ポケットモンスターS   作:O江原K

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第61話 第五試合、開始!

スタジアムはいまだレッドとエリカを祝う感動や喜びに包まれている。エリカのことを

よく知る昔からの知人であるカスミも観客席から拍手を続けていた。

 

「どうなることかと思ったけれど・・・終わり良ければすべて良しってことね。

 でもまさかエリカに先を越されるなんてねぇ。私もボーイフレンドたちを

 そろそろ一人に絞ったほうがいいのかしら。エリカたちのような真の愛を・・・」

 

ここでカスミはいま起きた出来事を冷静に整理してみた。レッドとエリカの恋が

結ばれるに至った、その機会を与え二人の背中を後押ししたのは何だったのか。

 

「まさか・・・・・・あいつが?でも結果的にはそういうことに・・・」

 

 

フィールド上の主役たちはカスミよりも早くその結論に至り、真相に迫ろうとした。

 

「・・・ナツメ、まさかあなたは・・・・・・」

 

だがナツメはその追及を許さない。すぐにレッドとエリカに背を向けると、

 

「そんなくだらない受け答えをするつもりはない。それより早くここから出て行け。

 そう、一分以内に、だ。いつまでもここにいられたら目障りだからな」

 

「ナツメ!そ、そんな言い方はないやろ!まだ二人の濃厚なチュ~も見とらんし・・・」

 

二人への厳しい態度を崩さないナツメにアカネが抗議する。だが、意外な人物が

ナツメに同調し、流れは傾いた。

 

「・・・ああ、そいつの言う通りだ。レッドくん、後のことはわたしたちに任せろ。

 すぐにリザードンとピカチュウ以外のポケモンをボールに戻してリザードンに乗れ!

 そして空から退場するといい。いまはお別れだ、きみとはいつの日かまた会おう!」

 

サカキまでもが二人にすぐに去るようにと言う。ここでレッドとエリカも何かを察し、

互いのポケモンたちをリザードンとピカチュウを残してモンスターボールに戻した。

ナツメ、それにサカキに対して一礼すると、レッドはエリカを抱えてリザードンに

飛び乗った。ピカチュウもそれに続いて背に乗ったのを確認すると、主の声に応えて

炎の翼竜はあっという間にスタジアムの最上階の席よりも更に上へと加速した。

 

「待て―――っ!エリカ!そんな男と共にどこへ行くつもりだ!許さんぞ――――っ!」

 

空高く手の届かない位置に達した瞬間にエリカの家の者たちが彼女を捕らえに来たが

僅かに遅かった。数名の屈強な男たちを連れていたが、無意味だった。

 

「お・・・おお。そういうことかいな、ナツメ。あの二人を逃がしたんか・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

ナツメは何も答えない。その様子を上空からレッドたちが見つめていた。

 

 

「・・・いまならわかる。もしかしてあの人は最初から・・・。僕たちを必要以上に

 煽ったのも、エリカを殺そうとしたのもきっと本心からじゃなかったんだ・・・」

 

「自ら命を絶とうとしたわたくしを救い、その後何度も自分の手で始末するなどと

 言っていましたが・・・本気で殺すつもりなどなかったのでしょう。その気で

 あればレッド、あなたの介入も間に合わなかったはずですから・・・」

 

「・・・・・・ピカ!」

 

ピカチュウが何かを渡してきた。それは小さいがとても美しい花束だった。よく見ると、

先ほどのバトルの間にラフレシアとフシギバナが激しく動いた際に散らした花びらで

作られた新鮮なものだった。短い時間で用意されたにしてはよくできていた。

 

「マックイーンさん・・・まさかあなたが?」

 

「ピカピカ。チューーーーーッ!」

 

ぶんぶんとピカチュウは首を横に振った。そしてフィールドを指さした。レッドたちに

遅れてリザードンに乗ろうとしていたとき、誰にも気づかれないように渡されたもの

だった。その贈り主を知った時、エリカはまた涙ぐんでいた。

 

 

「いつかあの人には礼をしなきゃいけないな。全ては僕の失敗が招いたことだ。

 三年前のあの日にこうしていればよかった。余計な心遣いなんてしないでエリカを

 さらってしまえば・・・無駄な三年間を過ごすこともなかったのに」

 

「・・・いいえ。悪いことばかりではありませんよ。あなたのいない日々に比べたら

 これからどんなに辛いことに襲われたとしても耐えられます。その備えになりました。

 後悔はもういいでしょう。むしろこれからどうするか、楽しみで仕方ありません!」

 

エリカの作り物ではない本物の笑顔を見てレッドもにこやかに笑った。全てを捨てた

からこそ二人は何にも縛られず、未来は無限の選択肢と可能性に満ちていた。

 

「まずはポケモンセンターに向かいましょう。バトルで傷ついた子たちを回復させて、

 わたくしが預けているポケモンたちも連れてこなくてはなりません。それから

 あなたとポケモンたちをもう一度一から特訓して差し上げますよ」

 

「・・・特訓?どうして?」

 

「ナツメが言っていたでしょう、わたくし程度を倒すのにあんなに時間を要するようでは

 だいぶ勘が鈍っているのは誰の目にも明らかです!シロガネ山でのんびりとしていた

 三年間を取り戻さなくてはなりませんからね!覚悟してください!」

 

レッドの笑顔は苦笑いに変わった。久々の実戦に、自分でも腕が落ちていると

思いながら戦っていたからだ。もしエリカがレッドへの想いに執着せずに

フシギバナをやどりぎのタネ中心の戦い方をするように調整していれば勝敗は

逆になっていたかもしれないほどだ。鍛え直さなくてはならないのは明白だった。

 

「ははは・・・お手柔らかに頼むよ。でもポケモンセンターに行くのはもう少し

 待ってくれないかな?シロガネ山でいくらでも手に入るコレを使えばいいから」

 

ポケモンの体力と気力を満たし、傷をも全快させるという稀少な一品、げんきのかたまり。

レッドはエリカの三体のポケモンのために惜しげもなく三つ取り出した。

 

「まあ、これはすごい。シロガネ山がポケモンと真にポケモンを愛するトレーナーに

 とっては楽園であるというのは真実のようですね。ありがたくいただきます。

 ポケモンセンターより先にどこか立ち寄りたい場所があるということですか?」

 

「・・・いや、ここに残って・・・次の試合を見届けたいんだ」

 

第五試合、この対抗戦の最終戦にはレッドの旧友グリーンが登場する。彼のバトルを

見ずしてはここから離れることなどできなかった。エリカもそれに同意した。

 

 

 

 

『・・・い、いろいろなことがありすぎてすっかり忘れていましたが今日は

 ナツメ率いるポケモンリーグに反抗する反乱軍とそれを阻止すべく立ち上がった

 サカキと彼が連れてきた仲間たちによる対抗戦を実況でお届けしています!』

 

『ウム、ここまでサカキくんのチームが二勝一敗一分、つまり負け越しはなくなった』

 

『そして最終戦・・・オーキド博士!あなたのお孫さんが満を持して登場ですが!』

 

『・・・結果はどうあれ悔いのない戦いをしてほしい。それしか言えんわい』

 

当然期待はしているが、相手があのナツメなのだ。オーキドは不安も感じていた。

敗北した場合、想像するのも恐ろしい最悪の事態が待っているのではないかと。

何事もなくグリーンがバトルを終えるのを祈るしかなかった。

 

 

「ちっ・・・レッドの野郎。久々に帰ってきたってのにまたどこかへ行っちまうとは

 相変わらず自分勝手なやつだ。しかも女には全くモテないと思っていたのにまさか

 おれより先に結婚とは驚かせてくれるぜ。道理でエリカを何度も食事に誘ったり

 電話番号を聞こうとしてもちっとも乗ってくれなかったわけだ・・・レッドめ!」

 

「あはは!あんたもマツバと同じタイプの兄さんかい!そりゃあ逆恨みやで!

 さてナツメ、いよいよあんたの出番やで、サクッとここは勝って五分にして

 もらわんとなぁ!あんたが負けたらうちらは終わりや、頼んだで!」

 

グリーンが控え席からトレーナーの所定の位置に向かって進み始める。逆に

フィールドにいたナツメたちは自分たちの陣営へと戻り、アカネは席に、

ナツメはグリーンと戦うためトレーナーの立つポジションへと歩く。その間、

二人は小声で話しながらゆっくりと並んで歩いていた。緊張しているわけでは

ないだろうが、ナツメから覇気が感じられないことがアカネには気になった。

それでもナツメを信頼し、口にはせず別の事柄について触れ始めた。

 

「ナツメ・・・うちには何となくわかったで、今回の戦いのあんたの真の目的が!」

 

「・・・・・・ほう、それは?」

 

ナツメは自分たち五人のうち四人は参戦理由を偽っていると語った。そしてアカネには

一切の嘘はないと言っている。つまりそれは、ナツメ自身がほんとうの目的を隠し、

去っていった三人と同じだと認めているようなものであった。ここまでの四試合、

自らに起きた出来事も含めて、アカネはその結論に達したのだった。

 

「いや・・・どうせあんたは認めんやろ。だからいまは言わん」

 

「・・・・・・」

 

「ま、このバトルが終わったらたっぷりと聞かせてもらうわ。まだまだようわからん

 ところもある。謎だらけのあんたを丸裸にしたるで。覚悟せぇや」

 

 

二人の歩行速度はかなり遅かった。すでにグリーンはスタンバイ万全で待っていた。

 

「おい!いつまでベラベラとお喋りしてやがる!おれと戦うのが怖いのか!?

 おれに負けたところで当然の結果なんだからそうビビることはないぜ――――っ!」

 

「・・・・・・」

 

「おれは元チャンピオンでありカントーのジムリーダー最強の男だ!いや、おれより

 強いレッドがキレイな嫁さんをもらって骨抜きになったんだ。このカントー地方で

 いま最強なのはおれなんだよ!あんたに勝ち目なんかこれっぽっちもな―――い!」

 

グリーンは自信満々にナツメを見下ろす。しかしこの手の攻撃はナツメに対しては

全く効果がない。逆に軽くあしらわれるだけだ。

 

「・・・くくく・・・確かにその通りだ」

 

「おっ?あんたにしちゃあずいぶんと物分かりがいいな。だが手加減は・・・」

 

「何を言っている?わたしが同感だと思ったのはあなたがレッドよりも確実に

 下であるという点に関してだけだ。もしレッドがいまだに王者として活躍を

 続けていたならあなたは今以上に惨めな当て馬として語られていただろうに。

 あなたが彼に勝っているものなど何一つない。わかっているではないか」

 

「て・・・てめぇ―――――――――っ!!」

 

グリーンの沸点は低かった。自分から仕掛けた舌戦にあっさり敗れた。

 

 

「ふざけやがって!早くバトルを始めようぜ!ぶっ倒してやるッ!」

 

「・・・ああ。わたしとしても・・・そのつもり・・・だ・・・・・・」

 

ついに最終戦が始まると思われたそのときだった。ナツメの様子がおかしい。

トレーナーの立つ位置へと向かおうとしているのだろうが足取りが覚束ない。

ふらふらと左右に蛇行しながら歩き、今にも倒れてしまいそうだった。

 

「・・・?お、おい・・・どうしたんだ?」

 

「・・・・・・ああっ!!」

 

アカネはすぐに駆け出した。フィールドを赤く染める血の量の多さに気がついたからだ。

超能力によって傷は塞がっているようだが、失った血を取り戻す効果まではなかった

らしい。そして前のめりになって倒れる寸前のナツメを、アカネが間一髪受け止めた。

 

『こ、これは大変な展開です!先ほどの試合後に短刀で手首を負傷したナツメ!

 ここにきてダウンのようです!ですがアカネがどうにか転倒を回避させました!』

 

「ナツメ・・・!あんた・・・」

 

「・・・・・・」

 

意識はある。だが立っているのも辛そうなナツメをすぐに寝かせてやらなくては

ならないとアカネは自分たちの陣営のブラックボックスに連れて行こうとした。

 

「お・・・おい、待て!おれとのバトルはどうなるんだ!?」

 

「どアホ!見りゃあわかるやろ、できるか!」

 

アカネがグリーンを一喝した。だがいまバトルができないとなると、

 

『これは・・・グリーンの不戦勝になるかもしれんのお。体調が戻らぬのなら』

 

『そ、そうなりますか?ですが・・・その幕引きは誰も納得しないのでは?』

 

『じゃがいつまでも観客を待たせるわけにはいかんじゃろう!早い決断が

 審判団には求められる!すでに時間も遅くなっておるし・・・』

 

このまま倒れていてくれとオーキドは願っていた。グリーンに勝ってほしいと

いうよりは、無事に帰ってきてくれと祈っていたほどなので、容赦のない鬼畜として

悪名高いナツメとの対戦が流れるのはこれ以上ない展開だった。だが、その望みを

打ち砕いたのは、やはりその残虐性から恐れられている、ナツメの相棒だった。

 

 

「おやおや、これはいけない。大変なことになってしまいましたねぇ」

 

「あんたは・・・フーディン!そういやどこに行ってたんや!エリカのバトルの

 途中からいなくなってもうたのは知っとった。便所にしても長すぎやで」

 

フーディンの登場にサカキとスピアーの顔色が変わる。これまでずっと沈黙を貫き、

その姿さえ隠していた理由も不明だが、何やら不吉をもたらす予感がしたからだ。

 

「ハハハ、別に用事がありましてね。ですがくだらないドラマを延々と

 やっていたようですから問題なかったでしょう?それよりもナツメさん、

 あなたは休む必要があります。ここはわたしに全て任せてください」

 

「・・・そ、そうか・・・悪いな。少しすれば回復するはずだが・・・」

 

「わたしは大丈夫ですよ!あのレッドのポケモンであればわたしであっても三体を

 相手に楽勝とはいかないでしょうがあんなクズが相手ならご心配には及びません。

 わたし一人で十分です、それでは予定通りバトルを始めましょうよ!」

 

フーディンが自分だけでグリーンのポケモンたちを完封すると言って前に出た。

十日前の四天王イツキ戦でもフーディンは一人でイツキのポケモンを全滅させた。

その記憶はグリーンも新しく、強敵の出現に待ってましたと言わんばかりの顔だ。

 

「おお!来たな来たな!おれが今日一番ぶちのめしてやりたかったやつが自分から

 わざわざ倒されにやってきてくれたか!お前は生きてちゃいけないクソったれだ。

 おれのポケモンたちがお前の悪行を終わらせてやろうじゃねぇか!」

 

「・・・・・・その意気込みだけは立派ですね。わたしを殺すつもりで来なければ

 万が一にもあなたたちに勝利はありません。ですが警告してあげましょう。

 あなたたちがそのつもりならわたしのほうも殺意を込めて戦うと!」

 

ナツメの介入がなければイツキとネイティオをまとめて殺害していたのだ。

脅しではなく、ほんとうに警告の言葉だった。やめるならいまのうちだと。

 

「ハッ!そんなもんでおれが腰を抜かすとでも思ったか、マヌケ!」

 

グリーンは屈さなかった。それを聞いたフーディンは醜悪な笑みを浮かべた。

 

「ふふふ・・・楽しいバトルになりそうです」

 

 

 

グリーンの同意もあったため、トレーナー不在のままバトルが始まることが正式に

認められた。ナツメはというと、自軍の控え席に戻りぐったりと横になっていた。

 

「この人殺しが――――っ!」 「そのままくたばれ―――――っ!」

 

観客からすれば、エリカを殺害しようとしていたナツメに野次を飛ばすのは無理も

ないのだが、彼女の真意を理解しかけているアカネはそれに対して激怒した。

 

「何もわかっとらんザコどもがぁ~~っ!ちょいと待っとってや、いまあいつらを

 黙らせてくるからな。やかましいゴミどもをチョイと捻って・・・」

 

「いや・・・放っておけ。まともな神経をしていたらわたしを罵るのは当然だ」

 

「・・・!そもそもあんたが悪者のふりをしとるのがぜんぶアカンのや!」

 

怒りの矛先が今度は自分に向き、やれやれとナツメは溜め息をついた。

 

「悪者のふり・・・?何のことだか・・・・・・」

 

「とぼけてもムダや!うちがさっき言いたかったんはそれや。あんたはエリカを

 殺すどころか助けたやないか。自分が傷ついてまで・・・アホやなぁ」

 

「・・・・・・『もっとうまいやり方があった』・・・レッドがそう言っていたが

 どうやらわたしにも当てはまったようだな・・・とんだ失態だった」

 

「エリカだけやない。うちはもちろん、カンナもカリンも・・・あんたのおかげで

 勝つにせよ負けるにせよ最後は笑っていられたんや。なのになんであんただけが

 素顔を隠し続けるんや・・・・・・もうエエやろ、そろそろ隠さんでも!」

 

「・・・・・・・・・」

 

アカネが涙目になりながら訴えるも、ナツメは沈黙を続けた。ナツメの状態が

悪いためこれ以上問い詰めたい気持ちを堪え、アカネは自分のポケモンたちを呼ぶ。

 

「ピ―――――っ!」 「ぴぃ~~~~っ」

 

「この子たちもあんたを心配しとる。あんたの真の顔がわかっとる証拠や。

 たえこ!例のあれを頼むわ。たえこの力が必要なんや!」

 

たえこ、とはアカネのハピナスの名前だ。主人が求めることをハピナスはわかっている。

 

「・・・ハッピィ!」

 

腹のあたりのタマゴがポンと飛び出し、アカネの両手に収まった。すぐに新しいタマゴが

どこからか現れ、ハピナスは一瞬で元の姿になった。この原理はいまだ解明されていない。

 

「ほれ、こいつを食べるんや。失った体力を回復できる優れモンやで」

 

「・・・・・・人間が口にしても平気なのか?」

 

「まあ平気やろ・・・たぶん!さ、遠慮せずに・・・しっかり食えや!」

 

「・・・んんっ!?んぐぐ・・・・・・」

 

弱っていて抵抗できないのをいいことに半ば無理やりナツメの口にタマゴを入れ、

飲み込ませた。しばらく反応がないのでアカネは青ざめかけたが、どうやら

ハピナスのタマゴは人間にも効果は抜群だったようだ。

 

「これは・・・失われた血が急速に生み出されているようだ!」

 

ナツメの顔色がよくなっていく。すぐには起き上がれないだろうが、病院に

急行するような事態は避けられそうだ。これを見てアカネも興味が湧き、

残ったタマゴを自分も食べてみた。やはりすぐには効果は出なかったが、

 

「う・・・うおお――――っ!パワーがあふれる!燃え滾ってきたで!!

 この熱い思い!発散せずにはおれん!うおお―――――――!!」

 

体力が満タンなのにハピナスのタマゴを口にしたせいで有り余るパワーを

制御できずに無駄に叫んだり激しく動き回ったりし始めた。それを止めるために

ピッピたちが後を追いかけ、ナツメの周りでばたばたと追いかけっこが展開された。

 

「・・・騒がしくて休めんな・・・。だがもう眠るわけにもいかないか」

 

 

フーディン対グリーンのバトル、その開始の合図が鳴り響いていた。


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