錬達がユグドラシルへ奇襲をかける数十分前
「マナお姉様!・・」
「なあにい~?マキちゃん」
「とぼけないで!一体錬に・・彼に何をしたの?!」
マキは焦り顔でマナに問いかける。
「ああ、あの汚らわしい男ね・・安心してマキちゃん。
この私が制裁を加えておいたわ!」
「!?なんですって!?・・」
「なんでそんな怖い顔をするのよお?」
マナは悪びれた様子が全くない。
「彼は二度とあなたには触れてこないはずよ♪」
「・・どうして?・・どうしてなの!?お姉様・・」
マキは泣きながら訴える。
「マキちゃん!貴方こそ目を覚ましなさい!貴方は仮にもこのユグドラシルの一員なのよ?」
「・・・」
「そう、そうよ!私の事だけ考えていてくれればいいのよ」
「・・・」
マナに一喝され、マキは予備のナシエナジーロックシードを受け取った。
「・・マキちゃん・・まだあの男に迷いがあるようね・・」
マナは怒りの表情に満ちていた。
その時・・ビー!
「何事!?」
非常事態ベルが鳴り響く。
「「侵入者発見!」」
「!・・まさか・・まだ立ち向かってくる気力があるなんてね・・いいわ!今度という今度は完璧にすり潰してあげるから!
いくわよ零裂」
「あいさー!」
ビキン![ブラッドバナナ]
マナは思いっ切りカッティングする。
[ComeOn!ブラッドバナナ・アームズ!ダークオブフレイムランサー~]
・・・
「俺が内部の敵を出来るだけひきつけます!
鉱汰さんはその間に俺達の街を絶望させようとするものを!」
「ああ、OKだぜ!錬」
鎧武と二手に別れ俺はユグドラシル内部へと突撃していく。
「!」
一歩踏み入ると警報が鳴り響き奥からゾロゾロと黒影トルーパー部隊が押し寄せて俺を攻撃してくる。
「お前等そこをどけえー!」
「ぐわー!?・・・」
ソニックアロー連射、分身攻撃で俺は黒影トルーパーをドンドン倒して進む。
「!」
そして大分進んだ先には・・
「錬はん・・」
「貴方なんかが軽々しくマキちゃんの力を使わないでもらおうかしら・・汚わらしいから!」
「零裂・・マナ!・・」
ゼノとマナ、フレイムバロンとまだ多数に残っている黒影トルーパーが俺の前に立ち塞がった。
「マナ、あなたが絶望で諦めきっているというならば俺がマキの希望となる!うおおおおー!」
「面白くない冗談ね!ホントに反吐がでるわ!」
「そうや!そうや!」
「クッ!?・・」
ゼノとフレイムバロンの連携、その上多数のダンデライナーに乗った黒影トルーパーからの攻撃が俺に迫る。
これ以上はいくらなんでも捌ききれないか・・黒影トルーパーを数十人倒した所で俺はDJサガラから受け取ったロックシードに手を伸ばし、解錠した。
ビキン![ザ・フール オー!]
そして俺は急いで施錠しカッティングする。
[サイヤッ!ザ・フール・アームズ!いざ、征かん!討つ獣エイエイサイヤッー!]
俺の新たなアームズ、ザ・フール!
その姿は正に紅蓮の鎧武者である。
「なっ!?・・撃て!撃て!撃ち続けろー!」
黒影トルーパーがダンデライナーの攻撃を必死に俺に降り注がせるが全く効かない。
「むうん!」
俺はアームズウェポン、双頭紅蓮DJ弐刃銃剣を力強く構える。
そしてSGDJS{略称}のターンテーブルを擦る。
すると、プオプオプオー♪
法螺貝音がリズミカルに鳴り出す。
そして俺は勢い良く黒影トルーパーに向かって
「どらあっ!」
振り翳した。
すると
「ぐわー!?・・・」
剣波が出て一瞬にして黒影トルーパーを薙ぎ倒す。
「チッ!まだ残っているのか・・それにここじゃ狭いな。
タワー上空に出るしかない!鉱汰さんと合流しよう」
「あ!?待ちなさい!急いで追うわよ!」
「了解や!」
マナ達も急いで俺を追ってくる。
「!」
[ソイヤッ!カチドキ・アームズ!いざ、出陣!エイエイオー!]
丁度鎧武がダンデライナーをやられ新たなアームズにチェンジしタワーに降下してきた。
「お?そっちの目的は達成出来たのか?」
「いえまだですよ」
「なら一緒にいくぞ!」
「ええ!ここからは」
「俺達の」
「異質な」
「ステージだ!/を楽しみな!」
「まずはコイツ等を片付けないとな!」
俺はSGDJSを銃モードにしてからツマミを捻りテンポを速くさせた。
「はあっ!」
「どわ!?・・・」
すると爆発性の高い銃弾が発射され黒影トルーパーの数を減らしていく。
「おらあああー!」
一方の鎧武は火縄橙DJ銃のターンテーブルを擦り、大砲で黒影トルーパーを撃ち落としていき、そしてテンポを速くし、ショットガンでも数を減らしていった。
その頃、凌馬の研究室
「なんだこれは!?未知の形態・・私の知らないロックシードだと!?・・馬鹿な!ありえない!・・」
「!?鉱汰さん・・どうしてあなたは素直に僕に従ってくれないんです?・・」
鎧武とベシルの戦闘の様子をモニターで観ていた凌馬と光実は彼等の姿、パワーに驚きを隠せないでいた。
「む!?」
地上からも黒影トルーパーが迫ってくる。
「鉱汰さん!」
「おう!」
俺と鎧武は互いに合図し、鎧武はカチドキ旗を、俺は紅蓮旗を抜き振り回す。
「でえやああー!」
「どおっせえい!」
「うわー!?・・・」
黒影トルーパーとの激戦を傍観している者がいた。
そう、謎の少女とDJサガラである。
「「何故彼等を戦いに駆り立てたの?!」」
「お前がアイツ等を気にかけるからだよ・・始まりの女。
俺には未来は見通せない・・だがあんたの正体を知っている」
「「!?・・」」
どうやらサガラは彼女の正体を知っているらしい。
「あんたに選ばれたのが何を意味するのか・・もな」
「「選ぶのはあなたの役目ではない!」」
「俺はただ見届けるだけだ。禁断の果実を誰が掴むのかもな・・」
そう言ってサガラは立ち去った。
「どの面さげて戻ってきた?!」
白いアーマードライダーが現れる。
「やっと追い詰めたわ!」
その後ろからマナ達がくる。
「アイツは俺に任せろ!」
鎧武は白いアーマードライダーに立ち向かっていった。
「なんなんや!その姿は!?」
「クッ!?・・」
二人は俺のザフールアームズに驚きを隠せないでいる。
「マキは・・俺が助ける!」
「馬鹿な事言わないで!」
俺はSGDJSを剣モードにし、キャロットドリッサーとのコンボ攻撃に出る。
「マナ!あなたが真実の愛というものを本当の意味で理解していないというのはお前の勝手だろう。
だけどそんなお前のエゴをマキに強いるのはやめろ!」
「隙ありや!」
ゼノがかまわず攻撃してくる。
「テメエもだ零裂!どらあっ!」
俺はSGDJSのテンポをそのままで振るう。
「なんやと!?」
すると剣波は二対になりゼノを襲い吹き飛ばす。
「があ!?・・・」
変身は解除され転げ回る零裂。
「あーもう!その口塞いであげるわ!」
「まだ分からないのか?!」
俺はSGDJSを再び銃モードにしテンポを遅くしフレイムバロンに向けて放つ。
超電磁砲撃だ。
「キャア!?」
その攻撃を喰らいながら尚も変身が解除されないフレイムバロン。
「もういいだろう!俺はマキを探す!」
「クッ!?・・まあいいわ・・ベシル・・その目でまた絶望を味わいなさい!・・」
ベシルが降りた後に変身を解除したマナは不敵な笑みをうかべていた。
・・・
「マキ!」
「錬!?・・貴方・・どうしてそんなにまで私のことを・・」
ようやく俺はマキを見つけ、思い切り抱きしめた。
「そんなもん決まっているだろう!
ここのエゴからお前を救い出すって言ったろう!」
「錬・・うあああー!」
マキは俺の言葉を聞いて安心したのか大声を上げて泣き出した。
「マキ・・」
俺も安堵した。
だが・・
ビキン![ナシエナジー♪]
「は?・・」
「ごめんなさい・・私こうする事しかできなくて・・」
マキは変身し、俺に刃を向けてきた。
「マキ・・」
「来ないで!これ以上私に関わらないで!・・じゃないと貴方を撃っちゃう事になる・・」
エンプレスは悲痛に叫んだ。
その時
「俺は諦めない!犠牲が必要だっていうのなら俺は・・それを求めた世界と戦う!」
高らかに宣言する鎧武の声が聞こえる。
「マキ・・なら今回の所は俺は身を退こう。・・安心しろお前を絶望させようとするものは俺が壊してやる!」
「錬・・」
俺の言葉を聞きエンプレスは変身を解除する。
「じゃあいってくるぜ!」
「・・」
俺もスカラーシステムへと飛ぶ。
「何!?奴等の狙いはスカラー兵器か!?対空防御!」
俺達のもう一つの狙いに気付いた白いアーマードライダーは急いで指示する。
だがもう遅い!
「はあああああああ!」
「おうらあああああ!」
俺と鎧武の連携射撃でスカラーシステムを潰していった。
「これでもう証拠隠滅なんか出来ないぞ!
秘密にしておきたいというのなら本気で街をインベスから守れ!」
「クッ!?・・」
俺達が去った後、白いアーマードライダーは悔しそうな顔をしていた。
「なんでみすみす逃がしてしまったのよ!?マキちゃん!」
「・・・」
これでまた私は過ちを犯さないですんだのかもしれない。
マナお姉様は心底お怒りのご様子ですけど・・。
これでよかったんだ・・。
「ふう!・・」
「やったな錬!あれ?・・」
「・・」
「・・その・・なんだ今回は残念な結果に終わっちまったようだな・・」
変身を解除した鉱汰さんはどうやら察してくれたようだ。
「俺も諦めないさ!・・何度だって声が届くまで足掻いてやる!」
「そうだな!」
俺の決意がまた固くなる瞬間であった。
その直後の凌馬達は
「・・光実君どうやら君に重大な任務ができたようだ。
葛葉鉱汰と奏獄寺錬には本格的に対応せねばなるまい!」
「はい・・」
後々も凌馬の苦悩が増える事をまだ彼は知る由はなかった。