ゲートで闇マリク登場! やったね!
バトルシティ、決勝戦。闇マリクと闇遊戯との戦いはついに決着の時を迎える。
表人格のマリクによる
「お、おい! 主人格様よぉ? まだライフポイントは1残っている!! 1ポイントでもあればデュエルに勝つ可能性がある! 馬鹿な真似はよせ!!」
互いの人格の消滅をかけた闇のゲーム。最初は生贄となりかけていた表人格のマリクは、遊戯の奇策によりついに肉体の主導権を取り戻した。今生贄となって消えかけているのは闇人格のマリクだ。片目だけが残り、不気味にうごめいている。
「僕が生み出してしまった闇の人格よ。……もう終わりにしよう。イシュタール家の三千年の闇と共に」
「よ、よせ、やめろぉぉぉ!!!」
表人格のマリクはデッキに自分の片手を乗せ、降参の意を示す。
「消え失せろ! 僕自身の闇よ!!」
「ーーッッ!! うぁぁぁぁっっ……ッッ!!!!」
片目だけとなっていたマリクの闇人格は闇に溶けていく。自らが生み出し増幅させた心の闇に、彼は飲み込まれてしまったのだ。
そして……バトルシティの優勝者は武藤 遊戯に決まり、戦いの幕は一度閉じる。
「やったな……マリク。お前の生きる意志が闇の人格に打ち勝ったんだ」
「遊戯……いやファラオの魂よ。僕の完全なる敗北だ。礼を言わせてくれ」
イシズは元に戻ったマリクの元へ駆け寄る。
「マリク! 怪我は大丈夫なのですか!?」
「姉さん……それにリシドも、心配をかけたね」
「マリク様……」
マリクの闇人格は消滅し、姉のイシズ、使用人であるリシドと共に改めてイシュタール家として……マリクは新たな一歩を踏み出した。
--はずだった。
『ふふふ……フハハハハ……この俺が……簡単に消えるとでも、思っていたのかぁ……? 主人格様よぉぉ?」
「ッッ!?」
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遊戯が闘いの儀を終え、藍神の騒動から数年。
「社長! ついに……ついに完成いたしました!!」
「ほぅ……いよいよか。随分とこの俺を待たせたな」
新型デュエルディスクの開発により、海馬コーポレーションはさらに強大化。今や世界有数のトップ企業の一つとなっていた。
「これが……『デュエルリンクス』完成形です!」
研究員の一人が白銀のコートを着た青年、
「これがデュエルリンクス……電脳空間に作られた究極の
「
海馬の横にいる白銀のスーツの少年。瀬人の弟、海馬モクバは満面の笑みで瀬戸の方に身体を向ける。
彼の笑顔に海馬は普段他人に見せることのない笑みを浮かべる。
「あぁ。これで俺たちの新たな夢が現実のものとなる」
まだ海馬がモクバと共に孤児院にいた頃の二人の夢。『身寄りのない子供達でも遊べる遊園地を作る』。その夢がかなった後、二人は世界中のいかなる人種、身分、貧しい子供たちが遊べる世界を作ることを目標としたのだ。
「まったく……随分と大きくなったものだ。磯野!」
「はっ! 瀬人様。いかがなさいましたでしょうか?」
「世界の貧困率はどうなっている? それと孤児の割合は」
海馬の側近である黒スーツの男、磯野はスマートフォンで毎分単位で更新されているデータを確認する。
「両方とも10%となっています」
「ふん、まだ多いな。該当地域は分かっているな?」
さらに巨大化した海馬コーポレーションは孤児やストリートチルドレンに対する支援も行っていた。過去に50%以上を占めていた貧困率も海馬瀬戸の手腕で今や10%ほどにまで減少していた。
特に身寄りのない子供や、貧しい家庭には支援を優先させる形で。
「その地域の子供達にもこの最新型デュエルディスクを送れ。タダでな」
研究員達が『デュエルリンクス』にアクセスするための機器を海馬の前に持ってくる。
「かしこまりました。しかし瀬人様……カードまでは遅れませぬが……」
「必要ない」
海馬はふっと笑い、スクリーンに映し出された電脳決闘世界に指を向けた。
「すべてのカードは……この中にある」
--遊戯……貴様との決着にふさわしい舞台は、この俺が整えてやったぞ。
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『デュエルリンクス』は見事に大ヒット。今や
「すごいね……姉さん」
イシュタール家も『デュエルリンクス』の招待券である接続用のヘッドデバイス、最新型デュエルディスクを送付されていた。最新型は試作段階よりも軽量化が進み、過去に比べサイバーチックなデザインになっている。
マリク、リシド、イシズも現在その最新型を着用している。
「えぇ、そうねマリク。貧富も人種も関係ない……あの横暴極まりない瀬人でもこんな素晴らしいものを作れるのですね」
「イシズ様、海馬瀬人が黙って葬祭殿を発掘したことをまだ怒って--」
「……何のことですか、リシド」
笑いながら怒気を放つイシズにリシドとマリクはだじだじになってしまう。
「そ、それよりも! あそこにカードショップがあるよ! リシド、ちょっと見て行かないかい?」
「そうですねマリク様。ではイシズ様。私もマリク様についていきますので」
「あ! 待ちなさい! マリク! リシド!!」
その場から逃げ去るようにマリクとリシドはカードショップへ向かう。平和そうな三人を見つめる一つの影。
「総帥。見つけました」
『--ご苦労。そのまま隙を見て二人を連れ去ってください』
「ははっ!」
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「リシド、このパックはどうだ?」
「うむ……これならハズレが出ても強力なデッキが作れそうですね」
『ほ~ぅ、目の付け所はいいじゃねぇか主人格様よぉ』
--!?
マリクの目の前にはいつぞやの闇人格の姿がうっすらと映し出されていた。リシドを含め周りの人には見えていない様子だ。
『ハズレ雑魚モンスター、一体の攻撃力が1,700以上。レアカードの効果もまぁまぁ……なかなか初心者にはいいパックじゃねぇか』
--お前! 僕に口出しするんじゃない!
『まぁ、
マリクは闇人格の指摘に反対しようと、通貨確認画面を広げる。中身は……ゼロ。
闇人格は『フハハハハ』と高笑いをあげ、主人格をあざ笑っている。
「……」
「マリク様、通貨は……」
「ないよ。リシド」
この時ほどマリクは惨めな思いを味わったことがなかったという。
作者ページの活動報告で3話以降のマリクとの対戦相手を決めるアンケートを行っております! 興味ある方はぜひ!