お見合いか!?

 思わず、隣に座った槍兵がツッコむのも無理も無い黄金の王の一言が、最初の質問だった。

 

「(経済による)世界への君臨ですわ」

 

 そんな質問にあっさりと答える王女。

 

「我と同じだな。気が合うな、結婚しようではないか」

 

「ウルクの王は冗談がお上手ですのね」

 

 

「…。まあいい英雄王ジョークだ」

 

 あっさりとスルーされた事で、もう冗談ということにして構わないと判断した。

 

 

 笑いを堪え切れていない、普段青いタイツを着ているが今宵はタキシードを着熟す、ケルトの国の太陽神の息子は、後で王の財宝(バビ)られるのは間違いないだろう。

 因みに出自を考えると、一番太陽王の娘の夫に相応しいのは彼である。

 

 冗談ということで落ち着いたが、いきなりプロポーズを始めた英雄王に対し、大きく表情が変わったのは2人。

 娘の父親と、騎士王である。

 

(前回あれだけ私に粉を掛けておきながら乗り換えっ!?

別に私としては寧ろ楽になりましたが、マーリンといい、人妻マニアといい、糸目男といい、切嗣といい、全く男という生き物は。)

「…いえ、私の周りの男が悪いだけなのでしょうか」 

 

 後半から口に出ていた彼女の向かい側に座っていたキャスターは思わず口を出してしまった。

 

「だからギネヴィア(女性)と結婚したのね」

 

SHUT UP(シャッタップ)

 

 獅子はイギリス英語で低く吠えた。

 

 

 

 

 次の問いは間桐の魔術以外は万能な高性能御曹司からだった。

 

「じゃあ僕からも。

どうしてメインが和食なんだ」

 

 この場に居合わせる殆どが外国出身。

 そして、主催者も外国人で、ホテルも外資。

 和食というのが似合いそうには無い。

 

「そうね、意外だわ。

しかも、これ程のものを用意できるなんて」

 

 凛もそれには同感だった。

 

「あら、リンは私が異国の文化には疎いと思っていたのかしら?」

 

 

 リンをからかうような万能な超高性能王女だったが、そんな彼女へと更に疑問を掛ける者が居た。

 

「だが、エジプトには父の日が無いから知らないと「父上、そのお話を私は知りません」……そうか」

 

 太陽王は少し傷ついた。

 

 

「先程の質問なのだけれど、日本食をメインにしたのは、此処が日本であるという以上の意味を持ちませんわ。

折角、この国へ来ていただいたのですから、この国の食で持て成して差し上げようと思っただけですの」

 

 因みに、『折角この国へ来た』人の中には己の父親が割と筆頭に含まれているのは敢えて言わない。

 

「まあ、不味いことで有名なブリテン料理より全然良いけどさ」

 

SHUT UP(シャッタップ)

 

 凛のサーヴァントをこばかにするような慎二に、またもや本場仕込みの発音で獅子は吼えた。

 

 

「私はエジプト料理が好ましいと思うけれど、この身は一国に君臨するのみに非ず。

世界に君臨するのであれば、己の所有する何処の地域が優れているなんて比較は無意味(ナンセンス)とは思わない?」

 

 慎二を諫めるように言葉を紡ぐ王女の色気に、慎二は少し顔を赤らめた。

 唇に指を当てて、少し前にかがんだ王女の胸の谷間が、彼の角度から見える事と無関係では無いであろう。

 

 

 

 侍女達が織りなす踊りの余興を眺めながら、各参加者の国の料理をモチーフに和食で再現された品々を楽しむ宴の時間は恙なく過ぎた。

 箸の使い方も、グラスの持ち方も美しいのに、グラスが空く速度だけは非常に速い王女。

 彼女は普段学園では制服を着ているが、実際には20歳以上など、とうの昔に過ぎている。

 

 

 晩餐会が終わる時、最後に抱負を語ろうと言うことになった。

 先陣は主催者本人だった。

 

「では、私から。

サーヴァントとマスターがそれぞれ願いを叶えられるということだから、望みは当然、父上の受肉と母上の復活になるわね。

無論、これは私の結論だから、他の結論を持つ者と争いになる事を否定はしないわ。

明日からは、また殺し合う相手として宜しくお願いするわね」

 

「娘の言に、異論は無いな」

 

 太陽王とその娘の聖杯に掛ける願いは大体同じである。

 致命的に違うのは、娘は父親が(・・・)自身の受肉を望み、()が母親の復活を望むのに対して、

太陽王自身は、()が愛妻の復活を望み、()が父親の受肉を望んでくれているとご満悦な事である。

 

 

 遠坂凛は、魔術師としての大正解な抱負を述べ、間桐慎二は先ずはこの戦いに勝つことが先決だと答えた。

 話を振られた彼の妹は特に望みも無いと答えた。

 言峰神父は、監査役であるから、聖杯に望むことを聞かれても困るという白々しいことをいった。

 槍兵は戦えれば良いと笑った。

 弓兵は、ニヒルに笑ったが、知り合いの女の子を護りたい等とはクールキャラが正直に言える筈も無いからだ。

 実は大して望むことを考えていなかったコルキスの王女は怪しく意味深に微笑んで終わった。

 錬金術師はタタリの消滅自体が目的であると答えた。

 

 

 そして、英雄王は――――

 

 

「象徴の姫。

この戦いに勝利した暁には我が后にしてやろう。

世界を嫁入りの持参金に我に輿入れするが良い」

 

 メルタトゥムに向かって、そう宣言した。

 勝てるのでしたら、と笑ってそれを受ける王女よりも、強くそれに反応した者が居た。

 

「それは余の娘のことか?」

 

 即ち、彼女の父親である。

 鋭い眼光で、英雄王を睨んだ。

 

「他に誰がいる」

 

 それに怯むどころか挑み返す視線を向けるは、流石に英雄王といったところか。

 

「ならば、余を倒して認めさせよ」

 

 それは、絶対に不可能という意味合いを持っていた。

 少なくとも、太陽王の親子にとっては。

 

 

「ほう、真の王の胸を借りられる機会などまたとないであろうからな」

 

「その在り方、良し」

 

 

 互いに満悦を浮かべて納得する英雄王と太陽王。

 しかし、『真の王』は互いに違う意味合いを持つ。

 即ち、互いに相手に敬意を払われていると勘違いしているのである。

 

 それに気が付いた委員長気質の錬金術師が訂正しようとしたが、「言ってはなりません」と己のサーヴァントに口を塞がれた。

 ほがほが言っているシオンへと可哀想な視線が集まったのは言うまでも無い。

 

 

「既に受肉している我が飲み干すは、冬木の聖杯(紛い物)よりも、栄光の受け皿(生ける聖杯)こそ相応しい」

 

「受肉…、…確か……ん?

そうか……実際…好青年…」

 

 英雄王の傲慢な発言に、何やら考え出した太陽王。

 その表情に何やら気が付いたらしいその娘は、突如少しキャラクターが変わったようなことを言い出した。

 

「父上、私はまだ(母)親離れしたくはありません…と言えば我が儘になりますか?」

 

 

 

 娘の滅多にあり得ない甘えに、太陽王の顔が真夏の日差しの如く、ぱぁっと明るく輝く。

 だが、しばらくしてそれが落ち着くと、

 

「…いや、王族の娘()に生まれたからにはその様な我が儘は通らぬ。

そろそろ身を固めて孫を見せてくれるのも親孝行であろう」

 

「…今、母上と仲良くする為の邪魔者が嫁ぐ事を想像していませんでしたか?」

 

 作戦が不発に終わった娘は、胡乱げな視線を父親に送った。

 

「いっいや、そんなことは…無いのかもしれないぞ、多分な。

それに――――」

 

 

 素敵スマイルで誤魔化す太陽王。

 それでも訝しげな表情の娘に、父親は告げた。

 

「――それにだ、例えそうであろうと闘いに手を抜くなどと、剰え敗北など余が喫すると思うか?」

 

「――ええ、確かに。

失礼いたしました父上。

私も母上を除いて父上を引き下がらせる者など想像し得ません」

 

 ちょっとカッコいい流れに戻した親子だったが、初めて見る親友の媚びっ媚びの誤魔化しに対して凛は思わずツッコんでしまった。

 

「親離れとか、適齢期とか、普通数千年生きてたら終わってないかしら」

 

「…プリンセスジョークよ、リン」

 

「プリンセスジョークッ!?」

 

 そんな言葉は遠坂凛は十数年生きていて初めて聞いた。

 

 そしてもう1人驚いた顔の人物がいた。

 

「ジョークだったのかっ!?」

 

 (父)親離れしたくないというのが、ジョークであったと認識した太陽王は大いに傷ついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 宴が終わった後、バルコニーで夜風に佇む古代の王女の元に、もう1人の古代の王女が歩いてきた。

 コルキスの王女メディア。彼女もまた太陽の神に連なる系譜である。

 

「…良い風ね、お姫様」

 

「ええ、貴女がこの風を呼んでくれたのかしら、お姫様」

 

 二人の姫は隣に並び、しばらくの間、言葉も無く夜風を受けていた。

 そして、その静寂をコルキスの姫が破った。

 

 

「…ところで、最後のアレは冗談だったのかしら」

 

「…ふふっ、先輩には敵わないわね」

 

 コルキスの魔女メディア。

 彼女は『象徴の姫であった』存在である。

 英雄イアソンは英雄であったから王女メディアと結婚したのでは無い。

 王女メディアと結婚したからこそ、英雄である事が出来たのだ。

 自身に価値はなく、自身に付帯する価値を譲渡することで英雄という価値を生み出す存在。

 それが『お伽噺のお姫様』。

 

 嘗て幾つかの小国であったお伽噺。

 王女に認められた英雄が、国を取る物語。

 再び現代でスケールを変えて繰り返されるそれに、遙か昔に『お伽噺のお姫様』の役目を終えた王女は後輩に優しく微笑んだ。

 エジプトの王女は、それを受けて礼をすると、胸元からあるものを取り出した。

 

 

 

 「お伽噺の臭いものへの蓋(ハッピーエンド)を終えたお姫様に渡したい物があるの。

これ(・・)の為に、明日から本気で殺しに来ても、私はそれを許容するわ。

その先にある自分で掴む明日(ハッピーエンド)を掴む権利は、全ての定め定められ者(お姫様)にあるのだから」

 

 

 メルタトゥムは部下に集めさせた、己の学校の社会教師の写真と情報が書かれたパルプ紙をメディアに渡した。

 

 

 

 

 葛木宗一郎

 

現在の職――――穂群原学園社会教師

2年A組担任

それ以前の詳細な過去――――存在するが不透明

学歴――――上記の関係により信憑性・低

職場関係者――――藤村大河。同僚以上の関係では無い

住所――――冬木市柳洞寺

家族――――上記の寺の者とそれに近い関係

 

 

 

親しい女性――――――――――特になし

 

 

 

 

「呆れたわ。

貴女、裏切りの魔女に裏切りを勧めるの?」

 

「同じ姫の目線からすれば、裏切られて、裏切ることも強要された可哀想な生け贄に映る――――というのは重ねた我が身可愛さかしら。

とはいえ、出来ないわけでは無いでしょう?」

 

 

 

「…どちらを選んだとしても、後悔なんてしないことね」

 

「後悔することは無いわ。少なくとも私は、ね。

何はともあれ、今夜は戦いの無い夜よ。

折角だから、明けるまでお付き合い頂けるかしら」

 

 

「ええ、縛られる姫と―――――」

 

「――――縛られた姫に乾杯」

 

 

 贄で在った姫と、贄として在る姫は、空いたグラスに互いに酒を注ぎ合うと、合わせた石のグラスで甲高い音を響かせてその中身を飲み干した。




 メルタトゥム
 この作品の主人公。
 マザコンマミー。
 生ける死者。
 作品内での立ち位置は参加者という寄りは賞品。
 副賞は世界。
 その本質は求める側ではなく、求められる側にある。
 世界の栄光を受ける器であり、英雄にその中身を飲み干される運命にあるもの。
 故に、生きた聖杯と言える。(但し、世界を手に入れるなどの類いの内容のみに限り、死者蘇生の類いは叶えられない)
 世界でも有数の資本家であり、それは今後も更に加速する。
 起源は権で出来ている。属性は集合。
 超マザコンにして、こっそりファザコン…。
 国際的な資金やメディアを使い、母の栄光を広めている。
 母の復活を望み、父は受肉するのだろうと思っている。
 母親譲りの美貌に、少し父親の面影が若干ながら混じっている。
 見た目は気位の高い令嬢なのに、父親の影響か露出癖を疑われるような衣装を好む。
 何をやっても上手くいく故に、余裕があり優雅である。
 能力が高すぎて失敗すると言うことは無かった。
 己の失敗はもちろんのこと、私が失敗と思わなければ部下の失敗も失敗ではない理論を押し通す。
 そんな彼女の失敗は、母の死とその復活、母の召喚に紛れて父親が出てきたことくらいである。
 イメージカラーは金と藍(エジプト藍)。

 一見艶やかな素直クールだが、父親相手には割と素直でも無い。
 自分のピラミッドは自分のものだという、並々ならぬピラミッド愛があるが、実は冬木のホテルはある人物へのサプライズプレゼントである。
 本当に父の日を忘れているわけでも、不必要だと思っているわけでも無い。
 まあ、そんな訳で今のところは父親に自身のホテルを所有物扱いされるわけにはいかないのだ。

 左の横髪を鎖のような金細工でオカピ巻きの様に巻いている。
 両端が青のグラデーションになった非常に長い幅広の白い一枚布を、首後ろを中心にして、胸、背中、下腹部を交差するようにした衣服を好む。巫女服の千早の袖の様なアームカバーも好み。
 戦闘用の衣装もその類いである。
 但し、父親からの指示によりミニスカートを下に着ている。

 虫と猫を好む彼女の嗜好から、使い魔もその系統である。
 主に虫は服がはだけないように衣服に着いてワッペンのような役目を行い、猫は可愛がられる役目を負っている。

 依存性は高くないものの、吸血種である。
 某ヒロインの様に、好きだから吸わないのでは無く、好きだから吸いたくなる性質。
 遠坂凛のことはぶっちゃけ血を啜り、眷属にしたいとも思っている。
 しかし、それを拒絶する所も実は結構好き。

 砂の魔術を良く使う。
 自身の血を含ませた砂は、疑似的な吸血種として、傷を付けた相手の血を啜る。


 『強制解放』(ブラッドヒート)
 多分、説明不要。
 敢えて元ネタを語るなら、超必殺技を使う時に必要な最強モードみたいなイメージ。

 『供物・蠍の試練』(メルシー・デス)
 砂の鎖で縛り上げた相手を、蠍の使い魔を核に砂により作られた巨大な蠍の尾で貫く魔術。
 これは世界に縛り上げられた姫という名前の供物である己には、いっその事針に貫かれてひと思いに死ねることが慈悲という願望の表れでもある。

 『供物・砂顎門の試練』(スタベーションデザート)
 一滴の血を染み込ませた砂漠を眷属の疑似吸血種として扱う魔術。
 アリジコクのアゴを再現し、相手を喰らわせる。
 砂の牙で食らいついた相手の傷口から、血液という血液を吸い尽くす。
 血に飢え、母に飢えて、しかし英雄に絞り尽くされる定めの己への皮肉の表れである。

 作品内では、『供物・蠍の試練』の簡易版をセイバーに対して使用。
 『供物・蠍の試練』からのキャンセル→『供物・砂顎門の試練』を凛に対して使用。
 共にダメージ無しである。







 遠坂凛
 友人兼ヒロイン。同性愛者ではない。
 だが、最近変な夢を見たりする。しかし同性愛者ではない。
 無いと言ったら無い。
 というか、実際無い。

 ネフェルタリ
 母親兼ヒロイン。同性愛者ではない。
 娘にあの手この手で狙われていたが、その毒牙から逃げ延びた。
 しかし、娘を邪険にしたこともなく、その愛情は本物であった。

 オジマンディアス
 父親兼ライバル。妻が凄く好き。
 どれくらい好きかというと、すれ違っただけで心がキュンキュンするくらい大好き。
 娘のことも好きだが、数千年前からずっと素直じゃないので困っている。
 同じ洗濯機に服を入れないでと言われたら、恐らく霊基消滅する。
 自分が妻の復活を望み、娘が己の受肉を願ってくれたら良いなと期待している。

 衛宮士郎
 この作品内では、凛では無くイリヤスフィールが師に付いている。
 割と厳しいロリ姉に日夜しごかれている。
 魔力パス先もイリヤに変わるかも知れない。

 イリヤスフィール
 主人公のことは大嫌い。
 それは士郎以外の家族を全て喪ったため。
 元より長くない人生の為、弟に託すことを己の残された意義だと認識している。

 シオン
 タタリを滅する為に参戦。アトラスの錬金術師。

 タタリ
 救世主を目指した錬金術師の成れの果て。

 臓硯
 救世主を目指した魔術師の成れの果て。

 セイバー
 この作品の中では凛のサーヴァントである為、性能が上がっている。
 正直、セイバーがいなければ最初の開幕爆撃で凛は死んでいた。

 ランサー
 太陽神の息子。実は肉体的な相性は一番良い。
 でも、参戦した中でさえ観測者の立場を崩さないお姫様は、やはり賞品かもしれないとか考えていたりもする。

 アーチャー
 この作品では、士郎絶対殺すマンではなく、助けられなかった女性達を助けられるならサーヴァントになって良かったと思っている。
 作品内での過去は、護りたかった女性は全て死亡。
 そしてその死のほぼ全てに関係している。
 世界の在り方を否定するに奔る寸前に、最後のチャンスを与えられた。
 タタリによる切嗣との戦闘により、投影・起源弾を取得した。
 魔力によって永らえている人物が多すぎる今回の聖杯戦争では、キーマンになるかも知れないし、ならないかも知れない。

 キャスター
 太陽神の末裔。
 実はギリシャ神話外にルーツがあり、ギリシャに吸収併合された国家・文化の象徴。
 富在る地の隠喩であり、それを食らったギリシャの発展に寄与した。
 役目を終えた『象徴の姫(物語のお姫様)』。
 イアソンという英雄がメディアを手に入れたのではなく、メディアという姫を手中にしたことでイアソンは英雄として確立された。
 尚、確立された後の英雄に、その姫が絶対に必要というわけではない。
 彼女は絞り尽くされた果実のように、ギリシャに捨てられた。
 この作品では、実は『魔法王女☆メルタトゥム』の新作劇場版の衣装設計担当。

 ギルガメッシュ
 4次ではツルペタ少女に粉を掛けていたのに、5次では巨乳のお姫様に鞍替えした男。
 未だに貧乳趣味ではあるが、それとこれとは別らしい。
 賞品(メルタトゥム)副賞(世界)も己に相応しいと思っている。
 それは自惚れではなく事実という自負がある。
 尚、『魔法王女☆メルタトゥム』、通称『まほメル』の重度のオタ。
 本人へのプロポーズというヤバいアニオタでもやらないことをしたがスルーされた。

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