National Socialism again   作:YJSN

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They Shall Not Pass___奴らを決して通すな

国防軍の配置はここ 最も重要であるトロスト区に68名を割くことに決定された。

 

今朝の御前会議で、そこら中の貴族やら公爵が寄ってたかって領土防衛に務めさせようとしてきたのが最もうざったらしいことではあったが。

 

そのせいで残りは中央区の憲兵の憲兵 所謂MPや他の地区への配置になった。

 

彼らには憲兵中央区管轄部隊の腐敗の監視及び射殺を、そしてその他の地区の防衛任務に当たってもらう。

 

たったそんなことに国中に432名を割かなければならないとは、どれほど愚かなのだろうか。

 

まぁいいや。

 

いずれ国防軍も志願制ではなく徴兵制にして動員法も制定してやるんだから。

 

そう思いながらぼくはトロスト区にある党支部に本日の貿易内容の書類と打ち合わせを行うために勤務していた。

 

この支部は比較的後ろの方の、ウォールローゼ防衛の壁に近いため、万が一のことにも対応しやすい。

 

で、また会ったね執務机くん(ニッコリ)

 

あまり嬉しくない思い出の詰まった執務机くん達には今日も書類を何百枚と積み重ねて耐えてもらおうか。

 

そうして机上でカリカリとペンを走らせるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンドンッ

 

「失礼します!!長官!!」

 

と、仕事をしていたら唐突にドアが荒々しく叩かれた。

 

「いつもは穏やかなのにもうちょっと静かにしてよね。」

 

そう文句を垂れていると、党員は鬼のような形相で

 

「き、緊急です閣下!トロスト区の門が、破壊されました!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人類最後の広大な領地であるウォールローゼへの関門 トロスト区に超大型巨人 所謂五年前のクソデカ野郎が再度出現した。

 

門は破壊され、下界の劣等人種共に侵入されたと。

 

それらの報告を受けた時、ぼくは頭が真っ白になった。

 

今現存部隊の国防軍68名と護衛で付けていた親衛隊4名では明らかなる展開部隊の不足。

 

正直駐屯兵などという連中には期待していない。

 

国防軍の再度緊急招集には、昨日の夜に配置命令を行なったのでもう現地への半分ほどの道のりには付いてるはず。

 

となると帰還するのには半日かそれ以上かかる。

 

それまでに巨人の侵入を防ぐ...いや、任務は避難民の誘導か。

 

同種族に死なれては困る。

 

 

 

「...わかった。党員諸君らは先に撤退しておいてくれ。

 

国防軍68名をウォールローゼとトロスト区の門の避難民の厳戒警備に。

 

邪魔をする者がいれば射殺しても構わない。

 

各地に赴いてる者にも警戒せよと伝えてくれ。」

 

 

そう言うと彼は右手を高く上げて敬礼し、戻っていった。

 

 

 

さてと...

 

 

「4人とも、いくよ。」

 

扉の前で護衛を務めていた彼らにそう告げると、彼らはぼくに追随してくる。

 

これから向かうのはまずトロスト区とウォールローゼ区との門の厳戒警備の国防軍との共同作戦。

 

そして次に前線の兵士の撤退の促進のために親衛隊とぼくとで戦場の生き残りを連れ帰る。

 

巨人相手に陽気に殺し合える人種は今のとこ見たことはない。

 

駐屯兵など肉壁にも役に立たない者も多いだろう。

 

それら人的資源の回収及び指揮系統の乗り換えだ。

 

どう言うことかと言うと、駐屯兵の指揮系統を中央区から一時的に切り離し、我らの指揮下にいれる。

 

この緊急時、一時的になら何の問題もない。

 

そう思案しながらぼくは門に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

門に着いた時、早速バカみたいな人集りが出来ていた。

 

それを屋根の上から見つめてみると、馬鹿デカイ馬車を無理やり押し込もうとする輩がいた。

 

通りもしないそれを無理やり押し込もうとするのは滑稽だった。

 

そしてそこでつっかえており、避難は緩やかにとは言えなかった。

 

それにあの豚はワーワーと喚き散らしてる。

 

手伝えだとか、この荷物はお前らが一生かけても手に入らない物の山々だぞとか。

 

正直そんなものを貴様が持つには値しない。

 

貴様1人では決して持たないものを、集権主義理論化し、金を上へと吸い上げているのは貴様自身だ。

 

そして今その豚は喚きながら我が生存のみを全てとし、我らに遅延という生存の不利益をばら撒く廃棄物だ。

 

そんなゴミを排泄しようと動こうとしたが

 

 

 

 

やめた。

 

向こうの角から国防軍兵士らが展開してくるのを見て。

 

凄まじく早い展開だった。

 

この門には三つの通りがある。

 

右 左 前という三本だったが、そこにそれぞれ均等になるように屋根上に展開して防衛線を張っている。

 

残りの兵士は一瞬で豚の元まで近づいた。

 

「な、なんだ貴様らは!

...お、お前らもこいつらにさっさと手伝わせろ!」

 

一般の駐屯兵とは違う制服に対して少しだけ驚いたが、早速彼らにも喚き散らしだした。

 

「おい、聞いてるの

 

 

 

パァンッ

 

 

「ヒィッ!」

 

「キャァッ!」

 

1発の乾いた銃声によりその煩い頭蓋骨は吹っ飛ぶと同時に周りから小さな悲鳴が聞こえる。

 

周りの国防軍兵士らは家畜の資産の乗っかった脂の塊の馬車を引き摺り出す。

 

「も、門が開いたぞ!」

 

そう1人の民間人が言うと、先程の事を忘れたかのように一斉に避難しだした。

 

 

ぼくは右手に持っているファイルに書き込んでいく。

 

彼らの評価だ。

 

全員SS評価で何よりだった。

 

ぼくは彼らが汚らしい死体を片付けているのを見届けて、

新たな試練であろう駐屯兵とイタチごっこを続けながら

所謂奇行種と呼ばれる56km/時ほどで進撃してくる劣等人種を彼らに任せながら前線へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくは今 塔の上に親衛隊と共にいる。

 

周りを見下ろして状況を見ている。

 

「...酷い状態だね...。」

 

思わずそう呟いてしまうほど酷かった。

 

駐屯兵の命令系統から先遣部隊、前衛部隊、中衛部隊と後衛部隊に別れているらしいが、先遣部隊は既に壊滅。

 

前衛部隊も今見たところでは壊滅、中衛部隊も今喰われ始めてるところだった。

 

そんな中、

 

 

「...あっ...アルミンにぃにだ...。」

 

 

ぼくはあの後ストーカーのように彼の情報をハフハフしながら目を通していたりした。

 

所謂変t(以下略)

 

で、彼は今死んだ駐屯兵に寄り添う女兵士...恐らく恋人?が人工呼吸を繰り返している所に出くわし、泣いている。

 

元気がなさそう。

 

そんな風に単調に思いながらぼくも彼の元にいく。

 

 

 

 

 

ガタンッ

 

 

あっ...

 

彼の目の前に着地しようとしたら失敗して、

 

ゴロゴロゴロゴロ

 

と転んでしまった。

 

恥ずかしや恥ずかしや...。

 

彼はこちらを見て、

 

「...あ...君は...あの時の... 」

 

と、抑揚無さげに呟いてきた。

 

ぼくはめちゃくちゃな方向にひん曲がった足をグキィッという悲鳴と共に元に戻しながら立つ。

 

「アルミンにぃに〜っ!生きてたんだ!よかった!!」

 

と、ぼくは最愛の...いや最友の人に抱きつく。

 

そこの女兵士がまだ人工呼吸を必死にしているのにも無視して。

 

「......。」

 

彼は黙り込んだ。

 

「...アルミンにぃに...同志エレン・イェーガーは...?」

 

そう暗い声で聞くと、彼の顔は涙と絶望に染まっているのを再度確認できる角度になるまで彼はぼくに顔を上げた。

 

いつも一緒にいた彼についても一応ついでに調べておいた。

 

その彼が、同じ班のくせにいないなんておかしいなと思った。

 

「それに、君の班の同志はどこにいったの?」

 

そう問うても彼は何も言わない。

ただただ絶望の目でいる。

 

「ねぇアルミンにぃに、アルミンにぃに!」

 

そうわざとらしく彼に迫ると、

 

 

 

「...もぅ...やめてくれ...。」

 

そう泣きながら、その一言を吐き出した。

 

 

 

 

 

「...あぁー、そっかー。アルミンにぃに...

 

 

 

 

 

 

同志を失ったんだね...。」

 

そう言うと彼はさらなる嗚咽と共に泣き出す。

 

さすがに今じゃれあうような状態じゃないなと思いながら、ぼくは彼に向かい合って、

 

アルミンにぃに...遅滞戦術を行使して後衛部隊と共に距離を置きつつ強襲を行うゲリラ戦を展開させといて。

 

その後は後衛部隊と合流して、門の警備にあたって、住民の避難が完了次第壁の内側へ行って。

 

ここはもう時期劣等人種共に食い荒らされる。

 

 

 

 

 

それとにぃに...

 

 

 

 

 

 

They Shall Not Pass...!!!!

 

 

 

 

 

だよ。」

 

 

 

 

この世界において英語は地方言語という位置付けであまり使用されないが、彼は座学でトップだったのもあり、その言葉を理解した様だ。

 

 

そう言い残して、ぼくは任務に戻ろうと地面を強く蹴り、立体機動にも勝る機動性で生き残りの撤退へと向かう。

 

指揮系統の奪取、指令は既に国防軍兵士らが行なっている。

 

現場最高司令官は、今は彼らにある。

少しの間だけだが。

 

 

 

少しだけアルミンにぃにの方を振り返ってみると、

 

 

彼は震えていた

 

それは自らの死に対してではなく、

 

我らの死への畏怖の目だった。

 

 

 

この壁の 自分の後ろにいるものへの死に対する恐怖

 

 

 

奴らを通せば

 

自分は本当の無力となり、

 

彼らの、我らの生存のために全てをかけなければ、

 

人種の破滅となると言うことに対する恐怖 畏怖だった。

 

それは彼が初めて我が生存ではなく、

我らの生存のためにと全てを尽くすことに対して気付き始めた傾向なのかもしれなかった。

 

 

 

 

 

 

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