ポケットモンスターS   作:O江原K

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第44話 シンシア

 

アカネが繰り出す最後の一体。よく通る声で彼女はそのポケモンにつけた名前を呼ぶ。

 

「いけ――――っ!シンシア――――っ!!」

 

これまでのアカネのポケモンはいずれもニックネームでありながら、そこからどんな

ポケモンであるかは容易に予測がついた。しかし今回はそうではない。しっかりとした

公式戦であればあまりにもそのポケモンから外れた名前である場合、混乱を避けるため

ニックネームで呼ぶことは推奨されていない。この戦いは公式の戦いではないが、

カンナやカリンも自分のポケモンを正式な名称で呼んでいた。バトルの途中で熱くなったカンナが

ラプラスに対し自分の幼い日に名づけた名前で叫んだことはあったが、最初から

堂々とルールのグレーゾーンを躊躇わないのはアカネくらいだった。

 

「シンシア・・・?むむ・・・あれは!」

 

「ゴーン・・・」

 

モンスターボールから現れたのはカビゴンだった。しかしよく知られている姿よりも

かなり小さかった。アカネの使うポケモンはメスしかいないため、このカビゴンも

シンシアという名前からしておそらくはメスなのだろう。カビゴンという種はオスが

圧倒的に多いとはいえメスであっても体格に差はない。個体差の問題だろう。

 

「一回り・・・どころではないな。そのカビゴン、体重は300キロ程度か?」

 

「よくわかったなぁ。うちも最近調べたんやが、450~470が平均と言われる

 なかでこの子は300キロ台前半、それがベストの体重や」

 

ただでさえ珍しいカビゴン、しかも特殊なサイズで登場ということで場内も騒然と

していたところでアカネは更に話を続ける。自分の命運を託した最後の砦として

選んだ期待のポケモンに関してだ。

 

「この子はちょうどコガネのラジオ塔の騒ぎの前後あたりやったなぁ。たまたま

 金に困ってこれ以上世話できないって連中から『金銭トレード』で手に入れた。

 毛並みもぼさぼさでロクに手入れされてない状態やったが光るモンを感じたで」

 

「ほう、トレード・・・」

 

「でもかわいそうな子なんや。その連中に拾われる前、最初のトレーナーに

 期待外れだと捨てられて、まともに食事をさせてもらえずに放り出された

 らしくてな・・・そん時は200キロくらいしかなくてガリガリやったって

 話も聞いた。仲よくなるのに時間がかかって、これがやっとデビュー戦やで」

 

カビゴンは緊張を隠せていなかった。大勢の人間の前での初めての大舞台、

しかも自分が倒れたら敗北という状況であればそれも当然だが、実はアカネの言う

デビュー戦とは、勝敗を競うポケモンバトルそのものを指していた。いちばん

初めのトレーナーはトレーニングの段階でこのカビゴンを素質がないと見限り、

虐げて捨てた。そしてアカネはジム戦にも使わずに、ぶっつけ本番も甚だしい

一見滅茶苦茶な選択をしたのだった。それだけ期待していることの表れではあるが。

 

 

「まあ話はこんなもんでええやろ。そろそろ始めようか、なあ!」

 

「ウム・・・泣いても笑っても互いに最後のポケモン、熱い展開だ」

 

アカネとカツラは互いに厳しい目つきをしていたが口元は笑っていた。

勝つのは自分と自分の全てを託したポケモンであると信じているからだ。

ではどちらの自信が正しいか、バトルの始まりだ――そう思った瞬間だった。

 

 

「フフフ・・・ハハハハ!とうとう尻尾を出したな!このときを待っていたぞ!」

 

腹の底からの笑いと共に勢いよく立ち上がったのは最前列の客席にいたゴールドだった。

さきほどまでミルタンクの転がる姿に何か悪い記憶を呼び覚まされたのか顔色が

悪く両隣に座るクリスとミカンを心配させたが、突然の笑いに二人は更に戸惑った。

その二人を放ってゴールドは仕切りを飛び越えてフィールドに降り立つと、

運営部門のスペースまで行き、マイクを手に取り勝ち誇ったように叫んだ。

 

「そのカビゴン・・・追い詰められたお前の秘密兵器なのはわかっていた!

 だがお前を救うことにはならない!お前の敗北はいま決まったんだ!」

 

「あ~~?なんや、チャンピオンかい。何をしに来たんや!いまはバトルの

 最中なのが見てわからんか?はよ去ねやクソガキが!」

 

「フフフ、バトルはもう終わりだ。これを見ればな・・・・・・」

 

ゴールドが指を鳴らす。すると場内の全ての電光掲示板が一度真っ黒になると、

次にそこに映し出されていたのは一枚の写真だった。アカネが大金を男たちに

渡している様子がはっきりと確認できる。『アカネをトレーナーとして終わらせる

材料』とゴールドが言ったのはこの写真のことだったのだ。

 

「・・・何や、あんた・・・ひょっとしてストーカーか?」

 

「ぼくは依頼しただけさ。どんな小さなことでもいい、お前の悪事の証拠を

 掴むようにと。するとどうだろう、こんな大きなお宝が手に入った!そこは

 コガネシティの地下街、写っている女はお前で間違いないな?」

 

「ん?そりゃあ間違いないが・・・それがどうしたんや?確かこれは・・・

 ああ、うちがシンシアを金銭トレードで引き取ったところやないか」

 

写真のなかのアカネは1000万円前後の現金を手にしていた。どうやら相当の

高額でカビゴンを手に入れたようだ。ここでサカキはポケモンの扱いに関しては

今も昔も最も信頼を置く四人の部下たちの話を思い出し、手を叩いた。

 

「なるほど・・・コガネの金持ちというのはあのアカネのことだったのか!」

 

 

サカキの意に反し最後の悪あがきに近い暴走を続けていたロケット団、そこで

指揮を執る幹部たちに逆らい命を狙われていた四人が、ついに金が尽きて

自分たちとポケモンたちの今日の食事すら用意できない、そんなとき救世主は

現れた。100万でポケモンたちを買ってくれと迫ったところ、なんとアカネは

プラス1000万を持ってきた。こいつ、つまりカビゴンがモノになれば安い

買い物だと言って、二十匹いるポケモンのなかからカビゴンだけを連れて行った。

100万ぽっちでやり取りされたと知ったらこいつのやる気に響くと笑っていた。

 

このことはサカキがナツメたちに宣戦布告しスタジアムを出た後に合流した

四人の部下からそのとき聞いたものだった。となると、確かにアカネの

立場は危うい。もう無関係であるが、このときの彼らはまだロケット団から

完全に脱退していなかった。その恰好から彼ら四人の正体も明らかだ。

 

「どうしたじゃないだろう!お前が取り引きしている相手、こいつらはロケット団

 だろうが!マフィアに資金を提供したんだよ、お前は!」

 

「・・・・・・ああ、そういうことかい・・・」

 

「それに!その大金はお前の金じゃない!それもすでにわかっているんだよ!

 コガネジムの金を自分のために使った・・・その罪も明らかになっている!

 何人もの関係者から真実であるという裏づけも手に入れた」

 

ゴールドはチャンピオンという立場を用いてあらゆるところからアカネの不祥事の

情報を集めていた。ジムリーダー職を奪うためにそうしていたのだが、今回

このような騒ぎが起き、大観衆の前で公にするよい機会だと考え、以前から

温めていたとっておきのネタを最高のタイミングで発表したのだった。

 

「ジムリーダーのうちが使うポケモンを用意するんやから経費やろが!」

 

「馬鹿が・・・ジム戦でそのカビゴンを使ったという話は聞いていない。

 つまりお前の個人的な買い物だ。しかもすでにジムリーダーをやめると

 言っているのだから、これはもう横領だろう!お前は終わりだ、アカネ!

 さあ、審判の皆さん、今すぐこいつを反則負けにしてください!」

 

突然の急展開に審判団もどうしたものかと顔を見合わせる。アカネ本人が

疑惑を否定していない。しかしあの写真と証拠のカビゴンがいるとはいえ

それだけでバトルを中止するべきかどうか・・・。アカネのことだ、きっと

詳しい調査をして叩けば叩くほど埃が出るだろう。客も待っているので

結論を早急に出す必要があったが、ここでカツラが割って入った。

 

 

「我々のバトルの邪魔をしないでもらおうか、ゴールドくん!神聖なるバトルの

 最高潮なのだ、いかにチャンピオンの君であろうが止めることは許されん!」

 

「なっ・・・!で、ですがそいつは・・・」

 

「そのカビゴンは盗まれたわけではない。違法なドーピングが疑われていることも

 ない・・・ならばいまバトルをやめる理由は皆無だ!」

 

カツラは続行を主張する。アカネの疑惑はバトルとは無関係であり、ゴールドの

主張と思惑がまるで的外れであると言いたいのだ。何を馬鹿なことを、と

ゴールドは我が耳を疑ったが、どうやらこの場で異常なのは自分のほうだと

気づかされることになる。両陣営の残ったトレーナーは誰もゴールドに

同調せず、何事もなかったかのようにバトルが再開されようとしていたからだ。

 

「な、なぜ・・・!?皆さん、そいつは重大な犯罪を・・・」

 

「ゴールドくん、用が済んだのなら早く席に戻れ。もっとも君がこれから始まる

 激しい戦いの巻き添えになりたいというのなら話は変わってくるが」

 

「そうだな。突然乱入してきたと思ったらくだらんことでバトルの進行を

 遅らせるだけとは・・・そこの男の言う通りだ、とっとと消え失せろ!」

 

サカキ、それにナツメから威圧的に厳しい言葉を浴びせられた。険悪な仲であり

対立するチームの大将格である二人だが、意見は一致しゴールドを退けた。

つまり今現在この場では彼らのほうが正常で真っ当な人間なのだ。ゴールドは

非常な驚きのまま静かに言われた通り自分の座席に帰るしかなかった。

 

「・・・・・・く、狂っている・・・!」

 

もともと今回の戦い、まともではない。負けた者はナツメとフーディンによって

公の場でポケモンバトルをすることができなくなる呪いをかけられる。そして

病院送りになった者までいるのだ。それでも運がよかったほうで、フーディンは

殺すつもりで技を放った。自分たちに逆らうのなら人もポケモンも容赦しないと。

それに加えアカネをはじめとした、己の欲望や願いのために責任ある立場に

いながらもポケモンリーグに真っ向から反抗し打撃を加えた女たちがいるのだ。

同僚やかつての仲間に対し牙をむき、躊躇いなく打ち倒してきた。

 

「あいつらだけじゃない・・・サカキさんたちもだ!」

 

そんな無法な集団を相手に危険を顧みず、痺れるようなバトルを望むサカキたちも

やはり狂人であることに変わりはない。ゴールドはようやく気がついたのだ。

全ての正義や善悪をバトルの勝敗によって決めようとしている。ある意味で

ルールに従っていると言えるが、よく考えると滅茶苦茶な話である。

 

「ふふふ・・・それならゴールド、あんたも同じでしょうに。ロケット団のアジトに

 乗り込んでポケモンバトルで負かして言うことを聞かせたんでしょ?後から知って

 ゾッとした。そんな無茶な真似をよくもまあ・・・呆れて笑いすら出てきた」

 

ゴールドも危険なマフィアをバトルで圧倒して悪事から手を引かせた。負けた相手が

暴力に訴えて勝ち負けを反故にしてくるとはなぜか考えなかった。もちろん

そのような真似をすればゴールドのポケモンによって先に致命傷を負うという

リスクもあったので大人しく引き下がった敵もいただろうが、それでも結局

最初にロケット団と戦ったヒワダタウンのヤドンの井戸から幹部を倒しその口から

完全なる解散を宣言させたコガネのラジオ塔の戦いまで、例外なくバトルの結果には

誰一人文句を言わず、それに従った。なのにいま、自分はチャンピオンでありながら

バトルを中止させて全く別の力を用いてアカネを倒そうとしていたのだ。

 

「・・・そうだった。おれたちの生きる世界ではこれが正常だった。おれが

 どうにかしていた。大人しくカツラさんがやつを倒してくれることを願おう」

 

長い期間を要して仕込んでいたものが不発に終わってもゴールドに落胆はなかった。

それ自体は一安心だったが、見過ごせない点もある。彼のアカネに対する執着はいかに

憎しみがその理由であるとはいえ彼の言葉を借りれば『狂っている』レベルだ。

 

(・・・ゴールドさん・・・)

 

バトルよりもそのことのほうが気になり、ミカンはゴールドのほうを眺めていたが、

その先にいるクリスにじとーっとした目で見られ、視線を逸らした。

 

 

 

「さてさて・・・変なガキはもうおらん。始めようやないか」

 

「ああ。わしらはバトルをするためにここにいる。ウインディ!」

 

カツラの声にウインディが瞬時に反応し、カビゴンに速攻を仕掛ける。

鈍いカビゴンにとってスピードで圧倒されてしまうのは痛い。手も足も出ずに

敗れ去る可能性もあるからだ。それでもアカネは自分のポケモンを信じている。

 

「シンシア―――っ!焦らんでもええ!あんたのスタミナならそんな攻撃

 蚊に刺されたようなもんやろ!チャンスは必ず来る、それまで我慢や!」

 

「ビガッ・・・ビガッ!」

 

カビゴンもまたアカネを信じ、連続攻撃を耐えていた。

 

 

『ウインディ、得意のしんそくでカビゴンを一方的に攻撃――――っ!!』

 

「ウオオ――――ッ!いいぞ――――っ!!」 「そのまま倒せ―――っ!」

 

スタジアムが大きく沸いた。カツラを応援するファンからは歓声が、コガネから来た

アカネの大応援団をはじめとする者たちからは悲鳴が響いた。だが、皆が思うほど

ウインディの攻撃が大してダメージを与えられていないことにそばで見ていた

人間であれば気がついた。カビゴンも落ち着き始め、顔に余裕が表れている。

 

「・・・おかしい。カビゴンというポケモンは確かに体力があると図鑑には

 書かれていたが防御力はそこまででもなかったはずだ。それなのに

 ほとんど傷ついていない。あれじゃあ倒すのに数時間はかかるぞ」

 

「そうなる前にウインディが疲れてしまってカビゴンの反撃を受けるだろう。

 ドーピング検査は通っているから・・・よほど守りを重視して育成したのか?」

 

審判席のマツバとタケシが論じ合っていた。ツクシはそれには加わらず、カビゴンを

じっくりと観察していた。彼はゴールドと同じくアカネに敵対する側であるため、

不正を見逃すまいと意識を一点に集中して瞬きも惜しみながら動きを注視した。

 

(頭の悪いアカネのくせにどんな仕掛けを・・・ああっ・・・あれは!)

 

すると、ようやくその謎の鍵となる行動が確認できた。彼は席を立って指さす。

 

「そういうことだったのか・・・!いや、でもこれは・・・反則じゃない!」

 

ツクシは残念そうに頭を横に振った。やがて少しすれば、他の者たちも彼に

追いつき、カビゴンの耐久力の何ともくだらないからくりに気がついた。

 

「ンン・・・ンマッ!ウンマッ!」

 

「見ろ!あのカビゴン、バトル中だというのに何か食べてやがる!」

 

アカネはにやっと笑った。ルール違反ではないし、作戦と呼べるほどの高度な

仕掛けでもないため隠すつもりはなかったのだが、ここまで人々に戸惑いを与え、

無意味な謎解きを始めさせたことにある種の快感を覚えていたからだ。また、

ここに至ったのは偶然の出来事がきっかけだったことを思い出し、更に愉快になった。

 

 

 

 

『・・・ウウ~~~ッ・・・ウマ!ンマ!』

 

『泣くほど嬉しかったんか・・・安心せい、これからは毎日好きなだけ

 食べてええんや。遠慮せんでどんどん食って大きくなるんやで・・・』

 

カビゴンは個体によっては一日に400キロ以上も食べる。アカネが手に入れた

このカビゴンはかなり小柄であるが、それでも規格外の食事量であることに

変わりはない。腐ったものを食べても問題ないと言われているが、アカネは

牧場などとも協力し、他のポケモンと同じ新鮮で味の良い草や餌を与えた。

 

『んーと・・・220キロか。300くらいは欲しいなぁ。この体格なら

 そんくらいが適正やろ。この調子ならすぐいけそうやな』

 

ロケット団が拾う前、最初のトレーナーはトレーニングの際の動きが悪いとか

期待を裏切った罰だとかいう理由をつけ、カビゴンに量も質も劣悪としか

言いようがない食事を続けさせた。それによりカビゴンは心を病み、ますます

能力を発揮することができなくなった。トレーナーはその原因が自分にあるとは

考えもせず、最終的に瀕死に近い状態でカビゴンを捨てたのだった。

 

『そうそう、ゆっくり食べてよく味わうんや。誰も取らんし文句は言わんからな』

 

引き取られて数日は食事にあまり手をつけなかった。すっかり人間不信になり、

『役立たずのくせに飯だけは他のポケモンの何倍も食うのか』とまた言われて

しまうことを恐れ、飢えているのに少量しか食べずにいた。そのカビゴンが

ようやく穏やかな気持ちで食事を楽しめるようになったのは、アカネが

自分たちポケモンにとって、この人間のもとにいられるのは幸福だと心から

言える存在であることを確信したからだ。ピィが下痢を患ったときも嫌な顔

一つせずにその手で身体を洗うアカネだ。カビゴンの心を掴むのも早かった。

 

カビゴンの世話をすることでしばらくはジムの本業がおろそかになり、会合を

欠席する割合も増えた。しかしアカネは実際にはない雑誌の取材などを

理由にして、すべて自分に批判が向かうようにしていた。それをポケモンたちは

きちんと見ていて、カビゴンもそうだった。己の名声や目的のみを追い求めて

ポケモンを道具のように考える以前のトレーナーとは何もかもが違った。

 

 

その日はアカネと勝負できるようなレベルの挑戦者がおらず、すっかり暇になった

ジムリーダーはトレーニングに集中できた。ちょうど午後三時ごろだった。

カビゴンは泣いていた。食事の喜びに感動していたあの涙とは違い、空腹に

よるものだった。まだ次の食事の時間までは長い。するとアカネが近づいてきて、

 

『どうしたんや・・・もう腹が減ったんか?そりゃああんた、食べ方が悪いんや』

 

『・・・ビゴ?』

 

『前に言うたやんか、もっとゆっくり食えばええって。それに、あれを見てみい』

 

ピッピとピィが休憩中に何かを食べていた。自分は何ももらっていないのにあの

二人が食べているのはなぜだ、とカビゴンが怒り半分悲しみ半分に様子を見ると、

それは昼に与えられた食事の残りだった。新たに与えられていたわけではなかった。

 

『あの子たちはちっちゃいし小食なんや。でも運動すると腹が減るのは当然。

 だからああしていつでも食べられるように尻尾に入れておくみたいや。

 野生のポケモンやったらもっと食べ物はとっておくやろな。遠慮はいらん、

 食いたいときは飽きるまで食わしたる。でもそれとは別に、あんたも

 自分のためにキープしとくとエエで。いざというときの非常食をなぁ』

 

 

カビゴンの食べ残し。体力と気力を回復させる幸せのアイテムだった。

 


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