仮面ライダーアズール   作:正気山脈

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EP.09[Oracle Squad(オラクル・スクアッド)]

 オクトパス・デジブレインとの戦いを終わらせ、翔はアシュリィを後ろに乗せてパルスマテリアラーで走る。

 目指す場所は廃工場。そこで、リボルブと敵のデジブレインが戦っているのだ。

 ふとミラーで後ろを確認すると、ホメオスタシスのエージェントが乗る車両が追従しているのが分かった。

 恐らく鋼作と琴奈だろうと思った翔は、そのままパルスマテリアラーを走らせて先導する。だが、一瞬ミラーに見えた影を確認して、慌てて振り向いた。

 そこには二体のチェスナイト・デジブレインが、チェスポーン・デジブレインを一体ずつ背に乗せてこちらに向かっているのだ。このままでは攻撃を受けてしまうだろう。

 

「素直に行かせてくれる気はないって事か……!」

 

 言いながら、翔はマテリアフォンを取り出し、アプリドライバーを呼び出して変身に移る。

 使用するのはワンダー・マジック。起動し、即座に装填した。

 

《ユー・ガット・メイル!》

「変身!」

Alright(オーライ)! マテリアライド! マジック・アプリ! 奇跡の大魔法、インストール!》

「悪いけど、構ってるヒマはないんだ!」

《マジックワンド!》

 

 後ろのアシュリィにしっかり掴まっているよう指示を出し、アズールはパルスマテリアラーを走らせながら、マジックワンドのトリガーを引き続ける。

 選択したのは岩の魔法だ。宝珠が黄色く光り輝き《ストーン・マジック!》という音声と共に、地面に魔法陣が浮かび上がる。

 

《ワン・チェイン! ツー・チェイン! スリー・チェイン!》

 

 歩兵が弓をつがえ、アズールと車を狙っている。そのチェスポーンを、窓から鋼作がマテリアガンで妨害しているのが見えた。

 

《フォー・チェイン! ファイブ・チェイン! シックス・チェイン!》

「今だ!」

《イッツ・ア・マジック! シックス・チェイン・ストーン!》

 

 指を離すと魔法が発動、地面から尖った岩石が隆起し、チェスナイトの前脚と後脚の膝を抉る。たちまち四体は転倒し、その場から消えた事で追撃が止まった。

 

「よっしゃ! よくやったぜ翔、ざまぁ見ろだ!」

「まだ油断しないで下さい、すぐに追手が来るかも知れません!」

 

 アズールがそう言った直後、突然自身の周囲のみが影で覆われる。

 何事かと思い頭上を見上げると、そこには翼を拡げた人型の生物がいた。

 どうやら自分を追っているらしい。そう判断した翔は、車が移動する廃工場へのルートを外れて無人の高架下に移動、マジックワンドの宝珠を青色の水系魔法に切り替えた。

 すると《ウォーター・マジック!》という音声が流れ、そのままアズールはトリガーを引く。

 

《ワン・チェイン! ツー・チェイン! スリー・チェイン!》

「誰だか知らないけど……邪魔をするな!」

《フォー・チェイン! ファイブ・チェイン! シックス・チェイン! セブン・チェイン!》

「喰らえ!」

《イッツ・ア・マジック! セブン・チェイン・ウォーター!》

 

 七つの水圧弾が、上空の異形を襲う。しかし、その影は軽々と攻撃をかわし、滑空しながら片手の剣でアズールに斬りかかった。

 

「くっ!?」

 

 アズールは杖で攻撃をガードし、アシュリィへの危険も考慮して、その場で止まる。

 すると、その敵も地面に降り立つ。そして、全身のシルエットが泡立つかのようにモザイクで覆われ、その姿を大きく変えていく。

 チェック模様の軍服を着た巨人、ストライプだ。

 

「お前は!?」

「やぁアズール、天才軍略家のストライプだよ。閣下と呼ぶんだね」

「……え、なんで?」

 

 パルスマテリアラーからアシュリィを下ろしながら、きょとんとしてアズールが訊ねる。

 ストライプは額に青筋を立て、それを隠すように深く帽子を被り直す。

 

「君をリボルブの増援には行かせない。既にそのマジックリンカーも見たし、対策プログラムは組ませて貰った!」

「対策プログラム?」

「クイーンの修復が済むまでの間、見せてあげるよ……ボクの本当の力をさぁ!」

 

 アシュリィが避難している間に、ストライプは一枚のマテリアプレートをアズールに見せ、起動する。

 

《チェックメイトモンスターズ!》

 

 その起動音と共に、ストライプはそのプレートをスマートウォッチに似た機械へと差し込む。

 するとアプリドライバーと同様に、しかしそれとは異なる待機音が鳴り始めた。エレキギターを掻き鳴らすような音と、ドスの利いた低い声がその場に響く。

 さらに、全身に拘束具のようなものを装着している、翼と獣じみた羽毛や尻尾を持つ正体不明の怪物が、デジブレインが姿を現す。

 

《アイ・ハヴ・コントロール! アイ・ハヴ・コントロール!》

 

 その音声が鳴っている間に、ストライプは続けてスマートウォッチのENTERアイコンをタッチしながら、それに向けてキーワードを叫んだ。

 

背深(ハイシン)!」

Roger(ラジャー)! マテリアライド! チェックメイト・アプリ!》

 

 拘束具の怪物とストライプの姿が重なり、再びストライプの姿が泡立って歪む。

 全身がモザイクで覆われ、姿形が先程までとは全く別のものに変わっていくのが見て取れた。

 身長は250cmから大きく縮んで180cm程になり、しかし強靭な筋肉が膨張して体を覆っているのが分かる。

 

《モノトーンウォーズ、トランスミッション!》

 

 その音声が流れると同時に、モザイクは消失して完全な姿があらわとなる。

 背中にマントを模る膜の張った翼を生やしている、王冠のように軍帽を誇示して被った、コウモリを思わせる姿をした怪人。

 肉体は白と黒のチェック模様の金属質の装甲で覆われ、腕甲には鋭利な爪が生え揃っている。加えて頭部には、大きく黒い耳が上に向かって真っ直ぐ生えている。

 さらに両眼はコウモリの形をした黄色のバイザーによってガードされており、顔の下半分は左側が黒色で右側が白色というカラーリングのされた不気味な吸収缶付きガスマスクが装着されている。

 その姿に、アズールは仮面の奥で目を見開いている。

 

「ストライプがデジブレインになった!?」

「もうストライプじゃない。これぞトランサイバーで瞬間改造したボクの姿……サイバーノーツ、ヴェインコマンダーと呼んでもらおうか!」

「トランサイバー……サイバーノーツ……!?」

 

 ヴェインコマンダーと名乗った怪人は軍刀を片手に、アズールへと疾駆する。

 マジックリンカーのスピードでは対応できない。アズールはその一撃を装甲のない左腕でガードしつつ、すぐさま別のアプリを手に取った。

 

《ブルースカイ・アドベンチャー!》

「リンクチェンジ!」

Alright(オーライ)! マテリアライド! ブルースカイ・アプリ! 蒼穹の冒険者、インストール!》

「ハァッ!」

 

 マジシャン・テクネイバーが分離し、その勢いを利用してヴェインコマンダーを数歩退かせ、ウォリアー・テクネイバーと合着したアズールは、消えたマジックワンドの代わりに右手に握ったアズールセイバーを縦一文字に振り下ろした。

 しかしヴェインはその一撃を手で掴んで止め、軍刀で素早く突きを放ち、アズールセイバーを奪い取った。

 

「く、しまった!?」

「これでこの剣の必殺は使えない。さらに!」

 

 ヴェインが、トランサイバーと呼んだそのスマートウォッチに付いている四つのボタンの内の一つを入力すると、またも電子音声が流れた。

 

Roger(ラジャー)! ファーストコード、オン!》

 

 瞬間、先程消失したはずのチェスポーン・デジブレインが八体と、チェスナイト・デジブレインが二体、アズールを取り囲んだ。

 脚の傷も回復している。当然、アズールは愕然とした。

 

「ハハハッ! バカめ、この程度の損傷ならその場で直せるんだよ! 無駄骨だったなぁ!」

「うわぁっ!?」

 

 軍刀とアズールセイバーの二刀流となったヴェインは、そのまま二つの武装でアズールの体を滅多斬りにする。

 武器を奪われて敵にも囲まれたこのままでは、反撃もままならない。

 ならば、リンクチェンジするしかない。アズールはブルースカイ・アドベンチャーを引き抜くと、二枚のプレートを一度に手に取り、その内一枚を起動して差し込んだ。

 

《鬼狩ノ忍!》

「リンクチェンジ!」

Alright(オーライ)! マテリアライド! シノビ・アプリ! クロガネ・ザ・ライトニング、インストール!》

 

 ヴェインの連撃と、ポーンたちのショートソードがアズール シノビリンカーの体に迫る。

 その瞬間、アズールはシュリケンフリッカーを素早く操作した。

 

《フリック・ニンポー! カワリミ・エフェクト!》

「むっ!?」

 

 攻撃を加えようとした瞬間、アズールの姿がそこから消失し、丸太が代わりに残されて攻撃を浴びる。

 アズールはどこに消えたのか。ヴェインと駒たちが探し出そうとした瞬間、ある音声が鳴り響く。

 

《……フォー・チェイン! ファイブ・チェイン! シックス・チェイン! セブン・チェイン! エイトチェイン!》

 

 振り返って見れば、既にマジックリンカーに切り替えてアズールは高架道路上に立っていた。そして、マジックワンドにカタルシスエナジーを注ぎ続けている。

 

「チッ、小癪なマネを!」

 

 ヴェインが駒たちに集合をかけ、自分の周囲で垣根のようにして固める。

 盾にして攻撃を凌ぐつもりなのだろうと考えたアズールは、そのまま更にチャージを続けた。

 

《ナイン・チェイン! フル・チェイン!》

「最大出力だぁっ!」

《イッツ・ア・マジック! フル・チェイン・ウォーター!》

 

 ヴェインとチェスポーン・チェスナイトたちの眼前に十の魔法陣が浮かび上がると、そこから怒涛の勢いで大津波が発生し、デジブレインたちを飲み込んだ。

 アズールはさらに、杖の先端を回して魔法を切り替える。

 

《ウィンド・マジック!》

「まだまだ行くぞ!」

《ワン・チェイン! ツー・チェイン! スリー・チェイン! フォー・チェイン! ファイブ・チェイン! シックス・チェイン! セブン・チェイン! エイト・チェイン! ナイン・チェイン! フル・チェイン!》

「今だ!」

《イッツ・ア・マジック! フル・チェイン・ウィンド!》

 

 今度は猛烈な暴風が吹き荒れ、津波と共にヴェインたちのいる場所を薙ぎ払う。その間にも、アズールは続けて岩の魔法を発動する。

 

《セブン・チェイン! エイト・チェイン! ナイン・チェイン! フル・チェイン!》

「喰らえ!」

《イッツ・ア・マジック! フル・チェイン・ストーン!》

 

 上空から巨大な岩石が無数に出現し、もはや姿形は見えないが、デジブレインたちのいるであろう場所へと殺到する。

 岩で地面も圧し潰されているが、アズールは容赦しない。さらに炎の魔法を叩き込む。

 

《シックス・チェイン! セブン・チェイン! エイト・チェイン! ナイン・チェイン! フル・チェイン!》

「これで……」

《イッツ・ア・マジック! フル・チェイン・ファイア!》

「トドメだぁっ!」

 

 十の膨大な火炎弾が、一気に地表を焼き焦がす。これだけ直撃すれば、確実に立ってはいられない。アズールは確信していた。

 ――だが。

 

「フフフ……ハハハハハッ!」

「え……?」

 

 アズールが生み出した津波や暴風、岩石と火炎が消失すると、そこにはほぼ無傷の駒とヴェインが立っていた。

 

「なっ、どうして!?」

「言ったろ? 対策プログラムを組んだってね……要は常時発動のマジックバリアさ、ボクらにマジックリンカーの能力は効かない」

「組んだって、さっきの戦いを見ていたにしても短時間すぎるでしょそれ……!?」

「まだ分かっていないようだねぇ。ボクは天才なんだよ!」

 

 嘲笑うヴェインに、アズールは思わず息を呑む。

 そもそもあのクイーンを操っていたのがヴェインならば当然の話なのだが、即座に対策を組んで対応するなど、今までの相手よりも遥かに厄介だ。しかもそれを味方の手駒全てに付与できるという。

 この男の天才軍略家という言葉は、ハッタリでもなんでもなかったのだ。

 

「これがヴェインコマンダー……けど僕だって負けるわけにはいかない!」

 

 叫び、アズールは高架道路から飛び降りると、別のマテリアプレートを取り出して素早くマテリアクターに装填する。

 今回はロボットジェネレーターだ。

 

Alright(オーライ)! マテリアライド! ロボット・アプリ! 聳え立つ城、インストール!》

「そぉりゃあああ!」

 

 分離したマジシャン・テクネイバーの背に乗って素早くヴェインたちのいる地上に降り立つと、アズールは拳を振り上げ、チェスポーン・デジブレインに向かって腕甲を突き付ける。

 ロボットリンカーならば、たとえマジックバリアがあろうともパワーでひたすら押し切れるはず。

 しかし、ヴェインコマンダーはアズールの想定をさらに上回る。

 

「あっ!?」

 

 チェスポーンへの攻撃が、盾で受け止められたかと思うと、そのまま素早くスルリと流されてしまったのだ。

 今までよりも素速い。しかも、一体一体の技量が明らかに向上している。以前まではここまでの動きは見せなかったはずだ。

 大いに苦戦するアズールに対し、再びヴェインの挑発じみた嘲笑が投げかけられた。

 

「ボクの駒にはアズールとリボルブの戦闘データをぜ~~~んぶ学習させてあるのさ。そしてボクが直接戦地に出向く事で、戦闘能力もさらに向上する……簡単に勝てると思ったか、バァカ!」

 

 言いながら、ヴェインは軍刀とアズールセイバーで何度も装甲を斬りつける。

 しかし、流石にロボットリンカーの装甲を貫く程の攻撃を繰り出す事はできないのか、今の所アズールは軽傷で済んでいる。

 

「けど、どうやって反撃すれば……!」

 

 アズールの残る形態はブルースカイリンカーとシノビリンカー。

 しかし既にアズールセイバーを奪われた以上、ロボットリンカーよりもパワーに劣るブルースカイリンカーでは歯が立たない。

 シノビリンカーは元々攻撃力よりもスピードとトリッキーな戦術に特化した形態であるため、そもそも攻撃は通らないだろう。既に手の内を学習されている可能性すらある。

 さらにヴェインコマンダーの口振りから察するに、クイーンが再度戦闘可能となるのには、そこまで時間がかからないはず。

 このまま手をこまねいていては、不利なのは自分の方だ。せめてリボルブが、鷹弘がいてくれたなら。

 

「……いや、違う」

 

 アズールは拳を握り込み、地を踏む脚に力を入れる。

 自分がこの先戦い続けるのならば、鷹弘の力を借りずとも戦えるようにならなくてはならない。少なくとも、最初から彼の増援を期待するようではダメだ。

 やれるだけの事はやる。それでもダメなら時間を稼ぐのだ。

 

「やってやる、僕一人で!」

「バカめ! できるものならやってみろぉ!」

 

 嘲笑と共にヴェインが叫び、翼を広げて空を舞いながら、軍刀を振り下ろした。

 

※ ※ ※ ※ ※

 

「……翔くん、大丈夫かしら」

 

 ホメオスタシスのエージェントが運転する車両の中。

 琴奈は、フォトビートルとドルフィンタイマーを抱えて、不安そうな面持ちでそんな事を呟いた。

 隣に座ってマテリアガンを握り警戒態勢に入っている鋼作は、横目で琴奈を見ながら頷いた。

 

「アイツならきっと大丈夫だ。俺たちが信じなくてどうする?」

 

 それに、と鋼作は確信めいた表情で続ける。

 

「もしもの事が起こらないように、俺たちでリボルブの支援を間に合わせるんだ。それで絶対勝てる!」

「そう……よね、うん。きっと今回も大丈夫よね」

 

 自分自身を安心させるようにそう言って、鋼作も「大丈夫だ」と繰り返す。

 そうして、不安な気持ちを取り払おうとするかの如く、鋼作は別の話題を切り出した。

 

「にしても、静間さんはなんであんな頑なに翔を遠ざけようとしてるんだ? 妙に突き放す物言いが多いよな」

「あ、それあたしも気になってた。翔くんが無茶した時も怒ってたし……」

「確かにいきなり死にに行くようなマネして怒るのは分かる。俺も正直驚いた。けど、翔も含めて結局全員の命が助かったんだから、あんなに責める必要ないと思うんだがなぁ」

 

 自らの腕を組み、鋼作は唸る。琴奈も考えるものの、簡単に結論は出ない。

 すると、車内の通信機から突然声が発せられた。

 

『それについては私からも謝るわ。ごめんなさい』

「うおっ!? なんだよビックリした、滝さんかよ……」

 

 組んだ腕を解き、鋼作は琴奈共々目を丸くする。

 突然聞こえたのもそうだが、彼女の声色は随分と沈んだものだったのだ。

 

『身勝手な話かも知れないけど、鷹弘にも少し……事情があるの』

「事情?」

『鷹弘ね。本当は、翔くんにも響くんにも戦って欲しくないのよ。あの子たちには普通の生活をして欲しいし、できるものなら自分だけでなんとかしようとしてるの』

「なんだって?」

『……御種さん、知ってるでしょ? あの人がどうしてあんな脚になったのか、聞いた事ある?』

「そう言えばないな。どうしてなんです?」

 

 そもそもそれがこの話にどう関係があるのか、とも鋼作は思ったが、口に出さなかった。

 ほんの少しの沈黙の後、陽子は話し始める。

 

『……昔、まだアプリドライバーがまだ未完成だった頃の話。デジブレインの存在を知った鷹弘は、アプリドライバーの運用実験の被験者に志願していたの。だけどその実験には、御種さんも参加していた』

「御種さんも?」

『ええ。それで、あの人は先輩だし何より身体的にも精神的にも強くて、なんというか英雄への憧れもあったらしいわ。だから鷹弘は、自分より使命感の強い彼に譲ろうと思ったのね。自分から辞退したのよ』

 

 再び訪れる沈黙。この時になってもまだ、鋼作も琴奈も陽子が何を言いたいのか、見当も付いていなかった。

 そうして待っていると、陽子はまた続きを話した。

 

『御種さんは無事に選ばれて、改造手術を受けた。どういう形式なのか良く知らないんだけど、今のと違って当時の手術はそれなりに大掛かりなものだったそうよ。ともかく、その後すぐアプリドライバーの実験が始まったの……だけど』

「……まさか」

 

 顔を青くして、琴奈が悲鳴のように短く声を絞り出す。

 文彦がどうなってしまったのか、答えに辿り着いたのだ。その最悪の結末に。

 

『カタルシスエナジーの過剰発生で、オーバーシュートが起きた……御種さんは両脚に重傷を負って、二度と歩けない体になった』

「なっ!?」

『旧式手術では制御チップが導入されていなかったの、その上で出力は今以上。周りにまで被害が出なかったし、御種さんは笑って許してくれた。だけど、鷹弘は今でもその時の事を気に病んで……』

「そう、だったのか……」

『それ以来、あいつはずっと責任を感じてる。今なおデジブレインに襲われている人がいるのに迷った事も、結局決意を鈍らせて辞退した事も、そのせいで先輩に一生消えない傷を負わせてしまった事も。何もかも自分のせいだって』

 

 またも訪れる静寂。鋼作と琴奈は絶句しつつも、沈痛な面持ちでその話を聞いていた。

 

『だから、あいつは怖いのよ。本当なら何も知らずに平穏な人生を送っているはずのあの兄弟とあなたたちが、普通の生活を失って。やっと響くんっていうアプリドライバーを預けられる仲間ができたと思ったら、彼も負傷して。自分がするべき無茶を翔くんに押し付けてしまった時も、いつか本当に死んでしまうんじゃないかって。本当はあいつ……誰も死なせたくなんかないのよ』

「……翔くんを心配してるんですね」

「そうか。だからデジブレインを潰す事に拘っているのか……犠牲者増やさないためだけじゃなくて、他に戦う人間も増やさないために」

 

 俯きながら、納得した様子で二人は言った。

 話を終えた陽子は、通信機越しでもその悲しみと嘆きが伝わる程に、重く息を吐いていた。

 彼女はずっと、彼の傍で戦いを見て来たのだ。だから、今までの鷹弘の苦悩も一番近くでずっと受け止め続けていたのだろう。

 それが鋼作にも琴奈にも分かってしまった。なんと声をかけて良いのか分からないまま黙っていると、陽子の方から口を開いた。

 

『鷹弘の事。冷たかったり突き放した言い方をしてるけど、許してくれないかな?』

「許すも何も」

「俺たちは元々恨んじゃいませんよ」

『……ありがとう』

 

 震える声で、心の底から安堵したように、陽子は言った。涙ぐんでいるようだった。

 そうして僅かに弛緩した空気を更に緩めるように、鋼作は話題を切り替えた。

 

「御種さんと言えばさ、あの人本当にどうしたんだろうな? まだ連絡つかないんですか?」

『あ、それならさっき連絡が来たわ。なんでも、強敵に対抗するために今まで以上の力を持つ新しいマテリアプレートを二つ作る、だそうよ』

 

 鋼作と琴奈が同時に顔を見合わせる。

 それさえあれば、きっと翔も鷹弘も命を賭ける程の無茶をしなくて済む。静かに喜びが拡がっていくのが分かった。

 

「でも、それなら地下研究施設の方で作れば良いんじゃないですか?」

『一人で作業した方がやりやすいそうよ。結構熱中するタイプみたいね、あの人』

「あぁ……まぁ、その方が陽子さんも作り易いでしょうしね。二人で作業場を圧迫するわけにも行かないですし」

『こっちの残り二枚のマテリアプレートももうじき完成するわ。これが突破口になってくれるはず……!』

 

 ならば自分たちの使命は、それらが完成するまでの間、何としてもあの二人を生き残らせる事だ。

 二人は希望を胸に抱き、鷹弘のいる廃工場への到着を待つのであった。

 

※ ※ ※ ※ ※

 

「どういう事だ、クソッタレ……!」

 

 歯を軋ませながら、仮面ライダーリボルブ デュエルリンカーとなった鷹弘は呟く。

 その両手にリボルブラスター・ライフルモードを抱え、柱の陰から敵の様子を窺っている。ベルトを巻いたデジブレインの動向を。

 

「友達……ドウシテ皆ボクノ友達ニナッテクレナイノカナァ……」

 

 ブツブツとそのデジブレインはそんな事を呟いて、丸く輝く目玉で虚空を見上げている。

 肥大化した頭をフラフラと動かし、白く細かい胞子のようなものをそこら中に撒き散らしながら、まるでうわ言のように「友達、友達」と。

 それはキノコの怪物だった。撒き散らされた胞子は周囲のベーシック・デジブレインに付着すると、その頭部に毒々しい色彩のキノコが何本も生えてくる。

 そして、この変化したデジブレインも胞子を撒き散らす。周囲に電子機器があれば、それに異常を与えて同じように胞子を発生させる。

 トードスツール・デジブレイン。それがこの敵の名だ。

 

「友達ガイル人ハ羨マシイナァ……僕ノ事ハ誰モ好キニナラナイノニ。ダカラ、自分デ友達ヲ増ヤスンダァ……エヘッ、ウエヘヘヘヘヘッ」

 

 まるで幻覚でも見ているかのように、胞子をバラ撒きながらトードスツール・デジブレインはぼやく。

 足取りは遅いが、どうやら出口を目指しているらしい。不運な事に、シャッターは閉まっていない。というよりも、立て付けが悪く閉まらなかったのだ。

 今の所人間への被害は出ていないものの、だからこそこのデジブレインが工場の外へ出てしまった場合の被害は想定不可能だ。

 リボルブは舌打ちし、トードスツール・デジブレインの頭へと照準を合わせる。

 

「傍迷惑な野郎だ」

 

 言いながらリボルブが引き金を引く。銃口からデータの弾丸が高速で飛び出し、狙い通りにトードスツールの頭部へと真っ直ぐ向かって行く。

 だが、そのまま着弾するかと思われたその時。

 銃弾は空中で砕け、小さくなった破片が柔らかいキノコの笠にポフッと触れるのみに留まった。

 

「なっ……」

「トーモダチー、トーモダチー、トーモーダーチー……エヘヘェ」

 

 幸いにもトードスツールの方が攻撃に気付いた様子はない。

 リボルブは再び物陰に身を隠し、注意深く観察する。

 すると、先程よりも胞子によって変異したベーシック・デジブレインの数が僅かに減っている事が見て取れた。さらに、電子機器も煙を上げ始めている。

 これは一体どういう事なのか。回り込んで別方向から様子を確認しようと考えた時、リボルブは驚くべき光景を目の当たりにする。

 

「ジジジッ、ジジジッ、ジジジジジボッ」

 

 胞子変異体デジブレインが一体、狂ったように喉を掻き毟ったかと思うと、突然消滅したのだ。

 そこでリボルブはようやく、トードスツール・デジブレインの真の恐ろしさを、その脅威的な能力を理解した。

 

「こいつの胞子、見境なしにデータに侵蝕して破壊してるのか。マジに傍迷惑な野郎だ」

 

 このまま歩き続けても永遠に友達などできまい。人畜無害そうな顔をしているが、ただその場を徘徊するだけで有害な存在だ。

 リボルブはそんな事を考えつつ、何としても外に出さないために対策を考える。

 ただ撃つだけでは、まず攻略できない。先程のように胞子でデータを内側から破壊され、攻撃を無力化されてしまうだけだ。

 無数の胞子が身を護っている以上、ジェイルリンカーの制圧射撃も届かないだろう。かと言ってダンピールリンカーでは接近戦になるため、必然的にこちらが不利になる。

 となれば、やはりここはデュエルリンカーで対処するしかない。まだ試していない攻撃もあるので、それを実行する事にした。

 

「こいつならどうだ……?」

 

 リボルブがトリガーを引き、弾丸がまたトードスツール・デジブレインに向かう。

 ただし、今度は炎に覆われている弾丸だ。これならば胞子に侵される事なく攻撃できるかも知れない、リボルブはそう判断していた。

 すると狙い通り、火炎の弾丸はトードスツールの頭部に命中する。

 トードスツールは驚いて攻撃の飛んで来た方向をのろのろと見るが、リボルブは既に別のポイントへ移動している。

 

「ウウ、何今ノ」

 

 そう言いながら、外を目指すのではなく周囲を徘徊し始めた。これも狙い通りだ。

 

「後はどうやって倒すかだな……」

 

 見たところ、胞子さえ無視できれば防御能力はそこまで高くないようで、これならばただ逃げ回りながら攻撃し続けて、最後に必殺技を撃つだけで倒せる公算が大きい。

 身体能力も今までのデジブレインに比べ、まるでただの子供のようだ。胞子以外に攻撃手段があるかどうかも怪しい。

 初めはどうなる事かと思ったが、これなら案外楽に終わりそうだとリボルブは思った。

 だが、その思惑は意外な形で、呆気なく破れた。

 

「本当にここに静間さんとデジブレインがいるのか。妙に静かだが」

「あら? なんか……ホコリっぽくない?」

 

 敵の正体を知らないホメオスタシスのエージェントの加勢が到着してしまったのだ。

 当然、トードスツール・デジブレインはすぐさまそちらへと向いてしまう。

 

「アァー、ヤッタァ! 人ダ! 友達ニナロウ!」

「マズい! お前ら逃げろ、こいつは手に負える相手じゃねェ!!」

 

 慌ててリボルブは叫んだ。姿を晒すのはリスクが高いが、これならば鋼作らや出口へ注視する事はない。

 さらに、リボルブラスターの火炎弾をトードスツールに放ち、注意を引く。

 

「ヒギッ、痛イ~……」

「速く逃げろ、遠くに!! こいつらの胞子を吸う前に!!」

 

 言われるがままに、鋼作と琴奈、その他エージェントたちは逃げ惑う。

 

「な、なに……これ……」

「か……体が……頭も……思考が纏まらねぇ……」

 

 だが、一歩遅かった。鋼作の指先に、さらに琴奈の腕にも同様に僅かだが胞子が付着。

 侵蝕が始まり、小さいがキノコが生え始めたのだ。

 幸いな事に、人体の場合は機械類やデータよりも進行が遅いようだ。しかし、このまま放置などできるわけがない。

 

「クッ……ソッタレがァァァァ!!」

 

 怒りのままに、リボルブはトードスツールへ銃弾を発射し続ける。

 だが姿を晒した今、真正面から攻撃を受ける敵ではない。周囲の胞子変異体たちが盾となり、攻撃を防いだ。

 状態が状態なだけにこのデジブレインたちは一撃で消滅するが、ベーシック・デジブレイン自体は無制限に湧いて出る。つまり、同じように胞子変異体が無制限に作られ、盾になるという事だ。

 

「友達、アリガトー」

「友達だったら盾にしてんじゃねェよ!!」

 

 憤りながらリボルブは引き金を引く。しかし、その言葉が届く事はない。

 胞子は、徐々にリボルブの方にも近付いている。逃げ場も失われつつある。

 このスーツの上なら胞子でも平気かも知れないが、電子機器に異常を与えているのを見るに、アプリドライバーまで正常に作動するとは限らない。

 どうにかして。どうにかして、自分に彼らを救ける事はできないのか。

 思わず叫びたくなるような状況の中、リボルブにある通信が届いた。

 

『鷹弘、マテリアプレートが完成したわ!』

「来たか! 今すぐ転送してくれ!」

『オッケー!』

 

 リボルブはすぐさま、ウィジェットに転送されたそのマテリアプレートを手に取り、起動した。

 

Oracle Squad(オラクル・スクアッド)!》

 

 オラクル・スクアッドは、海外発のステルスコンバットアプリゲームだ。

 コンピューターの中に宿った神の啓示を受けた兵士たちが、暗殺任務や潜入工作などを請け負って他の神々やその使徒である兵士と敵対するという内容だ。

 プレイヤーとなる兵士たちはその神に与えられた兵装を用いて、様々な能力を使う事ができる。

 

《ユー・ガット・メイル! ユー・ガット・メイル!》

「リンクチェンジ……!」

 

 リボルブはそのマテリアプレートをアプリドライバーに装填した後、マテリアフォンをかざした。

 すると銃弾を放ちながらガンマン・テクネイバーが分離、消滅してスパイか暗殺者のようなピッタリとした衣装を纏うステルス・テクネイバーが姿を現す。

 そして、怯むトードスツールや胞子変異体の前で、そのままリボルブと合着する。

 

Alright(オーライ)! マテリアライド! オラクル・アプリ! 神託のレンジャー、インストール!》

「反撃開始だコラァ!」

 

 緑色のタクティカルベストや肘・膝を守るプロテクターが装着され、左手にコンバットナイフ型武装のオラクルナイフを装備した、リボルブの新しい形態。オラクルリンカーの誕生だ。

 リボルブはリンクチェンジしてすぐ、トードスツールの方へと前進する。

 そして胞子が触れようとした瞬間、リボルブがその場から姿を消した。

 

「エッ!?」

 

 驚き、トードスツールは周囲を見回す。さらに信じられない事に、目の前には何もいないのに自分の笠や胞子変異体のデジブレインたちに次々と傷が付いていくのだ。

 当然脆い変異体たちは消滅する。何が起きたのかも分からず、トードスツールは困惑するばかりだ。

 しかし、しばらくすると謎の攻撃は収まる。混乱の中、トードスツールが振り向くと、再び信じられない光景を目の当たりにした。

 

「これでもう大丈夫だ」

 

 いつの間にか姿を現したリボルブが、鋼作たちの体についたキノコをナイフで斬り落としており、さらにそれによってキノコが消滅して症状が緩和されているのだ。

 

「な、なんだ? キノコが消えてる……」

「静間さん、どういう事?」

 

 リボルブは立ち上がりつつ、ただ「これがオラクルリンカーの力だ」とだけ答えた。

 オラクルリンカーのエフェクト、それは『遮断』だ。

 例えば自分自身に遮断の能力を適用して、デジブレインや人間の目から姿を消す事もできるし、同時に病毒や熱気・冷気の影響をシャットアウトして戦う事ができる。

 さらにリボルブラスターやオラクルナイフを使えば同じような状態を味方に付与する事も、敵に与えて戦況を覆す事もできるし、光源などに当てれば明かりを消す事も可能だ。

 ただし遮断が有効なのは一時的で、一定時間が経過すると効力が解ける。鋼作たちも、一時的に胞子の侵蝕が止まったに過ぎない。

 また、攻撃の際に発生した爆風や飛礫などから逃れる事はできても、エフェクトを受けた者に対する直接的な攻撃そのものは遮断する事ができない。

 よって完全に胞子の影響を消し去るには、トードスツール・デジブレインを倒すしかないのだ。

 

「こいつは便利だぜ。これならアイツを……倒し切れる!」

 

 タンッ、とリボルブは踏み込む。トードスツールの胞子をシャットアウトしているため、侵蝕を受けずに前へ。

 一方トードスツールの方は大した攻撃手段も持たないため、腕をバタバタと振り回すだけだ。

 

「オラァッ!」

「ピィッ!? ヤメテ、ヤメテ! 虐メナイデェ!」

 

 オラクルナイフがトードスツールの胸に突き刺さる。その瞬間、トードスツールは一際大きな泣き声を上げたかと思うと、全身を真っ赤にして自身の笠から胞子を撒き始めた。

 

「ぐっ!?」

 

 これは明確で直接的な反撃だ。よって、遮断の力は通用しない。このままではリボルブも胞子に侵蝕されてしまうだろう。

 ならば、その前に。

 リボルブはアプリドライバーからオラクル・スクアッドを引き抜くと、刺さったままのオラクルナイフに装填し、必殺を発動する。

 

《フィニッシュコード! Alright(オーライ)! オラクル・マテリアルコンバット!》

「くたばりやがれェェェ!」

 

 オラクルナイフを一度さらに深く刺した後に一息に引き抜いて顔を斬り、斬り、斬り斬り斬り斬り斬り続ける。

 そしてリボルブラスター・ハンドガンモードを眉間に押し付け、トリガーを引いて撃ち抜いた。

 それでもまだ倒れなかったが、今度はリボルブの背後から銃声が響く。

 鋼作と琴奈を含むホメオスタシスのエージェントたち全員がマテリアガンを抜き、リボルブを援護しているのだ。

 一斉射撃を受けてトードスツール・デジブレインは消滅し、倒れ伏したその場には、作業服を着たガタイの良い中年男性が残されるのであった。

 胴体にマテリアプレートが装填してあるベルトが巻いてあるのを見ると、リボルブは彼の元へと歩み寄る。

 

「呆気ないモンだな……相性が良すぎたか」

 

 男からそのベルトを剥ぎ取り、変身解除した鷹弘が言った。

 既にトードスツールの胞子の影響は消えている。鷹弘はベルトを鋼作に放り渡し、外に出てトライマテリアラーを呼び出した。

 

「お、おい? どこ行くんだよ!」

 

 ベルトをキャッチしつつ、鋼作が訊ねる。

 すると鷹弘は振り向かずに、ただ一言だけ答えた。

 

「アズールのところだ」

 

 今ここにいないという事は、きっと苦戦しているに違いない。鷹弘はそれを口に出さず、急いで翔の元へ向かうのであった。

 鋼作と琴奈、そして他のエージェントたちも慌てて車に乗り込み、それに付いて行く。

 

「待ってろよ翔……今行くからな!」

 

 鋼作が決意を固めると同時に、車は走り出した。

 

※ ※ ※ ※ ※

 

 それは、帝久乃市内にある、シャッターが閉まっているとある薄暗い作業倉庫の中での事。

 ハシゴで行き来する上階の机の上に、様々な部品や機材を散らかしながら、マテリアプレートを作っている者がいた。

 二枚のプレートにはケーブルが接続されており、そのケーブルは作業台にあるパソコンと繋がっている。

 椅子に座り、作業に没頭するその男は、御種 文彦だ。パソコンの操作もしつつ、必死の形相でマテリアプレートを作製している。

 そうしてプレートにデータを転送し終えた後に、大きく息を吐く。安堵の溜め息だ。

 

「よし……できた、できたぞ! ついに完成だ!」

 

 喜色満面の表情で、人差し指で眼鏡をかけ直してそう言った。

 クリアパーツを使って作られた、青いマテリアプレートと赤いマテリアプレート。

 従来のものよりも僅かに横に長く、表面には金色の『V2(バージョン・ツー)』の文字が輝いている。

 

「これで……これさえあれば、あの二人を倒す事ができる!」

 

 ケーブルを抜き取って、二つのマテリアプレートを天井の照明に掲げながら、文彦が言う。

 そして、文彦はパソコンの電源を落とし、立ち去る準備を始めた。

 

「後は、これをアズールとリボルブに渡すだけだ……!」

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