どうにもならない、そんな時…なんだけどさぁ!   作:#任意の文字列

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11話投稿後、多くの感想が寄せられたのにビックリ。皆アインズ様好きなんですねぇ…後アルシェに関しての感想が送られてきたのにはニヤリとしました。皆ありがとう。なお今回は箸休め回ですのでそこの所ご了承ください。

ウルトラマンガイア8話『46億年の亡霊』、うーんこれは高尚なお話…幽霊に近い形で出現した怪獣、それに対する人間の感情が交錯する物語、当時の子供たちはわかったのかなぁ?
今回はゲストとしてアルケミースターズの一人、浅野未来が登場。彼女は親に捨てられた(と彼女自身は思ってしまうような)過去があり、それが今回の怪獣に対する同情の要因となったのですが、そういう動物に対する感情というのは人間の独りよがりな感情でしかない、という現実を突きつけられる形となりました。
今回の怪獣は、超空間共生怪獣アネモスと、同じく超空間共生怪獣クラブガン。全然印象に残ってねーぞ!こいつらは合体することで完全生物となる力を有していましたが、逆立ちする力が完全生物の証なんですかね…?幽霊に近い存在で認識されると力を取り戻すという厨二な力を持っていたり、フェロモンで人々を操って食べようとしたりいろいろやっていましたが、最終的にはガイアのライフゲージを点滅させることが出来なかった辺り、根本的に弱かったんでしょうね。ゲシェンクもそうなのですが、完全生物という名に名前負けしている感が強い怪獣でした。幽霊設定は高尚でかつ厨二心をくすぐるんですけどね。

実は影響されやすいのかもしれない二次創作者の屑


休暇
初めての温泉


 風呂は命の洗濯だ、とは誰が言い出したことだろうか。自分が最初にその言葉を聞いたのはアニメなのだが、元はことわざだとか。まあそんなことはどうでもいい。今言えるのは、その言葉は真実である、と言う事だ。

 

「ふぃ~…」

 

 日々の疲れが流れていくような感触に、思わず気の抜けたような声が漏れてしまう。しかし、それも仕方ないだろう。こんなにとろける気持ちになれるんだから。流石は温泉、ビバ温泉。すべては温泉が悪い。そんなとりとめのない思考に、満足してしまうのも、温泉のせいに違いないのだ。

 ―そう、温泉である。自分は今、温泉に入っていた。

 

「まさか、温泉は入れるなんて思わなかった…」

 

 その事実を、噛み締めるようにつぶやく。ホント、まさかである。

 自分が今入っているのは、紛うことなき温泉である。しかも、温泉地で見かける、純和風の石とかいっぱいある、しかもめっちゃ広い露天風呂である。これには自分もたまげたものだ。隠れ里みたいなところと聞いていたが、ぶっちゃけこれは秘湯である。

 今、自分たちは旅行の最終目的地、隠れ里に来ていた。道がふさがっていたり迷子になったり、『ティガの地』なんていかにもな場所に寄り道したり、ゼルガノイドと戦う事になったり。なによりかけがえのない、同胞―ウルトラマンと出会えたり。そんないろいろあった旅の終点は、なんと温泉地だった。しかも、前世の記憶にも残っている、旅行地の温泉そのもの。最初に見た時は、これは幻覚と言われた方が納得できたほどだった。

 しかし、それも今やどうでもいい。もう何年振りになるかもわからない温泉は、それだけ自分の心をとろけさせてくれた。幸せである。

 ふと浮かれた気持ちで背後を見ると、看板がある。湯気でよく見えないので、身を乗り出してのぞき込んで見る。なになに、肩こり、美肌に効果あり…

 

「…日本語?」

 

 その事実に、少しだけ驚く。そう、その看板に書いてあった文字は、日本語なのだ。下手くそだが。この世界でよく使う文字ではなく、どこに出しても恥ずかしくない…いや下手なので恥ずかしいだろうが、とにかく立派なJapaneseである。いやなんで日本語…あとで聞いた話では、この看板はこの温泉を作った神様が作り出したもので、神様本人もいまいち意味を理解していなかったらしいのだが、それでもとにかくこれで完成するのだ!と息巻いて書いたものだとか。わかってないんかい。なるほど、だから下手くそなのかと、その話を聞いた自分は妙な納得をしたものである。

 そんなことを知らないこの時点の自分はと言うと、日本語に首を傾げつつ、まあこの隠れ里そのものが大分純和風だし、こういうのもあるか…とそれはそれで変な納得をしていた。再び温泉に肩までつかり、堪能していると、横に誰かの気配がした。

 

「あら、ここにいたのね」

「イミーナ…はふぅ」

「とろけちゃって…ほどほどにしておくのよ?」

 

 湯をかき分けてやってきたイミーナはそういうと、自分の隣に座る。「んん…ろてんぶろ?というのもなかなかね」という彼女にも、温泉の魅力が十分伝わっているようだった。

 …それにしても、イミーナは美人だ。一糸まとわぬ姿で湯の中に四肢を漂わせる彼女を見ると、そんな感想が頭をよぎる。イミーナはまろやかさこそ持ち合わせていないものの、全体的にほっそりと引き締まった体をしている。その分体のメリハリは主張こそ少なめだがハッキリと存在しているし、体のラインも美しく整っていて、まさにスレンダーな美人、と言ったところだ。彼女を見れば百人が百人、美人だと言うだろう。実際、ヘッケランが追い払ったり彼女自身があしらったりしているが、彼女に愛を語り合おう的な方面で声をかけるものは多いのだ。

 それに比べて…と、そんな思いで自分の体を見下ろす。自分の体は何というか、すとーん…としている。いや、成長過程で出てくるはずの部分は一応存在を主張しているものの、なんというか全体的にぼやけているように見える。ハッキリ言って、幼児体型、いや発育不良だ。生まれてこの方ぜい肉はつかないが筋肉も全然つかない上にちんちくりんなものだから、まるで子供みたいな体格である。幼いころから体を鍛えることは欠かさなかったはずなのだが、ホントどうしてこうなったのか…クーデリカにウレイリカ、お姉ちゃんはダメだったよ。せめて二人は自分みたいな残念ボデーにならないことを祈っています。

 

「…やっぱり、さっきの…じぇっとばす?とかの方が楽しいわね。私は中に戻るわ…アルシェ、どうかした?私の体なんかじっくり見て」

「…なんでもない。イミーナは美人、と思っただけ」

「そ、そう?うれしいけど…とにかく、のぼせないようにね?」

 

 そう言って立ち去っていくイミーナを見送りつつ、視線は彼女の体を追う。立ち上がった彼女の体は、やっぱり美しい曲線を描いている。ああ、羨ましい。そんな視線を送りつつ、彼女が屋内の温泉の方に戻っていくのを見届けた。

 そして、自分はまた、一人で満喫する形に戻り…

 

「アルシェ」

「ひゃっ!?」

 

 突然背後からかけられた声と、抱き着かれたような感覚に驚く。だ、誰だこんな将来に絶望しかないボディを触るのは。というか、この声って…

 

「…ティア、さん?」

「…すごい、正解」

 

 果たしてそこにいたのは、『蒼の薔薇』の双子…いや、ホントは違うらしいが、とにかく姉妹の一人、ティアさんだった。…いや、ティアさんなのか、正直自信がない。普段のティアさんとティナさんなら、装備の色を教えてもらったのでそこで判別できるが、風呂場ではそんなものないので全く見当がつかない。さっきも正直あてずっぽうだったのだが、確率は半々とはいえよく当たったものである。

 そして自分の体に抱き着くような格好になっているのも、ティアさんだ。というか、なんかさっきからティアさんの手が自分の体の上を撫でてくるような、さわさわしてくるような感じでちょっとくすぐったい。そして、いつもの装備でも存在がはっきりしているおもちの感覚が、背中越しに伝わってくる。ちくしょう。

 

「…ふふ。私の体、羨ましい?」

「…え?」

「あなたのような娘、多いから…そういう気配には、敏感なの」

 

 …バレていた?に、忍者すごい…

 ティアさんは衝撃的な発言の後、自分から離れると、泳ぐように自分の前に躍り出る。当然、彼女の一糸まとわぬ姿が、自分の目に飛び込んできた。やはり、ティアさんもスタイル抜群だ。いつもの装備が体のラインが丸わかりな忍者装束が似合っているだけあり、ふくよかなところはふくよか、締まるところはキュっと締まっているナイスバディだ。あんな格好は自分にはできない。できるのは、よっぽど自分の体に自信があるか、よっぽど自分の体に無自覚かのどちらかだ。恐ろしい格好を考え付く人物がいるものである。

 そしてそんなことを考える自分をよそに、ティアさんは体をくねらせるように自分に近づき、自分の頬に手を添えると、耳元まで顔を寄せ、うっとりしそうな艶のある声で囁いた。

 

「…私みたいに、なりたい?」

「え!?それは、その「正直に、言って?」…なり、たいです」

「なら、教えてあげる。私の、すべて」

 

 …随分と魅力的な囁きが、自分の脳を突き抜ける。なれる?自分が?ティアさんみたいに?…これでも自分は、女の端くれである。今は恋とかしている暇はないし意識をしている訳ではないが、美しさへのあこがれというものくらいある。だから、ティアさんのささやきは、自分にとってすごく魅力的だった。

 

「…それは、本当ですか?」

「うん。ちょっとした、マッサージのようなものだけど」

 

 ティアさんは耳元でそう囁くと、自分から離れ再び正面に座る。自分を見つめる彼女の表情は、思わず引き込まれそうな、満足そうでしかしどこか蠱惑的なものを感じる笑みだった。

 その笑みのまま、彼女は自分に語り掛けてくる。

 

「なら、この話は成立。…あなたに仕掛けるこの技は、誰かに見られるのは好ましくない」

「…なるほど。ティアさん達に伝わる、秘伝の技、みたいなものなのでしょうか」

「…そこまで前向きに受け取られると、少し罪悪感が…」

「…?どうしました?」

「いやなんでもない。ともかく、話も決まったしもう行こうさあ行こう。あそこの奥の方、誰もいなさそうだからそちらにぐぴっ」

「…ぐぴ?」

 

 …ありのまま、今起こったことを話すと、突然、ティアさんの首が、前世で見たゲームのスティックのように、あらぬ方向へと折れ曲がった。何が言っているのかわからないと思うが、自分も何をされたかわからなかった。

 よく見ると、ティアさんの頭を誰かが鷲掴みにしている。ティアさんの頭を持つ人物が、思いっきり引っ張ったのだろうか。そしてその人物の顔を見ると、そこにいるのは、ラキュース、って、え…?

 

「危ない所だったわねアルシェ。大丈夫?」

「流石鬼ボス。愛しのアルシェの場所をすぐに見つかるとは」

「…ティナ、あなたはこれをどうにかして頂戴」

「了解」

 

 ラキュースの後ろにいたティナさんが、首がおかしな向きのままなティアさんを引っ張っていく。「ほら立って。私と一緒に『十歳までの男の子は保護者の方と女湯に入ってもいいですよ』という神の言葉が真実かどうか確かめるんでしょ」「…それ、てぃな、だけ」「喋れるなら良し。楽園はすぐそこにある」などと喋りつつ下がっていく二人をよそに、ラキュースは自分の顔を覗き込むように、近づいて…揺れてる。

 

「ごめんなさいねアルシェ。ティアに何を言われたのかは知らないけど、あの子は下心満載だから、気にしなくていいわ」

「ハイ」

 

 そう言って、立ち上がってやれやれするラキュース。大きく、揺れてる。

 

「全く、ティアったら本当に油断ならないのよね…女湯って話を聞いてから、目の色がおかしくなったのはわかっていたけど、まさか全員を出し抜くとは思わなかったわ。あなたに何もなくて、本当によかった…」

「ハイ」

「…?どうしたの、アルシェ?」

「…」

「??隣、座るわよ?」

「ハイ」

 

 自分を見て怪訝そうな表情を見せると、自分の隣に座るラキュース。…うい、た!

 

「…ん~!いいものね、外での入浴も…こうやってこんなすごいお風呂に入れるのも、あなたが、戦ってくれたからなのよね。本当、感謝してもしきれない…アルシェ、ありがとうね」

 

 そして、伸びをしたりお湯をたたいたりした後、自分の腕に抱き着いてくるラキュース。…もう、すべてが、すごいです。

 さて、ラキュースである。ハッキリ言う。なんだこれは。こんな女性があり得ていいのか。ラキュースのスタイルは、明らかにティアさんティナさん以上だ。いや、自分が今まで見たどんな女性よりも上位に位置する。今自分の体に押し付けられているやわらかなお胸も、そちらをのぞいてみれば自然と目に入る腰の括れも、さらにこちらも自分の手に微かに当たっているお尻も、すべてがすごい。完璧である。大剣を振るう故にしっかりと筋肉が存在を主張しているにもかかわらず、全体的な印象は柔らかで、理想のボディーラインをこれでもかと体現している。彼女の体には、まさに生命の輝きが宿っていた。

 …イカン。自分に縋りつくようなラキュースから、全力で視線をずらす。「アルシェ…」という少し悲しさを含ませた呟きが聞こえた気がしたが気のせいだ、たぶん。というか、全力で目をそらさないとまずい。女性として圧倒的な戦力差を感じさせる彼女の体からなんとかして意識をそらさないと、自分の心が死んでしまう。な、なんとかせねば…!!

 

「お!こっちにいたか!イビルアイ、いたぞ!」

「聞こえている、ガガーラン。…その様子だと、ティアはどうにかできたのか?」

 

 ―救いの主は、すぐ訪れた。

 

「…あら、ガガーランにイビルアイ。ティアはもうティナに引き渡したわ」

「おお、そいつは結構。あいつがいるとこういう場所には落ち着いては入れないからなぁ」

「…お前が狙われるの「なんか言ったか?」…別に?まあ、私もあいつがいない分には助かるよ」

 

 ガガーランさんとイビルアイさんは立ったまま、ラキュースと会話している。ちょうどいい。自分は二人の方に意識を集中する。体に触れるラキュースの柔らかさから、逃げるように。

 ガガーランさんだが、すごい、筋肉である。女性とはここまでマッスルになれるのかと、人体の不思議さを感じさせてくれる体つきをしている。…ぶっちゃけてしまうと、これはこれで羨ましい。自分は全然肉がつかないので、筋肉の鎧に包まれているガガーランさんは羨望の対象だ。ワーカー仕事もウルトラマンとしての戦いも、最終的には体力と根性が物を言うので、筋肉はいつでもウェルカムである。

 次にイビルアイさん…お面を外した彼女はすごく美人だが、体の方はと言うと、なんというか…残念である。これはこれで需要があるのだろうが、そんな連中自分もイビルアイさんもノーセンキューだ。そしてイビルアイさんのロリ体型を見ていると、自分も落ち着いてきて…いやいや、それはダメだろう、自分。下があるあから大丈夫、なんてもってのほかである。

 そんな感じで二人を見ていると、二人の視線がこちらに向けられた。

 

「…どうしたアルシェ。俺の体なんか見て」

「…えっと、少し、羨ましいなって」

「!ほほう、そうか…なるほど、聞いたかイビルアイ。わかる奴にはわかるんだよ、俺の良さってやつが」

「そうか?…むしろ、私はなにか失礼なものを感じた気がするが…ま、気のせいか」

 

 二人はそう言うと、自分たちから少し離れた場所に並んで座り込む。その様子を見てみると、ラキュースの抱き着く力が少しだけ強くなる。気になってみてみると、少し心配そうなラキュースの顔があった。

 

「…アルシェ、あなたは、ガガーランみたいになりたいの?」

「え?…ううん、でもちょっとだけ、あの筋肉がうらやましいなって」

「う、うらやましい…そんな、あなたがガガーランみたいに…わ、私は、どうすれば…」

「…え、えっと、自分は別にガガーランさんみたいになりたいわけでなくて…むしろ、自分は、ラキュースみたいに…」

「…え?私?」

「う、ううん!何でもない!」

 

 思わず口から出そうになった言葉を切り、慌ててラキュースから視線をずらした。ラキュースはと言うと、どんな表情をしているのかは見えないが、嬉しそうな声色で「…そう」とつぶやくのが聞こえた。…聞こえていたのか、ちくせう。

 …そんな風に、自分たちの隠れ里での時間は、楽しく進んでいく。自分たちは、日々の戦いの事を忘れ、すっかりこの温泉地を堪能し、幸福な時を過ごすのだった―

 

 

 

 ―と、これで今回の事を終われたら良かったのだが、そうは問屋が卸さない、という事らしい。

 この極楽は、この後驚きの出会いとかつてない強敵との闘いを控えた自分たちに与えられた、いわば嵐の前の静けさだったのである。




次回は11月3日土曜17時半に投稿予定。あれ、と思った方は放送時間で調べてみよう。今回の話の元ネタがわかるかもしれないぞ!
皆もウルトラマンチャンネルにてウルトラマンガイア9話『シーガル飛び立つ』を見よう!
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