問題児が普通の人外とともに異世界から来るそうですよ? 作:賢者
「それで水のくだりが終わった後早速髪の毛を切られたわけだけど…」
俺、月城優馬はとても困惑している。
今目の前に広がる光景は一言で表すなら…カオスこれが一番ぴったりだった。
興味津々に顔を眺める十六夜、子供たちを必死に俺から遠ざけようとする耀と飛鳥
そして何故か顔を赤くしている黒ウサギとそれを苦笑いしながら見ているジン
(落ち着け…俺は今冷静だ‥この状況の中今一番聞いておかなければならないことは分かっている)
俺は決心して耀と飛鳥に問いかける。
「何で俺から子供たちを遠ざけるんだ?」
「「当たり前(じゃない)何かその顔には変態シスコンみたいな空気が流れて(いるから)
(そうだからよ)」」
即答だった…しかも二人とも同じ理由だった。
「ちくせう、分かってたよ…どうせそんな事だろうと思ったよ!でも少しは信じてもらいた
かった…」
涙を流しながら崩れる俺に大丈夫と言ってくれた黒ウサギはさながら天使のように思えた。
「やっぱお前の顔どっかで見たことあるわ」と言っていた十六夜君の一言は全力でスルーする。
パラレルワールドでも俺と同じ顔が堂々と歩いているのを想像すると結構背筋が寒いからね
因みに十六夜が見た覚えのあるのは二次元なのだがそこは黙っておくことにする。
「それで話って何だい?ジン君」
ところ変わってここはノーネームの風呂場前、俺がお風呂に入ろうとしていた時に捕まってし
まった。
「あの少しお話があるのですが…」
「ここで話しにくいんだったらお風呂でも入りながら話そうよ、俺さっさと入りたいんだよね」
俺の一言で残りはお風呂の中で話すこととなった。
一言断っておくがこれは脅しているわけではない、さっさとお風呂に入りたい。
この一心での提案なのだ。イライラして言い方が素っ気なくなっているだけなのだ。
その原因はさっきフォレスガロの下っ端連中が子供たちをさらおうとしてきたのだ。
しかもその下っ端連中はおとりで別働隊が子供たちをさらうと言うような計画だった。
下っ端連中は十六夜が潰した。残りの奴らは俺が少し潰しといた。
何でもガキの肉がとっても大好きな連中らしかったので俺が直々にガキの肉の代わりに
自分の肉を食わせてやった。
あの時の顔…思い出しただけでも腹が立ってくる…これは明日ゲームやったら抑えられなくなるな
絶対に
「で、話ってのは何だい?」
「無理を承知で願いします…明日のギフトゲーム僕と春日部さん、久遠さんだけで
やらせていただけませんか‼」
「いいよ、俺も明日のゲーム棄権するつもりだった」
「良かった…でもなぜですか?あなたの性格であればすぐにでもフォレスガロを潰したいとか
言って無茶な突貫でもしそうな感じですけど?」
「ジン君…君とは少し俺のイメージについて話し合わなければならないようだな…」
「でも違わないのではないですか?」
「まぁ実際そうなんだけどさ…で何で棄権するのか聞きたいんだよね?」
「はい、さっきも言った通りあなたはあんな外道を自身の手で潰したいと考えているのでは?」
「うん、まぁそうなんだけどね?所謂我慢の限界ってやつだよ」
「我慢の限界…ですか?」
「あぁ、アイツとゲームすると理性が吹っ飛んでただ壊すだけになってしまいそうでね」
ジン君は何を言っているかわからないようなので少し付け足す。
「まぁ簡単に言えば機械人形になってしまいそうで怖いってだけだよ」
「そ…そうなんですか」
顔がひきつっているよ?ジン君
その後少し談笑をして風呂から上がった。
因みに何で俺に棄権してもらいたかったのか?それは十六夜の仕業だ。
俺抜きで明日のギフトゲームを勝って見せろだと、性格がいいんだか悪いんだか…
因みに上がった後黒ウサギに達のネグリジェ姿を見て鼻血が出たのはまったくもって余談である…
そしてゲーム当日、目の前に広がっていたのは…
「ここは…ジャングルか何かか?」
まさにジャングルと呼ぶにふさわしい不気味な森だった。
ジン君が言うには鬼化された植物だと言う事だった、ダジャレかよ!と内心突っ込んでしまった
俺は決して悪くないと思う。
「しかも薄気味悪い位上に面倒くさいルールまでついてくるわけだ」
そう言いながら俺はギアスロールに目を通す。
『ギフトゲーム名″ハンティング″
・プレイヤー一覧
月城優馬
久遠 飛鳥
春日部 耀
ジン=ラッセル
・クリア条件 ホストの本拠地に潜むガルド=ガスパーの討伐。
・クリア方法 ホスト側が指定した特定の武具でのみ討伐可能。指定武具以外は『契約』によってガルド=ガスパーを傷つけることは不可能。
・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、『ノーネーム』はギフトゲームに参加します。
″フォレス・ガロ″印』
「ガルドの身をクリア条件に…………指定武具で打倒⁉」
「こ、これはまずいです!」
慌ててしまうのも無理はない。なぜならこのギアスロールにによってあらゆるギフトによっての
干渉が出来なくなってしまうからだ。
「それで…本当に参加しないのですか?」
黒ウサギが聞いてきた。
実は俺が参加しないことは事前に皆に伝えてある。
「あぁ、でもみんながケガした時は任せてくんない?そう言うギフトが俺出たからさ」
「本当ですか!」
「うん、本当だよ?他にも面白そうなのもあったしゲームの最中は新しいギフトに慣れておくよ」
その後俺たちは他愛のない談笑をしてゲームに参加する皆の気持ちを少しでも楽にさせて
送り出した。
グアォォォォ~~~~~~~~~~~~~
「今のは・・・」
「虎になった春日部の鳴き声だな」
「成る程・・・って違います‼」
「それじゃライオン?」
「月城さんも悪乗りしないでください‼」
正直に言おう・・・ものすごい暇だ。
ギフトの確認は意外とすぐに終わった。
全てが分かりやすいものばかりだったので何となくだが使い方もわかってきた。
回復系のギフトは怪我人がいないとその能力が分からないためまだ使っていないが
確実に言えるのは絶対に俺の体を傷つけないと治癒が不可能と言う事だけだ。
前に白夜叉が最低一つは自傷しないと使えないと言っていたが多分それがこの回復系のギフト
”回復態勢”(オートリバース)の能力の使用条件なのだろう。
だけどまぁ俺は人外だしね、大丈夫でしょ?
「でもさ、このゲームって直に見れないの?ジャッジマスタ―とそのお供ってな感じで」
「ウサギの素敵耳はここからでも大まかな状況は分かってしまいます」
「ですから最初の取り決めにない限り見学は許されません」
まじでか・・・
「黒ウサギ・・・マジ使えねぇ」
おいおい十六夜君それ思ってても言っちゃいかんでしょうよ!」
「月城さん、十六夜さんそう言うのは聞こえないように言ってください!
本気で凹みますから・・・」
その後俺は黒ウサギに何度か謝った。
悪気があったわけではない?ので何とか持ち直してもらった。
その数十分あとの事だった。
「ジン坊ちゃん!耀さん!」
「こっちだ黒ウサギ、急いで!」
何でも耀がケガをしたらしい、素人目から見ても相当ひどいものだと分かる。
「大至急コミュニティの工房に運びます」
「その必要はないぜ、俺がやる」
「ですが月城さんあなたのギフトは最近発生したばかりです」
「多分大丈夫だよ」
俺は有無を言わせず手のひらを耀の体の上にかざす。
「フゥゥゥゥゥゥ・・・・ッ!」
深呼吸をした後俺は自分の手に力を込めていく。
すると、耀の体から傷がどんどん消えていく。
そして二分もたたないうちに耀の傷は完全に回復していた。
「これで・・・終わりだ・・・」
俺は汗をかきながら皆に言う。
露骨に安心していた黒ウサギとジン君だったが十六夜だけは違った。
「おい優馬、その服の下見せて見ろ」
「何でだ?」
「いいから見せろって言ってんだろうが」
十六夜がイライラしたような感じで言い放つ。
俺はそれに根負けして服の下を見せた。
「な・・・これは・・・」
「どういうことですか!月城さん‼」
「どうもこうも無ぇよ、お前ら白夜叉の説明忘れたのか?」
そう言って十六夜は俺をにらむ。
「テメェの回復型のギフト・・・俺の予想じゃ対象者のケガを自身に移させる・・・
そう言うものじゃないのか?」
「御名答、まぁその後の説明は工房とやらでしてよ俺もちょっとキツイか、らさ・・・」
そう言った後俺は意識を手放した。
「月城さん!」
黒ウサギが泣きそうな顔で優馬の事を見ている。
「う・・・ん」
その瞬間今さっき倒れたはずの優馬が起き上がってきたのだ。
「月城さん!起きては駄目です‼」
俺もそう思う・・・なのになんだこの違和感は・・・
目の前の奴がどうしても月城優馬に見えない・・・
「なんや~ここは・・・っとぉ何このべっぴんさんは~!」
訂正完全に優馬じゃなかった。
「テメェは誰だ?」
俺はいつでも戦闘体形に移れるように身構える。
「うん?誰君・・・って何このおびただしい血の量は~」
何だコイツは?身構えた自分が恥ずかしくなってくる・・・
「そういうことか~僕の宿主は無理して気ぃ失ったんやね~」
そう言うとアイツは・・・月城優馬のことを宿主と言ったアイツはさらりと途轍もない爆弾を
投下した。
「あぁゴメンな~自己紹介がまだやったね・・・僕の名前は″未知の領域″
(ダークテリトリー)や以後宜しゅうな?因みに僕ぁ米どころ出身ではないで?」
ギフトが自我を持っていて尚且つ似非関西弁を話すコイツが米どころ出身だって・・・!?
「だから僕ぁ米どころ出身じゃないいうとやろうがぁ~」
何とも締まらない終わり方である
はい賢者です。
一応ヒロインは黒ウサギになりました。
この如何にもなギフトの人格は出番少ない・・・はずです