グリフィンの戦術人形はキワモノか!?   作:杜甫kuresu

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良いタイトルが思いつかないときは無題です。気が向いたらタイトルが付きます。今回は偶々直前で思いつきました。
恐ろしい話、今回はアルトリウス戦のBGM流して書きました。

「勃ったまま死ね!」とか言っちゃったやつが居るけどアレは天才だと思うよ俺。


お前も「家族」だ

「はい、チェック」

「げぇ。お前強すぎだろ」

 

 突然だが、俺はUMP45という小悪魔系サイコ女子にチェスで勝ったことがない。

 さすが司令塔と素直に褒めてやる真っ直ぐなハートを俺が持っていれば全く問題はなかったが、俺は意地汚くそして負けず嫌いだった。

 

「指揮官も飽きないね、結果も見えてるのに」

「まだだ! まだ終わらんよ!」

「ふーん、そうしちゃうんだ。はい、チェックメイト」

「なぁ!?」

 

 この通り完璧に遊ばれている。多分だけど45がボードゲーム上手い云々以前に俺がど下手くそなんだろうなあとは思う。

 時間が空いた時にはそこそこの頻度で勝負を挑んでいるわけだが、大抵の場合この通り掌の上で遊ばれた挙げ句負けるのがオチだ。俺が不意を突けると言ったら精々本物の自殺行為みたいな指し方ぐらいのもの。

 

 やれやれ、と小馬鹿にしたように肩を竦められる。

 

「これだけ負けてるんだから本とか読んでみれば? 私はそんなの読んでないけど」

「くぅ、尚更そんなもんに頼って堪るか! ムカつくなあ!」

 

 俺も俺だとは思うがこういう風に煽られると意地でも一泡吹かせたくなるのだ。ヘリアンにもこの前『貴官の長所はその馬――――――無鉄砲さに有る』と言われた所だ、アンタ絶対馬鹿って言おうとしたよな自覚は有る。

 

 この通り合コン23連敗の女にも馬鹿呼ばわりされる俺だが、やっぱりプライドだけは一丁前に有るのである。

 こんな勝負は興味なし、とでも言わんばかりにテーブルから立った45がニヤニヤと此方を見る。

 

「そう言えば416をひん剥いて「でかい!」とか言って興奮したってホント?」

「誰ですかそんな大ぼらを吹いたアホは!?」

「いや、嘘だよ? 随分動揺してるけど、まさか本当にやっちゃったの~?」

「 し て ま せ ん ! 」

 

 俺で遊ぶんじゃねえよこの小娘ぇ!?

 45はゲーム上だけにとどまらず精神的にも俺を攻撃する側である。この通り俺をからかっては日々の潤い代わりにしている疑惑があり、最近は流石に嫌気が差してきている所だ。

 

「416がでかいのは圧倒的事実だが「やらし~」それに叫んで興奮とかしてねえよ。胸揺れてるぞって言ったらキレられただけだ」

「誰でも怒るよそれ」

「そう? 別に揉ませてくれとかは言ってないぞ」

「当然だと思う、というか近寄らないで」

 

 そうか、そういうものか。以後気をつける、覚えてる内は。

 

「でもお前揉むようなビビデバビデブゥッ!?

 

 喋り切る前にビンタされた。酷い。

 明らかに人力ではない重たすぎる一撃に外れそうな顎の安否を確認していると、涙で滲んだ視界なりに45の昏く蔑み混じりの無機質な瞳が見える。

 

 嫌われない内に謝っておく。

 

「悪かった、俺が悪かったから機嫌を治してくれ。お前が居ないと俺は困るんだ」

 

 少なくとも俺がチェスで勝つまではな。

 さっきまでの黒い表情は何処へやら、若干あたふたとし始める。忙しいやつだな、いやいつも妹とか416の後始末で忙しそうでは有るけども。

 

「そ、そうなんだ。居ないと困るんだ、へー。ふーん」

「そうだな。(居ない相手には勝てないから)俺にとって必要不可欠な存在だよ」

「へ~!? そうなんだ~!?」

 

 そんな視線を右往左往させる事実ではあるまいに。

 やたらと照れながら返答に困って俯いている45。何だ気色悪い、お前チェスで俺を蹂躙することにそこまでの意義を見出してたのか? 俺もちょっとびっくりだよ。

 

「指揮官、私がどういう人形か分かってそういう事言ってる?」

「――――――? いやまあ面白いやつだよな。戦闘中のヤバイ感じ、結構好きだぞ」

「好き!?」

「うん、ストレートなやつは好きだ」

 

 変に自制効かせるより良い方向に異常性発揮してて俺としては非常に好ましいと感じるね。

 非ぬ方向に制御しきれなかったり、我慢我慢と続くよりはアレのほうがよっぽど良い。理解は出来ないが共感はするし、あの程度を一側面と受け取れないようなナイーブなやつなら俺は指揮官になってない。

 

 45が何故か顔を真赤にしてノックアウトされている。そんな歯の浮くようなセリフ言ってないだろ、大体俺はそこまで顔が良くないし。

 

「どうした? オーバークロックでもしてたのか?」

「もう良い、分かってる。指揮官はそういう人なんだよね、私も馬鹿じゃないから」

「は?」

 

 何の話だかさっぱりだ。時々45はこうやってよく分からないまま一人で話を進めていく悪い癖が有る。

 この前も「ナイン、良いよね…………」って振ったらエゲツない文字数/秒でタイプライター宜しくカタカタと呪詛じみた何かを延々と語られたときは俺も苦笑いしか出来なかった。地味にシスコンだ、愛されてるよなあナイン。

 

 ナインについて思いを馳せていると扉が蹴破るような勢いで開く。案の定AR15だ。

 

「浮気ですか指揮官!」

「浮気も何も本命も居なけりゃ浮気相手も居ない」

「私というものが有りながら!?」

「ごめんちょっと何を言ってるか分からない」

 

 AR15はただの副官なのだが何故本妻が如き言動を繰り返しているのだろう。

 

「私と指揮官はどう見ても「いやいや、どー見ても指揮官は普通に接してるだけだよ」黙りなさいこの異教徒!」

「異教徒と来たぞ45、俺は困ってる」

「私も困ってるよー」

 

 一体主教に否定された宗教に何の価値が有るってんだー。というか45さんキッチリ笑ってますけど全然困ってないだろ。

 誰に唆されたのか異教徒を切って捨てたAR15。異教徒にヘリクツ説法の一つもできない宗教に価値なぞ無いのではなかろうかと思いつつ、主教自ら説得に乗り出す。

 

「あのなAR15? 俺は特定の個人と関係を持つ気はないからな」

「複数と関係を持つということですか!?」

「え、あ、いやそういう事では」

「面白いこと言うのね指揮官、私そういうドス黒い男って好きだよ」

 

 お前はよく分からん性癖を暴露するんじゃねえ!

 

「大体一人に尽くすって簡単なようですっごく難しいことだし私的には複数に食いつくぐらいで素に見えるというかある意味安心感有るって思うんだけど何かオカシイかな」

「徹頭徹尾おかしかった。待ってろ、マトモな男を何時か連れてきてやる」

「マトモじゃない男は此処に居るよね?」

「そうだな、でもマトモじゃねえ」

 

 浮気ぐせはないつもりだがマトモなつもりもない。

 アレか、人間不信の延長線みたいな感じなんだろうか。べーつに軍のおっさんならともかく普通のやつってそんな性根腐ったやつばっかでもないと思うんだけどなあ、まあこんな会社しか知らないとそれぐらいになるんだろうか。

 

「一夫多妻制はこの時勢では致し方無い事ですが、公言されてしまうと複雑な気分ですね…………」

「何を言ってるんだ」

「指揮官ってばケダモノー!」

「45は火種を撒くな!」

 

 この愉快犯め。

 火種(AR15)(45)()が揃ってさあ大変。俺は薪の王だった…………? 世界を延命させなきゃ。

 

 鎮火活動にいよいよ沈みそうなガラスハートに襲いかかるは天井の通気口から這い出てきた416のトチ狂ったぐるぐる目。なんでお前其処から出てくるんだよ。

 

「私を脱がせたのかしら指揮官、しかも興奮したの!?」

「いやだいぶ前の話題を掘り返すな、違うと言っておろうに」

「興奮してくれなかったの!?」

「日に日に残念になっていくな、416よ」

 

 何だよ興奮してくれなかったのって。興奮しなくちゃならない義務でも在るのか俺。

 当然のごとく俺にバッサリ切られた416は、ハンチング帽を引き裂かんばかりに頭の上で引っ張りながら瞳孔をガン開きしてブツブツとなにか言い始めた。

 

い……! !」

「私の指揮官よ、あんたに興奮するわけ無いでしょ!」

 

 AR15の反論がバカ丸出しである。ってか416はどうやってあんな狂ったような怪奇ボイスを発してるんだ。ああでも誰も突っ込まないから俺もスルーしたほうが良いんだろうなコレ。

 

「コイツラの何が駄目かと言うとこういう感じが駄目なんだよ、よくて妹止まり?」

「成る程成る程、つまり私は?」

「お前も射程圏内じゃねえよ」

 

 45はちぇ、とあまり可愛くない感じのガチな舌打ちをした。お前俺の前で取り繕うってことを忘れてしまったよな、別に俺は良いんだけどさ。

 定期的にそういうよく分からんやり取りを俺に持ちかけてくるが、45に関しては100%俺に異性的な興味ゼロだと思う。

 

 ほならね? もっと「アピールしてるふりアピール」じゃなくて「アピール」するでしょって話ですよ、45はこの異教徒弾圧系アサルトライフルと露出狂アサルトライフルよりは常識自体はあるし、要領もいいからな。

 

「即答しなくても良いじゃない」

「俺の中ではSMG、AR、HGは軒並み同年代か妹だから」

「今日から皆家族なんですか!? ファミパンオッケーなんですか!? ヤッター!」

「「特に関係ないから帰りなさいナイン」」

「家族はこんな冷たいわけないじゃないですか! ヤダー!!!!!!!」

 

 ナイン、何の脈絡も無いどころか『まるで最初から居たかのように』横に居て叫びだすの怖いから辞めような。




鈍感描写に手練感が有るのは作者自体がモノホンだからです。男女構わず好意が全く分からず人生で苦労している、碌なもんじゃねえよコレ。そもそもモテないからな!

UMP45ね実は持ってないんですけど単純に分類しちゃうと「お、大人を馬鹿にしやがって」系の女子高生みたいな空気なのに戦闘中の口の悪さでコイツヤベーなってなる隠れクレイジー小悪魔な訳ですが依存美少女の才気も有るのではと小生は具申しますね自分がヤベー奴だって自覚が有るタイプは大抵一発大きいイベントが入れば重度の依存を起こすというのが個人的見解なんですよ理解されないし共感されないことを分かってるような要領の良いタイプは尚更自分を包み込むようなタイプにズブズブ依存すると思いますねというか今何回も書き直してるけどそんな感じに近い短編を投稿予定なんですよ取り敢えずUMP45は良いぞ。

にしても一話で評価バーが出来てUA1300超えって毎度ながらギャグは撮れ高が良すぎる傾向がある、ウデマエが追いつかない。
アバーズレーン同様、狂った感想もお待ちしております。返しテキトーだけど。

今回あとがきとかミスりまくってる。注意散漫。
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