長らく期間が空きましたが続きを投稿します
オーバーロード成分が殆どありませんがロボ多めにはなっているかと……
話の途中で、最強勇者ロボ軍〇を聴きながら読んだりすると少しだけ幸せな気分になれるかも?
萬屋玉屋閉店後、星彩は昨日王元鬼に帳簿のつけ方を教わり、今日の売り上げを計算し終わったので王元鬼に渡しに行こうと2階に登っていた
ーコンコンー
星彩は王元鬼の部屋を教えてもらった"ノック"(扉を軽く叩いて来客を知らせる行為)をして今入って良いかを確認するが返事が無い、何故だろうと扉を良く見ると貼り紙がしてある
ー急用により外出中……用事があれば奥の部屋に居るおか…夏侯姫様にお願いしますー
「急用?……何でしょう……それでは夏侯姫様に帳簿を確認していただかないと!」
王元鬼の急用というのが気になったが、星彩は気を取り直してメイド服がまくれあがらない程度に急ぎ足で最上階にある夏侯姫の部屋に向かっていった
ー……………!♪!♪!♪♪♪♪〜♪♪♪♪〜♪!♪!♪!……ん?……星彩ちゃんですか?どうぞ ー
星彩が夏侯姫の部屋に近づくとテンポの早い歌が聞こえてきた…勇者の王様が降臨しそうな歌が……部屋の前まで来ると夏侯姫が星彩の気配に気がつき、部屋の中に入るように促す
何故わかったのか驚きながら夏侯姫の部屋に入った星彩は目の前の光景に眼を見開いた……
船のように見えるが自分と同じくらい大きい模型の他にも店に置いてあるような模型が所狭しと並べられており、星彩はあまりに幻想的な模型の数々に惚けていた
「…………はぁ〜〜〜〜すごい……です…コレなんか動き出しそうな……」
「星彩ちゃんもコレ好きなの?私もこの子は大のお気に入りでね、あまりに気に入ったから模型"も"作ってしまったの」
「!?!はっ!…………申し訳ございません!!ご挨拶もせずに失礼いたしました!!」
星彩は赤と青の2色で左右がチグハグな色をして居るのだがカッコいいゴーレムの模型に魅入られ惚けていると、背後から夏侯姫が声をかける…御主人様に挨拶もせずに御主人様の部屋の調度品に魅入られていた星彩は、ズザザァッ!と音が出るくらいの速度で土下座をしながら夏侯姫に謝った過ぎ最後の最後まで
「…あら?良いのよ星彩ちゃん、貴女がこの子達を気に入ってくれたのなら私はそれだけで嬉しいですから…それで、何かありましたか?」
「は、はい…本日のお店の売り上げを記帳したのでご確認して頂こうかと思いまして………」
夏侯姫は星彩がロボ好きならば嬉しいなぁ、と思っていたので、予想以上の反応をした星彩に笑顔を向けながらここに来た用事を聞く
そして星彩から帳簿を受け取りパラパラとページをめくり確認して全て読んだ後、とあるページを開いて星彩に見せながら
「星彩ちゃん?ここの所何ですけど…たぶんグリフォンの召喚石が1つ少ないですかね?最後の数字的には合っているのでこのページの召喚石の数を書き直せば大丈夫ですよ……すごいですね、初めて1人でやってここまでできるなら安心して任せられますね」
と、星彩の頭を撫でて褒めていると星彩もまんざらでは無いのか嬉しそうに目を細めて素直に髪を撫でられている
五分程撫でていただろうか、夏侯姫は徐に手を引き、先程まで星彩が魅入っていた赤と青の彫像を手に取ると机の上に置き直し、こっちまで来るように手招きする
何だろうと思いながら星彩は夏侯姫の前まで行くと夏侯姫は机の1番下の引き出しを開けて何かの部品を取り出した
「ちょっと待っててくださいね?」
と、言うと夏侯姫は彫像を2つに壊してしまった
「えッ!?」
夏侯姫は驚く星彩をよそに手早く作業を続ける……すると其処には先程の赤と青の彫像より少し小さい赤と青の2つの彫像が出来上がった
「わぁ!すごいです!さっきまでのもかっこよかったですけど…こっちもいいですね!」
机の周りをぐるぐる回って彫像の全身を、目をキラキラさせながら眺める星彩に苦笑し、
「星彩ちゃん良かったらこの子達いりますか?まだお部屋に物も少ないみたいですし飾り位にはなると思いますよ」
と、言うと「良いんですか!?…………でも……コレ、今日貴族の方に売った物より精巧な作りをしています…高いのではないでしょうか?」と嬉しそうに顔を輝かせてから不安そうに聞いてくる
「良いんですよ!星彩ちゃんがロボ好きになってくれる第一歩です!この子達大切にしてあげてください」
そう言い差し出すと、おずおずと受け取り嬉しそうになる星彩
「その子達の名前は青い子が氷竜、赤い子が炎竜で合体した最初の姿が超竜神と言うので覚えてあげてくださいね」
「はい!ありがとうございます!」
炎竜と氷竜の説明書と共に超竜神合体パーツをあげて変形したビークルモードも見せてあげると歳相応な反応を見せる星彩、それを微笑ましく見ていたが、思ったより時間が経っていたのか外が真っ暗になっていた
急ぎ夕食を作り、作り終わったあたりで、王元鬼・呂玲鬼・ジャンヌの3人がちょうど帰って来たので皆で揃って夕食を済ませる
片付けを王元鬼に任せて部屋に戻ると直ぐにベッドに横になる
「………………そう言えば…………"あの子"はちゃんと此方に来ているのでしょうか"あまりに大きい"から……此方にちゃんと来ていれば良いのですけど…………明日にでも…行って…確に………すぅ〜…くぅ〜…………」
夏侯姫こと玉藻が寝る前に…少し物音がした気がしたが気のせいだろうと思い意識を手放す
明日、緑都に戻ってある事を確認する為に
「……で、どうしたんですか玉藻さん?みんなを緑都に集めて?」
翌日の朝玉藻はメッセージを送り、手が空いていれば緑都に来てくれないか確認した所、モモンガ様をはじめ伯父様お姉ちゃんたお兄ちゃんも来てくれた
「玉ちゃん成分が不足した!」と、言って玉藻の豊かな胸に突っ込んで行ったぶくぶく茶釜をスルーしながら今日集まった趣旨をモモンガが聞く
「少し確認したいことがありまして…行けることは確認してあるので取り敢えず参りましょうか」
玉藻に先導されて転送ポート風に改造されたゲートをくぐって転送されると、何処かの格納庫の様な場所に出た
「ここは…………何処?秘密基地的な?」
「なんだか防衛軍の基地みたいな場所だな……たっちさんが喜びそうだ」
「おー…もしかしてやまちゃん達と歌姫ごっこした所?」
「そうですよお姉ちゃん、懐かしいですね……またやりたいですね…」
ペロロンチーノがキョロキョロと周りを見渡し、死獣天朱雀はギルドのワールドチャンピオンがこういうの好きだったなぁ…と思いを馳せていた
するとぶくぶく茶釜がこの場所に心当たりがあったのか玉藻に聞いてみる、すると正解だったようで玉藻はもう一度やりたいと嬉しそうに言うが……
「いやいや玉ちゃん!アレは女子会のノリ的な奴で…今やったら黒歴史まっしぐらだかんね!…………NPCにも示しがつかないし…何よりアレを愚弟の前でやるのは…………」
「えっ?何々?歌姫ごっことかすごい気になる単語が聞こえた気がしたんだけど?」
人化の指輪で某偽りの歌姫の茶髪版な姿になっていたぶくぶく茶釜が頭を抱えて悶えているとペロロンチーノが空気を読まず、面白そうな単語だけ拾い姉を弄るネタを見つけた!と喜び勇んで聞きに行くと
「……愚弟?…………ニューロニストに預けられるのと…黒棺に1泊するのどっちが良い?この話を続けるのならどちらかを選びなさい……」
冷徹な目を向け、感情のこもらない声できわめて静かに、ペロロンチーノに質問を投げかけた
それを聞いてペロロンチーノがどうしたかは火を見るより明らかだった
「この基地みたいな場所で確認したい事とは何だろう……………ん?」
モモンガがぶくぶく茶釜とペロロンチーノのいつも通りを横目で見ながら、玉藻に聞こうとすると大きな足音が聞こえた気がして後ろを振り向く
「「プロフェッサー!皆様!ようこそGTR機動部隊へ!」」
赤と青の巨大なスーパーロボが出迎えてくれた……モモンガは『エッ?…………いつこんなの作ったの?』と思ったが驚いて声が出なかった
「炎竜です!」「氷竜と申します」
「「以後宜しくお願い致します!」」
炎竜と氷竜は至高の存在達を前に緊張していたが、玉藻のお願いでビークルモードに変形した所、モモンガとペロロンチーノ…更には死獣天朱雀が大変喜んでくれてホッとしていた
「玉ちゃんいつこんなステキロボ達造ったの?変形機構とかGGフレームの時も思ったけどロマンだよなぁ……うわぁ……たっちさんに見せてぇ…………すっごく好きそう……」
「うむ、たっちさんああ見えて戦隊モノとか変形合体ロボ好きだったもんなぁ〜」
ペロロンチーノと死獣天朱雀が過去の光景を思い浮かべていると、玉藻は白衣をバサァ!と、たなびかせて
「ふっ、ふっふ……そんな事もあろうかと!…………氷竜!炎竜!シンメトリカルドッキング発動承認!!」
と、大声で宣言すると…氷竜と炎竜の目が一段と輝き、格納庫から何かのメロディーが流れてくる
「「至高の方々が「私の!」「僕の! 」合体を求めている!いくぞっ!シンメトリカルッ!ドッキングッ!!!」」
ビークルモードに変形していた氷竜と炎竜は空に飛び上がると各部を変形させて合体していく……目の前で急に展開される合体ショーに男連中が固唾を飲んで見守っていると合体が終了して1体の巨大なロボットが誕生する………
「超ッ!!竜!!神ーーン!!!!」
男達はその光景を見てただひたすら拍手を送り、その表情は少年の様に輝いていた
超竜神をひたすら賞賛したモモンガ達が落ち着いた頃、玉藻の案内で格納庫から外に出て街を歩き、レストランのようなところに入る
「…………格納庫に続いてこんな場所まで……緑都にこんなところ有ったか?」
モモンガが疑問を口にすると玉藻はなんでもないかのように
「此処は地上では無く宇宙に居る……私達の最高?傑作マクロス・クォーターですよ?緑都にこの子が居たら地形が変わってしまいますし……ね?」
と、ふさふさのしっぽを振りながら小首を傾げ可愛らしく言った
それを聞いて事態の大きさが分かったモモンガ・ペロロンチーノ・死獣天朱雀は唖然として、最初から知っていたぶくぶく茶釜は、あーー…そうなるよねー…とでも言いたげな微妙な表情をしてながらドリンクバーから取ってきた抹茶コーラを飲んでいた
星彩ちゃん強化フラグ・時空要塞降臨
でお送りしました
次回は少し原作に戻ると思います
それではまた次回に
やっと時間が空いて見直し……おぉ誤字だらけ……直しました
次回の話で玉藻の取る作戦は……
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わたしの歌を……キケ……の音響兵器作戦
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野郎ども!波に乗るぞぉ!……の物理突攻
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まさかのメタルヒーロー?投入