ポケットモンスターS   作:O江原K

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第29話 友情

 

この日、ナツメは結局アカネの家に泊まることになった。どうせ屋敷に残した

カンナたちはナツメのことなど気にもしないだろう。冷蔵庫にあるもので夕食も

どうにかするはずだ。連絡をすることもなく用意された布団に入った。

 

(予定外の展開ではあったが・・・決戦までは一週間ある。これくらいの

 ことは何ら問題にはならない。すでに種は蒔き終えた。あとは・・・・・・)

 

明日以降の計画を頭の中で思い描いていたところで、声掛けやノックなしに扉が開かれた。

横になっていたナツメが顔だけそちらに向けると、ピッピが印刷された枕を持った

アカネが立っていた。目が合うとそのままずかずかと部屋に入ってきた。

 

「どうした?まさか一人では寝られないという年齢でもあるまい。そうだとしても

 せっかく実家に帰ってきたのだから来る部屋が違うだろう」

 

アカネは何も答えないままナツメの布団に侵入した。そしてすっぽりと入ると、

ナツメの決して豊満とは言えない胸を背後から両手でつかみ始めた。

 

「・・・!!こんなことがしたくて来たのか?」

 

「ひひひ・・・いやいや、羨ましいな、と。うちなんかもう結構って言うとるのに

 こんなに膨らんでもうて・・・肩がこるし邪魔やし最悪やで」

 

「・・・わたしは気にしない人間だからいいが言う相手には気をつけたほうがいいな。

 しかしわたしなど羨ましがられる要素はなにもない。いくら食べても肉がつかない。

 だから昼間もあなたが勧めるような服は似合わないと言ったんだ」

 

「あんたこそ相手を間違えたら血を見るで。うちは寛大やから許したるけどな」

 

まさかこの悪戯が最大の目的ではないだろう。ナツメの予想は当たり、しばらく

してからアカネは再び話し始めたが、格好はナツメに抱きつく形のままだった。

 

 

「オトンとオカンから聞いたで。うちの夢を叶えてくれるそうやないか。

 ようやくできた親友、また連れてこいって喜んでたわ」

 

「・・・そのことか。それは・・・・・・」

 

「ふふ、言わんでエエ。うちは風呂から上がってこっそり聞いてたからなぁ。

 オトンたちには聞こえんかったようやが、あんたが小声でその後言った、

 うちも最終的に敵になるんやから友人になんてなれないってな。で、結局

 どっちなんや?あんたは最初からまるで天使と悪魔の二重人格のような

 人間やったがここらではっきりさせとこう。どっちが本心でどっちが芝居なんや」

 

「・・・・・・く・・・くくく、そうか、なるほどな・・・」

 

厳しく追及されているはずなのに、なぜかナツメはおかしくなって笑ってしまった。

アカネに対して似たような疑問を向けていたが、相手も同じだったとは、と。

ラジオ塔に入った直後に自分たちは似た者同士だと認め合ったがそれは正しく、

ますます裏付けされることになったからだ。ならば答えられる範囲で答えてやるのが

いいだろう、と笑うのをやめてアカネの質問に返した。

 

「どちらもわたし、それでいいか?あなたたちはただの手駒であるというのも本心、

 仲間としてできれば一週間後の戦いでは五戦全勝したいというのも正直な気持ち。

 そして何としてもわたしが頂点に立たなければならないが相手が弱いのでは

 つまらない。それよりはわたしを破るようなトレーナーとの熱い戦いを・・・

 だがどちらかを選ぶ際、最終的にどうするか、それは言わないでおこう」

 

「・・・まあ今日のところはこれで許したろ。嘘はついてないってことやもんな」

 

「まあそうだ。ところであなたの夢についても聞いた。将来的にはこの国はおろか

 世界のトップトレーナーを目指していると。そして今回の戦いには自分を磨く

 ために参加したと言っていたが・・・そうするとあなたの望みはひたすら

 勝ち続ける無敗のトレーナーになりたいということになるのか?」

 

「・・・いや、そうじゃない。確かに負けたくはないんやけど、どうしてうちが

 もっと強くなりたいか・・・いい機会や、一から教えたる。出し惜しみする

 あんたとは違ってうちが強さを求めるその全てを・・・・・・」

 

「・・・・・・抱き着いたまま話すのはいいが手の位置は直せよ」

 

 

それからアカネの語りはなんと翌朝までずっと続いた。その間アカネは喋り続け、

ナツメは聞き続けた。共に一睡もしないまま夜を過ごしたのだ。

 

「ふーっ・・・。さすがのうちでも話し疲れたわ。よく最後まで聞いてくれたなぁ。

 うちとクルミのラジオなんて最初の数分で寝たって言うとったのに」

 

「あれは内容が無価値でくだらなかったからだ。しかしいまは違う。確かに価値のある

 話だったからだ。それなのに眠ってしまったらわたしの人間性が疑われるだろう」

 

「・・・そうか、ならやっぱりあんたに話しておいてよかった。あんたが初めてやで、

 こんなにたくさん思いを打ち明けたのは。ありがとな・・・むむ?」

 

食卓からの焼き魚の匂いに反応し、アカネが先に布団から出た。ナツメにも早く

出るように促し部屋を去る。すでに朝食の準備は終わっているようだ。

 

(これならばアカネには期待できそうだ。わたしの多くの願いを全て満たしてくれる

 条件が揃っている。残りの三人にもぜひこうなってほしいものだが・・・彼女たちの

 心は頑なだ。サカキたちのように怒りを煽る以外に方法はないだろう)

 

 

アカネの父は現場へ、母はパートの仕事へ向かう時間となりアカネとナツメも家を出た。

テレポートで別荘に帰ろうとするナツメに対し、アカネはそれに待ったをかける。

 

「そんなに急がんでも。もう少し面白いところを案内したるから」

 

「・・・・・・」

 

再びコガネの中心に戻ってきた。しかしまだ時間が早く、せいぜいポケモンセンター

くらいしか開いていない。待たなければならないのかとナツメが顔をしかめたが、

アカネが案内したのは表の華々しい店ではない。地下街への道だった。

 

「・・・噂で聞いていたがなかなかの場所だな。あなたのような立場の人間が

 こんな場所に頻繁に来ていることが知られたらよくないはずだが」

 

「何でや。別にあの辺の連中みたいに変な薬買うたりルール無用のバトルをしに

 来とるわけやない。やましいことなんかこれっぽっちもありゃせんのやから

 堂々と歩けばええんや。ほら、あの店や」

 

薄暗い地下街でひっそりと営業しているラーメン屋があった。アカネは常連であり、

初老の店主とは顔なじみだ。ほかに客は誰もいない狭い店内、そのカウンターに座った。

 

「いらっしゃい!アカネちゃん、いつものでええな。ん?隣の美人さんは誰や?」

 

「おっちゃん、うちが美人じゃないみたいに言うのはやめーや。うちの友達や。

 でもカントー者やからうちのと同じにすると濃すぎるかもなぁ。カントーは

 ここのところあっさり系のほうが流行っとるらしいから・・・」

 

するとナツメは余計な気遣いだと言うかのようにアカネの言葉を手で遮った。

 

「いや、せっかく来たんだ。同じものを頂きたい。それと・・・わたしの分は

 全部で五杯、頼めるかな」

 

「ご、五杯!姉さん、あんたひょっとして大食いの人か!?」

 

「わたしはポケモントレーナーだ。こいつらにも食べさせてやりたくて」

 

カウンターから離れたテーブル席に向けてナツメはモンスターボールを五つ放った。

ボールから飛び出してきたポケモンたちはそのまま椅子に座った。人型ではない

エーフィとモルフォンはそのそばの床にいる。おそらくこの二匹で一杯、

あとは一杯ずつ食べられるということだろう。店主は初めこそ驚いていたが

特に何も尋ねたりせずに注文を受け、すぐに調理を始めた。

 

「あんたのポケモン、そういや人の食い物を食べとったな。うちのポケモンも

 ピーちゃんくらいだったらイケるかなぁ?」

 

「徐々に慣らさないと厳しいぞ。ドーピングには引っかからないだろうが

 アレルギーが怖い。今日のところはやめておけ。バトルが迫っているんだ。

 ラーメンを食べさせたせいで試合に使えなくなったら大変なことだ」

 

「わかった。じゃあ今日はうちの分だけにしとくわ。追加注文はなしや」

 

 

「・・・・・・それは困りますねぇ。それではわたしの分がないではありませんか。

 店長さん、わたしにこのラーメンセットをお願いします。セットは餃子で」

 

突然ナツメでもアカネでもない声がした。気づかないうちにナツメの隣に座っていた

その者は、店の扉を開けずにどこからか瞬間移動して来たようだ。そんな芸当が

できるのは、ナツメと並ぶ強力なエスパーである彼女以外になかった。

 

「・・・フーディン!あんた、あの大暴れしたフーディンやな?あれ以来ずっと

 別荘にも来なかったやないか。まさかここで再会するとはなぁ」

 

アカネだけではない、テーブル席に座っていたオスのフーディンやスリーパーたちも

いきなりの登場にびっくりしているようだった。ナツメはというと、そんなに

驚いた様子は見せず、いつか現れることを事前にわかっていたかのようだった。

 

 

「万事うまくいったようだな。協会の汚物どもを除き去ったことに感謝する。

 しかし思ったより早く来たな。もっと後に迎えに来るものだと思っていた」

 

「ナツメさん、そんな悠長なことは言っていられませんよ?どうやらわたしの

 未来予知によればあと僅かで彼女たちはあなたの棚の資料を漁っているうちに

 見つけてしまうでしょう、決して見られてはならないものをね。ですからこの

 ラーメン屋を最後に観光は終わりにして戻りましょう」

 

「・・・見られてはいけないもの?だいぶ処分したがまだあったか?」

 

「ええ。厄介なことになるでしょう。まあ説明はいいでしょう。いざとなれば

 彼女たちの記憶を奪うか最悪どこかへ沈めてしまえば事は済みますからね」

 

何やら不穏な言葉が交わされているのをアカネは聞こえないふりをしながら

店主に語りかけたりしてラーメンが来るのを待った。この日最初の客だという

ことで出来上がるのに時間がかかるのをいまだけは恨んだ。

 

 

「・・・なるほど、このような場所でもここまでのものが・・・素晴らしい味です」

 

フーディンが素直に誉め言葉を述べた。テーブル席のナツメのポケモンたちも

これはいい、と箸の手を止めない。熱いのが苦手なエーフィとモルフォンは

バリヤードに冷ましてもらいながら少しずつ食べていた。

 

「あんたのポケモンたちには好評みたいやな。あんたは・・・どうや?」

 

「うむ、これはうまい。コガネに来たなら毎回食べに来たいと思う。

 どうやらわたしはカントーよりもジョウトの味のほうが好きみたいだ。

 それがなぜなのかはわからないが・・・・・・まあいい、考えていたら

 麺がのびてしまう。理由を探るのは後回しだ」

 

 

彼女たちは皆スープまで残らず完食した。そして店の壁にアカネのサイン色紙が

飾られているのを見ていたので、記念に自分も、とナツメはサインを書き、なんと

フーディンも丁寧な字で色紙に今日の日付と己の名を記した。他のポケモンたちも

文字が書ける者はフーディンに続き、そうでなくとも手形などを残した。

 

「おお・・・うちの一枚だけだったのが賑やかになったで。さすがにここは

 有名人たちが来るような場所やないからなぁ。でもそれがええんやけどな」

 

「毎度あり!アカネちゃん、それに皆さんも、今度の戦いは応援してますよ!」

 

 

店を出て、コガネの地下街に戻る。土産に『コガネ焼き』をやはり怪しげな屋台で

購入してからフーディンのテレポートで一瞬のうちにナツメの屋敷の入り口に帰ってきた。

どうやらフーディンのテレポートはナツメのものより高性能であるようで、先ほどの

ラーメン屋のように初めての場所であっても自在に飛べ、またかなり細かく場所を

指定できるようだ。そのあたりは人とポケモンの差、特に並外れた力を持つ

このフーディンならではと言えるだろう。

 

「結果的にほぼ丸一日外出していたな。さてフーディン、あなたの言うように

 残した者たちはわたしの棚を荒らしている、その通りのことが起きているようだ」

 

ナツメが一番に入ると、カンナとカリンはリビングでそれぞれ何かを読んでいた。

テーブルの上には数十冊の資料や雑誌が並べられていた。

 

「あら・・・遅かったわね。警察に捕まったのかと思ったわ」

 

「もしくはクルミかチャンピオンのファンに刺されたか・・・無事で何よりね」

 

悪びれる様子もなく二人はそのまま手にしていた雑誌を読み続けていた。

だが、それらはほんとうにただの雑誌に過ぎず、フーディンが言う見られては

ならないものに該当するものではなかった。カンナは家や別荘、土地の購入に

関する資料を集め、カリンは最新の流行を追った雑誌をいくつも並べていた。

 

「別に勝手に読んでも構わないでしょう?ほんとうに色んなジャンルの雑誌が

 数年分は保管されているのね。新しいものから懐かしいものまで」

 

「ああ、許可なんていらない、好きに読んでくれ。そいつは確か海や湖のそばの

 特集号だったはずだ。だがどれも都市部からは離れている。あなたの実家も

 どこかの島だったはず、隠居して静かな土地に退くにしてもそちらで問題

 ないのではないか?それにまだ引退なんて歳じゃないだろうに」

 

「いろいろと情報を集めているだけよ。私のポケモンは水で暮らす子たちが

 多いから、こういう場所でなきゃダメなのよ。そしてこのあなたの別荘の

 ように、極力人の目につかない場所であるべきなの、私が求める物件は。

 少しでも水を汚していくようなクズがいるのでは話にならないわ」

 

その後も珍しくカンナが長々と熱弁する。昨日の夜に続きナツメは聞き手となり、

さすがに今日は昼寝をしようと思った。自分がいなくてもポケモンたちだけで

考えてトレーニングすることをすでに教え込んである。きっと彼らもラーメンで

いまだに腹が膨らんでいるだろうし、軽い調整にするはずだ。そう思いながらも

ナツメはカンナの話をもまたアカネの話と同じくしっかりと聞いていた。

 

アカネはカリンの読んでいた雑誌を後ろから覗き込む。この雑誌は最新のもので

あるようで、そこには若い女性たちへのアンケート結果が載せられていた。

 

「おっ、いまだにピカチュウが人気なんか。そろそろトップ交代でええやろ。

 うちのピィ、ピッピ、ピクシーのピーちゃん三姉妹の活躍でじわじわと

 順位を上げてはいてもまだ遠いか。可愛くて強いところをもっと見せな・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

カリンは今月もやはり悪タイプのポケモンがどのような人気投票でもランク外で

あることを確認し、大きなため息をついた。なぜ人々は気がつかないのだろうかと。

年長の人々は新たなる分類『悪』を決して快く思わず、若い少女たちは可愛らしい

見栄えのポケモンを愛する。悪タイプは反抗心の強い血気盛んな者が毒タイプと共に

愛用する、その程度のものだった。世間から認知されてはいるが受け入れては

もらえない、そんな人間がそんなポケモンを選んでいるのが現状だ。

 

「・・・アカネ、疲れていないのならスタジアムでバトルしましょう。なかなか

 あなたとやるのは珍しいし・・・どうかしら?」

 

「ん?ええで。うちはともかくポケモンたちは体がなまっとるし大歓迎や。

 でもあんたの悪ポケモンを一発でノックアウトするばくれつパンチを仕込んどる

 子がこっちにはおる。勝負が早いで?」

 

「結局運任せ・・・そんな命中率の低い大技頼みで私に勝つつもり?まあいいわ。

 どうしてあなたが私にいまだ一度も勝てないのかを教えてあげるわ」

 

互いにやる気に満ちていたが、これまでの戦績やトレーナーとしての格を考えたら

カリンが勝つのは堅いだろう。練習なので勝ち負けは本来あまり意味がない。

しかしトレーナーである以上、制限なしの戦いで、また極端に相性が悪くない

のであれば勝利を目指しに行くのは当然で、負けたら悔しさを覚えるものだ。

 

「いま帰ったばかりなのにもうバトルか・・・わたしには真似できないな。

 その様子を見る限りあなたも今日はポケモンに休養させるみたいだが・・・

 エリカはどこにいる?まだ寝ているのか?」

 

「いいえ、起きているみたい。あなたが一昨日見せた主要なトレーナーを

 研究し尽くしたとかいうノート、あれを持って部屋に籠っているわ。サカキ以外は

 誰が相手になるのかわからないというのに研究熱心みたいね」

 

「・・・?そうか。珍しいこともあるものだ。やつはあれほどの家の生まれだから

 立派な学校で素晴らしい教育を受けてはいるが意欲はなかったと聞いている。

 自主的に勉強や研究などとは・・・おかしなこともあるものだ」

 

この話を聞くとフーディンはすぐに動いた。もしかするとエリカは『見られては

ならないもの』を見つけたのではないかと危惧したからだ。すぐにそれが収められた

本棚へ向かった。もしそれを知られたら記憶を消さなくてはいけないからだ。

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

ナツメが数多くのトレーナーたちを徹底的に調べ上げたデータや資料、グラフに写真。

エリカはそれらをごっそりと持って行ったが、実際には前日からこの時間まで

ただ一人のトレーナーについてのみ、幾度も幾度も読み返していた。それ以外の

者たちに関しては、エリカ自身のものを含め、一切目を通さなかった。

ボールの投げ方、また帽子や顔を触る癖まで調査の対象であり、しかもエリカが

関心を持つそのトレーナーは余程の実力と実績を誇っていたようで、写真の数が

特に多かった。それらをずっと見つめているうちに彼女の瞳が潤んでいき、

 

「・・・・・・・・・さん・・・・・・」

 

静かにその名を呼ぶと、溢れた涙が零れ落ちた。昨日からずっとこの繰り返しであり、

涙を抑えようと思ってもこみ上げる感情を制御できず、濡れた頬や机を拭いても

すぐにまたそうする必要が生じるので涙が枯れるまで放っておくことにしていた。

写真を見ただけでこうなのだ。もし実際にその者が目の前に現れた場合、自分は

どうなってしまうのだろうとエリカは自嘲気味に笑った。喜びや感動のあまり

気を失い、もしかしたら死ぬのではないかと思ったが、それでもいいと思っていた。

 

「あの人に会えるのならばこの命どうなろうが・・・」

 

 

その頃、フーディンは『見られてはならないもの』の無事を確認した。

 

「ふう・・・わたしとしたことが要らぬ心配だった。いずれ必要になるがいまは

 誰にも知られてはいけない・・・引き続きここに隠しておくとするか」

 

 

三十年以上前に撮影されたと思われる数枚の白黒の写真だった。幼い少女が

満面の笑みでポケモンを抱きかかえている。それぞれの写真で少女の抱くポケモンは

異なっており、コイキングやコラッタなど下等なものたちばかりだった。

 

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