グリフィンの戦術人形はキワモノか!?   作:杜甫kuresu

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ああ、そういう事だよ。許可は出てる、好きにやらせてもらうぜ? 台本形式も有るから気をつけろ? 今日は祭りさ。

結構銃のお話とかしちゃうので、無理に読む必要はありません。ただ俺がやりたかっただけの身勝手な回となっております。
ところでアンタ、俺の最推しについてどれくらい知ってるよ?


特別編:どるラジ! ボルトアクション編

「Kar98kと」

「……………ST ARー15の」

 

 突然、放送のスイッチが入るなり聞き慣れた声がした。吹き出すかと思った。

 

 アイツちょっと嫌がってるよな。うん、俺そう思う、そういう声だもん。

 暫くAR15が渋るようなトーンの下がった声を放送から漏れさせていたが、Karは何やら上手く言いくるめたようだ。「せーのっ」と言うKarの掛け声が直前に響く。

 

 まさか放送しても呑気にラーメンを食って聞いているとは思わんのだろう。

 

「「ライフル徹底講座!」」

「ええ~、このコーナー。指揮官さんがあまりに銃、特にライフルに関心を持ってくださらないのでカリンさんに無理を言って設けていただきました!」

 

 おいおい、カリーナの胃痛が心配されるニュースだな今の。流石にそんなよく分からない権限まで無いだろう、幕僚つったってこれは結構頑張ってくれたんじゃねえの?

 テンションの高いKarに置いていかれたAR15の困惑混じりの反応をKarが掻き消しつつ、ゆっくり進行していく。

 

「…………これ読むの? ええっと――――――『本コーナーは近くの基地のガンスミスが人形と行っているコーナーとはキチンとお話をつけているため、盗用したものではありません』。何のこと?」

「それはともかく。性能諸元は私の独学に頼った偏り有るもの(つまり俺の検索頼りと言う訳ですな)となる可能性が有ること、予めご了承くださいね?」

 

 おいおい、俺に教えるって言ったくせにお前もガバガバなんかい。とはいえこの前の本を見るに、ただのアホの子と言う訳ではないから心配は要らないんだろうが。

 アイツはノブレス・オブリージュだとか、情報の信頼性はある程度しっかりしてる。お嬢様と言うより、そこら辺は領主の娘に近い気品を感じなくもないがそれは良い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kar

「では記念すべき第一回のゲストをどうぞ!」

 

わーちゃん

「いきなり何よ…………Karちゃんはホント急にこういう事させるんだから」

 

AR15

「という訳で近代ライフルとして見本――――とは行かない癖のある銃だけど、わーちゃんを招いて解説していくらしいわ。まあ、人選は妥当かしら」

 

わーちゃん

「誰がわーちゃんよ! 私はWA2000って名前がちゃんと有るの! 変なあだ名で呼ばないで頂戴!」

 

Kar

「あ、わーちゃんは喜んでますからご心配なく。「つんでれ」なるものでしてよ」

 

わーちゃん

「な――――っ!? だ、誰がツンデレよ!」

 

AR15

「はいはい、ちゃちゃっと話を進めていきましょう。わー『さん』も速く帰りたいですよね?」

 

わーちゃん

「事実だけど、何か上手く誤魔化された気分だわ…………」

 

 いや、お前実際言いくるめられてるぞ。意外だな、AR15も飛ばすやつが多いとちゃんと落ち着くんだ。

 

 

 

 

 

Kar

「さて。ところでわーちゃんは何で呼ばれたか、検討は付いているかしら?」

 

 ああ、わーちゃん呼びに関してはAR15の「話が伸びちゃいますよ、わー『さん』」の一言で我慢する結論が出たみたいだ。アイツ意外と扱い上手いな。

 

わーちゃん

「知らない。銃の全長は200mmも短いし、構造だってKarちゃんみたいに堅実じゃないわよ」

 

 不機嫌なわーちゃんの物言いにKarがちょっとだけ苦笑いした。

 

AR15

(成る程、ちょっとしたコンプレックスなんだ。となると――――――?)

 

Kar

「まあまあ、正解はわーちゃんが私達――――――ボルトアクションライフルに迫る命中精度を誇ること。後、近代の銃だということ」

 

AR15

「…………ああ。私が敢えて聞けば良いのね、『ボルトアクションライフルは、そんなに凄い精度なの?』と」

 

 ほうほう。AR15を呼んだ意味が見えてきたぞ。

 

Kar

「よく出来ました! 導入は100点ですね――――――それでボルトアクションというのは、まあ簡単に言うとナウ○カさんの愛用するあの銃のガシャガシャしてるハンドル操作。アレみたいな感じです」

 

 えらく大雑把である。

 

AR15

「ああ~、何となく分かった」

 

わーちゃん

「じゃあ聞いたげる。あの億劫な動作の利点って何?」

 

Kar

「億劫とは言ってくれますね。娯楽界隈ではこのアクションを愛好する殿方(俺とか)も多かったのですよ…………では利点ですね。さらりと言っちゃいましょうね、『構造が単純』で『頑丈』になって最後に『命中精度』が高い」

 

 全部大事なんだけど、単純で頑丈ってそれは凄い大事なことだ。

――ええっと、銃の構造は興味ないんだけど要点は知ってるからかいつまんで教えるぞ?

 

 Kar98kが採用されたのは1935年のドイツだ。さてさて、そもそも銃とは何?

――――殺人の道具? 惜しい。当時のKar98kの役割は「兵士に行き渡る銃」だ。つまり銃は性能も大事なんだけど、生産が楽なのも重要なんだ。

 

 更に頑丈なのはそれだけで有利だ。例えばG11のケースレス弾丸は薬莢がないせいで恐ろしく湿気に弱かったんだ。

 これは採用されない理由になった。だから「安定して使える、不調を来たさない」のも大事なんだ。

 

――って、知ってたら悪かったな。一応。

 

AR15

「人形のイロモノさに比べて堅実かつ実用性溢れる銃の機構なんですね」

 

Kar

「AR15ちゃん!? ま、まあそうですね。実際私は長く使われましたし、各国がコピーしました。今は流石に駄目ですね、儀礼用のものとなってしまいましたわ」

 

 少し申し訳無さそうに言うが、今でも儀礼用になる程度には「兵士の象徴」と捉えられるだけ十分Kar98kは凄い銃なんだぞ。本当に。

 

わーちゃん

「ふーん…………じゃあ私の上位互換じゃない」

 

Kar

「それは早計です。わーちゃんは全く違う用途ですもの、私と比べるのは魚とカエルを泳がせて速さを論じるようなものでしてよ。カエルは水辺だけが生きる場所とも限りませんのに、愚かしいでしょう?」

 

 おお、マトモなこと言ってる。

 わーちゃんは納得はしてくれたみたいだ、不満そうな唸り声はするが特に反論は出ない。多分Karが妙な謙遜をしているようにも見えるのだろう。

 

AR15

「それで、具体的にその利点の理由って?」

 

Kar

「難しく言っては指揮官さんが逃げちゃいますから、単純に説明しますが「人力に任せた」という所が大きいですね。ちなみに私はコストより弾薬威力を重視した方式なんですよ?」

 

わーちゃん

「…………でも、良い所ずくめじゃないわよね。こう、あんまり貶す気はないんだけど」

 

 わーちゃんの控えめな横やりにKarがニッコリとしているのが想像できた。アイツ絶対そういう事する。

 

Kar

「そうですね。一杯ありますよ? わーちゃんのような自動小銃と比べると一発一発ガシャコンガシャコーン!ってしますから速射はお手上げですし、引き金から手を放すせいで照準がずれちゃいます」

 

AR15

「結構ガッツリとした欠陥じゃないそれ」

 

Kar

「まあ自動小銃の方が後の方式ですもの。むしろそのデメリットが見えたのは自動小銃のおかげです――――――――つまり、わーちゃんは一概に私の下位互換なんて、同じ性能で比べても言えませんね」

 

――ふーん。成る程、俺を盾にそういうフォローしたかったのね。まあ良いぞ、俺なんか好きに使え。

 ちょっとびっくりしたらしきわーちゃんの息を呑む音。

 

Kar

「自動小銃は速射性能が高いんです、まあちょっとお値が張っちゃいますけどね」

 

わーちゃん

「――――ふ、ふーん。コストって銃じゃ大事だし結構致命的だけどね…………」

 

 わーちゃんはコストで死んだ経緯が有るからね…………え、何で知ってるかって? そりゃあメンタル管理は仕事だ、仕事に含まれるなら調べるぞ。

 

Kar

「それにわーちゃん、最初に言ったことは覚えていますか?」

 

わーちゃん

「いっぱい喋ったからわからない」

 

 ツンとしてらっしゃる。トラウマだもんな、嵩んでいくお値段。

 

Kar

「ですから、わーちゃんはボルトアクション方式に迫る精度です――――――自動小銃ですが」

 

わーちゃん

「…………何よ、それが言いたかったってこと?」

 

Kar

「そうですね♪ 更にkurz(短い)を冠した私よりも短い銃身長、つまり取り回しも良いんですよ――――――――要するに、値段と見かけの性能で単純比較はダメということ。適材適所、ですよ?」

 

 まあわーちゃんは入って間もないからなあ、気にしちゃう所かもしれん。

 銃壊した時露骨にへこんでたし。俺そんなことで責めないのに、一生懸命やったんならもうどうしようもねえからなそんなの。わーちゃんが怪我するより俺はマシだ、上は知らん。黙らせる。

 

 粗方察したAR15が纏めに強引に持っていく。

 

AR15

「さて、Karちゃん。一応「指揮官さんの為に」だったかしら? じゃあ纏めましょ」

 

Kar

「いえいえ、ちゃんと指揮官さんのためですよ? まあ纏めをしましょうか」

 

 Karは此処ぞとばかりに紙を取り出す音をさせる。多分ここだけはちゃんと纏めてあるんだろう、妙に抜かりのない人形だ。だから俺はアイツに戦闘面では全幅の信頼を置いてるつもりなんだぜ?

 

 だから長い付き合いで一度も銃のことなんて調べなかった所もある。アイツはちゃんと考慮して喋るからな、心配する必要がない。

 

Kar

「という訳で、ボルトアクション方式! せっかくなので後発の自動小銃と絡めた解説としてみましたが如何でしょう? 唯のロマンじゃありません、今でもちゃんと使われる構造なんですからね! 指揮官さん、分かりましたか~っ!?」

 

 はいはい、一応わかった。明日までは覚えておいてやるよ。

 

AR15

「まあ、ライフルについて明るくなかったし勉強にはなったわ。呼んでくれてアリガト、Karちゃん」

 

Kar

「あらあらAR15ちゃん、嬉しいことを言ってくれますのね? まあ次回も司会ですけど」

 

AR15

「聞いてないよそれ!?」

 

Kar

「それでは指揮官さん、また次回――――――ほら、わーちゃんも一言!」

 

わーちゃん

「ともかく、性能が何でも結論は一緒よ。私は殺しの為だけに作られたわ…………ま、まあ? ちゃんと『適材適所で』使い分けてくれると、その…………う、嬉しいわ!」

 

Kar

「ナイスツンデレ♪」

 

わーちゃん

「ツンデレじゃない!」

 

 あ、ラジオ切れた。騒がしい奴らめ。




すげえなあの人、これ毎日書くとかハゲるから嫌だわ。アンタ、分からないだけで結構凄い重労働してるぞ。ありがたいことやで。

という訳で大好きなボルトアクションの話でした。書いてる間もガションガションしたくて仕方なかった。
わーちゃんは全然知らなかったけど、形も特徴的で良いと思います。まあ生産性は仕方ない…………時代が追いつくさ。

わーちゃんは新米な方です。基地で最強クラス設定のAR15とKarちゃん相手にあんな態度を取る辺り実は大物なのでは?


今回はWikipedia、ニコニコ大百科、pixiv、その他等々と大変多くの不確定情報を使用しました。
間違い不備等有ればご教授下さい。俺の糧になります。
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