ヘルヘイムの樹海
俺達は今回の標的であるサメインベスの親玉であるタナトスを探していた。
そんな中、マキは出る前に偶然聞いたマナと光実との会話を思い出していた。
二日前・・・ユグドラシル廊下での事
「!」{お姉様と主任の弟?一体何を話しているの?}
マキは急いで影に隠れ、マナ達の話を聞く。
「貴方にとって奏獄寺錬が邪魔な存在なんですよね?」
「ええ、その通りよ」
「そうですか・・実はというと僕も奏獄寺錬については葛場鉱汰と同じ様に邪魔な存在になってきているんですよ。
ですからここは協力しましょうか?」
「・・・」
光実の驚くべき提案にマナは少し考える。
「いいわ、協力するわ」
そして返答した。
{お姉様!?}
「で・・」
その先は聞きたくないとマキはその場を急いで離れた。
・・・そして、思い出した後少し不安になっていた。
{お姉様とただでさえ本音が分からない主任弟が一体何を企んでいるのかは分からないけど・・絶対に錬を排除する様な事はさせない!}
「!きたぞ!」
その時、白くて普通のとは違ったシロザメインベスが合計で四体出現、しかもその後ろから体全体にかなりの傷跡のある一回り大きい大剣を持ったサメの異形が現れた。
「む!?・・・」
俺達は、ソイツに今までにない殺気を感じていた。
「そう、コイツよ!」
マキは、コイツがタナトスらしいと伝えてきた。
サメの異形は「キサマラノヨウナザコノブンザイデワレラノリョウチヲアラストハ、イイドキョウダ!」
と言って、俺達に攻撃を仕掛けてきた。
「喋った!?」
初めて喋るインベスを前にした優実は驚いていた。
{コイツ・・まさか!?・・・}
「ああ、噂には聞いていたが・・」
こんなに早くに遭遇するとは運が良いのか悪いのか・・。
片言だが人語を話し、ここまでの殺気を持っているということは・・・コイツがオーバーロード!
「皆、気を付けろ!コイツは今迄のインベスとは未知数に桁が違い過ぎる奴だ!ロックオン!」
「油断は禁物ってことだな。変身!」
俺達は戦うがこの強さはかなりのもので、他のシロザメインベスも強くてかなり苦戦し始める。
「キサマラゴトキコノテヒトツデジュウブンダ!」
タナトスは大剣を振るってくる。
それに弾き飛ばされてしまう。
「グヌウッ!?・・・」
「キャアッ!?」
「なんつう強さだ・・・」
「しかもこっちの話は通じそうにはないな・・」
俺達は今まで以上の苦戦を強いられる。
一体ここからどうやって巻き返しをはかればいいんだ?・・
その頃
「・・そろそろいいかな?」
鎧武達と同じくついてきていた龍玄はタナトスが出現する直前にこっそりと持ち場から離れマナを待っていた。
「お待たせ」
そしてすぐに変身済のフレイムバロンが到着する。
「手筈通り決行しましょう」
「いいわ」
龍玄とフレイムバロンが共謀し企んでいる事とは?