ダンジョンに死の恐怖がいるのは間違っているだろうか。(仮)   作:TE

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では、本編へどうぞ!


第3話~ステイタスと初ダンジョン~

第3話~ステイタスと初ダンジョン~

 

「それじゃあ早速ファミリアの証となる神の恩恵(ファルナ)を刻もうじゃないか!」

「ちょっと待て。まだ掃除が終わっていない。つうか、お前も手伝え」

「あ、はい」

 

テンションが最高潮なヘスティアだったが、ハセヲの言葉で一気に下がってしまう。

色んな意味で出鼻を挫かれてしまった。

 

~数十分後~

 

「部屋も綺麗になったし、気を取り直して神の恩恵(ファルナ)を刻もう!さあ、上着を脱ぐんだ!」

「ああ・・・」

「・・・・・・」

「・・・んだよ」

 

上着を脱いだハセヲだが、ヘスティアが興味深そうに見入ってる姿に戸惑いを隠せず問いただす。

 

「いやー、ハセヲ君の身体は細くて白いなーと思ってさ」

「変な事言ってんじゃねよ!さっさと神の恩恵(ファルナ)ってやつをやれ!」

「君はもうちょっと神様(ボク)を敬ってくれてもいいんじゃないかい!?」

「今のお前に敬う要素は1つもねえから無理だ!」

「この子、本心で言ってるよ!?」

 

嘘を見抜けるヘスティアは照れ隠し等ではなく本心で言っている事にショックを受ける。

 

「皿の洗物も碌に出来なかった奴は何処のどいつだ!」

「ボクだよ、ちくしょー!神の恩恵(ファルナ)を刻むからベッドにうつ伏せになるんだ!」

 

そんな口喧嘩しながらヘスティアの指示でベッドにうつ伏せになるハセヲ。

ヘスティアはそのハセヲの上に乗って背中に神の恩恵(ファルナ)を刻み始めた。

 

「・・・よし!これでハセヲ君は本当にボクのファミリアの団員となった訳だ!」

「・・・特に何も変わった感じはしないな」

「そういうものさ。これからダンジョンでモンスターを倒していけばどんどん強くなっていくよ」

「そうか・・・で、早く降りてもらいたいんだが・・・」

 

神の恩恵(ファルナ)が刻み終わったにも関わらず、そのまま会話を続けるヘスティアにイラつき始めるハセヲ。

だが、ヘスティアは一向に退く気配がない。

 

「まあ、待つんだ。今からハセヲ君のステイタスを紙に書くからそれまで待ってくれ。あ、ステイタスとは君の能力値をまとめたもののことさ」

「・・・分かった」

 

素直に従うハセヲは鼻歌を歌いながら紙にステイタスを書き込んでいく。

ヘスティアは初めて神の恩恵(ファルナ)を刻めた事で鼻歌を歌うほど機嫌が良かったのだが、ステイタスを紙に書き込んでいくと徐々にその機嫌が悪くなっていく。

 

うつ伏せでヘスティアの表情は見えないが鼻歌が途端に消えた事を気にしたハセヲは声をかける。

 

「おい。どうした・・・」

「・・・これはまた厄介な事になった。ハセヲ君。これが君のステイタスだ」

 

神妙な顔となってしまったヘスティアはうつ伏せ状態のハセヲにステイタスを書き込んだ紙を渡す。

 

~~~

 

ハセヲ

 

Lv.1

 

力 :I 0

耐久:I 0

器用:I 0

敏捷:I 0

魔力:I 0

 

《魔法》

【】

 

《スキル》

 

錬装士(マルチ・ウエポン)

・武器、アイテムを特殊な空間で出し入れする事が出来る。

・容量はレベルで決まる。

 

【臥薪嘗胆】

・早熟する。

復讐心(おもい)が続く限り効果持続。

復讐心(おもい)の丈により効果向上。

 

【%ノ#$】

・ある条件を満たした時に顕現。

 

~~~

 

「・・・・・・」

「ハセヲ君。このステイタスは異常だ。レベル1でスキルが三つもあるなんてありえない。しかも、その内の1つが文字化けして読めない。どうして文字化けしているのか、神様であるボクでさえ分からない。これも君が別世界から来たからなのかい?」

「分かるわけねえだろ。・・・でまあ【錬装士(マルチ・ウエポン)】と【臥薪嘗胆】ってスキルは心当たりがありすぎるわな」

 

錬装士(マルチ・ウエポン)】は元の世界でのハセヲの職業(ジョブ)である。

【臥薪嘗胆】は三双痕(トライエッジ)への復讐心がそのままスキルへと昇華してしまったと推測出来る。

 

「文字化けのスキルは心当たりはない。ある条件を満たすってのも全くわからねえ」

「そうなのかい?まあ今のところは害はなさそうだし、放置するしかないか」

「っ!?お前はいつまで俺の上に乗ってやがる!さっさと降りろ!」

 

ヘスティアがステイタスを写した紙を覗き込む為にうつ伏せになっているハセヲに乗りかかった辺りで、ハセヲはヘスティアを強引に振り落としてベッドから脱出する。

 

そのハセヲの慌てっぷりにヘスティアは何かを察した。

 

「・・・ふーん。君って意外と初心なんだね」

「な、この、ちんちくりんのくせに!」

 

にやにやするヘスティアにハセヲは顔を真っ赤にして苦し紛れな言葉を発することしか出来ない。

 

「まあ、君が初心なのは今は置いといて。正式なファミリアとなったハセヲ君は冒険者としてギルドに登録出来るが行くかい?」

「ちっ!行くに決まってんだろうが!」

 

ハセヲとヘスティアは早々に身支度を終わらせて、冒険者登録をする為にギルドへと向かう。

 

ギルドに向かう途中、ハセヲはある事に気づいた。

 

「つか、神の恩恵(ファルナ)を刻むのにベッドでうつ伏せになる必要があったか?椅子で座った状態でも刻めただろ」

「ああ。あれは単にハセヲ君がボクを敬おうとしないから形だけでもボクが上なんだと浸りたかったのさ」

「・・・・・・」

 

見た目だけじゃなく、器も小さいヘスティアにハセヲは何もいえなかった。

それはヘスティアも分かった上で行なったこと。

だから彼女は親指を立ててこう言ってやった。

 

「でも良い思いしただろう?初心な『ヘタヲ君』?」

「て、てめええええええええええええええええ!!」

 

ハセヲは冒険者登録を無事に終わらすことが出来たのだが、今、始まった追いかけっこが終わるまで先延ばしになるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すぅー、はぁー」

 

俺、ハセヲは深呼吸をして緊張を和らげている。

なぜならば、これからダンジョンへ挑戦するからだ。

 

ゲームの世界(The World)なら兎も角、今の俺は生身の人間だ。

今の姿形はハセヲだが、スペックが同じとは限らない。

細心の注意が必要だ。

危険しかないが、それでも俺はダンジョンに入り、強くならないといけない。

 

「俺は早く元の世界に戻って奴を倒すんだ・・・」

 

覚悟を決めた俺は扉を開けてダンジョンへと足を踏み込んだ。

 

「・・・・・・」

 

とりあえず、開けた先には何も居なかった。

そして、辺りを見渡しながら進んでいく。

石造りで思ったより綺麗な構造だ。

 

俺は腰へと手を伸ばすと何もない空間から双剣が現れて、それを手に取って戦闘態勢に入る。

 

これが俺のスキルの1つである。

錬装士(マルチ・ウエポン)】の能力。

ダンジョンに入る前に色々試したが、武器系統は1個1種類しか装備出来ない。

 

だから、双剣・大剣・大鎌のどれか1つしか装備が出来ないのだ。

他の種類の武器も装備出来るかもしれないが、試す武器もないのでそういう事にしておく。

アイテム系統もどのくらい入れられるか試せないのでぶっつけ本番で確認していくしかない。

 

錬装士(マルチ・ウエポン)】の説明文を読むと、レベルが上がれば装備できる数が増えるらしい。

ここ(オラリオ)に来る前は3種類装備出来たのだが、どうやら初期化された状態で飛ばされたのだと思う。

もし違うなら棘棘しい鎧の3rdフォームのはずだからな。

 

では何故、ハセヲ()は初期化してしまったのか?

 

飛ばされたから初期化したのか、飛ばされる前には既に初期化されていたのか。

もし後者であるなら原因は三爪痕(トライエッジ)で間違いない。

 

「奴は本当に何者なんだ・・・。PCを初期化させる技とか卑怯すぎるだろ・・・」

 

くそっ!

思い出したらどんどんイライラしてきた!

 

「っ!あれは・・・」

 

初のモンスターとのエンカウント。

モンスターといえばの代表的な『ゴブリン』だ。

幸いにも此方には気づいていないし、一体だけだ。

 

一気に詰め寄って首を落とす・・・。

出来るかどうかは分からない。

だが、やるしかない。

 

「ふぅー・・・」

 

失敗した事は考えない。

ただ思いっきりあの首にこの剣を振り抜く。

それで終わりだ。

 

「・・・しっ!」

 

俺は走り出した。

出来る限り静かに、そして速く。

 

ゴブリンは気づく気配を見せない。

俺は剣を思いっきり握り締める。

 

「うおおおおおおおおおおおっ!!」

 

俺が雄叫びを上げながら剣を振り抜く。

ゴブリンは雄叫びで俺の存在に気づいたようだが、その時には剣がゴブリンの首元へと当る直前だった。

 

「―――!?」

「はあ、はあ・・・」

 

声も上げる事も許されず絶命したゴブリン。

緊張のあまり今の一撃で相当の体力と気力を費やした俺は肩で息をしてしまう。

 

「・・・思ったより何も感じないな」

 

モンスターでダンジョン内では無限に現れる存在とはいえ命を奪った。

人に似たモンスターだし、何かしら精神的にくるかと思ったがそうでもなかった。

 

どちらかというとゲームでモンスターを倒す時と同じ感じだった。

 

「良いのか悪いのか分からない・・・。とりあえず魔石ってやつを回収しよう」

 

魔石は人間でいう心臓で、それを回収してギルドで換金することが出来るらしい。

ギルドの職員にモンスターの魔石がある箇所とかを教えてもらったからスムーズに取り出すことが出来た。

 

魔石を回収すると死体が蒸発するように消えてしまう。

消えた後、素材のアイテムが落ちているときがあるそうだ。

 

「まるでゲームのような世界だな・・・」

 

死と隣り合わせだって言うのにこの感想。

恐怖で足が震えるよりはましか・・・。

 

「ガアアアッ!」

「おっと・・・」

 

誰かが俺の不意打ちのように横から跳び蹴りをかましてきたのですれすれで避ける。

 

「あれはコボルトだな」

「ガアアッ!」

 

2足歩行で襲い掛かる犬型モンスター。

そして、基本数体の群れで襲い掛かってくるらしい。

 

「情報通りのようだ」

「グルルルッ!」

「ガルルッ!」

 

正面に一体、背後に二体で計三体。

不意打ちからの初戦闘から次は、不意打ちされてからの一対多とか難易度上がり過ぎだ。

 

「うおおおおおおおおっ!!」

 

ギルド職員からは数が少ない方から攻めるのがセオリーと教わったが、あえて多い方に突貫する。

 

二体のコボルトは迎撃しようと鋭い爪で左右から攻撃してくる。

それを双剣で受け流し、そのまま攻撃へと転じ、コボルトの首元へ一閃。

 

さっきのゴブリンみたいに首と胴体を切り離せなかったが、十分に致命傷のようで二体とも地面へと崩れ込んだ。

 

「ガアアア―――グウッ!?」

 

俺に背を向けられチャンスと思ったのか最後の一体が俺に攻撃しようとする。

勿論、追いかけられていたのは気づいていたので攻撃される寸前で上に跳んで回避。

 

そんな俺の姿が消えたように見えたのか慌てた様子で辺りを見渡している。

 

「上だよ!」

「ガアアアッ!?」

 

思わず笑ってしまったが、すぐに切り替えて天井を足場にして加速し攻撃。

コボルトは反撃すら出来ずに俺の攻撃を喰らって絶命した。

 

「ふう・・・さっきの戦闘も恐怖は感じなかった・・・。当然なのかもしれないな」

 

三双痕(トライエッジ)との戦闘に比べたら天と地の差だ。

ゲームなのに三双痕(トライエッジ)と対峙しただけで恐怖を感じたのだから。

 

「さて、もっと試したいことがあるし、奥へ進むか」

 

俺は試したい事を出来る限り行なった。

今回の最終的な目的である『アイテムの最大所持数の確認』を達成した所で俺は帰宅することにした。

 

「このばかちんがあああああああああ!!」

「ごふっ!?」

 

俺が拠点へと帰ったら涙を流すちんちくりん(ヘスティア)がお腹へ頭突きしながら飛び込んできた。

お腹の痛みで状況が理解できない俺に次の言葉で理解することになる。

 

「初めてのダンジョン探索で三日間(・・・)もこもってんじゃないよ!ばかあああああああああん!!」

 

どうやら俺は夢中になりすぎて時間の感覚が狂ってしまっていたようだ。




と言うわけで、ハセヲのステイタス公開です!

~~~

ハセヲ

Lv.1

力 :I 0
耐久:I 0
器用:I 0
敏捷:I 0
魔力:I 0

《魔法》
【】

《スキル》

錬装士(マルチ・ウエポン)
・武器、アイテムを特殊な空間で出し入れする事が出来る。
・容量はレベルで決まる。

【臥薪嘗胆】
・早熟する。
復讐心(おもい)が続く限り効果持続。
復讐心(おもい)の丈により効果向上。

【%ノ#$】
・ある条件を満たした時に顕現。

~~~

こんな感じですけど、スキルはぶっちゃけベル君のを真似ました。

すみません!
ベル君の成長速度を考えるとこうしないといけないような気がしたんです!

名前は復讐関係の四字熟語を調べて選びました。

色々ツッコミ所が多いと思いますが優しい目で見てもらえると助かります、、、

そして、三日間もダンジョンにこもってたハセヲ君ですが、ネトゲ廃人ならイケるかな?と思いました!



と言うわけで、楽しんで頂けたでしょうか?

感想や評価を頂けるとやる気が出ますので、どうかよろしくお願い致します!
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