ポケットモンスターS   作:O江原K

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第80話 親子対決

 

サカキとゴールドはチームを組んだが、一週間後までそれぞれのやり方で調整し

本番に臨むことに決めていた。サカキはトキワシティでかつての知人と食事を

楽しみ、ゴールドはクリスタル、ミカンと共にワカバタウンに帰った。そこでは

ラジオの生放送でやらかしたため身を隠しているアイドルのクルミが待っていた。

 

「ゴールドくん、それに二人もお帰り!みんながいないと暇だったよ———っ。

 テレビで見てたよ。試合はなかったけど最後に満を持して主役が登場した

 あの瞬間、とってもカッコよかった!一週間後が楽しみだね———!」

 

「あはは・・・ありがとうございます。期待を裏切らないように頑張ります」

 

「でもゴールドさん、命を賭けるなどというのは・・・不安でたまりません。

 あなたにもしものことがあったら・・・考えたくもありません」

 

表面上は元気に振る舞うクルミもミカンと同じくゴールドが心配で仕方ない。

あのフーディンを使わないとはいえ、ナツメはゴールドを殺しに来るだろう。

バトルでゴールドが敗れるというのは考えられないが、だからこそナツメが

トレーナーへの直接攻撃で掟破りの逆転を狙ってくる可能性が高い。

 

「大勢のトレーナーが大けがを負わされました。敵はあまりにも残酷で

 容赦のない鬼畜です。そんな危険なバトル、大丈夫なんですか?」

 

「・・・二人とも、そこはこいつを信じてあげなきゃ。ポケモンバトルだけは

 誰にも負けないチャンピオン様を・・・ねえゴールド」

 

ゴールドの代わりにクリスが答えた。彼女もゴールドに好意を寄せる女性の

一人であり、ゴールドが死ぬかもしれない戦いに向かうのを止めたい気持ちも

少なからずある。だが彼の決意を尊重し、万全の状態で送り出すのが自分たちに

できる最善のことだと知っていた。一人でジョウト地方を旅して回りロケット団の

残党を倒していった男だ。今回もいともたやすく試練を乗り越えるだろう。

 

「・・・『だけ』っていうのは余計だ。でもその通りだ。勝てば何の問題もない。

 バトルを優位に進めて余裕を持てば卑怯な攻撃にも対処できるはずだからな」

 

「自信満々じゃない。勝って当たり前って顔ね。何かとっておきがあるの?」

 

「とっておき・・・?まあそれはあるさ。一週間後バトルの時にわかることになる。

 やつらを徹底的に叩き潰す手段はすでにある。あとはそれに慢心しないことだけだ」

 

ゴールドにはすでに確実に勝利するための秘策がある。それを知りほっとしたクリスで

あったが、ほかの二人だけでなく自分にすら言おうとしないことに寂しさを感じていた。

アカネへの異常な敵意やかつてはアカネを好きだったことなど、ゴールドがどんどん

自分の知らないゴールドになっていくのを目の当たりにし、表情は浮かなかった。

 

「・・・・・・どうしたんだクリス。一日中観戦して疲れたのか?」

 

「・・・そうかもしれない。カントーとジョウトの有名なトレーナーがずっと

 バトルを繰り広げた熱い一日だったもの。これでほとんど出尽くしたんじゃない?」

 

出番がなかったクチバジムのマチス、タンバジムのシジマ、チョウジジムのヤナギが

一週間後の審判団と決まった。最年長のヤナギ、そしてポケモンだけでなく自身の

戦闘力も高い二人が選ばれた。それ以外のジムリーダーはすでにバトルに参戦して

敗れたか病院送りになっているかのどちらかだ。念のためヤマブキシティで第二の

ジムとして開かれている格闘場からも人を呼ぼうという話になっている。またしても

フーディンが審判団を襲撃したら混乱は極まり試合にならないからだ。

 

「そうですね・・・あたしとイブキさんくらいしかあとはいませんね。

 ゴールドさん、もし何かがあれば代わりに出ますから安心してください!」

 

「あっ、そうか。ミカンちゃんが残ってたか。イブキって人はよく知らないけど」

 

三人がいろいろと話している輪から離れ、ゴールドは一度外の空気を吸うために

屋外に出た。すでに夜遅く、今日のところはポケモンのトレーニングもしないで

翌日以降に備えたほうがいいだろう。しかしゴールドは知っている。決して表には

出てこないがジムリーダーにも劣らない実力を持つジョウトのトレーナーを。

 

「・・・・・・シルバー・・・・・・」

 

旅の途中幾度も勝負し、腕を競い合った彼はいまどこにいるのか。チャンピオンに

なってからは一度も会っていない。彼がセキエイ高原に挑戦者として登場することも

まずないだろう。このまま彼と会うことはもうないのだろうか。静かに考えていた。

 

 

 

「・・・最高のプレゼントがあんたとのバトルだって?笑わせるなよ」

 

「ほう・・・わたしでは不満か?お前の欲求を満たすことはできないと」

 

「当たり前だろ!雑魚どもが大勢集まって偉そうにしている集団のボスである

 あんたのレベルなんてたかが知れている。たった一人のガキに全部ぶち壊されて

 逃げ出したアホがオレの父親だっていうことだけで腹が立つんだからな!」

 

秘密の特訓場に突如現れた父サカキを激しく罵る少年シルバー。父の組織ロケット団も

彼は嫌っていた。ロケット団の首領としての父を敬うことは一度もなく、最後には

惨めな敗北によって公の場から姿を消したサカキを弱い負け犬だと思い侮っていた。

 

「あんたとの思い出なんかほとんどない。いつも仕事という名のチンケな悪事に

 忙しかったからな。そして家を捨てていなくなった。まあ母さんとの関係は

 そこまででだいぶ冷めきっていたとは聞いたけどな。今さら父親気取りか?」

 

「いや、それは違うな。わたしにそのような資格はない。父親として、夫として

 家族を守ることに失敗しロケット団ボスとして大勢の団員たちを守ることも

 できなかった男だ。だからいま、ただのポケモントレーナーとしてお前に

 近づいている。その立場で最高の贈り物を渡そうとしている」

 

自分の力不足と非をすぐに認める父にシルバーは驚いた。惨敗と失脚のせいで

すっかり自信がなくなり腰の低い冴えない中年になってしまうのもそれはそれで

嫌なことであったが、そうではなかった。己の間違いを受け止めながらもその目は

力強く、確かな意思がある。しっかりとしたものに基づいて生きている証だ。

 

 

「・・・本気みたいだな、親父。だがあんたがオレにプレゼントできるのは

 バトルそのものじゃない。その後の勝利の喜びだけだ————っ!」

 

シルバーはオーダイルを呼びつけて自分の前に立たせた。大きなアゴが特徴的な

ワニポケモンはサカキのほとんどのポケモンたちに対して相性がよかった。

 

「ほう・・・やる気になってくれたようで何よりだ。いろいろと文句を並べて

 逃げられては大変だった。ではこちらは・・・こいつでいくとしよう!

 いけ!コウセツ!ショーヤン、それにパンダ!」

 

サカキが三つの名を呼ぶものだからシルバーは身構えた。まさか三対一の卑怯な

バトルを始めるつもりなのかと。これではロケット団の戦い方だ。そうではないと

わかったのは、モンスターボールから飛び出したポケモンがダグトリオであったからだ。

 

「・・・なんだ・・・ダグトリオかよ、びっくりさせやがって!だが驚いた。

 あのあんたがポケモンをニックネームで呼ぶだなんて。しかも三つの顔を持つ

 ダグトリオの一つ一つにそれぞれ・・・なかなかいないぜ、その歳で」

 

この日の早朝にシロガネ山でレッドにも同じことを言われたサカキは苦笑いをする。

これまでポケモンを金儲けの道具として扱う組織の頂点にいた男がポケモンに

愛情をこめて接している様子は、サカキの正体を知る人間であればあるほど

驚かされ、思わず我が耳と目を疑わせるものだった。

 

「だがそいつはオレたちの餌食だぜ!オーダイル!れいとうビームだ————っ!」

 

「フッ・・・ショーヤン、それにパンダはあれをやれ。あとはコウセツに任せろ」

 

オーダイルのれいとうビーム。命中すれば体力の低いダグトリオを一気に

追い詰めることができる。しかし寸前で地面に潜られて攻撃は外れた。

 

「ちっ・・・あなをほる攻撃か。だが決着を先延ばしにしているだけに過ぎないぜ?

 大したダメージになんかならねぇ・・・余裕で耐えて反撃と行かせてもらうぜ」

 

「・・・・・・・・・」

 

すでに勝利を信じて疑わないシルバー。ダグトリオが出てきた瞬間、たきのぼりで

与えられたダメージの数倍を返すつもりでいた。一撃で戦闘不能に追い込めるだろうと

笑っていた。しかしその直後、その笑顔は驚愕の表情に変えられることとなる。

 

 

「ダグァ——————ッ!!」

 

「よーしオーダイル!獲物がのこのことやってきたぜ!お前の力で・・・・・・!」

 

地中からダグトリオが戻ってきてオーダイルに攻撃した。そのとき、威力は

それほどでもないはずのこの技が起こしたものだとはとても信じられない破壊音が

お月見山に響き渡った。それを食らったオーダイルはふらふらと後退すると、

仰向けになって倒れた。これ以上のバトル続行は不可能だと一目でわかった。

それはわかったが、全くの想定外の事態にシルバーはしばらく固まったまま

動けなかった。自分のポケモンで最も強いオーダイルが一撃で粉砕されたのだから。

 

「・・・!?・・・・・・!?」

 

「うむ、よくやったぞ、三人とも。カンナ戦での疲れを感じさせない見事な動きだ。

 いかに攻撃に優れた相手でも先に倒してしまえば何の問題もないからな」

 

「・・・・・・こ、これは・・・・・・」

 

シルバーの頭に浮かんだのは過去の敗北だった。当時現役のチャンピオンだった

ワタルに自ら喧嘩を売って野良試合を行い敗れたことがある。そしてゴールド。

最初はあと少し何かが変われば勝敗は逆転していたという接戦が続いていたが、

戦うたびに彼との差は広がっていくように感じた。何がその原因なのかを

探し続けて今日に至っているが、これほどまでの完敗を味わったことはなかった。

 

(・・・ドーピングなんかじゃない!圧倒的な経験の差と鍛えられ方の違いだ!)

 

この日の昼にサカキが元四天王カンナを圧倒した戦いのことをシルバーは知らない。

サカキのポケモンのレベルは四天王クラスのポケモンたちより上だ。ダグトリオも

相性だけなら圧倒的に不利なパルシェンを無傷で打ち倒したことをシルバーが

目撃していれば、勝てないまでもここまで動揺させられずに済んだだろう。

 

 

(・・・ウム、やはりこうなるはずだ。となるとあれはやはり・・・)

 

一方のサカキも口に手を当てて深く考えていた。このダグトリオの力なら

カンナの最後のポケモンだったラプラスにも勝利できていたはずだ。なのに

ラプラスはダグトリオの猛烈な攻めを土壇場で耐え、ふぶきを放ってきた。

 

(ナツメの言うあの力が・・・僅かながらにカンナにも・・・)

 

レッドとアカネが見せた、自身とポケモンに普通を超えたパワーを与える謎の輝き。

カンナとの戦いのときまだその力の存在は明らかになっていなかったが、全身を

覆うような目立つ仕方ではなく、ほんの少しだけではあるがカンナもそれに

包まれていたのではないだろうか。それが彼女とラプラスの驚異的な粘りの

秘密だとすれば、この力こそ勝利を掴む大きな鍵であるのはもう否定できなかった。

 

(わたしにはどうやっても出せないかもしれない。この力に選ばれるという感覚がない。

 だが・・・まだ若くわたし以上のトレーナーになる可能性があるシルバーなら・・・)

 

 

シルバーはようやくオーダイルをモンスターボールに戻した。しかし次にどうすれば

いいのかわからない。彼は十体ほどのポケモンを連れていたが、誰を出せば戦況を

変えられるのかがわからない。オーダイルがあなをほる攻撃の一発で倒されたのだ。

 

「ぐ・・・!ぐぐぐ~~~っ・・・!す、少し待っていろ!次は・・・」

 

「好きなだけ考えろ。しっかり頭を使え。自分が何をすべきかを・・・」

 

フーディンやゲンガーという強さゆえに流行しているポケモンたちをシルバーは

常に手持ちに加えていた。しかし彼らがダグトリオの攻撃に耐えるのは厳しい。

ダグトリオの弱点を突けるニューラではどうか?普段はパソコンに預けている

控えポケモンたちの意外な力が発揮されるのに賭けてみるのも手か?

 

(・・・ダグトリオだったら地面からの攻撃を気にしなくてもいいゴルバットを

 出せばいいに決まっている。でもこいつを出したら親父は絶対にポケモンを

 交代してくるだろう。こいつがやられたら・・・もう打つ手はない!

 いや・・・最初からだったか・・・すでに先がなかったのは・・・・・・)

 

 

シルバーは二体目のポケモンを出さなかった。全滅の前に降参を選択したのは

これが初めてだった。見下していた父相手に、これ以上ない屈辱の結果だった。

 

「どうした?まだバトルは始まったばかりだ。楽しみはこれからだぞ?」

 

「・・・見りゃあわかるだろ。終わりだよ。オレの負けを認めるしかない」

 

ゴルバットは自分から戦いに出ていこうとしていただけに、主人の宣言に残念そうな

顔をして戻っていった。ゴルバットもサカキのポケモンのなかでスピアーは別格で

あるがそれ以外のポケモンたちもかなりの実力を持つことはわかっていた。

意地で一矢報いることもなくすぐに諦めてしまったシルバーにどう接したらいいか

わからずにいたところで、サカキが近づいてきてシルバーに手を差し出した。

 

 

「・・・その手は・・・そうか、オレから賞金を分捕るつもりか。まあルールだから

 仕方がないけどな。オレだってあんたから金を取ってやる気でいたからな・・・」

 

「いや、お前から何かを奪うつもりはない。むしろお前に更なるプレゼント・・・

 こちらのほうが本物のプレゼントと言うべきか。それを与えてやるためのものだ」

 

まだ何かがあると言うがシルバーはそれが何なのか全くわからない。しかしサカキは

このためにかつての信頼できる部下たちにシルバーの居場所を探すように頼み、

激戦の日の夜に寝る間も惜しんでお月見山まで足を運んだのだ。

 

 

「お前には一週間後、セキエイ高原のスタジアムでバトルをしてもらう!勝利すれば

 もうこのように人目を避けて夜のうちに活動する必要がなくなる!ポケモンを

 訓練する最高の環境とポケモンリーグでの地位が得られる素晴らしい機会、

 それをシルバー、お前に与えたいと思っている」

 

「・・・・・・オ、オレが?あの最高峰のセキエイ高原で?だが・・・」

 

自分にそんなことができるのかと戸惑う。すでに考えを改め足を洗っているが

実のところ彼はかつて軽犯罪を繰り返していた。先ほど繰り出したオーダイルも

ワカバタウンのポケモン研究所にいたワニノコを盗んで育てたものであり、

いまだに表を堂々と歩くことはできない。その自分がカントーとジョウトの

頂点であり、この国だけでなく世界からも注目されているセキエイでバトルを

するというのは現実的ではなかった。だが今現在、それとは比較にならないほど

非現実的な状態になっているのがカントーとジョウトのポケモン界だ。

 

「それなら些細なことだ。お前は知らなかったようだがこのわたしですら今日

 大観衆の前で試合を行ってきた。対戦相手には殺人容疑で国際警察が密かに狙う

 やつまでいるほどだ。お前など我々に比べたら何の罪にも問われないだろう」

 

「さ・・・殺人!?実はここのところずっと山に籠って修業をしていたんだ。

 だからニュースもそんなに見ていない。今やっているのはどんな戦いなんだ?」

 

これまでのいきさつをサカキは簡単に説明した。そして一週間後、サカキが

ナツメとの戦いに全力で臨めるようにシルバーの力を借りに来たということも。

 

「そ、そいつは面白い戦いだな!命まで賭けた最高に痺れるバトル・・・!」

 

「もしお前がこの話を受けるなら、ではあるがこれはお前のデビュー戦だ。

 それと同時に引退試合となる可能性もある。無理には勧めない。それなら

 また別の勇気あるトレーナーにこの話を持ち込むだけだからな・・・」

 

僅かに恐怖していることを見抜かれている。シルバーはサカキの眼力を見直すと

同時に自分を恥じた。二度とない大チャンスをビビって見逃す気でいるのかと。

 

 

「・・・フン!誰がやらないと言った!そのプレゼントを受け取ってやるぜ!」

 

「おお、威勢がいいな。無理して震えを抑えているわけではあるまいな?」

 

「馬鹿なことを・・・オレはずっとこういう真の勝負をしたかったんだ。

 だが親父、あんたはやはり父親としては失格だぜ。実の息子に久しぶりに

 会ったその日に危険すぎる死の招待状を渡しに来たんだからな」

 

「だから言っただろう、父としてではなく一ポケモントレーナーとして来たとな。

 そして参戦すると決まったらさっそくわたしの家に来てもらうぞ。正しく

 効果的な仕方で訓練しなければいけない。それに対戦相手の研究だ。ただ闇雲に

 鍛えるだけではポケモンの真の力を発揮させることはできない。この一週間で

 教え込んでやろうではないか。今すぐ荷物をまとめてついてこい!」

 

シルバーは素直にサカキに従い、その後に付き従った。ロケット団ボスとしての

父にもよいところがあるにはあったが、とても尊敬できる父親とは言えなかった。

だがいま、シルバーはポケモントレーナーの大先輩であるサカキからぜひ多くを

学びたいと願っていた。父のようになりたい、そのためには真剣に父から教えを

受けなければならないと心から思ったのは生涯で初めてだった。

 

 

 

 

「・・・・・・おい、見ろよ。サカキ様とシルバー坊っちゃんだ。二人で出ていくぜ」

 

「ええ。どこへ行くのかはもうわかっています。ですから焦って後をつける必要は

 ありませんが・・・種を蒔くのは早いほうがいいでしょう」

 

お月見山から出るサカキとシルバーを遠くから注視する四つの人影があった。

サカキが重用する四人の部下ではなく、かつての四人の幹部がその正体だった。

ゴールドに敗れ野望を捨てたかのように見せかけていたがまだ諦めていなかった。

 

「最近の騒動は私たちにとって好機、逃す手はないわ。ポケモン協会が機能せず

 有力なトレーナーたちも自由に動けない今こそロケット団復活のチャンス!」

 

「サカキ様にその気がないのなら・・・シルバー様を我らの新たな王とする。

 あの方のご子息なら必ずや組織の再生に成功するでしょうからね!

 そのためにはシルバー様に組織の力と魅力を知っていただく必要があります」

 

すでにその準備は整っているようだ。サカキがもはやロケット団のボスに

返り咲く気がないのなら息子のシルバーを持ち上げようという元幹部たちの

計画が動き始めた。ロケット団を忌み嫌うシルバーの心を劇的に変化させる

自信が彼らにはある。シルバーが欲しているものを調査し、それを自分たちが

与えたとなればこちら側に転ぶという考えからくるものだった。


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