冷やしワカメ始めました。   作:ブラッ黒

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一か月……
すいませんでした!!更新が遅れに遅れました。

本当に、楽しみにしていた方はすいません。

そして、もう一つ。ギルガメッシュファンのみんな!すいませんでした!!


紅いあくむ

僕の名前は間桐(まとう) 慎二(しんじ)

まぁ、自分でも言うのは何だけど、容姿端麗、頭脳明晰、おまけに魔術師の血まで引いている生粋の『選ばれし存在』なのさ。

普通なら、僕と話すことさえ憚られる馬鹿どもに対しても、にこやかに過ごす僕……

ああ、なんて僕は慈悲深いんだろう?なんて僕は完璧なんだろう……

思わずうっとりしてしまう……

さてと、この物語は僕の華麗にして、優雅な日々を綴ったものだ。

庶民の君たちは、感涙に目を濡らしながら読むといいよ!

 

 

 

 

 

「なんだか、小腹が減ったな……」

自室の机の前、学校の課題を片付けながら慎二が背伸びをする。

時計を見ると時刻は、2時56分。

額の令呪を隠す為、髪が伸びるまで学校を休んでいたが、その間の課題はきっちりと片付けなくてはいけない。

だが、丁度休憩もしたくなってきた所だ。

 

「冷蔵庫になんか、あったか?」

慎二が立ち上がると、足元のライカも起き上がり主人の後をついていく。

その時――

 

ピンポーン!

 

家の呼び鈴が鳴った。

 

「ん?客か?」

立ったついでにとばかりに、慎二が玄関の扉を開けると――

 

「シーンジ、あそーべ(命令形)」

黄金の精霊ギルガメッシュが!!

 

「帰れ」

見なかった事にして、慎二は扉を閉めた。

 

「待て待て待て待て!!

我が来てやったのだぞ?王たる我がお前に会う為に、直接出向いたのだぞ?

その態度は無いではないかの?」

扉に足を挟み、ギルガメッシュがこちらに顔を出す。

 

「僕は忙しんだよ。学校の課題があるの!」

 

「そう言うな、()とて暇をしているのだ」

 

「教会へ帰れ!なんなら、バイトでもしろ!!」

慎二の言葉を聞いた瞬間、ギルガメッシュが露骨に落ち込んだ。

 

「今の、()に帰る場所など……」

 

「一体どうしたんだよ?」

 

「今の……今の我に、哀れみなど不要!!王は……王は哀れみなど受けぬぅううう!!

最悪、段ボールで豪邸を作り出しそこで楽しく住んでやるわあああああ!!!!」

何か、よくない事を思い出したのか。

ギルガメッシュが慎二に背を向けて走り出す。

その残滓を表すかの様に、空中に涙がこぼれた。

 

「追い出されたのか……強く生きろよ。英雄王……!」

一瞬哀れみを感じたが、最後までその事を言わなかった英雄王の意地を慎二は尊重する事にした。

 

 

 

 

 

「お、良い物が有るじゃないか」

小腹が空いた慎二は自身の家の冷蔵庫を開ける。

軽く小腹が満たせればと、思っていたが、中央に鎮座する黄色い物体をみて声を上げる。

 

「プリンか。良いねぇ」

それはカップに収まったプリン。

しかもただのプリンとは違い、生クリームやフルーツが乗った少し豪華なプリンだった。

 

「アウアウ!!」

プリンに手を伸ばす瞬間、足元のライカが吠える。

その様は、間違った行いをしようとする主を正そうとする従者の様だった。

 

「あん?大丈夫だって。昨日ライダーが買い物に行ってたから、その時にでも買ったんだろ。

バレなきゃ――いや最悪、後で謝っておけば良いさ。

僕に言わせれば、名前を書いておかないのが悪いのさ」

ライカの言葉?を無視して、軽い気持ちで慎二がプリンを食べ始める。

 

「お!こりゃうまい!結構いいセンスしてるじゃないか……

ほら、お前にも分け前をやるよ」

そう言って、慎二は食べ終わったプリンのカップをライカに向ける。

底に少し残ったカラメルソースが、ライカの前で蠱惑的に揺れる。

 

「あうぅぅぅ……あうんん……」

食べるべきか、やめるべきか。

ライカが悩まし気に、うなる。

 

「食べないなら、捨てちゃうぞ?」

 

「あん!!」

慎二がカップから手をはなすと、床に転がるカップにライカが口を突っ込んで舐め始める。

嬉しそうに尻尾を振り、夢中でカップの底についたプリンを舐める。

 

「はっははは!良い子ぶってもお前も所詮獣だな」

 

「あう!?あうぅぅぅぅぅん……」

慎二の言葉に正気に戻ったライカが、自己嫌悪するように前足で頭を押さえる。

 

「まぁ、さっきも言ったように大切な物に名前を書いて無いから――あ”」

その時、慎二が固まる。

その視線の先には、ライカに渡したカップ。

そしてその底の部分、カラメルソースで見難くなっていた部分がライカによって食べられた事によりある文字を浮かび上がらせる。

その文字は「桜」と読めた。

 

「兄さん――」

 

「ひぃへぇ!?」

後ろから掛かる声に、その場で慎二が飛び上がる!!

そこに居たのは慎二の妹にして、このプリンの本来の持ち主である桜!!

 

「私の楽しみにしてたプリン――ライカちゃんが食べちゃったんですか?」

光のこもっていない目で、ライカをにらみつける!

 

「きゃぅん!?」

 

「このメスイヌは、兄さんだけじゃなくプリンまで……

勉強が終わったら食べようと思ってたのに……

楽しみにとっておいたのに……この為に朝ごはん少な目にしたのに……

許せない……ワタシはお腹がくうくう鳴りました……」

ゆらりと桜がライカに近づこうとする時、慎二がその間に滑り込んだ。

 

「ま、まて桜!このプリンは、僕が――」

 

「兄さん!?ライカちゃんをかばう必要なんて無いんですよ!!」

すごい速さで、頭だけ桜がこちらを向く。

 

「かばってなんて居ない。僕が食べたんだ……」

 

「そうですか……」

慎二の言葉を聞いた瞬間、桜の脳が高速で回転を始める。

 

(まったく、メスイヌのせいで!!兄さんが私のプリンを欲しがって

『桜うまそうなプリンだな、一口くれよ』

『はい、兄さん。あーんしてください』

『ん、分かった。あーん』

とかいう感じでイチャラブする計画が台無しじゃないですか!?

けど、これはこれでチャンス。このまま兄さんを代わりのプリンを買う名目でデートの誘える!!兄さんとデート……兄さんとデート!兄さんとデートォオオオオ!!)

恋する乙女のブレインは超高速で、不測の事態から自分にとって最高のパターンを導き出す!!

 

「兄さん……ひどいです兄さん!!私がせっかく楽しみにしてたのに……!」

桜がその場で、涙を流し始める。

 

「そ、そんなに楽しみだったのか?

いや、すまない。そうとは思わず、軽い気持ちで食べてしまった……

変わりのプリンは買ってくるから、機嫌を直してくれ」

 

「ほんとうですか?けど、私はこのプリンじゃなきゃ嫌です。

だから、一緒に来てください。

私と一緒に買い物をして、そこでプリンを買ってください」

 

「わ、わかったよ……んじゃ、早速――」

 

「準備してくるから、少し待っててくださいね?

勝手に行っちゃダメですよ!!」

さっきまでの泣き顔は何処へやら。

凄まじいスピードで、桜は『デート』の準備を始める。

 

「なんなんだ一体……」

さっきまでの様子との、あまりの変わり身の早さに慎二が茫然とした。

 

 

 

 

 

「それで兄さん――」

 

「ああ、そうか……」

スーパーに行く前、散々桜の会話に付き合わされながら慎二が二人で堤防の上を歩く。

この川の近くを行く道は、スーパーには遠回りだがそれでも桜はこの道を使いたいと言った。

ギルガメッシュ、桜と慎二にとっても強敵が次々と襲来したことにより、慎二は精神がすり減っていた。

そんな時――

 

「あ……」

 

「ん?どうかした――あれは!」

桜と慎二の両名が、目の前から歩いてくる赤い服の少女に気が付く。

それは慎二、桜両名と同じ学校に通っている、学園でも有名な少女、遠坂 凛だった。

 

「遠坂じゃないか、なんでこんな所に?」

 

「慎二、それに……桜も。ちょっとした野暮用よ。

うーん……正直あんまり言いたくないけど、一応は言っておいてあげる。

最近この辺りに変質者が出るらしいのよ」

 

「は?変質者?この寒いのに?」

慎二が馬鹿馬鹿しそうに答えた。

 

「ただの変質者なら、私だって警察に任せるわよ。

けど、少し勝手が違うから私が出たってワケ」

 

「?」

イマイチ理解が追い付けないのか、慎二が疑問符を上げる。

 

「遠坂先輩。相手は魔術師って事ですか?」

 

「まだ確定はしてない。けど、可能性は限りなく高い。

酒を飲んで、訳の分からない事を言って、火をつけて暴れるらしいのよ」

 

「兄さん、私怖いです……」

桜が慎二の上で絡みつく。

その様子をみて、凛が少しㇺッとする。

 

「ああもう!くっつくな!」

実は密かに、凛に気が有る慎二は少し乱暴に桜を引き離す。

 

「はぁ……あまり強くは言わないけど、あんた、自分の妹だからって甘えすぎよ。

そのうち、手痛いしっぺ返しを食らう事に成るわよ?」

 

「チッ!女ってのはどうして、どいつもこいつもうるさいんだか……

あーあ、すっかり気分が冷めちまった。

さっさと行くぞ。桜!ぐずぐずするなよ!!」

 

「あ、兄さん!」

先に行く慎二を桜が、追おうとする。

その時、後ろから声が掛った。

 

「ねぇ桜……その、また、前みたいに……その、『姉さん』って呼んでも良いのよ?」

凛にとって永遠にも思える一瞬の沈黙。

桜は、ゆっくりと振り返ると――

 

「いえ。()()()()。私の家族、兄妹は『間桐 慎二』兄さんただ一人ですから。

それじゃあ()()()()、お仕事頑張ってくださいね」

桜が小さく会釈してその場を後にした。

 

「…………あの子……以外とたくましいのね……」

なんだか寂しいような、うれしいような複雑な気分になって、凛は言葉を漏らした。

 

「複雑な顔だな、姉妹で思う所があるのか?」

空気が揺らめき、赤い外套の男。

英霊アーチャーが姿をみせた。

凛もまた、聖杯戦争にエントリーした一人だった。

 

「ま、聖杯戦争が一時停止したのは、慎二のおかげでもあるし……

何より、桜と戦わなくて済むならそれに越したことは無いわ……

あの子が、あの家で幸せならばそれで良いのよ。私はね?」

 

「フン、君はずいぶん嘘がヘタな様だな」

アーチャーがニヒルに笑って見せる。

 

「うっさいわね!さっさと、例の変質者を見つけるわよ!!」

 

「了解いたしました。()()()()

そう言て凛は桜と反対の方向へ走り出した。

その刹那――!

 

「きゃぁあああああ!!!」

 

「うわぁあああああ!!!」

慎二、桜両名の、悲鳴が凛の耳に届く!!

 

「アーチャー!」

 

「任せろ!!」

凛の意図を素早く察知して、アーチャーが走り出す。

その先に、震えるさっきの両名が!!

 

「とぉう!!道行く少年少女よ!!おはよう!!

急ですまないが、郵便局は何処かな?

手紙を出したいんだ」

そこに立つのは、優雅な紳士……のオーラを纏った変質者!!

真っ赤なスーツ!真っ赤なマント!!真っ赤な目を覆うタイプの仮面!!!

傍らに抱ええるのは、真っ赤なルビーを埋め込んだ杖と、高級そうな赤ワインが注がれたグラス!!

 

「私の名は『優雅仮面』!!

優雅に生き、優雅に走り、優雅に微笑み、この世の全ての優雅を愛する謎の紳士だ!」

バサァっと真っ赤なマントを翻し、優雅仮面はワインの入った器を傾ける。

 

「へ、変態だぁ~!思ったより、変態よりの変質者だぁ!!」

 

「兄さん、怖いです!!」

凛の話を聞いた時より、尚も強く桜が慎二に抱き着く。

 

「はっはっはっは!驚かせてすまないね。

私は優雅仮面。優雅に生き――」

 

「ソレさっき、聞いたぁ!!」

慎二が思わず、優雅仮面につっこむ。

 

「そこまでだ!!世間を騒がす変質者め!!」

優雅仮面の目の前に、アーチャーが一対の剣を構えて立ちふさがる。

そして、一瞬後に凛が追い付いた。

 

「優雅仮面!!冬木の管理者(セカンドオーナー)として、これ以上の蛮行を許す訳には行かないわ!!

大人しく、拘束されなさい!!」

凛がその手に宝石を構え、優雅仮面の足元に放り投げる。

爆風が巻き起こり、優雅仮面の姿が隠れる。

 

「やった!」

 

「ふっふっふっふ、少女よ。腕を上げたな。

だが、気を急いたのか、攻撃が単調すぎる。

それでは簡単に躱されてしまうよ。攻撃する時も――優雅たれ」

 

「舐め――るなぁ!!」

凛がさらに宝石を投げつけるが――

 

「炎とは気体。揺らめく物。

それは、作り主にのみ従う訳ではない。

大きすぎる炎は、相手に奪われてしまうのだよ」

凛の宝石から生成された炎が、形を変える。

優雅仮面がステッキを振るうと、炎は蛇へ、蛇は大輪の薔薇へ、大輪の薔薇は無数の花びらとなって、凛とアーチャーの視界をふさいだ。

 

「ぐぅ!?なんて、技術!!」

 

「さらばだ、少女よ!!鍛錬を積むが良い!はぁーっはっはっはっは!!

はぁーっはっはっはっはっは!!はぁーはっははははは!!優雅優雅!!」

笑い声と優雅の掛け声を残し、優雅仮面は消えていった。

 

 

 

「アーチャー!アイツは!!」

 

「だめだ。気配はない……」

凛の言葉に、アーチャーが申し訳なさそうに首を振った。

 

「くそぉ!毎回、毎回、変な助言して!

私の師匠にでもなったつもり!!」

凛が怒りに燃え、地団駄を踏んだ。

 

「……魔術師も大変なんだな……」

嘗て、自分が憧れ、そして成れはしないと諦めた魔術師の姿をみて、慎二は何とも言えない気分に成った。

まだ、未練はある。だが、自分ではあのステージに立つ()()が無い事は分かっている。

 

「兄さん、怖かったです……」

隣で、うっとおしく抱き着いてくる桜を見て、少しだけ羨ましく、少しだけ可哀そうに慎二は思った。

 

「行くぞ、桜。プリン買うんだろ?」

 

「は、はい、兄さん!!」

慎二は桜を伴って、歩き出した。

 

 

 

 

 

「さーて、プリンも買ったし帰る――ひえ!?」

 

「お客様、困ります!!それは商品を買った方に――」

 

「ええい!うるさい!!こんなに余っているから、良いではないか!!」

慎二の視界の先、ダンボールを大量に持ち帰ろうとするギルガメッシュと、それを止めようとする店員の激しいバトルが繰り広げられていた!!

 

「兄さん……あれ……」

 

「しッ!気づかれる前に帰るぞ」

慎二は桜を連れ、隠れるように帰っていった。

 

 

 

 

 

数時間後……

「逃げ切った様だな」

とある場所で、優雅仮面が椅子に座る。

ステッキを仕舞い、息を整える。

 

「ふっ……姿を見せない方が良いが、毎回、出て来てしまうな。

私もまだ、未熟という事か……

だが、あの子があんなにも強くなっていたとは……

それに、今日は間桐の家に行ったあの子にも……

つらい思いをしたはずだ。恨んだりもしたはずだ……

だが、楽しそうに暮らしているのを見れて良かった。

さて、死人は死人らしく、また隠れるかな――」

優雅仮面が優雅にマントを翻した。

その時!!

 

「ふははははは!!あの店員め!

我に意見しようとは、不遜を通り越して滑稽えあったな。

だが、段ボールは確かに手に入れた!!

ふふふ、少し休んだら、早速増築に取り掛かるか」

ギルガメッシュが公園の一部を占拠して、作り上げた段ボールハウスへと入っていく。

それを見た優雅仮面は――

 

 

 

「ふはは!!やはりこの城は素晴らしい!!

この町にスーパーなどはいくらでもあるからな。

このまま、永久に我が城を拡張していっても良い――む?

なんだ?この匂いと音は?」

鼻をつく、何かが焦げる臭い。

そしてパチパチと何かが弾ける様な音。

 

「これは……?」

 

 

 

「ったく、アーチャーの奴まさか、本気で公園に……ひえ!?」

驚く慎二の目の前には、燃え盛るダンボールハウス!!

そして、中から聞こえてくる聞き覚えのあるボイスは!!

 

「ぐぅああああ!!アッツイ!!マジ本気でアッツイ!!

あぁあああ!!ふぅあああああ!!熱い熱い、熱い!!」

火だるまとなった、金髪の男がダンボールハウスを突き破り、地面を転がりながらのたうち回る!!

その声はもはや聴きなれた、英雄王の声!!

 

「うわぁああああ!!火、火を消さなきゃ!!」

 

「アウ!!アウアン!!」

パニックになる慎二をライカが吠えて落ち着かせる。

口にエチケット袋を咥えて、公園の端にある蛇口へと走る。

 

「そうか!それで火を消すんだな!!」

自身のサーヴァントの思った以上に、知的な面に驚くがすぐに慎二は走り出して、汲んだ水をギルガメッシュにかける。

 

「あばぁ?!」

 

「砂場だ!!砂場で火を消せ!!」

砂場まで走って、更に慎二が持ってきた水をかけられ、漸くギルガメッシュの火が消える。

 

 

 

「はぁ、はぁ……()としたことが……本気で死ぬかと思ったぞ?

シンジよ。褒めて使わす」

 

「……砂だらけ、泥まみれ、すす塗れで恰好付けても、意味ないぞ?」

余にみすぼらしい英雄王の姿に、慎二が苦言を呈す。

最後の最後で、ギルガメッシュを支えていたプライドがその瞬間崩れ去った!!

 

「くそっ……()の城が……なぜ……なぜだぁああああああああ!!」

崩れ落ち、砂場の砂に拳を打ち付ける。

 

「ほら、しっかりしろよ。お前にはまだ教会が有るだろ?

えっと、僕も一緒に頼み込んでやるからな?な?」

 

「くぅ……すまぬ、シンジ……この恩は忘れん……」

 

「なぁ、アーチャー。なんで、教会を追い出されたんだよ」

 

「その……カレンの取っておいたプリンを食べたら、追い出されたのだ……」

 

「そうか、お前もか……お前もかぁ……」

そう言って、慎二はなおも焦げた臭いのするギルガメッシュの肩を抱き、言峰教会へと歩き出した。




謎の魔術師!!優雅仮面!!

優雅仮面は謎の魔術師だ!!
その高い能力は、聖杯戦争に出ても問題ないクラス。
実際過去のとある、戦いに出向き、その終盤で自身の使い魔と、弟子に裏切られる。
半死半生の傷を負うが、魔術で自身の死体を偽装して逃げた。

だが、キズは深く回復に5年の時を有し、未だ健在である弟子を目を欺き情報を収集に奔走する。
その結果、自身の妻が死に、娘が家を継いだことを知る。
娘は気丈にふるまう姿を見て、出ていきたいが弟子の目が有る為にソレは出来ない。
そして自身はすでに死んだことになっている身。

娘の覚悟を邪魔しない為に、あえて優雅仮面は自身の正体を名乗り出ない。
優雅仮面は顔を仮面で隠し、今日も冬木の町で平和の為に戦うぞ!!

一体、何者なんだ……

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