始まりの街とも言われる初期のプレイヤーが集まる街に長い銀髪に大きく少し垂れた青眼のまるで人形のような少女が降り立った。
その少女は頭上から生えている、髪と同じ色の毛に覆われた少し長めな耳をぴくぴくと動かし、
同じ色のもふもふとした触り心地の良さそうなしっぽを振ると左腰から前に動かして嬉しそうにもふり始めた。
「…ヤバくない?あの子超かわいいんだけど……」
「何アレ!どれだけデータクリスタルつぎ込めばあんなアバター作れんの?」
「わー〜、あのしっぽもふもふしたい!」
と、一部の好奇心旺盛なプレイヤーが少女に近づこうとした時に、
「おぉ、もう着いて居たか……ってお前その姿、リアルのままじゃないか?」
ちょっとヤンチャな感じの老魔法使いがその少女に話し掛けた。
「あら伯父様、どうでしょうか?あまり外見を変えると伯父様が分からなくなると思って、しっぽと耳を追加しただけなのですが?……ふふ、どうでしょうかこのしっぽ、もふもふしていて気持ちいいです。」
キョトンとした顔で小首を傾げた少女はしっぽを触りながら誰もが見惚れるような笑顔を浮かべた。
老魔法使いはその少女の手を引っ張り足早に街から立ち去って行った。
少女を見た人々はハッと気がつくと急いでこの情報をネットに上げ始めた。
「お前なぁ…何のために私のプレイヤーネームを教えたと思って居るんだ?
外見で分からなくてもプレイヤーネームで分かるようにだろう?」
と、言うと
「ですが伯父様?説明はゲームが始まったら……というお話しではなかったですか?」
そう言えばそんなこと言ったかと、伯父様こと死獣天朱雀(しじゅうてんすざく)は人化の指輪をはめた右手でぽりぽりと白髪混じりの髪をかいた。
「あー、まぁすぐに見つかったんだし良いか?……それでは行くとしようか…玉藻?」
「では、お願いしますね、死獣天朱雀様。」
まぁ、こんな美少女が現実的にいるとは思われないか、と考えた死獣天朱雀は思い出したように両手を合わせ、パンッと鳴らし玉藻にあるアイテムを渡した。
「…おっと、そうだった!えっと……おぅ、コレコレ…ほら玉藻受け取れ!」
玉藻は未だ自らのしっぽをもふもふしていたが、視界に映るウィンドウに、
死獣天朱雀さんからアイテムが届いています、受け取りますか?
と言う表示が出たので、はい、を押す。
「状態異常無効の指輪と使い捨ての転移の指輪、伯父様、コレを装備すれば良いのですか?」
ウィンドウに表示されているコマンドを選択して装備を選ぶと、右手の人差し指のと中指に2つの指輪が装備された。
玉藻は急に装備された事に驚き、銀色の毛に覆われた耳としっぽをビクッとさせるが、右手の薬指に嵌った指輪を見つめてふと思った。
アレッ?右手の薬指に指輪ってどういう意味だったかしら?……まぁ後で調べればいいか。
「おぉ、装備したな?では行こうか……私と仲間達で作り上げた…ナザリック大墳墓へ。」
死獣天朱雀は、姪の姿をした狐の獣人に"見える"プレイヤーの手を取り共に転移した。
ストックが無くなり次第週一又は週二投稿したい作者です。
因みにストックはほぼないですが…………
5月30日ご指摘により一部修正
次回の話で玉藻の取る作戦は……
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わたしの歌を……キケ……の音響兵器作戦
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野郎ども!波に乗るぞぉ!……の物理突攻
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まさかのメタルヒーロー?投入