ダンジョンに死の恐怖がいるのは間違っているだろうか。(仮) 作:TE
予想より長文になってしまいました。
約5千文字もなるとは思いませんでした、、、
何か変な所があるかもしれませんのでご指摘頂けるとありがたいです。
では、本編をどうぞ!
第2話~神様に嘘は吐けない~
「ハセヲ」
「志乃!?意識が戻ったのか!?」
今、俺の目の前には沢山の冒険を共にした仲間『志乃』がいた。
謎のPC
その志乃が今、俺の目の前にいる。
「ハセヲ。私、待ってるから」
「え?」
俺にいつもの微笑みを見せながら意味の分からない言葉を送った志乃は踵を返して俺から離れていく。
「し、志乃!それってどういう意味―――っ!?」
どんどん離れてしまう志乃を追いかけようとしたら蒼い炎が立ち塞がった。
そして、その炎から一人の男が現れる。
「
「・・・・・・」
驚く俺を余所に急に現れた
あれは、
「ふざけんな・・・ふざけんな!!」
俺はただ悔しさを口にする事しか出来なかった。
そして、
「ちくしょおおおおおおおおおおお!!」
「はっ!?」
意識を失って目が覚めたハセヲが一番先に目に入ったのは石造りの天井だった。
それを理解したハセヲはさっきのは夢だったのだと理解する。
しかし、その後に感じた事にハセヲは理解できないでいる。
「ここは、どこだ?」
まずは、今見ている景色が
コントローラーを持っている感覚はないし、自分にかかっている毛布の感覚が間違いなく本物だった。
「明らかに俺の部屋じゃないし、病院でもない。この汚ったない部屋は一体・・・」
「汚ったない部屋とは失礼だな。ここは神様が暮らす神聖な部屋だぜ?」
突如と聞こえたソプラノ声にハセヲが振り向くとそこには腕を組んで不敵な笑みを浮かべる
そんな
「なんだこのちんちくりんは?」
酷い暴言の一言だった。
神様と知らないとはいえ初対面の人(見た目は子供で神様だが)にあんまりな対応だった。
「ち、ちんちくりんだってぇ!?君まであの貧乳みたいなこと言うのか!せっかく祭壇の前で倒れていた所を助けてやったのに!」
「・・・祭壇の前?」
「そうだぞ!倒れていた君をここまで運ぶのにどんだけ苦労したと思っているんだ!今だって君のであろう武器も持ってきたんだ!」
ツインテールが重力を無視して釣り上がるようにして怒りを表現するヘスティア。
しかし、ハセヲはそんなヘスティアに構っている余裕はなかった。
ヘスティアが持っているのは確かにハセヲが愛用している双剣だった。
だが、ハセヲにとってそれがあるのはありえない事だった。
何故なら、それはゲームの世界の物であって
「そんな、まさか・・・」
「お、おい。どうしたんだい?」
「銀髪だ・・・着てる服もハセヲの・・・なにがどうなってやがる!?」
周りを見渡しても鏡はなかったので自分の手で髪の毛を引っ張って確認すると銀髪であるのが分かった。
その手には黒いグローブを付けていたり、毛布を取って全身を確かめると黒い軽装を纏っている。
「おい、ガキ!ここはどこだ!なんで俺が
「お、おおお落ち着くんだ!そんな揺さぶりながらいっぺんに聞かれても答えられるわけないだろう!?」
混乱するハセヲを宥めるヘスティア。
少しして落ち着いたハセヲは頭を抱えながらベッドに腰を下ろした。
「ふう。まずは自己紹介からだ。ボクはヘスティア。ガキでもちんちくりんでもない。立派な神様だ」
「・・・ハセヲ、だと思う」
「だと思う?どういうことだい?」
「俺にも、分からねえよ・・・」
さっきまでの態度から一気に弱弱しくなってしまったハセヲにヘスティアは手を差し伸べることにした。
「ふむ。とりあえず、ハセヲ君。君が思い出せる限りでいい。ここに来る前の記憶を話してくれないかい?」
「・・・分かった」
ハセヲはトライエッジとの闘いや
ヘスティアにとって、聞いた事がない、とても信じられない話ばかりだった。
しかし、
ハセヲが言ってることが全部本当である事が分かる。
「簡単にまとめると、ハセヲ君はこの世界の人間ではなくて君自身も架空の存在が肉体を持ち『三崎亮』という人間の魂が宿っている、って感じだね。これはなんとも異様な事態だ・・・」
「・・・俺は元の世界に戻れるのか?」
「それは分からない。さっきも言ったが、これは異様な事態だ。新米の神様だけど何億年生きてきたボクでも聞いた事がない」
別世界の人間など神様でも予想外の出来事なのだろう。
ヘスティアの言葉にハセヲは絶望する。
「もしかしたら他の神が何か知っている可能性もある。だが、これはオススメできない」
「・・・なんでだ?」
「神様は常に刺激を求めているからさ。天界が暇だから下界に下りてくるくらいだから、君みたいな存在をみすみす野放しにはしないだろう。最悪、モルモットにされて一生を終える。そう考えるとボクと出会えたのは不幸中の幸いと言えるかもしれない」
ハセヲはヘスティアの言う事が本当なのかは分からない。
だが、今の彼にはヘスティアを信じることしか出来ない。
「ハセヲ君が迷宮都市オラリオに来たのも何か意味があるのかもしれない。例えばダンジョンとか」
「ダンジョン?」
「うん。ここは名前通りダンジョンがある。未だに何階層あるのかも分かっていない。そのダンジョンのどこかに君が元の世界に帰れる方法が眠っているかもしれない」
ダンジョンは未だに謎深い。
神様でさえ解明出来ていないのだから、ハセヲが帰れる方法が見つかる可能性はゼロではない。
「ダンジョンか・・・行ってみる価値はある、か」
「だがしかし!ダンジョンに入るには条件がある。それは冒険者としてギルドに登録しないとならないんだ!さらにさらに!ギルドに登録する為に必ずやらないといけない条件もある!それが、『ファミリア』に入る事さ!」
「ふぁ、ファミリア?」
急に興奮しだすヘスティアに引きながらハセヲは聞き返す。
ヘスティアはどや顔で説明を始めた。
「ファミリアとは、下界に下りてきた神様と契約し眷属になる事さ。君は本当に運が良い。今なら出血大サービスでボクのファミリアに入れてあげるよ!どうだい!?」
「・・・質問がある」
「なんだい?なんでも聞くといい!」
満面の笑みで答えるヘスティア。
ハセヲの質問に後悔するとは知らずに。
「なんかお前のファミリアに入る流れになっているが、それは俺にとって、すぐに元の世界へ帰る為に一番の手段なのか?」
「勿論だよ!ファミリアになれば『神の恩恵』も得られて強くなれるんだし!」
「それは別にお前のファミリアじゃなくても良いんじゃないか?」
ハセヲの言葉にヘスティアの笑顔が崩れ始める。
「話を聞く限り、様々なファミリアがあるようだ。その中にはダンジョン攻略に精を出すファミリアもいるだろう。俺が早く元の世界に帰る為にはそういうファミリアに入った方が近道なんじゃないか?」
「うぐぐぐ・・・ハセヲ君。君は意外と頭が切れるんだね。その通りさ」
ヘスティアは満面の笑みから悔しそうな表情に変わった後、溜息を吐いてソファーに座ってそう白状した。
「意外とあっさり認めたな」
「ボクは嘘を吐かない。君が正直に話してくれた様にね。まあ、自分の都合に巻き込もうとしたのは謝るよ」
「・・・で、ダンジョン攻略に精を出してるファミリアはなんて所だ?」
「・・・『ロキ・ファミリア』。ボクが知っている限りだとそこが一番だと思う。少し前にダンジョン攻略で主力を遠征に出発させたって噂も聞いたからね」
ロキ・ファミリア。
第一級冒険者が数多く所属するファミリア。
ハセヲの目的の為にロキ・ファミリアに入るのが一番の近道であるのは間違いない。
「ボクはロキとは仲が良くないけど、君がどうしても入りたいというならボクからもお願いしてみるよ」
「・・・どうしてそこまでしてくれる。俺とアンタは会ったばかりの他人だろ」
「うーん。ボクは神様だからね。困っている人を放っておけないのさ!」
「お人好し過ぎだろ・・・」
「そうかもね!でもボクはそれで満足さ!今日はもう遅いからロキには明日お願いしに行こう。ハセヲ君はそのベッドを使いたまえ。ボクはこのソファーで寝るから」
早口にそう言ってヘスティアはソファーで横になり、ハセヲに背を向けて眠りに入る。
その背中に何かを感じつつハセヲもベッドで横になった。
「・・・おい。このファミリアの眷属は何人いるんだ?」
「・・・ボク一人さ」
「そうか」
この会話を最後に2人は眠りについた。
「ふああああっ!もう朝か。ソファーで寝るのも悪くないや」
「もう朝か、じゃねえよ。もう昼前だ、糞神」
「うえっ!?」
ソファーの後ろから声をかけられて驚くヘスティア。
振り向くとヘスティアが助けたハセヲの姿があったのだが、気になる点があった。
「は、ハセヲ君。どうして、箒を片手にエプロンを着けているんだい?」
「箒を片手にやる事なんて掃除に決まってんだろ。寝惚けてんじゃねえ」
「いや、そうなんだろうけど・・・どうして?」
ヘスティアの疑問も当然だろう。
一泊のお礼のつもりなのかもと思ったが、次のハセヲの発する言葉で違う事が分かる。
「俺もここで住むんだ。こんな汚い部屋で暮らせる訳ねえだろ」
「・・・え?それって」
「俺はお前の、『ヘスティア・ファミリア』に入る」
「ええっ!?ど、どうして?」
ハセヲが元の世界に帰る為にはロキ・ファミリアが一番の近道だと説明した。
それなのに、団員が一人も居ないヘスティア・ファミリアに入ると決めたハセヲに驚き疑問をしてしまうのは仕方のないことである。
「俺は元の世界でもギルドは少人数の所だったし、基本ソロで活動してた。そんな俺が大人数の眷属がいるファミリアに馴染める気がしない。だったら、何もない弱小ファミリアに入った方がマシだ」
「でも、それじゃあ君がダンジョンを攻略出来るのに何年かかるか、そもそも寿命までに攻略すら出来ないかもしれないんだよ?」
「俺の目的は攻略じゃねえ。帰る方法を見つける事だ」
「でも、ダンジョンに入るって事は危険が隣り合わせだ!ソロにだって限界がある!第一級冒険者がいるロキ・ファミリアの方が―――」
「うっせえ!!」
激しい討論が続く中でハセヲが一喝。
その一喝にヘスティアは驚いて口が止まってしまった。
「限界だと?俺をなめんじゃねえ!俺はどんな試練であろうと乗り越え強くなった。これくらいのこと屁でもねえんだよ。後はお前が俺をファミリアへ入れてくれるかどうかの話なんだ!」
「・・・本当に良いのかい?一度ファミリアに入ったら、違うファミリアに入るには一年経たないと駄目なんだよ?」
ハセヲの言葉には嘘があった。
ロキ・ファミリアに入れるかどうかは別として、馴染めるかどうかなんてハセヲが少し我慢すればいいだけの話なのだ。
そのくらいの忍耐がハセヲにないとは思えない。
それでも、ハセヲはヘスティアのファミリアに入りたいと言ってくれている。
とても嬉しかった。
だが、だからこそ、ハセヲの本心を聞きたかった。
「良い。俺はロキ・ファミリアよりヘスティア・ファミリアに入りたい」
「・・・嘘、じゃないようだね」
ハセヲの本心を聞けたヘスティアは笑顔でハセヲに手を差し伸べた。
「ヘスティア・ファミリアにようこそ。ハセヲ。ボクは君を歓迎するよ!よろしくね!」
一人だったヘスティアに
ハセヲ、ヘスティア・ファミリアへ
もう少ししたらベルくんと会う予定。
いつ更新出来るか分かりませんが頑張りたいと思います!
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