ダンジョンに死の恐怖がいるのは間違っているだろうか。(仮)   作:TE

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やっと書けました、、、

お待たせしてしまい申し訳ありません、、、

楽しんで読んで頂けたら幸いです!


第32話~顛末と追加報酬と依頼~

第32話~顛末と追加報酬と依頼~

 

「どういう事ですか、ハセヲさん!瓦礫に埋もれて死んだんじゃなかったんですか!?」

「ハセヲ君。ボク、そんな危険な依頼を受けていたなんて聞いてないんだけど?」

 

俺、ハセヲは、気絶から目を覚ましたレフィーヤと不機嫌なヘスティアに説教をされている。

ちなみにティオナは正座で座っている俺の背中を背もたれにして本を読んでいる。

 

「というか、レフィーヤ。人を勝手に殺すんじゃねえ。俺があの程度で死ぬ訳ないだろ?」

「いやいや!普通は死んじゃいますからね!?」

 

否定しといてなんだが、確かに死んでもおかしくない状況だった。

レフィーヤが驚愕の表情を見せるのは当然だろう。

 

「でもおかしいと思ってたんだよ。ハセヲ君が帰ってきたと思ったら全身ボロボロで、綺麗好きなハセヲ君がシャワーも浴びずにベッドへ飛び込んでたし、丸一日ベッドで寝てたし」

「ヘスティア様はハセヲさんの常識外れな行動に慣れ始めてませんか!?明らかに只事じゃない感じですよ!!」

「ううっ・・・」

 

なんか今日のレフィーヤは勢いがある。

ヘスティアもそんなレフィーヤにたじろいでいるな。

 

「そもそもです!生きていたのなら、どうして会いに来てくれなかったんですか!!全回復したのは昨日なんですよね?最悪、その日に知らせにくるべきじゃないんですか!」

「えっと、まあ、そうなんだが・・・。すっかり忘れていたというか・・・」

 

咄嗟に言ったが嘘ではない。

俺は帰ってすぐにベッドへダイブして、風呂入って、飯食って、と久々に感じる平和な時間を過ごしていたら事後連絡を怠ってしまったのだ。

 

「はああああああっ!?なんですか、その理由はああああああっ!?ふざけるのはその力だけにして下さい!」

「す、すまん!?」

 

俺はあまりにもレフィーヤの気迫が恐ろしくて土下座をしてしまう。

これはレヴィスと対峙した時以上だぞ?

 

「わあっ・・・レフィーヤが悪魔みたいな顔になってる・・・」

「な、なってません!」

 

俺が土下座した事でティオナの態勢が仰け反るようになる。

その時に見たレフィーヤの表情をティオナは思ったまま言っていた。

そのおかげで般若のような顔だったレフィーヤの表情が元に戻る。

・・・よし今がチャンスだ。

 

「レフィーヤ。本当に悪いと思ってるんだ。すまない」

「・・・良いですよ。私達も死んだと決めつけてすみませんでした。色々と常識外れなハセヲさんがあれで死ぬ筈ないですもんね」

「お前、本当はまだ怒ってるだろ・・・」

 

とは言え、さっきまでの重たい雰囲気は消えているからもう大丈夫だろう。

これで一安心だ。

 

「ハセヲ君。なんか終わりのような雰囲気になっているようだけど、ボクの怒りはまだ納まっていないんだぜ?」

「あ、はい・・・」

 

まあ、分かってはいたが、もう少し余韻に浸してもらいたかった。

 

「そもそも、最近のハセヲ君は自分より他人を優先しているよね?悪くない事だけど、もっと自分を大切にしてほしい」

 

言われてみればそうかもしてない。

心に余裕が出来てから周りの景色が良く見えるようになったからだと思われる。

 

「ハセヲ君は大丈夫なのかもしれないけど、傷だらけの姿を見るのは心苦しいんだ。もっと自分が傷ついたら悲しんでしまう存在が君の周り沢山いることを自覚してほしい」

「ああ・・・」

 

悲しそうな表情を見せるヘスティア。

レフィーヤも同じような顔だった。

さっきから俺の背中から離れようとしないティオナもそうなのかもしれない。

もう少し自重をするか・・・。

 

「ボク的にはハセヲ君を心配してくれる人が出来てくれるのは嬉しいと思ってる。でも、もう少しその交友関係について自重してほしいんだよね。特に異性の!」

「・・・は?」

「へ、ヘスティア様?それは一体どういう・・・?」

 

俺もレフィーヤと同じことを言いたかった。

あまりの変化球に俺の理解が追いつかず、遅れてしまったのだ。

 

「少し前だってサポーターのリリ君が『ハセヲ様はリリの事を放っておけない存在だ、と頭を撫でながらおっしゃってくださいました!』とか言ってたし、他にもアドバイザー君やメイドエルフ君にタケの眷属とか、同性より異性との交流が多くなっているんだ。おかしくないかい?」

 

リリの奴、余計な事を・・・。

言われてみれば確かに女性が多いような気がするが怒る事ではないような気がする。

 

「そして、君もだよ、ティオナ君!」

「え?私?」

「そうだとも!そうやって、ハセヲ君の背中を背もたれにしたり、のしかかったり・・・ボクが密かに憧れていたシチュエーションをさらっとやるんじゃない!」

 

どんどん怒る論点がずれてってやがるぞ!

というか背もたれされている俺は正座をしているんだが、それってなんか違う気がしないか?

 

「それにハセヲ君が一日中寝ていた時だって、ボクがこっそりハセヲ君の横に潜り込もうとしたら、君がいたんだぞ!しかも抱き合った状態で!」

「ティオナさん!?そんな事してたんですか!?」

 

レフィーヤがとても驚いているが、その話は俺も初耳なんだが?

俺が起きた時はベッドの横の椅子にいたからヘスティアに追い出された後だったのかもしれない。

 

「ん~?ああ。ハセヲの匂いを辿ってきたらここに着いて。入って奥に進んだら寝ているハセヲを見つけたんだー。私も少し寝不足だったから、つい寝たくなっちゃって、えへへ」

「えへへ、じゃないですよ!ハセヲさんも見損ないました!女性と抱き合って寝るなんて破廉恥です!」

 

やばい。

喋りまくる女達に俺が入る隙が全く無いぞ?

ヘスティアやティオナの発言だって、おかしなところが多かったから口を挟もうとしたら、レフィーヤに先を越されてしまうし・・・。

 

そして最終的に俺がレフィーヤに破廉恥と言われてしまうことになってしまうとは・・・。

 

「兎に角!これ以上、異性の交流関係を増やさないように!いいね?」

「・・・善処する」

 

交流関係を増やすなとか初めていわれたぞ?

まあ、それはどうでもいい。

どうせ、無理だろうからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「折角だから生存報告をしに出掛けている訳だが・・・意外と時間がかかっちまったな」

「それほど、ハセヲさんに感謝していたって事ですよ!」

 

ディオニュソス・ファミリアとヘルメス・ファミリアに生存報告を終えたハセヲは最後となるロキ・ファミリアの拠点前にいる。

一緒に回っていたレフィーヤは嬉しそうにハセヲの呟きに答えた。

 

ちなみにヘスティアはお留守番で、ティオナは勝手に拠点から出て行ってしまったのでレフィーヤに帰るように言われてしまいこの場にはいない。

 

「そういうもんか?つーか、お前やティオナが俺が生きていると知ってんだし、後を任せてもいいか?」

「だ、ダメですよ!?そんな事したら私が怒られちゃいます。それにここまで来たんですから覚悟決めて下さい!」

「わーったよ」

 

ハセヲは渋々とロキ・ファミリアの拠点へと入る。

すると、ばたばたと騒がしい足音が二人の下へと近づいてくる。

それに気づいたハセヲが視線を向けると、そこには見覚えのある神様がいた。

 

「ハ~セ~ヲ~はーん!!」

「おっと」

「ふえっ?ひゃあああああああっ!?」

 

凄い速さでやってきたのはロキだった。

しかも、ロキはその勢いのままハセヲに抱きつく為に跳んだ。

それをハセヲは華麗に避けると、反応できなかったレフィーヤへとロキは抱きついた。

そして、すぐさまロキはレフィーヤの身体を余すことなく触りまくる。

 

「ハセヲはん!生きてたなら早く報告しにこいや!死んだって報告聞いたときは真面目にショック受けたんやぞ!それにしても少し見ない間に柔らかくなったなあ~?それに良い匂いも―――」

「ふん!!」

 

もはや確信犯ともいえるロキのセクハラ行為にレフィーヤは渾身のビンタで反撃した。

凄い音が響き渡り、ロキが吹き飛んだ。

 

「痛い!!最近のレフィーヤは容赦がなくなった気がするわ・・・。というか、ハセヲはん!避けるなんて酷いやん!」

「でも、いい思いしただろ?」

「それに関してはグッジョブ!」

「いい加減にしてください!話が進みません!!」

 

なんやかんやあった後、ハセヲはロキ達と共に拠点へと入り、ある一室へ案内される。

そこには、フィン、リヴェリア、アイズ、ベートがいた。

 

「やあ、ハセヲ。どうやら元気そうだね。安心したよ」

「そうだな。アイズ達から死んだと聞いたときは耳を疑ったぞ」

「ちっ!マジで生きていやがった・・・」

 

フィン、リヴェリア、ベートが入ってきたハセヲにそう言うがアイズだけはジト目でハセヲを睨みつけている。

そんな普段見せない表情のアイズにハセヲは戸惑う。

 

「ど、どうしたんだよ?そんな機嫌悪そうな顔をして・・・」

「・・・伝言」

「伝言・・・?」

 

アイズの言葉に記憶を辿るハセヲ。

そして、すぐに何のことか理解した。

 

「今朝、私は彼に会ってその伝言の事を話してハセヲさんが死んだ事も伝えました・・・。そしたら彼は『・・・え?ハセヲさんなら拠点の自室で寝てますよ?出掛ける前に挨拶したから間違いないです』って言われて・・・とても恥をかかされました・・・」

「ああー・・・」

 

流石のベルも想い人に、ついさっき朝の挨拶をした人間が死んだと言われれば呆けてしまうだろう。

それを理解できたハセヲは頭を下げる。

 

「それはマジですまん。今度、じゃが丸君を好きなだけ奢ってやるから、な?」

「・・・うん。それで許します」

「ちょっと待てい!さり気なくデートの約束をするんやない!!アイズたんもチョロすぎやろ!?そこが可愛いんやけども!」

 

ロキのツッコミをスルーし、ハセヲは本題へと入る事にした。

 

「つー訳で、俺はこの通り無事生還した。なんか質問あるか?ないなら帰るぞ」

「あるに決まってんだろ、ボケ!格下。てめえ、あの怪物女はどうした?倒したのか?」

 

ベートの言う『怪物女』とはレヴィスの事であり、ハセヲもそれを理解できたので答える事にした。

 

「倒していない。見逃された」

「『見逃された』だぁ?怪物女はお前を殺す為に態々危険を冒してたんだぞ?」

 

ベートの言う通りで、下手をすればアイズに止めを刺される可能性があるのにも関わらず、レヴィスは気配を消してハセヲを殺す機会をうかがっていた。

それなのに、見逃されるなどありえるのかとハセヲ以外の全員がそう思った。

 

「俺にもよく分かんねえが、少し話したら俺に興味が湧いたとかなんとか言ってどこかに行っちまったんだ」

「・・・嘘はいっとらんな。ハセヲはんの何に興味が湧いたのかは分からんが、その後はどうしたん?食料庫が崩れて来てる状態だったんやろ?」

「最初は降ってくる瓦礫を必死に避けながら出口を探したよ。だが、結局出口は見つからなくて生き埋めになった」

「い、生き埋めになっちゃったんですか!?」

 

ハセヲの話に驚くレフィーヤ。

それは周りのメンバーもそうであったが、ハセヲの話を聞くために黙っている。

 

「運よく人ひとりが入れる隙間に入って大怪我は免れたが、そこからが大変だった。武器も振り回せない狭さだったし、振り回せてもその瞬間、瓦礫が雪崩れ込んで今度こそ生き埋めになってただろう」

「それではどうしたんだ?絶体絶命な状況の中、一人で脱出など不可能に思われるが・・・」

「・・・他言無用で約束できるなら話す」

「わかっとる。安心せい。このメンバーで他人に言いふらすバカはおらん」

 

ロキの言葉を信用する事にしたハセヲは脱出を可能にした要因を話す。

 

「俺はスキルを使った。ステイタスの差なんて簡単にひっくり返せる異常なスキルを・・・。それを使って俺は脱出した」

「・・・ベートを倒した時のやつやな?そんな事も出来るんか」

 

ステイタスの差をひっくり返した光景を最近目の当たりにしたロキはその時のことを思い出した。

ベートを圧倒するハセヲだが、どこか不安定な状態だったようにも感じていた。

 

「まだ数回しか使ったことがないし、暴走する危険もあったから十分に休んでから使った。食料庫から脱出した後は、スキルを発動しながら無我夢中でダンジョンの外へ出る事だけを考えていた。そして、気が付いた時には拠点のベッドで寝ていたって訳だよ」

 

ハセヲの話が終わり、ロキ達は様々な表情をしていた。

驚く者や困惑する者、険しい表情をする者。

ハセヲの異常なスキルを所持している真実にそうなってしまうのは当然なのだろう。

しかし、そんな中で一人、笑顔の者がいた。

 

「そのスキルのおかげでハセヲは生きて帰れたんだね!良かったー!」

「ティオナ・・・」

 

満面の笑みで言うティオナに周りの皆も表情が柔らかくなっていく。

 

「そうだね。スキルどうこうの話ではなく、君とこうして生きて会えた事を喜ぶべきだね」

「ああ。よくぞ生きて帰ってきた、ハセヲ」

「本当に生きててよかった」

「はい!本当に良かったです!」

「調子に乗るんじゃねえぞ、格下!そのスキルがないてめえはただの雑魚なんだからな!」

「相変わらずベートはツンデレさんやな。少しは素直になればええのに」

 

他のファミリアの人間ではあるが、共に戦い、九死に一生を得たのだ。

異常なスキルを持つくらいで険悪な雰囲気の仲ではない。

 

「さて、そろそろお開きにするで。ハセヲはんはまだ完全には復活してないようやなー。でも、その前にハセヲはんに渡しもんがあるねん。ガレスー!あれ持ってきてやー」

「んんん?」

 

ロキに呼ばれて入ってきたガレスが大きな袋を何個も持ってきてハセヲの目の前へと置いた。

その大量の袋が全部渡し物なのかと少し不安になってくるハセヲ。

 

「よっこらせっと。ハセヲよ。皆が世話になったのう。これを受け取るがいい!」

「な、なんだこりゃ!?」

 

ガレスが大きな袋の封を開けるとそこには大量の硬貨が入っていた。

流石のハセヲも目の前に大量の硬貨が現れたことに驚愕する。

 

「金や、金。全部で一千万ヴァリスがある」

「いっ、一千万ヴァリス!?な、なんでだ?」

「いや、なんでって追加報酬や」

「追加報酬?」

 

何言ってんだこいつ?って顔をするハセヲにロキは溜息を吐いて説明を始めた。

 

「あんだけの依頼報酬がステイタスの追求禁止だけなんてあんまりやん。だから追加報酬として金を用意したんや。高級アイテムも考えたんやけど、ドチビの零細なファミリアやし金の方が喜ぶと思ってな」

「確かにそうだが・・・。追加報酬と言っても一千万ヴァリスも・・・」

 

予想外の金額に驚きを隠せないハセヲにフィンが笑いながら声をかける。

 

「貰ってくれ、ハセヲ。君にはうちの団員がお世話になっているし、君の力で命も救われている。そのお礼と思ってほしい。それにその金額で不満じゃないか心配なくらいさ」

「・・・不満なんてねえよ。遠慮なく頂くよ」

 

貰えるものは貰おうと深く考えるのは止めたハセヲは追加報酬を快く受け取る事にした。

 

「あ、ハセヲはん。流石に全部一気に持って帰るのは大変やろうからうちの団員に運ばせ―――」

「えっ、あ・・・」

「ハセヲはん・・・目の前にあった一千万ヴァリスはどこに消えたんや?」

 

ロキの質問にハセヲは内心でやってしまったと頭を抱える。

一千万ヴァリスはハセヲのアイテムボックスへと収納されたのだが、周りから見れば突如として消えてなくなってしまったように見えただろう。

だが、手をかざした状態で固まるハセヲが犯人なんだろうとすぐに理解できる。

 

観念するしかないハセヲは溜息を吐いて話し出す。

 

「・・・これもスキルだ。詳しい説明はなしで」

「それは構わへんけど、ハセヲはんに一つ依頼を出したいんや」

「は?依頼?」

 

ロキの唐突な依頼願いにハセヲは呆けてしまうが、そんなハセヲを放ってロキは話を続ける。

 

「せや。その依頼内容は・・・約一週間後、うちのファミリアの『遠征』に参加する、や」

 

ロキの依頼内容に少し時間をかけて理解したハセヲは驚きの声を上げるのであった。




如何でしたでしょうか?

色々あると思いますがとりあえず言わせてください。

感想と評価が100を超えました!
本当にありがとうございます!

お気に入りや感想・評価を見てこんなにもたくさんの人達に見てもらえてるんだなと嬉しく思います。

もっと早く投稿が出来るように頑張りますので、これからもよろしくお願い致します。
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